JPS5839855B2 - 三元熱可塑性成形コンパウンド - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 本発明はエチレン−プロピレン共重合生成物、ポリプロ
ピレンおよびポリエチレンをベースとする三元成形コン
パウンドに関する。

ポリプロピレンはいくつかのきわめて有利な性質、例え
ば比較的小さな密度、高温および水性および非水性液体
に対する優れた安定性の他に余り有利ではない性質を持
っており、これには室温を下回る、特に０℃を下回る温
度における耐衝撃性の欠如が挙げられる。

しかし十分な耐衝撃性は多くの用途、例えば運搬容器、
トランク、自動車部品等では必要であり、かつ重要であ
る。

一般にかかる成形品を製造する、高い密度のポリエチレ
ンはこの良好な高い耐衝撃性を有しているが、高温に対
して僅かな安定性を示す。

エチレン−プロピレン共重合生成物は飽和されているも
のも不飽和のものも良好な機械的性質の他に高い耐老化
性および耐オゾン性および耐寒性を有しているので、こ
の共重合生成物は天候に曝される用途にも特にきわめて
好適である。

そのゴムに類似した性質のためにより硬質のポリマーが
好んで添加される。

ところで様々に、ポリプロピレンおよび／またはポリエ
チレンおよび／またはエチレン−プロピレン共重合生成
物の性質を二元または三元成形コンパウンドの製造によ
り結合することが試られてきた。

例えばポリプロピレンとポリエチレンの混合物の使用が
公知である、しかしこれはポリプロピレン単独の場合に
比べて改善された耐衝撃性を持たない。

西ドイツ国特許出願公開第２２０２７０６号および同第
２２０２７３８号公報からアイソタクチックポリプロピ
レンとエチレン−プロピレンゴムの混合物が公知であり
、これは混合後に加硫剤の添加により部分架橋されるか
または製造時に既に部分架橋されたＥＰＭが使用される
。

しかしかかる混合物は達成可能な引張強度、破断伸長、
引裂伝播強度並びに硬度に関して１００℃で測定して多
くの用途について更に改善する必要がある、すなわち該
混合物は全ての用途については必要とされる要求を満た
さない。

ポリエチレンと結晶塵１０〜２０％であるＥＰＤＭポリ
マーとの混合物が米国特許第３９１９３５８号明細書よ
り公知である。

かかる生成物は高い引裂強度を持つが、ポリエチレンの
低い溶融温度のために十分な熱安定性を持たず、残留変
形、剛性および硬度も不十分である。

西ドイツ国特許出願公開第２７３２９６９号公報から架
橋されていないエチレン−プロピレン序列ポリマーとア
イソタクチックポリプロピレンとの二元成形コンパウン
ドが公知である。

しかしかかる混合物は組成によって十分な低温柔軟性を
持たないかまたは十分な熱変性安定性を持たない。

英国特許第１１５４４４７号明細書から公知の、ｎ−へ
ブタンに９０重量％以上が不溶である結晶質ポリプロピ
レン５０〜９０重量％、ポリエチレン５〜３０重量％お
よびｎ−へブタンに少なくとも８０重量％が不溶である
エチレン−プロピレンブロックコポリマー５〜４０重量
％から成る三元成形コンパウンドは約１０ Ｎ ／ｍａ
の引張強度しが持たさず、かつ−３０℃を下回る温度で
はもはや可撓性ではない、すなわち脆くなり、破断する
。

西ドイツ国特許出願公開第２８２８７６３号公報からポ
リプロピレン９０〜６０重量％、ポリエチレン４〜３０
重量％およびゴムに類似したエチレン−プロピレン共重
合生成物６〜３０重量％のポリプロピレン成形コンパウ
ンドが公知であり、これではエチレン−プロピレン共重
合生成物とポリエチレンのゴム混合物のメルトインデク
スとポリプロピレンのメルトインデクスとの比が相互に
ＭＦＩ （２３０１５）の２〜１５にならなげればなら
ない。

