JPS635628Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は内ケースに取付けられるヒータと感温
装置の取付構造を改良した電気炊飯器に関する。

従来の炊飯器は、感温装置を支持板の上面に筒
状のカバーにて保持させた後に、その支持板を感
温装置が内ケース中央の膨出部に位置するように
該内ケースの外底面に固着し、その後にこの支持
板に延設された碍子取付用舌片部に内ケース内底
部に位置させた碍子をねじ止めにより固着し、更
に碍子にヒータを装着して金具を介してねじ止め
する構成である。ところが、感温装置は使用中の
経年変化等で動作温度が微妙に変化して交換を要
する場合が生ずるが、感温装置を保持した支持板
はヒータを取付けるための碍子をも保持する構成
となつているために、感温装置の交換に際してヒ
ータ及び碍子等も内ケースから分解しなければな
らず、従つて感温装置の交換が面倒でサービスに
多くの時間を要する不具合があつた。

本考案は上記事情に鑑みてなされたものであ
り、感温装置の交換を短時間で行うことができ
て、サービス性に優れた電気炊飯器を提供するに
ある。

以下本考案の一実施例について図面を参照しな
がら説明する。１は上下面が開放する円筒状の外
ケースで、これの上端に耐熱性のリング２が装着
され、このリング２に略有底円筒状の内ケース３
の上端が固着されるとともに外ケース１の上端に
は蓋４が開閉可能に装着されている。５は外ケー
ス１の下端を被う例えばプラスチツク製の有底容
器状の底枠で、これの内面には電源コード線６を
巻取るコードリール７が設けられている。８は内
ケース３の内底部に鍋９を加熱すべく配設された
略環状のシーズヒータで、これの口元部８ａ，８
ａと中央部とは絶縁部材としての碍子１０，１１
に金具１２，１３を介して夫々ねじ１４，１５に
より固定されている。そして、碍子１０，１１は
段付形状をなしていて、下端部が内ケース３に設
けた嵌合孔１６，１７に嵌入されている。１８は
内ケース３の外底部に当接された取付板で、これ
には嵌合孔１６と対応するねじ孔１６ａ，１６ａ
と嵌合孔１７に対応するねじ孔１６ｂが設けられ
ていて、碍子１０は固定用のねじ１９，１９をね
じ孔１６ａ，１６ａにねじ込むことにより取付板
１８に固定され、碍子１１は固定用のねじ２０を
ねじ孔１６ｂにねじ込むことにより取付板１８に
固定されている。一方、２１は内ケース３の底部
中央に上方に膨出させて形成された膨出部で、こ
れの上面に円形の貫通孔２１ａが設けられてい
る。２２は取付板１８の略中央部に膨出部２１と
対応させて上方に向けて突出形成された挿入部と
しての筒状部で、これの上端には貫通孔２１ａと
対応する貫通孔２２ａが設けられている。２３は
筒状部２２内に下方より挿入された感温装置で、
これは下面が開放した円筒ケース２３ａの内底面
に図示しない整磁材料からなる感温部材を貼着し
たものであり、２４はこの感温装置２３を上方に
付勢するコイルばねである。２５は取付板１８の
下面に４本のねじ２６で固定された支持板で、こ
れによつてコイルばね２４の下端部を支持し、感
温装置２３を筒状部２２即ち内ケース３の膨出部
２１内に保持している。そして、この支持板２５
はねじ２６と対応する部分を筒状に上方に膨出さ
せていて支持板２５と取付板１８とが互いに所定
の空隙を存して対向するようになつている。２７
は炊飯スイツチで、これは２本のねじ２８により
支持板２５にねじ止めされている。そして、これ
のレバー部２９の一端には外ケース１の外周部に
突出する摘み２９ａが取着されており、レバー部
２９の他端には上端に永久磁石３０を取着したロ
ツド３１が連結されており、ロツド３１の上部は
支持板２５の貫通孔２５ａを介して円筒ケース２
３ａ内に挿入されている。

次に以上のように構成した本実施例の作用につ
いて説明する。米と水を入れた鍋９を内ケース３
内に入れると感温装置２３の円筒ケース２３ａの
上面がコイイルばね２４の付勢力によつて鍋９の
底面に密着状態となる。そして、摘み２９ａの押
下げによつてレバー部２９を矢印Ａ方向に回動さ
せると、ロツド３１が上昇されて永久磁石３０が
円筒ケース２３ａ内の整磁材料からなる感温部材
に吸着保持されて炊飯スイツチ２７がオンとなる
から、シーズヒータ８が通電されて炊飯が開始さ
れる。そして、炊飯が完了して鍋９内の水がなく
なり該鍋９が急激な温度上昇をすると、これが感
温部材にて検知されて該感温部材が非磁性化する
ようになり、永久磁石３０が感温部材による吸着
保持を解除されてレバー部２９が反矢印Ａ方向に
復帰回動され炊飯スイツチ２７がオフとなり、シ
ーズヒータ８への通電が断たれる。

