JPS5836953B2 - シンキナリパ−ゼノセイゾウホウ - Google Patents

シンキナリパ−ゼノセイゾウホウ

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JPS5836953B2
JPS5836953B2 JP9543875A JP9543875A JPS5836953B2 JP S5836953 B2 JPS5836953 B2 JP S5836953B2 JP 9543875 A JP9543875 A JP 9543875A JP 9543875 A JP9543875 A JP 9543875A JP S5836953 B2 JPS5836953 B2 JP S5836953B2
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慎二郎 岩崎
純孝 国生
晴夫 町田
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Meito Sangyo KK
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Meito Sangyo KK
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Description

【発明の詳細な説明】 本発明はアルカリゲネスに属するリパーゼ生産菌を培養
することによりアルカリ側に至適pHをもち胆汁酸塩に
より活性化される新規なリパーゼを製造する方法に関す
るものである。
微生物、特にバクテリアを用いたリハーゼの製造法とし
ては、シュードモナス属、クロモバクテリア属、アクロ
モバクテリア属、スタフイロコツカス属、プロピオバク
テリウム属、コリネバクテリウム属などに属する菌を利
用する方法が知られている。
しかし、従来アルカリゲネス属に属する微生物がアルカ
リ側に至適pHをもち胆汁酸塩により大巾に賦活される
リパーゼを培地中に生産する事実は未だ見出されていな
い。
本発明者等は、このようなリパーゼ生産菌を見出すべく
広く自然界より微生物を分離した結果、東京都下の土壌
より分離したアルカリゲネス属に属する菌である名糖P
L−266号がこのような新規なリパーゼを生産するこ
とを発見した。
このリパーゼ生産菌名糖PL−266号は次のような菌
学的性質を有する。
A.形態 ■ 肉汁寒天培地および肉汁液体培地に生育した菌の形
態は桿状であり、0.5〜0.7X1〜3μの大きさで
、多《の場合単独であるが、まれに2〜4連をなす。
又、時には伸長した細胞も見られる。
■ 細胞の多形性はない。
■ 運動性あり、鞭毛は周毛で1〜10本。
■ 胞子形成なし。
■ ダラム染色性は陰性。
クリスタルバイオレット寒天培地によく生育し、赤色集
落を形成する。
■ 抗酸性は陰性。
B.生育状態 ■ 肉汁寒天平板培養 半透明灰白色又は灰黄色で、やや光沢を有する円形のコ
ロニーを生ずる。
表面は生育初期はなめらかで後期にやや粗となる。
周縁は円形で拡散性色素は生産しない。
■ 肉汁寒天斜面培養 絖状又はいぼ状に生育し、生育部分は灰白色又は灰黄色
で、光をあてると半透明、樹脂様色をなす。
■ 肉汁液体培地 生育は良いが、培地はあまり濁ることなく、上層部はほ
とんど透明のまま下層に白色の菌体な沈澱する。
■ 肉汁ゼラチン穿刺培養 縣状に生育し、最初は噴火口状に液化し、後に層状に液
化する。
■ リトマスミルク 培養と共にpHはゆっくりアルカリ性となる。
2週間目頃より液化が起り、最後に完全に液化する。
■ ジャガイモ培地 ジャガイモ上によく生育する。
生育と共に汚れた黄白色、灰白色、灰褐色を呈す。
C.生埋学的性質 ■ 硝酸塩の還元: ■ 脱窒素反応: ■ MRテスト: ■ vpテスト: ■ インドールの生成: ■ 硫化水素の生成:+(弱い) ■ デンプ/の加水分解: ■ クエン酸の利用:コーザーの培地十 クリステンゼンの培地十 ■ 無機窒素源の利用:硝酸塩十 アンモニウム塩十 [相] 色素の生成: キングA培地及びキングB培地に5すい褐色又はうすい
黄褐色水溶性の色素を生産する。
肉汁寒天、肉汁ゼラチン、ツアベックドックス培地、ポ
テトデキストロース培地では水溶性色素の生成は認めら
れない。
0 ウレアーゼ: 0 オキシダーゼ:+ [相] カタラーゼ:+ 0 生育の範囲: PH5〜9の範囲で生育する。
特にpH6.5 〜7.5でよ《生育するが、pH4.