この成形コンパウンドで達成される性質は例えばきわめ
て低い温度における切欠き衝撃強さについては特に依然
として注文をつげるべき点が大いにある。

それというのもこれから、製造される生成物、例えばバ
ンパーは一３０℃以下でもはや使用できず、したがって
例えばこの成形コンパウンドはこの用途には使用できな
い。

全ての成形コンパウンドが余りにも低いメルトインデク
スのために射出成形法で所望の良好な加工性を示す訳で
はない。

西ドイツ国特許出願公開第２７４２９１０号公報から実
質的に無定形のエチレン−プロピレン共重合生成物２５
〜８５重量％とプロピレンの結晶質ブロック共重合生成
物１５〜７５重量％および場合により付加的なポリエチ
レンから成る熱可塑性エラストマー混合物が公知である
。

西ドイツ国特許出願公開第２８２１３４２号公報に記載
されているように、この成形コンパウンドは硬度、９張
強度、高温に対するより良好な安定性について改善の必
要があり、かつ例えばこれらの性質については西ドイツ
国特許出願公開第２８２１３４２号公報による成形コン
パウンドの方が上回っている（西ドイツ国特許出願公開
第２８２１３４２号公報表１および表２が証明）。

西ドイツ国特許出願公開第２８２１３４２号から結晶質
アイソタクチックプロピレンホモ重合生成物３０〜７５
部、主として無定形のゴム様エチレン−プロピレン重合
生成物２５〜７０部およびポリエチレン最高１５部（こ
れは含有量に応じてプロピレンホモ重合生成物に代わる
）を含有する熱可塑性エラストマー混合物が公知である
。

該混合物は二元成形コンパウンドに比べて、自動車用バ
ンパーの製造にも適するようにする、部分的に改善され
た性質を有する。

しかし極端な応力についてこの公知のエラストマー混合
物の機械的性質は特に切欠き衝撃強さ、引張強度および
低温柔軟性について尚改善の必要があることが示された
。

本発明の課題は、高い熱変形安定性、良好な機械的性質
、特に引張強度、高い低温柔軟性、すなわち低温での切
欠き衝撃強さを有し、更にペレット化可能であり、かつ
全体として公知の二元および三元成形コンパウンドに対
して１種以上の性質に関して改善される熱可塑性成形コ
ンパウンドを見出すことである。

公知の成形コンパウンドで池のものと一緒に周辺産物と
して偶然に生じたのではない、簡単な手段によって最適
な耐衝撃性の、所望の性質を有する三元成形コンパウン
ドを得ることも本発明の関心事である。

所望の成形コンパウンドはその収縮傾向についても改善
されるはずであり、かつ特に射出成形法で使用するのに
好適である。

ところで前記の課題は簡単な手段により、（ａ） ポ
リエチレンにエチレン−プロピレン共重合生成物を重合
することにより製造された、エチレン−プロピレン共重
合生成物成分のエチレン含量少なくとも６５重量％、メ
ルトインデクスＭＦＩ（２３０１５）０．８〜２．０り
７１０分を有する変性エチレン−プロピレン共重合生成
物３５〜５０重量％ （ｂ） メルトインデクスＭＦＩ （２３０１５）２
５〜６５ｆ／１０分を有するポリプロピレンホモポリマ
ーおよび／またはメルトインデクスＭＦＩ （２３０１
５）１５〜５０？／１０分を有するポリプロピレンコポ
リマー ３０〜６０重量％ （ｅ） ポリエチレン ３〜３０重量％
から成り、その際変性エチレン−プロピレン共重合生成
物のポリエチレンブロックをポリエチレンの量に算入可
能である成形コンパウンドによって最適に解決されるこ
とが判明した。

意想外にも本発明は高い衝撃強度、高い熱変形安定性、
−４０℃の低温においても高い切欠き衝撃強さを有し、
その上に収縮の回避下に加工して射出成形品を製造する
ことのできる三元成形コンパウンドを作る方法を示した
。

既に部分的に存在した、良好な各特性値が本発明では全
て存在し、かつ良好なおよびきわめて良好な性質を有す
る、いずれの場合テモバランスのとれた成形コンノ〈ラ
ンドを与える。

