JPS5840200Y2 - 扉錠 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は、扉外側から合鍵の操作によって施解錠する扉
錠に於いて、外側から摘み或いは押ボタン等の操作によ
って施錠が行え、解錠は合鍵の操作によってのみ行える
ようにした扉錠に関するものである。

一般に、施錠等のように合鍵の操作によってデッドボル
トを施解錠する扉錠は円筒錠よりも防犯性に於いてはる
かに優れているが、外出の際は一々合鍵で施錠しなけれ
ばならないので、煩わしく、また事務所等では最後に退
室する者が合鍵で施錠して帰宅する必要があるので、最
後に退室する者の確認とそのための合鍵を管理保管を要
して煩わしいのみならず最後に退室する者であれば誰で
も合鍵を所持することができると云うことは防犯性の点
からも好ましくなかった。

そこで、これらの施錠に於いて合鍵なしで施錠のみを行
えるようにしたフロントボタン装置なるものが案出され
たが、この装置による施錠状態はデッドボルトによる施
錠ではなく、在来からある押ボタン式の円筒錠と同様に
、ラッチボルトの後退並びに外側の握り玉の回動を不可
能にすることによる施錠であって、防犯上難点があると
共に、構造が複雑となる欠点があった。

然るに、本考案は上記欠点を解消するために、扉外側に
摘み或いは押ボタンを設け、この摘みの回動或いは押ボ
タンの押圧によりテ゛ツドボルトの施錠のみを行わせる
ようにしたもので、以下図示する実施例について本考案
に係る扉錠の具体的構成を説明する。

即ち、錠ケース２に取付けられたシリンダー錠３或いは
サムターン４の内周に一体固着されたカム板５の回動に
より反転する駆動板６によって連結板７を介してテ゛ツ
ドボルト８を出没せしめる扉錠１に於いて、シリンダ錠
側に一定角度の範囲内で回動できる摘み９を設け、これ
と一体の操作板９、の先端を前記駆動板６の回動軸６、
に設けられた扇形の遊孔６□内に挿通して成る構造を特
徴とするものである。

尚、摘み９即ち操作板９、の回転規制は、操作板９□に
一体固着されたアーム９゜に植設されたピン９３を錠ケ
ース２の側板に穿たれた半円孔２□□に挿通することに
よって行う。

図中、１０はシリンダー錠３及び摘み９の扉への取付板
、１１．１１はラッチボルト１２の操作用握り玉、１３
は駆動板６の−７’Ｊツクモーション用ススプリング１
４は同駆動板のストッパーである。

次に、本考案の上記構成に従い、図示する実施例につい
て本案扉錠の具体的用法並びに作用、効果を説明する。

即ち、シリンダー錠３或いはサムターン４を操作する場
合、カム板５の３６０°の回動途中にその先端部が駆動
板６の突起部６３，６３に当接し、該駆動板を右或いは
左方向に回動させるので、デッドボルト８は連結板７を
介して出没即ち施解錠せしめられる。

この動作は一般の扉錠と同一である。

而して、第４図の解錠状態に於いて、摘み９を時計方向
に回動すると、これと一体の操作板９□が回動軸６□の
遊孔６□の段部を押して駆動板６を時計方向に回動させ
る。

即ち、デッドボルト８は錠ケースから突出して第３図の
施錠状態となる。

この施錠状態に於いて、摘み９を反時計方向に回動して
も、操作板９、と係合する段部がないので、操作板９□
はこの遊孔６□の中で空転し、操作板と一体のピン９３
がケースの半円孔２□の端部に当接して停止する。

つまり、摘み９による操作では駆動板６を施錠方向には
回動させることができるが、解錠方向に回動させること
かで゛きないようになっており、シリンダー錠かサムタ
ーンを操作する以外解錠することはできない。

尚、こ・では摘み９の遊びは摘みと一体の操作板９１を
駆動板６の回動軸の遊孔６２への挿通することによって
行ったが、第７図の如く、摘み９に扇形のカム板９４を
固着し、このカム板９４が当接するピン９．を設けた円
盤９６と一体の角軸９７を駆動板６の回動軸６、の角孔
６３へ挿通し、摘み９と円盤９６との間で遊びをもたし
てもよいもので、摘み９の回動規制は、取付板１０の裏
面にピン１８を植設し、カム板９４が一定角度回動した
ときこのピンに当接してこれ以上回動できないようにす
ることによって行ってもよい。

次に、本案扉錠の他の実施例を第５，６図について説明
する。

即ち、錠ケース２に取付けられたシリンダー錠３或いは
サムターン４の内筒に一体固着されたカム板５の回動に
より反転する操作バブ１５を設け、このバブの往復反転
によってデッドボルト８を出没せしめる扉錠１に於いて
、該操作バブ１５に並列して別の補助バブ１６を設け、
テ゛ツドボルト８には該補助バブ１６を施錠方向に回動
したときのみ係合する段部８、を設けると共に、同補助
バブ１６の回転軸１６、の角孔１６□に摘み９と一体の
角軸９、を挿通して成る構造であって、段部８、に連続
する部分は補助バブ１６が空転するように円弧状に切欠
いである。

即ち、シリンダー錠３或いはサムターン４を操作する場
合、カム板５の３６０°の回動途中にその先端部が操作
バブ１５の突起部１５□、１５１に当接し、該操作バブ
を右或いは左方向に回動させるので、テ゛ツドボルト８
はこのバブに押されて出没即ち施解せしめられる。

而して、第６図の解錠状態に於いて、摘み９を反時計方
向に回動すると、角軸９□が一体回動して補助バブ１６
が回動し、デッドボルト８を突出方向即ち施錠方向に押
し、第５図の施錠状態となる。

この施錠状態に於いて、摘み９を時計方向に回動して補
助バブ１６を回動させてもデッドボルト８にはこれに係
合するものがないため、空転してストッパー１７に当接
して停止する。

即ち、第一の実施例と同様に摘み９の操作ではテ゛ツド
ボルト８を施錠することはできるか、解錠することがで
きないようになっている。

また、他の実施例として摘み９の代わりにスプノングに
よって常時突出方向に付勢される押ボタンを使用し、こ
の押ボタンにテーパーを形成した平板を固着し、押ボタ
ンを押し込んだとき、この平板のテーパーでテ゛ツドボ
ルトを施錠方向に押すように構成してもよい。

以上述べた如く、本考案に係る扉錠によれば、解錠状態
にあるデッドボルトを扉外側から摘み或いは押ボタンを
操作するだけで施錠することができるので、外出の際−
々合鍵を使用して施錠する必要がなく便利であり、特に
事務所等の場合、最後に退室する者が合鍵なしで施錠で
きるので、従来のように誰が最後に退室するかで合鍵を
持ち廻りにしたりする必要がなく、合鍵の管理保管の煩
雑さから解放され、誰でも合鍵を所持できると云う防犯
上好ましくない事態を解消することができ、また多数の
部屋を有するビルディング等に於いて、管理人或いは守
衛が各部屋の施錠状態を点検する際、施錠を忘れた部屋
があっても摘み或いは押ボタンを操作するだけでよく、
−々マスターキーを使用してシリンダー錠を操作して施
錠する必要がなく、きわめて便利である。

しかも、その施錠状態はテ゛ツドボルトによる施錠であ
るので、在来のフロントボタン装置による場合と異なり
、防犯性に優れるものである。

【図面の簡単な説明】

図面は本考案の実施態様を例示するもので、第１図は本
考案に係る扉錠の正面図、第２図は同側面図、第３図は
錠ケースの前板を取外すした施錠状態に於ける要部側面
図、第４図は解錠状態に於ける同要部側面図、第５図は
第二例の扉錠の施錠状態に於ける要部側面図、第６図は
解錠状態に於ける同要部側面図、第７図は第１例の扉錠
に於ける他の実施例の摘みと駆動板との関係を表わす斜
視図で゛ある。 １・・・・・・扉錠、２・・・・・・錠ケース、３・・
・・・・シリンダー錠、４・・・・・・サムターン、５
・・・・・・カム錠、６・・・・・・駆動板、７・・・
・・・連結板、８・・・・・・デッドボルト、９・・・
・・・摘み、１５・・・・・・操作ハブ、１６・・・・
・・補助ハブ。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 扉外側に設けられたシリンダー錠の操作によってテ゛ツ
   ドボルトを施解錠する扉錠に於いて、扉外側に摘み或い
   は押ボタンを設け、この摘みの回動或いは押ボタンの押
   圧により前記デッドボルトを施錠方向にのみ操作可能な
   施錠機構を設けて成る扉錠。