JPS5838754Y2 - ガス絶縁機器 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案はガス絶縁機器における絶縁スペーサの取付構造
に関し、ガス絶縁機器、特にガス絶縁開閉装置あるいは
ガス絶縁母線等における絶縁スペーサの取付構造を簡素
化し、その機能面では従来手段と同一であるが、製造コ
スト、外形寸法および朴観の点ではるかに改良された絶
縁スペーサの取付構造を提供するものである。

第１図、第２図に従来の絶縁スペーサの取付構造例を示
す。

第１図において、１，２は導体３を収納し内部に絶縁ガ
スを充填した容器である。

また、１ａ、２ａは容器１，２の端部に設けたフランジ
であり、絶縁スペーサ４を両側から押え込んでいる。

さらに５ａはボルト、５ｂは座金、５Ｃはナツトで、こ
れらによりフランジｌａ、２ａと絶縁スペーサ４を締め
付けている。

なお、内部の絶縁ガスが外部に洩れるのを防ぐため、Ｏ
リング６ａ、６ｂを設けである。

次に第２図では、容器１，２の各端部に設けたフランジ
ｌｂ、２ｂにより絶縁スペーサ７の端部を包み込み、か
つフランジｌｂ、２ｂの外周を図示の８のように溶接し
、気密にしている。

従って、この場合は絶縁スペーサ７は全く外部に露出せ
ず、絶縁ガス漏洩防止用のＯリングも不要である。

しかし、上記第１図、第２図に示した従来の構造では、
いずれも絶縁スペーサを取付けるために容器を途中で分
割し、その端部に絶縁スペーサ取付用のフランジを設け
ている。

従って、絶縁スペーサ取付部すなわちフランジ部の寸法
は容器の外形より大きくなり、全体のコストも大となり
、外観上からも好ましい構造ではない。

さらに、特に第１図のボルト締付構造の場合は絶縁スペ
ーサの周辺部が外部に露出しており、このためエポキシ
樹脂等よりなる絶縁スペーサを傷つけるおそれがあり、
また、ガス洩れ防止用のＯリングが必要である。

これらの点からして従来の構造は、製造上および保守の
点からして好ましいものではなかった。

本考案は上記の欠点を解消し、容器にフランジを設ける
必要がなく、容器と一体になった絶縁スペーサ取付構造
を提供するものである。

以下、本考案を実施例について説明する。

第３図において、１１．１２は内部に導体３を設け、か
つ絶縁ガスを充填、密閉し７た容器、１３はエポキシ樹
脂等よりなる絶縁スペーサ、１４は前記の容器１１．１
２の中間に設けた短い筒状の外周金具である。

この外周金具１４は、絶縁スペーサ１３を成形する際に
、一体としてモールド加工を行なう。

すなわち、絶縁スペーサ１３と外周金具１４は一体化さ
れた１個の部品である。

なお容器１１．１２と外周金具１４との間は１５．１６
に示すようにつき合せ溶接され気密に接続されている。

この場合、外周金具１４の内面の絶縁スペーサ１３との
接合部分には図示のように突出部１４ ａを設けて段付
き構造とし、機械的に十分強固な接合が保たれるように
する。

次に、第４図は外周金具１７の内面の絶縁スペーサ１３
との接合部に全周にわたって溝１７ａを設けて段付き構
造とし、絶縁スペーサ１８の外周がこれに嵌合した構造
としたものである。

さらに第５図は外周金具１９内面の絶縁スペーサ２０と
の接合部を、溝１９ ａに突出部１９ｂが加わった段付
き構造としたものである。

このように、外周金具内面の絶縁スペーサとの接合部を
段付き形状とすることにより、両者は機械的に極めて強
固に接合され、絶縁スペーサに軸方向の応力が作用して
も絶縁スペーサ１３が移動するおそれはない。

なお第４図、第５図とも、外周金具は第３図の場合と同
様に、容器１１．１２に溶接接続する。

また、絶縁スペーサはその成形特に外周金具と一体に製
造することのほかに、予しめ製作した半製品の絶縁スペ
ーサを用い、その周辺部を外周金具と共に一体にモール
ド加工することも可能である。

この場合は、絶縁スペーサ自体は必ずしも樹脂製品であ
る必要はなく、他の適当な材料のものを用いることか゛
できる。

また、外周金具の内面に設ける溝や突出部は必ずしも内
面全周にわたって設けることなく、内周面の適宜個所に
設けることもできる。

以上説明したように、本考案によるときは従来のような
絶縁スペーサ取付用の容器端部のフランジは不要となり
、製造コストは大幅に低減される。

また外周金具の外形寸法も容器とほぼ同一になり、かつ
絶縁スペーサは露出せず完全に外周金具内に収納される
ため、取扱いが容易かつ外観も円滑なものとなる。

さらに外周金具と絶縁スペーサが一体化されているため
、ボルト締めの場合に比べてＯリングが不要で組立が容
易になる。

また、絶縁スペーサは外周金具内面の段付部にモールド
加工により一体に接合されているので機械的に強固な接
合が保たれ、かつ接合のための特別な手段を要しない等
、その効果は大きいものである。

【図面の簡単な説明】

第１図および第２図はそれぞれ従来の絶縁スペーサ取付
構造を示す断面図、第３図、第４図および第５図はいず
れも本考案の実施例の構造を示す断面図である。 ３・・・・・・導体、１１．１２・・・・・・容器、１
３，１８．２０・・・・・・絶縁スペーサ、１４，１７
．１９・・・・・・外周金具、１４ ａ 、１９ ｂ・
・・・・・突出部、１７ａ、１９ａ・・・・・・溝、１
５．１６・・・・・・溶接部。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 内部に導体を収納し外周を容器で気密におおい絶縁ガス
   を封入したガス絶縁機器において、上記導体を支持する
   絶縁スペーサを収納し上記絶縁スペーサの外周を内面に
   設けた段付部にモールド加工により一体に接合した筒状
   の外周金具を設け、上記外周金具の両端は上記容器にそ
   れぞれ気密につき合せ溶接接続されたことを特徴とする
   ガス絶縁機器。