例えば西ドイツ国特許出願公開第２８２８７６３号公報
による成形コンパウンドに比べて本発明は簡単に実現す
ることができる、それというのも本発明は、各成分をそ
のメルトインデクスによって選択し、かつ成形コンパウ
ンド中の成分の一定の重量の割合を維持して確実に所望
の性質を有する三元成形コンパウンドを作る方法を示す
からである。

本発明は西ドイツ国特許出願公開第２８２８７６３号公
報によるポリプロピレン成形コンパウンドとはエチレン
−プロピレン共重合生成物の高い割合によって著しく異
なっており、この共重合生成物は公知の成形コンパウン
ドに対して改善された性質を有する成形コンパウンドを
与え、このことは多数の公知の成形コンパウンドでは期
待できなかった。

西ドイツ国特許出願公開第２７４２９１０号および第２
８２１３４２号公報からの成形コンパウンドに対して本
、発明によるものは改善された低温柔軟性、引張強度、
破断伸長および収縮挙動を示す。

メルトインデクスを特徴とする特性表示は成形コンパウ
ンドの流動性、したがって加工性についても行なわれる
。

本発明による成形コンパウンドは特に射出成形によって
も加工可能であり、したがってメルトインデクスＭＦＩ
（２３０１５’）少なくとも約８を有すべきである。

有利に変性エチレン−プロピレン−共重合生成物ｌＯＯ
重量％に対してポリエチレンブロック５〜２５重量％を
含有する変性エチレン−プロピレン共重合生成物が使用
される。

本発明により配慮される変性エチレン−プロピレン共重
合生成物では当初に存在するポリエチレンがポリエチレ
ンブロックとして結晶形で残る。

意外にも所望の性質を有する本発明による三元成形コン
パウンドが、変性エチレン−プロピレン共重合生成物の
ポリエチレンブロックを成形コンパウンド中に配合され
るポリエチレン（Ｃ成分）の量に重量に応じて算入可能
であることによっても得られることが明らかになった。

本発明による三元成形コンパウンドは一方で１００℃ま
での高温に、また−３０℃を下回る低温に曝される工業
成形品の製造に好適であり、その際その他の機械的性質
はバランスのとれた高い水準を示す。

優れた用途は自動車用バンパーの製造であり、これは−
４０℃までの低温における衝撃応力に耐えなげればなら
ない。

本発明による成形コンパウンドは、一方で低温における
必要な切欠き衝撃強さを達成するために十分な割合のエ
チレン−プロピレン−共重合生成物を含有することによ
り前記の法外な応力を配慮したが、共重合生成物は熱変
形安定性の若干の低下を伴っている。

この熱変形安定性の低下に対しては本発明による量の選
択されたポリプロピレンホモポリ、−および／またはポ
リプロピレンコポリマーの使用により防止する。

ポリプロピレンホモポリマーおよび／またはポリプロピ
レンコポリマーは成形コンパウンドに低温における改善
された機械的性質と同時に良好な熱変形安定性を与える
。

使用されるポリプロピレンコポリマーの溶融範囲は有利
に１５５℃を上回り、特に１６０〜１６２℃である。

しかしポリプロピレンコポリマーはこれをエチレンプロ
ピレン共重合生成物と混合すると射出成形された成形品
において比較的大きな後収縮（収縮）を起す欠点を持つ
。

このことは相応する寸法安定性の射出成形品の製造の際
に困難に導く。

意外にも第三成分のポリエチレンがその他の公知の性質
をもたらすのみならず、明らかにこの後収縮を減少させ
、十分に相殺し得ることが明らかになった。

ＭＦＩ（２３０１５）１５を上回り、有利には２０〜５
０のポリエチレンが特に有利であると証明され、これを
成形コンパウンドに対して３〜３０重量％、有利に６〜
２０重量％の量で成形コンパウンド中に含有される。

有利にその際低圧ポリエチレンが使用される。

有利に本発明による成形コンパウンドには１２重量％を
下回るエチレン含量を有する、メルトインデクスＭＦＩ
（２３０１５）２０〜４０２／１０分を有するポリプ
ロピレンコポリマーが使用される。

