JPS584062B2 - ゴム材料 - Google Patents
ゴム材料Info
- Publication number
- JPS584062B2 JPS584062B2 JP330680A JP330680A JPS584062B2 JP S584062 B2 JPS584062 B2 JP S584062B2 JP 330680 A JP330680 A JP 330680A JP 330680 A JP330680 A JP 330680A JP S584062 B2 JPS584062 B2 JP S584062B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- nbr
- aramid fibers
- rubber
- fibers
- rubber material
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Expired
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- Processes Of Treating Macromolecular Substances (AREA)
- Compositions Of Macromolecular Compounds (AREA)
Description
【発明の詳細な説明】
本発明は、ゴム材料に関する。
更に詳しくは、繊維充填材を充填してなるゴム材料に関
する。
する。
繊維充填材、例えば芳香族ポリアミド系合成繊維である
アラミド繊維をゴム補強用の充填材として用いると、ゴ
ムとの接着性が悪く、アラミド繊維の特徴を十分に発揮
させることが難かしいという問題がある。
アラミド繊維をゴム補強用の充填材として用いると、ゴ
ムとの接着性が悪く、アラミド繊維の特徴を十分に発揮
させることが難かしいという問題がある。
即ち、ケブラー(デュポン社製品、名)繊維など、市販
で入手できるアラミド繊維は、繊維径が約10〜20μ
m程度であってゴム用充填材としては比較的大きく、従
ってゴム中では単なる異物としての存在となり、ゴム材
料の物性値をかえって低下させてしまう結果をもたらす
。
で入手できるアラミド繊維は、繊維径が約10〜20μ
m程度であってゴム用充填材としては比較的大きく、従
ってゴム中では単なる異物としての存在となり、ゴム材
料の物性値をかえって低下させてしまう結果をもたらす
。
そこで、アラミド繊維に予め表面処理を施して、ゴムと
の接着性を向上させる方法も考えられるが、オープンロ
ールで混練すると、ロールのせん断力によって、繊維軸
方向への高度な配向結晶性を有するアラミド繊維は、よ
り細い繊維に細分化され、るため表面積が著しく増加し
、換言すれば細分化により生ずる未処理表面の増加に伴
ない接着性向上のための表面処理があまり有効な手段と
はなり得ないのである。
の接着性を向上させる方法も考えられるが、オープンロ
ールで混練すると、ロールのせん断力によって、繊維軸
方向への高度な配向結晶性を有するアラミド繊維は、よ
り細い繊維に細分化され、るため表面積が著しく増加し
、換言すれば細分化により生ずる未処理表面の増加に伴
ない接着性向上のための表面処理があまり有効な手段と
はなり得ないのである。
ただし、細分化を十分に行ない、繊維を更に微細な繊維
をし、また繊維の表面積を増すことで、若干ゴム物性を
向上させることは可能ではある。
をし、また繊維の表面積を増すことで、若干ゴム物性を
向上させることは可能ではある。
しかし、この操作においても、アラミド繊維とゴムとの
間の接着力はかなり弱く、成形されたゴム材料の破損部
分や摩耗部分では容易にアラミド繊維が露出し、ゴム材
料の著しい性能低下を引き起す。
間の接着力はかなり弱く、成形されたゴム材料の破損部
分や摩耗部分では容易にアラミド繊維が露出し、ゴム材
料の著しい性能低下を引き起す。
本発明者は、ゴム、特に工業部品用ゴム材料として広く
用いられているNBRにアラミド繊維を有効に充填させ
る方法について種種検討の結果、アラミド繊維をカルポ
キシル化NBRおよびカーボンブラックとのマスターバ
ッチに調製した後、これをNBRに充填することにより
、前記課題が効果的に解決されることを見出した。
用いられているNBRにアラミド繊維を有効に充填させ
る方法について種種検討の結果、アラミド繊維をカルポ
