JPS5838136Y2 - ドアストツパ−装置 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 この考案はドアストッパー装置に係り、ビル、工場、一
般家屋等において裾付使用されているドア、戸障子等を
開放させた際、その開放状態の停止維持を、磁性作用を
利用して確実、容易に行なえるようにし、またドア等を
閉鎖すべくその停止を解放させる際の解除操作も容易な
るようにしたドアストッパー装置に関するものである。

従来、この種のドアストッパー装置は、廊下の片隅や壁
際等に停止機構部を設置し、開放させたドア、戸障子等
を押し付け、停止機構部に対しフック部分を係合させる
ことで停止させる構造を有していた。

しかし乍ら、係合操作は手指等で金輪、止金光等を嵌め
込むことで行ない、またその解除操作は同じく手指等で
取外すことで行なっているのが多く、そのため来客や幼
児の保護、携帯物がある等、その他の事情で手が塞って
いる場合は、非常に面倒で、迅速にこれを取扱うことが
できない等の欠点が存していた。

また弾撥力によるフック作用で停止させんとする構造の
ものであれば、その弾撥力に抗した充分な係合力がない
ときにはその停止状態が得られない等の欠点もあり、し
かもこれは構造的に複雑で高価なものとならざ゛るを得
ないものであった。

そこで、この考案は叙上の如き従来存した欠点を解消す
べく、種々の実験、試作の結果、磁性作用を利用するこ
とで取扱い操作の容易性、停止の確実性が得られるドア
ストッパー装置の案出に成功したものであり、その要旨
は、ドアの開放時における固定停止位置に対応して設置
される操作ボックス内に、弾撥的に揺動する操作レバー
を外部からの揺動操作が可能なるようにして枢支させる
と共に、この操作レバーの揺動に伴ない上下動すべく操
作レバーに枢支連結したラックギアと、このラックギア
に噛合し、その上下動に伴ない従動回転すべく軸支させ
た従動ピニオンギアとを操作ボックスに内蔵し、従動ピ
ニオンギアには、ドアに露出状態で検定した固定磁石に
磁性作用で接離する回転磁石を、従動ピニオンギアの回
転に従動回転可能にして操作ボックス外側面に露出状態
で連繋せしめたことに存するものである。

以下、図面を参照してこの考案の一実施例を説明すると
次の通りである。

図において示される符号１は、所定のドアＤ、戸障子等
の開放時における固定停止位置に対応して床面Ｆ等にビ
スその他にて設置される操作ボックスであり、この操作
ボックス１内に、弾撥的に揺動する操作レバーを外部か
らの揺動操作が可能なるようにして枢支させである。

図例にあっては、ビス止部を有する底盤２上に相対峙さ
せた１対の支持柱３を立設させ、この支持柱３下部に着
脱自在に装架した軸ピン４に正面路へ字形の操作レバー
５をその直線状前部にて枢着させたものとして示されて
いるが、これに限定されるものではない。

また、操作ボックス１自体は、前後に分解、組立が可能
なるよう前後半部６Ａ、６Ｂに二つ割りされていると共
に、前後半部６Ａ、６Ｂ前後壁面夫々に、操作レバー５
の折曲状操作後部５Ａを外出させる外出ロア、７を開穿
させ、前後半部６Ａ、６Ｂ夫々は内側相互間に前後方向
で装架される組立バー８、及び前後半部６Ａ、６Ｂ前後
壁外側から組立バー８前後端面に装入される組立ピン９
にて前記底盤２上で組立可能なものとしである。

こうすることで、操作レバー５における操作後部５Ａの
外出方向を前後のいずれにも選定して設置可能なものと
なり、すなわち、軸ピン４、組立バー８、組立ピン９夫
々の分解、組立により操作後部５Ａをいずれの外出ロア
、７からも自由に外出させることか゛でき、勝手違いの
構造のものとしてその設置上の便利さが得られるものと
なる。

１０は前記操作レバー５を弾撥的に揺動させるための板
バネの如き弾性体であり、図示例にあっては、底盤２上
面の前後に形成した係合凹所１１゜１１のいずれかと操
作レバ−５略中央部下面に形成した係合凹所１２とに端
部夫々が係合されて正面略Ｃ字状を呈するよう圧縮状態
で彎曲されることにより、その復原しようとする弾撥力
で操作レバー５を、その操作後部５Ａを上方へ常時弾持
付勢させた状態にして支持するものとしである。