0以下及びpH10.0以上では生育しない。
生育温度は15〜37℃であり、特に25〜30℃で最
もよく生育する。
[相] 好気性及び嫌気性:好気性 [相] OFテスト:酸化的でガスの発生はない。
■ 糖の利用: ヒューライフソンの培地を用いて糖の利用を調べた。
いずれの糖でもガスを発生せず、酸の生成は次の通りで
ある。
L−アラビノース+ 乳 糖十 D−キシロース+ トレハロース+ D−グルコース+ D−ソルビトール+D−マンノ
ース+ マンニトール十 〇−フラクトース+ イノシトール+ D−ガラクトース+ グリセリン+ 麦芽糖+ 可溶性澱粉一 ショ糖十 D.その他の性質 ■ リパーゼを菌体外に多量に分泌する。
エステラーゼも分泌する。
■ 3−ケトラクトースの生成: ■ アンモニアの生成:+(弱い) ■ G1C含量:74.2% 上記の菌学的性質を有する本菌の分類学上の位置をバー
ジエイのマニュアル・オブ・デイターミナテイブ・バク
テリオロジイ第8版(1974年)を参照して検討する
と、本菌はダラム陰性の周毛を有する桿状細菌であるこ
とからコリネバクテリウム属、シュードモナス属ではな
い。
又、3−ケトラクトースを生成せず、アミノ酸、硝酸態
、アンモニア態窒素を利用するのでアグロバクテリウム
属に属さない。
クエン酸を利用するのでリゾビウム属ではない。
更に本菌は好気的に生育し、嫌気的には生育せず、顕著
な色素を生成しないので、フラボバクテリウム、クロモ
バクテリウム属にも属さず、アルカリゲネス属に属する
ものと判定される。
なお本菌は工業技術院微生物工業技術研究所に微工研菌
寄第3187号(FERM−PA3187)として寄託
されている。
本発明者等は、さらに研究の結果、アルカリゲネス属に
属するリパーゼ生産菌を培養する際、油脂および/また
は非イオン界面活性剤を添加した培地を用いて培養を行
うとリパーゼの生産が一層よくなることを発見した。
本発明はこれらの知見にもとづいて完或されたもので、
本発明はアルカリゲネス属に属するリパーゼ生産菌を培
地に培養し、この培養物からアルカリ側に至適pHをも
ち胆汁酸塩により活性化されるリパーゼを採取すること
を特徴とする新規なリパーゼの製造法であり、また本発
明はアルカリゲネス属に属するリパーゼ生産菌を油脂お
よび/または非イオン界面活性剤を添加した培地に培養
し、この培養物からアルカリ側に至適pHをもち胆汁酸
塩によ゛り活性化されるリパーゼを採取することを特徴
とする新規なリパーゼの製造法である。
本発明における使用菌としては、例えば上記のアルカリ
ゲネス属に属する名糖PL−266号が挙げられるが、
この菌の他にもアルカリゲネス属に属し、この新規なリ
パーゼを生産する菌はすべて本発明において使用するこ
とができる。
本発明方法を実施するにあたっては、アルカリゲネス属
に属するリパーゼ生産菌を培地に培養する。
培地の栄養源としては、微生物の培養に通常用いられる
ものが広く用い得る。
すなわち炭素源としては、同化可能な炭素化合物であれ
ばよく、例えばブドウ糖、麦芽糖、可溶性澱粉、澱粉、
デキストリン、糖蜜、グリセリン、油脂、小麦ふすま、
,糠などが用いられる。
窒素源としては、同化可能な窒素化合物もしくはこれを
含有するものであればよく、例えば大豆粉、脱脂大豆粉
、綿実粕、ナタネ粕、ペプトン、肉エキス、酵母エキス
、グルーテン、コーンステイープリカー、カザミノ酸、
尿素、アンモニウム塩、硝酸塩など有機、無機の窒素化
合物またはこれを含有するものが用いられる。
又、無機塩としては、各種リン酸塩、マグネシウム、カ
リウム、ナトリウム、カルシウムなどの塩類が使用され
る。
そしてさらに必要に応じて菌の生育、あるいは酵素生産
に必要な各種の有機物や無機物、例えばシリコン油、消
泡剤、ビタミン類、燐脂質等を培地に添加することがで
きる。
上述の如く、本発明にしたがいアルカリゲネス属に属す
るリパーゼ生産菌を培地に培養して新規なリパーゼを生
産させる場合、培地に油脂および/または非イオン界面
活性剤を添加して培養すると、リパーゼの生産は一層良
くなる。
この培地に添加する油脂としては、例えばオリーブ油、
大豆油、綿実油、ナタネ油などの植物油及び牛脂、豚脂
、魚油などの動物脂が用いられる。