最適な性質を有する前記の成分から出発する本発明によ
る優れた成形コンパウンドにおいてはポリエチレンと変
性エチレン−プロピレン共重合生成物のメルトインデク
スＭＦＩ（２３０１５）の比が１５以上、有利に２５よ
りも太きい。

その際同時にポリエチレンとポリプロピレンホモポリマ
ーもしくはポリプロピレンコポリマーのメルトインデク
スの比が０．２５〜３．０であるようにするのが有利で
ある。

本発明による三元成形コンパウンドは公知方法でプラス
チックで常用の装置、例えば練ローラ機、押出機、混合
装置およびニーダ−を用いて製造することができ、その
際全ての成分を同時に混合することができる。

混合は有利に高めた温度、特に温度１８０〜２８０℃で
剪断力の作用下に行なう。

本発明による成形コンパウンドは付加的に公知の添加剤
、例えば着色剤、滑剤、充填剤、酸化防止剤、ＵＶ−安
定剤、防炎剤、繊維等が添加されていてもよい。

本発明による三元成形コンパウンドに他のプラスチック
を例えば衝撃強度改善のために添加することも可能であ
る。

本発明で使用されるエチレン−プロピレン共重合生成物
は有利に７０重量％を上回るエチレン含量を有する。

高い強度を有するエチレンープロピレン共重合生成物（
高い生強度を持つゴム）はペレット化可能であり、した
がってペレット化可能ではない無定形のまたは殆ど無定
形のエチレン−プロピレン共重合生成物に比べて成形コ
ンパウンドに加工技術的な利点をも与える。

本発明によればポリエチレンの存在で変性されたエチレ
ン−プロピレン共重合生成物が使用され、その際エチレ
ンプロピレン共重合生成物は無定形もしくは殆ど無定形
である。

使用されるエチレン−プロピレン共重合生成物の無定形
の性質にもかかわらず意外にモコノ変性エチレンープロ
ピレン共重合生成物はペレット化可能であることが分っ
た。

有利にエチレン６５〜８２重量％、フロピレン１８〜３
５重量％および第三成分０〜８重量％から成るエチレン
−プロピレンコポリマーおよび／またはエチレン−プロ
ピレンターポリマーが使用される。

第三成分として通常ジシクロペンタジェン、アルキリデ
ンノルボネン、アルケニルノルボネン、アルカジエンお
よびシクロアルカジエンが使用される。

以下実施例について本発明を詳説する。

ＭＦＩにいて他の記載がない限りこれはメルトインデク
スＭＦＩ（２３０１５）ｆ／１０分である。

性質試験には次の方法が使用される： ＤＩＮ（西ドイツ工業規格５３７３５によるメルトイン
デクスＭＦＩ （２３０１５）ｆ／１０分またはＭＦＩ
（１９０／２．１６）り／ｌＯ分；ＤＩＮ５３４５５に
よる引張強度Ｎ／ｍ４：ＤＩＭ５３４５３による種々の
温度での切欠き衝撃強さ、卯−破断せず、ｇ＝破断；Ｄ
ＩＮ５３４５５に破断伸長％；ビカー軟化点ＶＳＴＡ’
Ｃ；室温で４８時間貯蔵後に測定された収縮量。

例１ 比較のためにＭＦＩｏ、８のＥＰＤＭ４３重量部とＭＦ
Ｉ５５のポリプロピレンホモ重合生成物５７重量部との
二元混合物を均質にし、かつ加工してペレットにする。

こうして製造されたペレットをコンパウンド温度２２０
〜２６０℃で射出したバンパーの形状の成形品にする、
成形品は射出成形型から射出する際に目標長さ１４３６
ｍｍを有する。

室温で貯蔵することにより成形品の後収縮（収縮）が起
る。

４８時間後バンパーは長さ１４３５．５ｉｘｉしかない
、すなわち目標長さに対して一〇、５ｙｎｖｔの収縮が
起きた。

その他の性質は表に挙げる。

例２ 比較のためにＭＦＩｏ、８のＥＰＤＭ４０重量部、ＭＦ
Ｉ ５５のポリプロピレンホモポリマー５０重量部お
よびＭＦＩ２５のポリプロピレンコポリマー１０重量部
の混合物を例１のようにして均質にし、かつ加工してペ
レットにする。

