JPS5837909Y2 - エスカレ−タの駆動装置 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 この考案は踏板鎖が歯付リンクにより構成されこの歯付
リンクを介して駆動されるエスカレータの駆動装置に関
するものである。

１ず、従来のエスカレータの駆動装置を第１〜第４図に
よって説明する。

図中、１はエスカレータの主枠で、２ばこれに配置され
て踏段３を案内する踏段レール、４は歯付リンク５から
なり踏段３が連結された踏段鎖で、４ａはこれの往路側
、４ｂは復路側、５ａは歯付リンク５の歯で、第４図に
示すように歯本にくびれ５ｂが設けである。

６は主枠１内に設けられた駆動機で、１はこれの電動機
、８は電動機Ｉによって付勢される減速機構で、９はこ
れによって回転する駆動鎖車、１０は駆動鎖車９とは離
れて設けられた駆動鎖車９と同じ歯数の従来鎖車、１１
は３列チェーンからなりその外列が駆動鎖車９及び従動
鎖車１０に巻き掛けられて無端状に配置された駆動鎖で
、１２はこれの中央列に配置されたポリウレタン等の比
較的硬質の弾性体からなるローラである。

なお、駆動鎖車９は従動鎖車１０よりも主枠１の上端寄
りに配置してあり、筐だ、ローラ１２は往路側４ａ、復
路側４ｂのそれぞれに釦いて歯ＳａＫ係合する。

すなわち、駆動機６が付勢されると、駆動鎖１１が動作
し、これの直線運動部分においてローラ１２が歯付リン
ク５に係合して踏段鎖４が１駆動される。

このときに歯付リンク５からのローラ１２の逸脱を防ぐ
ため歯５ａにくびれ５ｂが設けられてローラ１２は弾性
変形してくびれ５ｂ部分に係合するようになっている。

しかし、第２図に示すように歯５ａとローラ１２の両者
の係合位置よりも上方で歯付リンク５相互が連結されて
いるため歯付リンク５にば１駆動時に第２図に示す矢印
入方向のモーメントが作用する。

このためエスカレータの上昇運転時に耘いて、特に往路
側４ａの歯付リンク５は駆動鎖車９寄り端部がこれから
離れ、また従動鎖車１０寄りの端部がこれに近付いた姿
勢、すなわち、傾いた姿勢で移動する。

このため歯付リンク５の従動鎖車１０寄り端部の歯５ａ
にローラ１２が係合するときには、歯５ａに対する係合
運動径路が歯末部分に大きくくい込むため、ローラ１２
が大きく弾性変形するため歯付リンク５に振動が発生す
る。

そして、この振動が踏段３に伝わってエスカレータの乗
心地が阻害される不具合があった。

また、ローラ１２の係合初期の変形が大きく急激である
ためにローラ１２の寿命が短かくなる不具合があった。

この考案は上記の欠点を解消するもので、歯付リンクを
介して駆動されるものであって乗心地が阻害されないエ
スカレータの駆動装置を提供しようとするものである。

以下、第５．第６図によってこの考案の一実施例を説明
する。

図中、第１〜第４図と同符号は相当部分を示し、１０は
駆動鎖車９のピッチ径よりも小さいピッチ径を有する従
動鎖車である。

すなわち、従動鎖車１０のピッチ円径は駆動鎖車９のピ
ッチ円径よりも小さいため従動鎖車１０、駆動鎖車９に
巻き掛けられた駆動鏡１１の直線運動部分は、歯付リン
ク５Ｖ７ｃ対して傾斜して配置されて駆動鎖車９対応部
分では中心が歯付リンク５のピッチ線に一致し、従動鎖
車１０対応部分では中心が歯付リンク５の歯５ａの歯末
寄りに配置される。

このため、従来例の第２図に示すように駆動鏡１１が配
置された場合には、踏段鎖４の往路側４ａにおいて、ロ
ーラ１２が第６図の線Ｂの軌跡で歯５ａに係合動作する
のに対して、第５図の駆動鏡１１は第６図の線Ｃの軌跡
で歯５ａに保合動作し従動鎖車１０近くでは第６図の線
り上を移動する。

したがってローラ１２の係合初期の弾性変形量が少なく
なって歯付リンク５の加振が減小し、また、ローラ１２
の寿命を延ばすことができる。

なか、エスカレータの上昇運転時における踏段鎖４の復
路側４ｂ、又はエスカレータの下降運転時は駆動鏡１１
による伝達動力が小さいので。

歯５ａにローラ１２が係合するときの初期に生じる振動
発生等の障害は小さい。

また、この実施例における歯付リンク５が歯５ ａ、の
歯末にくびれ５ｂが設けられていない歯を有するもので
あっても同様な作用が得られることは明白である。

以上説明したとおりこの考案は、踏段鎖の歯付リンクの
歯に係合するローラを有する駆動鏡を駆動鎖車とこれの
ピッチ円径よりも小さいピッチ円径の従動鎖車に巻き掛
けて駆動鏡の直線運動部分を、踏段鎖の往路側下方寄り
に配置された従動鎖車対応部では歯付リンクの歯末寄り
に配置して、ローラの保合動作初期における弾性変形量
を少なくしたものである。

これによって、歯付リンクの振動を低減し乗心地のよい
エスカレータが得られ、會たローラの寿命を延ばすこと
ができて保守費を節減することができるエスカレータの
駆動装置を実現するものである。

【図面の簡単な説明】

第１図はエスカレータの概要側面図、第２図は従来のエ
スカレータの駆動装置の側面図で第１図の相当要剖拡犬
図、第３図は第２図の駆動機の概念平面図、第４図は第
２図の■部拡犬図、第５図はこの考案によるエスカレー
タの駆動装置の一実施例を示す第４図相当図、第６図は
第５図の■部拡犬図である。 １・・・主枠、４・・・踏段鎖、４ａ・・・往路側、４
ｂ・・・復路側、５・・・歯付リンク、６・・・駆動機
、９・・・１駆動鎖車、１０・・・従動鎖車、１１・・
・駆動鏡。 なお、図中同一部分ｌたは相当部分は同一符号により示
す。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 歯付リンクにより構成され主枠に無端状に配置されかつ
   往路側及び復路側を形成した踏段鎖と、上記主枠に装置
   されかつこれの上端寄りに配置された駆動鎖車及びこの
   駆動鎖車とは離れ上記主枠の下端寄りに配置された従動
   鎖車を有する駆動機と、上記駆動鎖車及び従動鎖車に無
   端状に巻き掛けられて上記、駆動鎖車及び従動鎖車の間
   に構成されかつ上記歯付リングのピッチ線に対し上記、
   駆動鎖車対応箇所よりも上記従動鎖車対応箇所が離れて
   構成された直線運動部分を形成しこの直線運動部分が少
   なくとも上記往路側の歯付リンクに係合するとともに上
   記駆動鎖車対応部分では上記歯付リンクのピッチ線対応
   位置でこれに係合し上記従動鎖車対応部分では上記歯付
   リンクの歯末寄り位置でこれに係合した駆動鎖とを備え
   たエスカレータの１駆動装置。