このとき、底盤２に形成した１対の係合凹所１１，１１
の採用は、勝手違いとするときの操作レバー５の外出方
向に対応可能なものとさせるがためである。

また、操作レバー５の揺動に伴ない上下動すべく操作レ
バー５に枢支連結したラックギア１３と、このラックギ
ア１３に噛合し、その上下動に伴ない従動回転すべく軸
支させた従動ピニオンギア１４とが操作ボックス１に内
蔵されている。

図例にあっては、ラックギア１３は操作レバー５前端に
枢支連結され、従動ピニオンギア１４は前記支持柱３上
部相互間に軸架した支持軸１５に固定され、また操作レ
バー５の揺動に伴ない上下動するラックギア１３を常時
従動ピニオンギア１４に確実、円滑に噛合させておくた
め、操作ボックス１前後壁、すなわち前後半部６Ａ、６
Ｂ前後壁内側面夫々に、ラックギア１３後面が滑動すべ
くした押圧突部１６，１６を形成しである。

そして、従動ピニオンギア１４には、従動ピニオンギア
１４の回転に従動回転可能にした回転磁石１７が操作ボ
ックス１外側面に露出状態で連繋せしめてあり、この回
転磁石は、ドアＤに露出状態で固定した固定磁石１８に
磁性作用で接合乃至離反されるようになっている。

すなわち、固定磁石１８はドアＤ、例えばその下端前部
に体裁上、良好なることを考慮してビス等にて埋設状に
固定した支持体１９に凹設されている１又納凹所２０内
にピン２１等にて回転不能に収納固定されており、一方
、回転磁石１７は操作ボックス１の左右壁、具体的には
前後半部６Ａ、６Ｂ夫々の左右壁における接合面を略半
円形状に挾ることで形成させた外出開口２２内に、前記
従動ピニオンギア１４の枢軸となる支持軸１５に固着さ
せることで回転可能に収納されており、前記弾性体１０
にて操作レバー５、ラックギア１３が原位置に復帰され
ている状態で、固定磁石１８、回転磁石１７相互が相対
面している位置で異なる極性を有して互いに接合される
ようにし、逆に操作レバー５が揺動されてラックギア１
３が上下動することで回転磁石１７が回転位相するとき
、固定磁石１８、回転磁石１７相互が相対面している位
置で同じ極性を有して互いに離反されるようにしである
（第３図参照）。

このとき、操作レバー５の揺動によってラックギア１３
が上下動するとき、従動ピニオンギア１４は半回転して
、回転磁石１７が固定磁石１８に対して相対面している
位置相互で極性が同一のものとなるようにしである。

また、固定磁石１８、回転磁石１７夫々は、それらの収
納凹所２０、外出開口２２内から抜脱されないようにピ
ン２１．支持軸１５先端に形成したフランジにて固設さ
れている。

次にこれが使用を説明すると、固定磁石１８を、それが
露出されるようにして支持体１９にてドアＤに、例えば
その下端前部面に配置固定し、一方この固定磁石１８位
置に対応して回転磁石１７を、その操作ボックス１を廊
下乃至壁際等の所定位置に裾付け、かつ操作レバー５が
操作ボックス１外部から操作可能なるようにすることで
配置固定しておくものである。

このようにして、磁性作用にて吸引接合される固定磁石
１８、回転磁石１７相互にて開放後のドアＤ等を所定位
置で停止させるものとし、また、操作レバー５を揺動さ
せるべく踏み込むことでラックギア１３が上下動すると
、これに伴ない従動ピニオンギア１４及び回転磁石１７
が回転され、磁性作用にて反撥離反される固定磁石１８
、回転磁石１７相互にて離反されることでドアＤ等は閉
鎖可能なものとなるのである。

そして、操作レバー５に対する踏み込みを解除すると、
弾性体１０による弾撥復原力にて揺動レバー５、更には
回転磁石１７が原位置に復帰し、次の停止動に備えるも
のである。

したがって、相対向した状態において固定磁石１８と、
回転位相される回転磁石１７との極性の相違あるいは同
一により、磁性作用で相互を接合、離反させ、またこれ
は操作レバー５の揺動操作によるから、ドアＤ等の開放
停止状態、閉鎖動を容易かつ確実に行なうことができ、
しかも固定磁石１８、回転磁石１７相互の接合時でも、
手指その他による係合作業は全く不要であるから、面倒
な操作を要せずに快適な使用感を得ることが可能である
。