キシル化NBRおよびカーボンブラックとのマスターバ
ッチに調製した後、これをNBRに充填することにより
、前記課題が効果的に解決されることを見出した。
マスターバッチの調製に際しては、アラミド繊維の細分
化を促すために、ロール上での混練作業が有効である。
化を促すために、ロール上での混練作業が有効である。
そのために、まず素練りをしたカルボキジル化NBRに
カーボンプラックを充填する。
カーボンプラックを充填する。
カルボキシル化NBRは、熱による軟化が著しいため、
ここでのカーボンブラックの充填はゴム生地のモジュラ
スの増加を目的としており、そのためにはSRF,FE
F系のカーボンブラックを用いることが好ましい。
ここでのカーボンブラックの充填はゴム生地のモジュラ
スの増加を目的としており、そのためにはSRF,FE
F系のカーボンブラックを用いることが好ましい。
これにより、後で充填されるアラミド繊維へのロールの
せん断力が有効に極わり、細分化が効率よく行なえる。
せん断力が有効に極わり、細分化が効率よく行なえる。
使用されるカーボンブラックの量は、対象とされるゴム
材料の硬度(JIS規格のスプリング硬度計のうち、J
またはJNタイプで測定した硬度)が約50〜95の場
合においては、約20〜100phrの範囲が最適であ
る。
材料の硬度(JIS規格のスプリング硬度計のうち、J
またはJNタイプで測定した硬度)が約50〜95の場
合においては、約20〜100phrの範囲が最適であ
る。
次に、アラミド繊維をこれに充填し、十分に薄通しして
、混練する。
、混練する。
アラミド繊維は、ロール作業性の点からみて約50ph
r程度迄充填可能であり、これはマスターバッチとして
十分に用いることができる。
r程度迄充填可能であり、これはマスターバッチとして
十分に用いることができる。
また、アラミド繊維は、トウまたはフィラメントのまま
混練しても、ロールのせん断力により細分化および細刻
が行なえるため予め細刻する必要もなく、作業は単純で
ある。
混練しても、ロールのせん断力により細分化および細刻
が行なえるため予め細刻する必要もなく、作業は単純で
ある。
なお、マスターバッチ中には、カルボキシル化NBRの
加硫を確実にするために、それの加硫剤を約1phr、
加硫促進剤を約3phr、加硫促進助剤を約5phr程
度加えておくことが好ましい。
加硫を確実にするために、それの加硫剤を約1phr、
加硫促進剤を約3phr、加硫促進助剤を約5phr程
度加えておくことが好ましい。
マスターバッチの成分であるカルボキシル化NBRは、
NBRコンパウンドとの相溶性が良いので、このような
手順によって調製したマスターバツチをNBR.コンパ
ウンドに混練することは容易である。
NBRコンパウンドとの相溶性が良いので、このような
手順によって調製したマスターバツチをNBR.コンパ
ウンドに混練することは容易である。
このようにして得られる約1〜10phrのアラミド繊
維を充填したNBR材料の引裂破断面を走査型電子顕微
鏡で観察すると、アラミド繊維とゴムとの接着状態が良
好であることが確認された。
維を充填したNBR材料の引裂破断面を走査型電子顕微
鏡で観察すると、アラミド繊維とゴムとの接着状態が良
好であることが確認された。
本発明に係るゴム材料の有用性を示すために、他の配合
例のゴム材料との比較実験を行なった。
例のゴム材料との比較実験を行なった。
配合例は、次の表1および表2にいずれも重量部で示さ
れる。
れる。
配合1〜6のアラミド繊維を充填したゴム材料(125
X225X2mmの金型を用い、電気加熱式プレスで1
80℃、150k9/ffl、5分間の条件下で加硫成
形したシート状物)について、アラミド繊維との接着力
の比較を行なった。
X225X2mmの金型を用い、電気加熱式プレスで1
80℃、150k9/ffl、5分間の条件下で加硫成
形したシート状物)について、アラミド繊維との接着力
の比較を行なった。
一般に、この種の材料を引裂くと、その引裂破断面に充
填繊維が引きちぎられた状態で露出するが、露出した繊
維の長さは接着性の良いときには短かく、反対に接着性
の悪いときには長くなる傾向を示す。
填繊維が引きちぎられた状態で露出するが、露出した繊
維の長さは接着性の良いときには短かく、反対に接着性
の悪いときには長くなる傾向を示す。
理論的には、そこに次のような関係が成立するといわれ
ており、即ち接着力の大きいもの程、繊維の露出長さは