これらの油脂の添加量はその適量を選んで添加されるが
、通常培地に対し約o.oi〜2%添加するのが好適で
ある。
又、培地に添加する非イオン界面活性剤としては、例え
ばソルビタンアルキルエステル、ポリオキンエチレンソ
ルピタンアルキルエステル、ポリオキシエチレンアルキ
ルエーテル、ポリオキシエチレンアルキルアリルエーテ
ル、ポリオキンエチレンアルキルエステル、ポリオキシ
エチレンポリオキシプロピレンポリマー、脂肪酸モノグ
リセライドなどがあげられる。
これらの界面活性剤の添加量はその適当量を選んで培地
に添加されるが、通常培地に対し約0.01〜2%添加
するのが好適である。
本発明において、培養の形態は液体培養でも固体培養で
もよいが、通常は液体培養が好適であり、工業的には深
部通気攪拌培養を行なうのが有利である。
培養に当っては、本培養に先だって小規模な前培養を行
ない、得られた培養物を本培地に接種して行う方法が望
ましい。
本発明における培養条件は使用する菌株、培地組成等に
より多少異るが、生産の目的物であるリパーゼの生産に
最も有利な条件を適当に選択、調節して行なう。
培養温度は15〜40’Cの範囲内で適宜変更すること
ができるが、特に好ましいのは20〜35℃である。
培養期間は条件によって異るが、1〜4日程度であって
リパーゼが最高蓄積量に達する時期に培養を終了すれば
よい。
培地のpHは、培地調整時に弱酸性から弱アルカリ性に
あればよ《、通常の場合特に調節の必要はないが、望ま
しくはpH 6〜10、特に望ましくはpH7〜10付
近に調節しておけばリパーゼ生産に好適である。
このようにして得られた培養物からのリパーゼの採取は
、リパーゼを分離、精製する常法に従って実施できる。
すなわち固体培養の場合は公知のように水その他の抽出
剤などで抽出を行って抽出液を得、また液体培養の場合
には例えばP過法、遠心分離法などのような公知の適当
な方法により菌体や培地固形物を分離して抽出液、ある
いはr液を得ることができる。
これら抽出液あるいはr液を濃縮し、または濃縮するこ
となく、このものに可溶性塩類(例えば食塩、硫安、硫
酸ナトリウムなどのような)または親水性有機溶剤(例
えばエタノール、メタノール、アセトンなどのような)
を添加する沈澱法、あるいは安定補助剤(例えばマルト
テキストリン、乳糖、カルボキシメチルセルロース、ホ
リエチレングリコール、スキムミルク、カゼイン、ソル
ビット、食塩などのような)を添加して噴霧乾燥する方
法、あるいは凍結乾燥法、あるいはイオン交換樹脂、リ
ン酸カルシウムゲ″・アノ′ミナ、ベントナイト等によ
る吸着および脱離法、あるいはセファデツクス、セファ
ロース、バイオゲル等を用いる分子ふるい法、あるいは
セルローズ、セファデツクスイオン交換体を用いるクロ
マトグラフイー法、蛋白沈澱剤(例えばタンニン、カル
シウム塩などのような)による沈澱法、等電沈澱法、透
析法、電気泳動法による不純物の分離法などの精製手段
を単独であるいは適宜組合わせて適用することによって
リパーゼカ価を有する任意純度のリパーゼ製品を採取す
ることができる。
本発明で製造されるリパーゼを精製していく途中でセフ
ァロース4B又はセファデツクスG−200のカラムを
通すと二種類のリパーゼに分けられる事が判明した。
このうち、主体をなスリパーゼをリパーゼ■、少量のリ
パーゼをリパーゼ■とよぶ。
こうして精製されたこの両リパーゼの性質は次の通りで
ある。
■ 作用 リパーゼI及び■はいずれも油脂を加水分解し、グリセ
リンと脂肪酸にする酵素であり、デイグリセライド、モ
ノグリセライドを分解中間体として生成する。
■ 基質特異性 油脂及び各種のエステルを基質とした際のリパーゼ■及
び■の活性を、オリーブ油を基質とした際の活性を10
0%とした相対活性値で示すと、第」表に示す通りであ
る。
第1表より明らかな如く、本リパーゼ■及び■の基質特
異性はよく似ており、天然油脂の如き高級脂肪酸のグリ
セリンエステルのみならず、酪酸メチルやトリアセチン
のような低級脂肪酸のエステルやツウイーン85のよう
な水溶性エステルにも作用する。
又p−ニトロフエニルアセテートにも作用してこれを分
解スる。