また、ラックギア１３、従動ピニオンギア１４その他の
機構部品が内蔵された操作ボックス１を、ドアＤ等の開
放時における固定停止位置に対応して設置させるから、
その設置外観視は従来品のそれと全く同じで違和感がな
いと共に、取付けに際しても従来品のそれと異なること
もなく、また交換するとしても極めて容易であり、ドア
Ｄ等、設置面等を大きく改造する必要はない。

揺動レバー５の揺動操作に伴ないラックギア１３が上下
動するも、それは弾性体１０に抗して弾撥的に行なえる
から、揺動力を解除したときはラックギア１３、ひいて
は回転磁石１７も原位置に復帰し、ドアＤ等の閉鎖動後
にあっての特別な復帰操作を不要とし、便利であり、ま
た揺動レバー５の揺動操作を弾性体１０の弾撥力に抗し
て行なうことは、適度な操作感を使用者に与えるのに役
立つ。

そればかりでなく、ラックギア１３は、操作レバー５に
枢支連結され、また従動ピニオンギア１４に噛合してい
るから、操作レバー５の揺動操作によって自身が若干揺
動されるとしても確実に上下動し、操作レバー５の揺動
は回転磁石１７の回転動として確実、円滑に伝達され、
スムーズに操作することが可能である。

固定磁石１８はドアＤ等に、また回転磁石１７は操作ボ
ックス１外側面に夫々露出状態で配置されるから、ドア
Ｄ等の開放停止時におけるそれらの間での接合は円滑で
あるばかりでなく、ドアＤ等自体は停止されるよう予め
設定されていた停止位置に接近されたとき、それら１８
．１７の間での互いの吸引作用で停止されるから、例え
ば従来、弾撥力によるフック作用で停止させんとする場
合にあって、その弾撥力に抗した充分な係合力がないと
きにその保合が得られない状態となることの欠点は全く
存せず、また回転磁石１７を回転させることで固定磁石
１８とはその相対面位置で極性を同一のものとさせて互
いに離反するから、ドアＤ等を閉鎖する際のフリーな状
態とすることの磁着解除も極めて容易である。

以上説明したようにこの考案によれば、ドア、戸障子等
を開放させた際、その開放状態の停止維持を、磁性作用
を利用して確実、容易に行なえ、またドア等を閉鎖すべ
くその停止を解放させる際の解除操作もワンタッチ式に
行なえる等、極めて容易であって、快適な使用感が得ら
れると共に、構成簡単で安価に提供できる等の実用上極
めて優れた効果を奏するものである。

【図面の簡単な説明】

図面はこの考案の一実施例を示すもので、第１図は設置
状態の概略説明図、第２図は操作ボックスの内部構造を
表わす断面図、第３図は停止時、解除時における作動状
態を表わす断面図である。 Ｆ・・・・・・床面、Ｄ・・・・・・ドア、１・・・・
・・操作ボックス、２・・・・・・底盤、３・・・・・
・支持柱、４・・・・・・軸ピン、５・・・・・・操作
レバー、５Ａ・・・・・・操作後部、６Ａ・・・・・・
前半部、６Ｂ・・・・・・後半部、７・・・・・・外出
孔、８・・・・・・組立バー、９・・・・・・組立ピン
、１０・・・・・・弾性体、１１・・・・・・係合凹所
、１２・・・・・・係合凹所、１３・・・・・・ラック
ギア、１４・・・・・・従動ピニオンギア、１５・・・
・・・支持軸、１６・・・・・・押圧突起、１７・・・
・・・回転磁石、１８・・・・・・固定磁石、１９・・
・・・・支持体、２０・・・・・・収納凹所、２１・・
・・・・ピン、２２・・・・・・外出開口。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. ドアの開放時における固定停止位置に対応して設置され
   る操作ボックス内に、弾撥的に揺動する操作レバーを外
   部からの揺動操作が可能なるようにして枢支させると共
   に、この操作レバーの揺動に伴ない上下動すべく操作レ
   バーに枢支連結したラックギアと、このラックギアに噛
   合し、その上下動に伴ない従動回転すべく軸支させた従
   動ピニオンギアとを操作ボックスに内蔵し、従動ピニオ
   ンギアには、ドアに露出状態で固定した固定磁石に磁性
   作用で接離する回転磁石を、従動ピニオンギアの回転に
   従動回転可能にして操作ボックス外側面に露出状態で連
   繋せしめたことを特徴とするドアストッパー装置。