短かくなる傾向を示す。
ており、即ち接着力の大きいもの程、繊維の露出長さは
短かくなる傾向を示す。
l:繊維の露出長さ
d:繊維の径
σ:繊維の破断強度
τ:接着力
これらの実験結果は、任意の面積の引裂破断面に露出し
たアラミド繊維の長さの分布として、次の表3に本数で
示される。
たアラミド繊維の長さの分布として、次の表3に本数で
示される。
これらの結果から、カルボキシル化NBRはNBRより
も良好にアラミド繊維と接着することが判る(配合1〜
2)。
も良好にアラミド繊維と接着することが判る(配合1〜
2)。
更に、露出長さの平均値の比較から、本発明のマスター
バッチ法によるものは、未処理のものに対しては約4倍
程度の、またシランカツブリング剤あるいはレゾルシン
/ヘキミン結合剤を用いたものに対してはいずれも約2
倍程度のすぐれた接着性を示していることが判る。
バッチ法によるものは、未処理のものに対しては約4倍
程度の、またシランカツブリング剤あるいはレゾルシン
/ヘキミン結合剤を用いたものに対してはいずれも約2
倍程度のすぐれた接着性を示していることが判る。
(配合3〜6)。高モジュラスNBR材料にアラミド繊
維を充填した場合の応力一伸び曲線を、配合3,6およ
び7の3種類のゴム材料(加硫シーg)について求めた
。
維を充填した場合の応力一伸び曲線を、配合3,6およ
び7の3種類のゴム材料(加硫シーg)について求めた
。
得られた結果は第1図に示され、配合3と7との対比か
ら、NBRにアラミド繊維を充填することによりモジュ
ラスが増加することが判る。
ら、NBRにアラミド繊維を充填することによりモジュ
ラスが増加することが判る。
しかしながら、配合6と配合3とでは、いずれもNBR
に対してアラミド繊維が2.5phr充填されてはいる
ものの、単なる充填手法がとられた配合3のゴム材料で
は、25%程度のわずかな伸長において、NBRと繊維
との接着界面における界面滑り(ゴム材料の応力降伏)
によりモジュラス上昇傾向の低下を示すのに対し、カル
ボキシル化NBRおよびカーボンブラックによるマスタ
ーバッチ手法がとられた配合6のゴム材料では、このよ
うなモジュラス上昇傾向の低下はみられず、伸長率に対
する安定したモジュラス変化を示す高モジュラスなもの
が得られる。
に対してアラミド繊維が2.5phr充填されてはいる
ものの、単なる充填手法がとられた配合3のゴム材料で
は、25%程度のわずかな伸長において、NBRと繊維
との接着界面における界面滑り(ゴム材料の応力降伏)
によりモジュラス上昇傾向の低下を示すのに対し、カル
ボキシル化NBRおよびカーボンブラックによるマスタ
ーバッチ手法がとられた配合6のゴム材料では、このよ
うなモジュラス上昇傾向の低下はみられず、伸長率に対
する安定したモジュラス変化を示す高モジュラスなもの
が得られる。
更に、トルエン/イソオクタン(60/40)混合溶媒
を用いて、各種ゴム材料(加硫シート)の耐溶剤亀裂成
長性(耐ソルベントクランク性)の比較試験を行ない、
得られた経果を第2図に示した。
を用いて、各種ゴム材料(加硫シート)の耐溶剤亀裂成
長性(耐ソルベントクランク性)の比較試験を行ない、
得られた経果を第2図に示した。
アラミド繊維を充填すると、物性の異方性が示されるの
で、耐ソルベントクランク性もロール方向と直角方向(
実線で示す)と平行方向(点線で示す)とでは、その値
が異なってくる。
で、耐ソルベントクランク性もロール方向と直角方向(
実線で示す)と平行方向(点線で示す)とでは、その値
が異なってくる。
単なる充填手法がとられた配合9のゴム材料では、ロー
ル方向と直角方向への亀裂の進行がNBRのみの配合8
のものよりも短時間で起るが、カルボキシル化NBRお
よびカーボンブラックによるマスターバッチ手法がとら
れた配合10のゴム材料では、ロール方向に対し直角方
向でもNBRのみの配合8のものよりも耐ソルベルトク
ランク性が向上しており、この点でもすぐれた性質のも
のが得られる。
ル方向と直角方向への亀裂の進行がNBRのみの配合8
のものよりも短時間で起るが、カルボキシル化NBRお
よびカーボンブラックによるマスターバッチ手法がとら
れた配合10のゴム材料では、ロール方向に対し直角方
向でもNBRのみの配合8のものよりも耐ソルベルトク
ランク性が向上しており、この点でもすぐれた性質のも
のが得られる。
このように、アラミド繊維をカルボキシル化NBRおよ