ところで、感温装置２３の感温部材が経時変化
等で動作温度に変化を起し、炊飯された米にこげ
を生じたり或いは芯が残るようなことが生じたり
した場合には感温装置２３の交換を要するが、こ
の場合には次のようにする。まず、外ケース１か
ら底枠５を取外し、次に外ケース１の下面開口か
らねじ２６を緩めて外し支持板２５を取付板１８
から取外すと、筒状部２２内から感温装置２３及
びコイルばね２４を直ちに下方に抜き取ることが
できる。そして、新品の感温装置２３と取外した
コイルばね２４とを筒状部２２内に挿入した後に
支持板２５を再びねじ２６により取付板１８にね
じ止めし、底枠５を外ケース１の下面に装着する
ものである。

このように構成した本実施例によれば、内ケー
ス３の外底部に配設した取付板１８にシーズヒー
タ８を支持するための碍子１０，１１をねじ１
９，２０にて固定するとともに、この取付板１８
に感温装置２３を下方より膨出部２１内に挿入す
るための挿入部としての筒状部２２を設け、該感
温装置２３を支持板２５によつて筒状部２２即ち
膨出部２１内に保持するようにした構成であるか
ら、感温装置２３の交換を取付板２５を取外すの
みで遂行でき、シーズヒータ８及び碍子１０，１
１の取外しを全く必要とせず、従つて感温装置２
３の交換作業を従来構造に比して非常に短時間で
簡単に行うことができ、サービス性を大巾に向上
することができる。

また、本実施例においては、支持板２５と取付
板１８とが互いに所定の空隙を存して対向するよ
うにしているから、内ケース３の外底部から輻射
される熱が支持板２５の上面にて上方に反射され
ることとなり、支持板２５の下方に配置されたコ
ードリール７等への熱の影響を極力小さくでき、
別途に反射板を設ける必要もない。

尚、上記実施例では、取付板１８に筒状部２２
を設け該筒状部２２内に感温装置２３を配設する
ようにしたから、感温装置２３は膨出部２１と筒
状部２２とからなる二重壁にて遮熱され、シーズ
ヒータ８からの熱影響を受けることが少なく非常
に正確に鍋９の底面の温度を検知できるが、筒状
部２２は必要に応じて設ければよく、要するに取
付板１８に感温装置２３を下方より膨出部２１内
に挿入し得る挿入部を設ければよい。

本考案は以上説明した実施例から明らかなよう
に、感温装置の交換を短時間で行うことができて
サービス性に優れた電気炊飯器を提供することが
できる。

【図面の簡単な説明】

図面は本考案の一実施例を示すものであり、第
１図は要部を切欠して示す側面図、第２図は分解
斜視図である。 図面中、１は外ケース、３は内ケース、５は底
枠、８はシーズヒータ、９は鍋、１０及び１１は
碍子（絶縁部材）、１８は取付板、２１は膨出部、
２２は筒状部（挿入部）、２３は感温装置、２５
は支持板、２７は炊飯スイツチである。

Claims (1)

1. 【実用新案登録請求の範囲】 １ 外ケース内に配設された内ケースの内底部に
   ヒータを配設し、該内ケース内に前記ヒータに
   よつて加熱される鍋を配設するとともに前記内
   ケースの底部に上方に膨出する膨出部を設け、
   この膨出部内に前記鍋の底部に接触して該鍋の
   温度を検知する感温装置を配設するようにした
   ものにおいて、前記ヒータを支持するための絶
   縁部材を固着する取付板を内ケースの外底部に
   配設してその取付板に前記感温装置を下方より
   挿入させる挿入部を前記膨出部と対応するよう
   に設け、前記取付板の下面に前記挿入部を介し
   て前記膨出部内に配設された感温装置を保持す
   る支持板を設けるようにしたことを特徴とする
   電気炊飯器。 ２ 支持板を取付板又は内ケースの外底面に対し
   て所定の空隙を存して対向させ、内ケースの外
   底面から輻射する熱を上方に反射させるように
   したことを特徴とする実用新案登録請求の範囲
   第１項に記載の電気炊飯器。