例１と同じ射出条件下でこのペレットから製造されたバ
ンパーは４８時間の貯蔵後目機長さに対して−１，５ｍ
ｍの長さを示す。

この例は少量のポリプロピレンコポリマーが成形品の高
い収縮を生せしめることを示す。

例３ 比較のためにＭＦＩｏ、８のＥＰＤＭ３６重量部とＭＦ
Ｉ２５のポリプロピレンコポリマー６４重量部の二元混
合物をニーダ−中で均質にし、かつ例１に記載されたよ
うにして加工してペレットにする。

こうして製造されたペレットをコンパウンド温度２２０
〜２６０ ’Ｃで射出して目標長さ１４３６１ｍの成形
品にする。

成形品を射出成形型から射出した後室温で貯蔵後二元成
形コンパウンドは成形品の後収縮を示し、その際、４８
時間後に既に目標寸法に対して−２，５闘の収縮が起き
る。

この二元成形コンパウンドの他の性質を表に挙げる。

例４ ＭＦＩｏ、８のＥＰＤＭ３９重量部、ＭＦ” Ｉ ２５
のポリプロピレンコポリマー３７重量部部、ＭＦＩ６５
のポリプロピレンコポリマー２４重量部の二元成形コン
パウンドを例１のようにして成形し、かつ例１のように
しで射出して成形品にする。

射出成形型から取出された成形品は室温で４８時間貯蔵
の彼氏に出発寸法（目標寸法）に対して−１，５ｍ１Ｏ
長さの収縮を示す。

この場合高いメルトインデクスを有する、良好な流動性
のポリプロピレンコポリマーを使用しても収率は相殺さ
れないことが示された。

その他の性質を表に挙げる。

例５ もう１つの比較例としてＭＦｌｌｏ、８のＥＰＤＭ４
ｓ重量部、およびＭＦＩ５５のポリプロピレンホモポリ
マー５２重量部の二元混合物を例１のようにして製造し
、かつ射出して成形品にする。

室温で４８時間貯蔵後後桟形は目標長さに対して±００
後収縮を示す。

他の詳細は表参照。

例６ 例１に記載のようにして、ポリエチレンにＥＰＤＭ成分
を重合することにより製造された、変性ＥＰＤＭ１００
重量部に対してポリエチレン１０重量部の割合を有する
、ＭＦｌｌ、３の変性ＥＰＤＭ４６重量部とＭＦＩ５５
のポリプロピレンホモポリマー５４重量部とから成る本
発明による成形コンパウンドを射出し誠形品にする。

室温で４８時間を越えて貯蔵の後成形品は目標寸法１４
３６１ｍに対して＋１．５順の伸長を示す。

変性ＥＰＤＭ中に含まれた、４．６重量部の量のポリエ
チレンが所望の性質を得るのに十分である。

その他のデータを表に記載する。

例７ 例１に記載されたようにして、ポリエチレンにＥＰＤＭ
成分を重合して製造された、変性ＥＰＤＭ１００重量部
に対してポリエチレン１０重量部の割合を有する、ＭＦ
ｌｌ、３の変性ＥＰＤＭ３８重量部、ＭＦ Ｉ ２５の
ポリプロピレンコポリマー５２重量部およびＭＦＩ３０
のポリエチレン１０重量部から、本発明による成形コン
パウンドを製造し、かつ射出して成形品にする。

室温で４８時間を越えて貯蔵の後成形品は目標長さ１４
３６７Ｗ７ｍニ対して＋１．５ｍｍの伸長を示す。

この成形コンパウンドはポリエチレンを１０＋３．８
＝１３．８重量部含有する。

他の性質については表参照。

例８ 比較例として西ドイツ国特許出願公開第 ２８２１３４２号公報表２の例２から取った。

この公報では０．２５％を下回る結晶塵、ムーニー粘度
ＭＬ（１＋４ ）５２ （１２５℃）、および引張強度
６．５Ｎ／ｍ＋ｆの・無定形ＥＰＤＭ４５重量部、密度
０．９０５９／ｃｄオヨヒＭＦ Ｉ （２３０１５）
２１相当するＭＦＩ （２３０／２．１６ ） ５．２
ｄり７分を有するポリプロピレンホモポリマー５０重量
部および密度０．９６・３２／−１ＭＦＩ（１９０／２
−１６）８を有するポリエチレン５重量部から混合物が
製造され、圧縮してプレートにされる。