びカーボンブラックとマスターバッチに調製し、これを
NBRに充填することにより、繊維とNBRとの間の接
着性を著しく向上させることができ、その結果としてN
BR材料の破損部分や摩耗部分でのアラミド繊維の露出
による材料の機能低下を効果的に押えることができる。
びカーボンブラックとマスターバッチに調製し、これを
NBRに充填することにより、繊維とNBRとの間の接
着性を著しく向上させることができ、その結果としてN
BR材料の破損部分や摩耗部分でのアラミド繊維の露出
による材料の機能低下を効果的に押えることができる。
本発明に係るゴム材料は、他の充填方法では得られない
すぐれた機能および物性を利用して、0−リング、パッ
キングなどの用途に有効に使用することができる。
すぐれた機能および物性を利用して、0−リング、パッ
キングなどの用途に有効に使用することができる。
第1図は、配合3,6および7のゴム材料について、応
力一伸び曲線を求めたものである。 第2図は、配合8−10のゴム材料について、ロール方
向と直角方向および平行方向の耐ソルベントクランク性
を求めたものである。
力一伸び曲線を求めたものである。 第2図は、配合8−10のゴム材料について、ロール方
向と直角方向および平行方向の耐ソルベントクランク性
を求めたものである。
Claims (1)
- 1 アラミド繊維をカルボキシル化NBRおよびカーボ
ンブラックとのマスターバッチに調製した後、これをN
BRに充填してなるゴム材料。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP330680A JPS584062B2 (ja) | 1980-01-16 | 1980-01-16 | ゴム材料 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP330680A JPS584062B2 (ja) | 1980-01-16 | 1980-01-16 | ゴム材料 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPS56100836A JPS56100836A (en) | 1981-08-13 |
JPS584062B2 true JPS584062B2 (ja) | 1983-01-24 |
Family
ID=11553666
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP330680A Expired JPS584062B2 (ja) | 1980-01-16 | 1980-01-16 | ゴム材料 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPS584062B2 (ja) |
Families Citing this family (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS63137940A (ja) * | 1986-11-20 | 1988-06-09 | イー・アイ・デユポン・デ・ニモアス・アンド・カンパニー | 粒状エラストマー組成物及びその製造方法 |
BR0215931A (pt) * | 2002-10-31 | 2005-08-09 | Pirelli | Método para produzir uma composição elastomérica reticulável, e, composição elastomérica |
JP5844064B2 (ja) * | 2011-04-22 | 2016-01-13 | 日信工業株式会社 | 炭素繊維複合材料の製造方法 |
CN109054345A (zh) * | 2018-07-19 | 2018-12-21 | 佛山市高明区爪和新材料科技有限公司 | 一种耐高温嵌入式复合阻尼材料的制备方法 |
-
1980
- 1980-01-16 JP JP330680A patent/JPS584062B2/ja not_active Expired
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPS56100836A (en) | 1981-08-13 |
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