JPS6110569Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は電気釜、ガス釜等の調理器の安全装置
に関する。

加熱部の中央から感温フエライトを内装した感
熱体ケースを調理鍋の底面に弾圧させ、感温フエ
ライトの感知応動により作動杆を移動させてスイ
ツチ接点を開閉して加熱部を制御する調理器にお
いて、従来は調理鍋を外装内へ設置しなくても作
動杆が作動状態に保持されるようになつていたた
めに誤つて作動杆を操作した場合、スイツチ接点
が開成して加熱部に通電され所謂空焼き状態にな
り火災等の発生原因になつていた。

本考案はかかる点に鑑み、調理鍋の外装内への
非配置時にたとえ作動杆が作動されてもスイツチ
接点が閉成されないようにし、空焼きの危険性を
解消したものである。

以下図面により本考案の実施例を説明すると、
１は電気釜等の調理器の外装、２は発熱線３を埋
設した熱盤或いは環状のシーズヒータを露呈した
環状ヒータでなる加熱部で、支持具４を介して取
付板５上方に配設している。６は前記加熱部２上
に載置されるか或いは前記外装１の上部フランジ
（図示せず）に吊下されて前記加熱部２から少許
の間隔を存して上方に配置される調理鍋、７は前
記加熱部２の中央から前記調理鍋６の底面に弾圧
せしめた感熱体ケースで、外部スプリング８にて
常時上方に付勢されている。前記感熱体ケース７
は円筒状の本体部９と前記調理鍋６底面に接触す
る受熱板１０と底蓋１１とから構成している。１
２は固定金具１３で前記受熱板１０裏面に固定さ
れた感温フエライトで、後述する作動杆の頭部を
逃がすための凹所１４を形成している。１５は受
皿１６で保持されて前記感温フエライト１２と相
対向した磁性体で、前記固定金具１３と前記受皿
１６との間に配設した内部スプリング１７にて常
時前記感温フエライト１２から離間される方向に
付勢されている。尚、前記内部スプリング１７の
付勢力は前記磁性体１５と前記感温フエライト１
２との吸着力よりも弱いものである。１８は前記
磁性体１５を貫通して頭部１９にて固定され且つ
下方に垂設された作動杆で、前記底蓋１１の略中
央に穿設した透孔２０及び前記取付板５に穿設し
た挿通孔２１内を摺動自在に上下動するものであ
る。２２は前記作動杆１８の適所に取り付けられ
た押圧子である。２３は略中央部を枢支した操作
レバーで、一端を前記作動杆１８の下端に連結
し、他端を外装１から突出させて操作部を構成し
ている。２４は胴部２５と該胴部２５の上面に一
体形成したフランジ部２６で構成された筒状電気
絶縁体で、前記作動杆１８の外周壁に沿つて上下
に摺動できるように前記作動杆１８を貫通してお
り、しかもその下端部は前記透孔２０及び前記挿
通孔２１内を摺動するものである。２７は前記筒
状電気絶縁体２４の前記取付板５より下方に露呈
した部分に取り付けられた環状のストツパーで、
その外径は前記挿通孔２１の内径よりも大となし
ている。２８は先端に固定接点２９を有し該固定
接点を前記感熱体ケース７内に位置せしめた固定
接点板で、前記感熱体ケース７の内壁に沿つて配
設されている。３０は前記筒状電気絶縁体２４の
胴部２５外周壁に沿つて摺動すべく貫通孔３１を
穿設した可動接点板で、常時上方に付勢すべく弾
性力を有し且つその先端に可動接点３２を設け、
該可動接点を前記感熱体ケース７内に位置せしめ
ている。

而して斯る構成によれば、第１図及び第２図に
示す如く外装１内に収納された調理鍋６の底面
に、操作レバー２３の操作にて感熱体ケース７が
弾接し、感温フエライト１２と磁性体１５とが吸
着して接点２９，３２が閉成状態の時に、受熱板
１０が加熱部２及び調理鍋６により加熱され前記
感温フエライト１２がキユリー点に達すると磁性
体１５の磁力による吸引力が急激に減少し内部ス
プリング１７の力を保持できず磁性体１５は降下
する。と同時に作動杆１８が降下し、この作動杆
１８に取り付けられた押圧子２２が筒状電気絶縁
体２４の上面を押圧し、この動作に連動して可動
接点板３０は前記筒状電気絶縁体２４のフランジ
部２６下面で下方へ押圧され、可動接点３２と固
定接点２９とを開成し前記加熱部２への電力供給
を停止させる。

一方、調理鍋６を外装１から取り外した非配置
時には感熱体ケース７は外部スプリング８の付勢
力で最高上動位置に移動する。即ち感熱体ケース
７が自由状態になる。この時誤つて第３図のよう
に操作レバー２３を押圧した時、作動杆１８が上
動し磁性体１５が感温フエライト１２に吸着する
が、前記筒状電気絶縁体２４の下端に取り付けた
ストツパー２７が取付板５の下面に当接してこの
筒状電気絶縁体２４の上動を停止させる。この停
止によつて可動接点板３０はフランジ部２６で上
方への弾性湾曲を阻止されて固定接点２９と可動
接点３２との開成を保持し、加熱部２への通電を
阻止し調理器の空焼きを防止するものである。

本考案は以上の如く構成したものであるから、
調理鍋が外装内に収納されていない時に誤つて操
作レバーを操作したとしても加熱部には通電され
ず空焼きによる火災等事故を皆無ならしめること
ができるものである。又固定接点と可動接点は感
熱体ケースにより保護され、塵埃等が付着するこ
となく接触不良を生じる恐れがないものである。
さらに、筒状電気絶縁体は作動杆を貫通せしめた
ため、作動杆の上下動が円滑になると共に前記筒
状電気絶縁体は可動接点板と作動杆及び感熱体ケ
ース等の電気絶縁を行うことができる。

【図面の簡単な説明】

第１図乃至第３図は本考案調理器の安全装置を
備えた電気吹飯器の要部断面図で、夫々異つた態
様を示している。 ２……加熱部、１２……感温フエライト、１５
……磁性体、１８……作動杆、２４……筒状電気
絶縁体、２７……ストツパー、３０……可動接点
板。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 外部スプリングの作用により調理鍋底面に弾圧
   する感熱体ケースと、該感熱体ケース内部上方に
   設けた感温フエライトと、内部スプリングを介し
   て前記感温フエライトに離着可能ならしめる磁性
   体と、該磁性体に垂設された作動杆と、該作動杆
   を貫通し上面にフランジ部を形成した筒状電気絶
   縁体と、固定接点を有し、該固定接点を前記感熱
   体ケース内に位置せしめた固定接点板と、可動接
   点を有し、該可動接点を前記感熱体ケース内に位
   置せしめると共に前記筒状電気絶縁体の胴部を挿
   通し且つ前記フランジ部の押圧により、前記固定
   接点と可動接点とを開成する可動接点板と、前記
   鍋の非配置時に前記筒状電気絶縁体の上動を規制
   し前記固定接点と可動接点との開成を保持するス
   トツパーとから構成することを特徴とする調理器
   の安全装置。