しかしこのプレートは引張強度１０．ＯＮ／ｘｉ、破断
伸長１５０％を有し、中程度の機械的性質を示し、これ
は僅かな低温柔軟性を意味する。

例９ 西ドイツ国特許出願公開公報第２８２１３４２号公報表
６、例１からのもう１つの比較例は例８に記載されたＥ
ＰＤＭ４０重量部、例８に記載されたポリプロピレンホ
モポリマー５５重量部および例８に記載されたポリエチ
レン５重量部を含有する。

この混合物は、例８に比べて機械的強度の上昇は示すが
、これは高い密度のポリエチレンの性質に起因するもの
であり、全体のＭＦＩ５．２を有する、このコンパウン
ドは射出成形には適さない。

例１０ もう１つの比較例を西ドイツ国特許出願公開第２８２８
７６３号公報、表４、第■から引用する。

ここではエチレン４４重量％とプロピレン５６重量％か
ら成る、ＭＦＩ （２３０１５）１．５ｆ／１０分の共
重合生成物６重量部および密度０．９４７ｙ／−および
ＭＦＩ （１９０１５） １．６グ／ｌＯ分のポリエチ
レン４重量部からゴム前混合物を製造し、これにエチレ
ン６゜４重量％を含む、密度０、ｇ０３Ｐ／ｉおよびＭ
ＦＩ（２３０１５）９．５２／１０分のポリプロピレン
重量部を加え、かつ加工して試験体にする。

この成形コンパウンドは全体のＭＦＩ９．４を有し、射
出成形による加工可能性を示し、これはこの公報に挙げ
られた他の全ての例には該当しないのであるが、記載さ
れたデータによれば低温柔軟性で制限され、かつ低い温
度−３０℃および一４０℃ではもはや得られない。

表への注釈 表には前記の例に、きわめて高い応力を受ける工業部品
、例えばバンパーについて望まれる要求プロフィールを
表示する重要な性質を補足してまとめた。

混合物全体のＭＦＩは流動性、したがって射出成形加工
の適性に関する指示を与え、この場合ＭＦＩ値は約８か
ら良好な加工性を示す。

ビカー値は良好な熱変形安定性に関し、伸長および引張
強度は一般的な機械的性質に関するものであり、切欠き
衝撃強さはきわめて低い温度における低温柔軟性の基準
として、かつ収縮は射出成形品の製造性の品質と寸法安
定性の基準である。

表の中に記載された評価は多数の性質の高い要求プロフ
ィールの観点の下に行なわれた。

これから１面で良好な性質値が他の劣悪な性質値と結合
されて（・ることか明らかになる。

多数の比較例１〜５．８〜１ｏは、所望の性質の１種ま
たは数種が本発明による要求プロフィールによれば不十
分であり、かっ例６および７による本発明に対しては全
ての所望の性質において良好な、かつきわめて良好な挙
動を有することが付せられる。

例１および５は、ＥＰＤＭとポリプロピレンホモポリマ
ーから成る二元熱可塑性混合物がＥＰＤＭの含量が低す
ぎる場合には十分な冷温柔軟性を持たず（例１）、かつ
ＥＰＤＭ含量が高い場合には低い熱変形安定性を持つ（
例５）ことを示す。

所望の性質の最適化は可能ではない。

例２は例１による混合物にポリプロピレンコポリマーを
添加することにより成形品の後収縮に不利な影響を受け
、すなわち収縮が大きくなり、しかもその他の所望の性
質値の改善が行なわれないことを示す。