■ 至適pHおよび安定pH範囲 リパーゼIの至適pHは第1図に示す通りでpH8.5
〜9.5付近に最大活性を有し、リバーゼ■の至適pH
は第2図に示す通りでpH9.5〜10.5付近に最大
活性を有する。
種々のpHの緩衝液中でリハーゼI及びリハーゼ■を、
それぞれ5℃、24時間保持したとき、リパーゼ■の残
存リパーゼ活性は第3図に示す通りであり、またリパー
ゼ■の残存リパーゼ活性は第4図に示す通りであって、
リパーゼIはpH4.5〜IOの範囲で、リパーゼ■は
pH5.0〜10の範囲でほぼ安定である。
■ 作用適温の範囲 リパーゼIの作用適温は第5図に示す通りであり、リパ
ーゼ■の作用適温は第6図に示す通りであって、リパー
ゼ■は70〜75℃付近、リパーゼ■は70〜80℃付
近に作用適温がある。
■ pH、温度などによる失活の条件 リパーゼ■及び■を、それぞれpns.oの緩衝液に1
0単位/mlの濃度にとかし、50〜70℃の温度に保
持し、その活性の経時変化を調べた結果は、リパーゼ■
については第7図に示す通りであり、リパーゼ■につい
ては第8図に示す通りであって、リパーゼIは50℃、
30分の熱処理では90%の活性が残存するが、70℃
、30分の熱処理でほぼ完全に失活し、リハーゼ■は5
0℃、30分の熱処理で35%の活性が残存するが、7
0℃、30分ではほとんど全部失活する。
又、リパーゼ■及びリパーゼ■を、それぞれ※※ 37℃でpH3.0又はpH 1 2.0に保持すると
、リパーゼ■はpH3.0又はpH 12.0で30分
でほぼ完全に失活し、リハ− セ[はpH3.0で10
分、又はpH 12.0で30分でほぼ完全に失活する
■阻害 リパーゼI及びリパーゼ■を、それぞれ37℃で10分
間、各種の金属塩と接触させた後、リパーゼ活性を測定
して阻害度を調べた。
10−3モル以下の濃度では殆んど阻害はなかった。
すなわちリパーゼ且がIO−3モルのC(1+十で10
−真O%阻害されたが、Hg+++++ Pb++、Fe ,Zn++、Sn ++、cu+
+、Ni++、Mn++、cr+++などではいずれも
阻害はみられなかった。
又、リハーゼ■はEDTA − 4Na − 2H20
により20〜30%阻害されるが、p−クロロマーキュ
リーペンゾエイト、フエリシアンカリ、ピロリン酸塩、
ナトリウムアザイド、モノヨード酢酸により阻害されな
い。
又、10−3モルのDBS及びSLSにより90%以上
阻害されるが、10−4モルの濃度になると殆んど阻害
されない。
■ 活性化 後述のリパーゼ活性測定法において各種胆汁酸成分を加
えてリパーゼ活性を比較すると、第2表に示す通り、リ
パーゼ■及びリパーゼ■は明らかに胆汁酸成分で活性化
された。
■ 力価の測定法 (a) 反応液の組成 酵素液 1。
OrnlpH8.7、1モルグリシン緩衝液 2.0
dオリーブ油エマルジョン 2.5献蒸留水
0. 5 ml上記オリ
ーブ油エマルジョンはアラビアガム10%水溶液180
rrLlにオリーブ油201を加え、5〜10℃に冷却
しつつ11000rpmで15分間ホモゲナイズし、p
H8.7に調節したものである。
(b) 操作 反応液を25TLlの共栓試験管に入れ、37℃にて1
0分間正確に反応させた後、2規定の硫酸ITLlを加
えて反応を停止し、n−へブタン:イソプロパノール1
1:4の混合液を15一加え、30秒間激しく振盪する
30分以上静置した後、上層を5TfLl採取し、0.
01規定のエタノール性苛性カリ溶液を用いチモールブ
ルーを指示薬としN2 ガ.スを通しながら滴定する。
同じ反応組成で2規定の硫酸溶液を加えた後に酵素液を
加えて上記と同様の処理を行い、得た苛性カリ溶液の滴
定値を差引く。
差引いた残りの滴定値をあらかじめ既知量のパルミチン
酸を加えておいて求めた標準直線から反応液全体で遊離
された脂肪酸量として算出する。
この反応条件で1分間に1マイクロモルの脂肪酸を遊離
させる酵素量を1リパーゼ単位とする。
■ 精製方法 リパーゼI及びリパーゼ■の精製方法は塩析、セルロー
スイオン交換クロマトグラフイー、ゲルp過などを適宜
組合わせて行われる。
その具体例は実施例6に示す通りである。
[相] 分子量 ゲルP過法により求めた分子量はリパーゼIでは約18
0000〜190000、リパーