JPS5832520Y2 - ウエハ−タンブラ錠 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 この考案はウェハータンブラ錠に関するものである。

第１図に示すように、扉の内部に組み込まれるケース１
と、このケース１の一方の側板１′に接続された回転可
能な第１の錠筒２と、前記ケース１の他方の側板１“に
接続された回転可能な第２の錠筒３より成る筒形扉錠は
従来から存在する。

この扉錠は、第１の錠筒２の内部に設けたスライド可能
な板状の掛は金４を第２の錠筒３の方に移動させること
により、先端部に形成した突片５が第２の錠筒３の端部
に形成したスリット６に嵌り合って、第２の錠筒３を回
り止めし、かつ側縁に形成した係合片７がケース１内に
設けられ、かつバネ８で押圧されるサドル９に係合して
施錠状態に保持される。

また、第１の錠筒２の端部に固定した握り玉１０を操作
して第１の錠筒２を回転させることにより、第１の錠筒
２の先端部に形成した円状突縁部２′が作動リトラクタ
−１１を介してサドル９を移動させるため、サドル９と
係合片７の係合が外れ、掛は金４がバネ１２の弾性によ
り第２の錠筒３から離れる方向に動いて開錠状態にされ
る。

このような扉錠においては、第２の錠筒３内にウェハー
タンブラ錠２０を組み込み、このタンブラ錠２０にキー
を挿入して解錠し、このキーの操作によりシリンダ２１
並びにこのシリンダ２１に接続した小スピンドル２２を
回転させ、前記小スピンドル２２の先端部に形成した円
状突縁部２２′で作動ＩＪ ）ラフター１１を介してサ
ドル９を移動させるようにする必要がある。

上記のように、掛は金４の移動によって施錠し、かつウ
ェハータンブラ錠２０の操作、あるいは第１の錠筒２を
回転させる操作によって解錠するようにした片間り扉錠
は、玄関や浴室、あるいは間仕切部屋の扉などに一般に
取付けられる。

ところで、浴室や間仕切部屋には、建築工事中において
、内部に工具類が収納され、扉を施錠して帰る場合が多
い。

このため、上記のような部屋の扉に取付ける扉錠は、外
部より簡単に解錠できないものでなければならない。

しかしながら、建築工事の完了後において、扉錠の操作
により浴室や間仕切部屋が個室化されると、内部で非常
事態が起ったとき、外部からの解錠がおくれ、不測の事
故が起ることがある。

したがって、上記のような部屋の扉に取付けられる扉錠
は、工事中においては、玄関錠と同様に片開り扉錠とし
ての機能を有し、工事完了後においては、ウェハータン
ブラ錠の機能を失なわせて、外部からコインなどによっ
て簡単に解錠できるような間仕切錠に変更する必要があ
る。

この考案は、上記の点にかんがみ、施解錠できる状態よ
り、機能を失なう状態に簡単に変更することができるよ
うにしたウェハータンブラ錠を提供するものである。

以下、この考案の実施例を示す第２図乃至第４図に基づ
いて説明する。

いま例えば、第１図に示す扉錠の第２の錠筒内に設ける
ようにしたウェハータンブラ錠について説明する。

図示のように、ウェハータンブラ錠は、シリンダ２１と
、このシリンダ２１の一方の端部に固着されたフロント
２３と、前記シリンダ２１の他方の端部に固定された小
スピンドル２２より戒り、前記シリンダ２１は、一対の
板体２１’、２１’を有し、この板体２１’、２１’は
端部が重なるように組み合わされて、端部間に一定間隔
の隙間２４が設けられている。

このシリンダ２１の各板体２１’、２１’には、軸に直
角に複数の案内溝２５が形成され、所要の案内溝２５に
ウェハータンブラ２６が設けられている。

ウェハータンブラ２６は、外周に係合突片２７と、キー
挿入用の切欠き２８とを備えている。

このタンブラ２６は、係合突片２７が隙間２４間に位置
するようにして案内溝２５に挿入されている。

これらの各タンブラ２６は、バネ２９によって押圧され
ており、所要のタンブラ２６の係合突片２７はシリンダ
２１の外周より外方に突出している。

いま、フロント２３に形成したキ一孔３０にキーを挿入
すると、タンブラ２６のそれぞれは案内溝２５に沿って
移動し、前記キーを完全に差し込むと、各タンブラ２６
の係合突片２７はシリンダ２１内に納まるようになって
いる。

前記フロント２３の前面には係合溝３１が形成されてお
り、かつこのフロント２３とタンブラ２６のそれぞれに
は、キーの挿入によって直線状に並ぶピン挿入孔３２．
３３が形成され、この直線状に並ぶピン挿入孔３２．３
３にシリンダ２１とほぼ同じ長さの制動ピン３４をフロ
ント２３の前面より挿入すると、前記制動ピン３４とピ
ン挿入孔３２．３３との保合によって、それぞれのタン
ブラ２６は、係合突片２７がシリンダ２１の内部に納ま
る状態（解錠位置）に保持される。

各タンブラ２６に形成したピン挿入孔３３のうち、所要
のピン挿入孔３３は第３図に示すように長孔になり、直
線的に並ぶピン挿入孔３２．３３に制動ピン３４を挿入
した状態において、キ一孔３０に挿入したキーが引き抜
けるようにしである。

なお、制動ピン３４の先端部を第３図に示すように先を
尖らせ、かつ中途に周溝３５を形成し、一方小スピンド
ル２２のシリンダ２１がわに位置する端部内に弾性体３
６を嵌め合わせ、この弾性体３６に制動ピン３４の先端
部を差し込んでピン挿入孔３２゜３３に挿入した制動ピ
ン３４が簡単に抜けないようにするのがよい。

実施例で示すウェハータンブラ錠は、上記の構造から戒
り、このウェハータンブラ錠２０を制動ピン３４を使用
しない状態において、第１図に示す第２の錠筒３内に組
み込むと、シリンダ２１の外周より外方に突出する係合
突片２７は、第２の錠筒３に形成した長孔（図示省略）
に嵌り込んでシリンダ２１及びそれに接続した小スピン
ドル２２を回り止めする。

いま、フロント２３のキー（Ｌ３０にキーを挿入すると
、各タンブラ２６の係合突片２７はシリンダ２１の内部
に納まり、シリンダ２１は回り止めを解除される。

この状態において、キーにより、シリンダを回転させる
と、小スピンドル２２に形成した円状突縁部２２′が作
動リトラクタ−１１を介してサドル９を第１図の状態に
押し下げるため、施錠状態にある扉錠を解錠させること
ができる。

また、タンブラ錠にキーを挿入すると、各タンブラ２６
に形成したピン挿入孔３３及びフロント２３のピン挿入
孔３２が直線状に並び、この直線状に並ぶピン挿入孔３
２．３３に制動ピン３４を挿入し、そしてキーを引き抜
くと、各タンブラ２６は、制動ピン３４とピン挿入孔３
３との保合によって係合突片２７がシリンダ２１の内部
に納まる状態に保持される。

したがって、フロント２３の前面に形成した保合溝３１
に例えばコインを係合させ、このコインを回転させるこ
とにより、シリンダ２１及び小スピンドル２２が回り、
施錠された扉錠を外部より簡単に解錠させることができ
る。

以上のように、この考案によれば、ウェハータンブラ錠
にキーを挿入し、直線状に並ぶピン挿入孔に制動ピンを
挿入する簡単な作業により、解錠できる機能を失わせる
ことができるので、扉錠を玄関錠と同様の機能を有する
状態より、外部より解錠操作し得る間仕切錠に簡単に変
更することができ、極めて便利である。

【図面の簡単な説明】

第１図は、この考案に係るウェハータンブラ錠を使用し
た扉錠の横断平面図、第２図は、この考案に係るウェハ
ータンブラ錠の正面図、第３図は同上の一部切欠平面図
、第４図は同上のウェハータンブラ、制動ピン、及び弾
性体を示す分解斜視図である。 ２１・・・・・・シリンダ、２３・・・・・・フロント
、２５・・・・・・案内溝、２６・・・・・・ウェハー
タンブラ、２７・・・・・・係合突片、２９・・・・・
・バネ、３１・・・・・・係合溝、３２．３３・・・・
・・ピン挿入孔、３４・・・・・・制動ピン。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 軸に直角に複数の案内溝を形成したシリンダと、このシ
   リンダの所要の案内溝にそれぞれ挿入されたスライド可
   能な複数のウェハータンブラと、前記ウェハータンブラ
   のそれぞれを案内溝の一方の端部に偏向させるバネと、
   前記シリンダの端部に固着されたフロントより成り、前
   記フロントに形成したキ一孔にキーを差し込んでウェハ
   ータンブラのそれぞれを移動させ、前記タンブラの外周
   に形成した係合突片をシリンダの外周より内側に収納さ
   せるようにしたウェハータンブラ錠において、前記シリ
   ンダの長さにほぼ等しい長さの制動ピンを備え、前記フ
   ロントの前面には係合溝が形成され、かつこのフロント
   と各タンブラには、キーの挿入よって直線状に並び、挿
   入された前記制動ピンとの係合によって各タンブラを解
   錠位置に保持するピン挿入孔が形成され、この所要のピ
   ン挿入孔が制動ピンを挿入する状態においてキーが引き
   抜けるような長孔になっていることを特徴とするウェハ
   ータンブラ錠。