例３はＥＰＤＭとポリプロピレンコポリマーの二元混合
物が低温柔軟性に関してポリプロピレンホモポリマーを
用いる例１による混合物を上回るが、著しい収縮を有し
、このことは複雑な形状を有する寸法安定性の射出成形
品を作る加工性について不利な作用を及ぼすことを示す
。

例４は例３と比べて、きわめて良好な流動性のポリプロ
ピレンコボＩ）−ｑ−（ＭＦ’ｌ６５）の添加が低温柔
軟性を更に改善するが、しかし高すぎる収縮の不利は相
殺されない。

本発明による成形コンパウンドの例６は先ず機械的性質
、低温柔軟性、収縮、射出成形性および熱変形安定性に
関して良好な、およびきわめて良好な数値を有するバラ
ンスのとれた性質像を示す。

同じことが本発明による例７にも該当する。例８および
９は無定形のもしくは殆ど無定形のエチレン−プロピレ
ンポリマーをベースとする公知の三元成形コンパウンド
を示し、これらは本発明とは著しく異なった性質像を与
え、特にこのことは射出成形法での劣悪な加工性および
例えば破断伸長および引張強度のように中程度の機械的
性質を示す。

これらの成形コンパウンドよりも本発明によるコンパウ
ンドの方が常に優れている。

例１０はきわめて低いＥＰＤＭ含量を有する三元成形コ
ンパウンドを示し、その機械的性質および低温柔軟性は
同様に本発明によるコンパウンドが明らかに優れている
。

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １ エチレン−プロピレン共重合生成物、ポリプロピレ
   ンおよびポリエチレンをペースとする三元成形コンパウ
   ンドにおいて、 （ａ） ポリエチレンにエチレン−プロピレン共重合
   生成物を重合することにより製造された、エチレン−プ
   ロピレン共重合生成物成分のエチレン含量少なくとも６
   ５重量％、メルトインデスクＭＦＩ （２３０１５）
   ｏ、ｓ〜２．０Ｐ／１０分を有する変性エチレン−プロ
   ピレン共重合生成物３５〜５０重量％ （ｂ） メルトインデクスＭＦＩ （２３０１５）２
   ５〜６Ｅｌ／１０分を有するポリプロピレンホモポリマ
   ーおよび／またはメルトインデクスＭＦＩ（２３０１５
   ）１５〜５０Ｓ’／１０分を有するポリプロピレンコポ
   リマー ３０〜６０重量％ （ｅ） ポリエチレン ３〜３０重量％
   から成り、その際変性エチレン−プロピレン共重合生成
   物のポリエチレンブロックをポリエチレンの量に算入可
   能であることを特徴とする、三元熱可塑性成形コンパウ
   ンド。 ２ 変性エチレン−プロピレン共重合生成物１００重量
   ％に対してポリエチレン５〜２５重量％をポリエチレン
   ブロックとして含有する変性エチレン−プロピレン共重
   合生成物が使用される、特許請求の範囲第１項記載の成
   形コンパウンド。 ３ メルトインデクスＭＦＩ（２３０１５）１５〜５０
   、有利に２０〜４０ｆ７１０分を有するポリエチレンが
   使用される、特許請求の範囲第１項記載の成形コンパウ
   ンド。 ４ メルトインデクスＭＦＩ（２３０１５）２０〜４ｏ
   ２／分を有するポリプロピレンコポリマーが使用される
   、特許請求の範囲第１項記載の成形コンパウンド。 ５１２重量％を下回るエチレン含量を有するポリプロピ
   レンコポリマーが使用される、特許請求の範囲第１〜４
   項のいずれかに記載の成形コンパウンド。 ６ エチレン ６５〜８２重量％プロピ
   レン １８〜３５重量％第三戒分
   ○〜 ８重量％から成るエチレン−プロピレ
   ンコポリマーおよび／またはエチレンーグロピレンター
   ポリマーが使用される、特許請求の範囲第１〜５項のい
   ずれかに記載の成形コンパウンド。 ７ エチレン含量７０重量％を上回るエチレン−プロピ
   レン共重合生成物が使用される、特許請求の範囲第６項
   記載の成形コンパウンド。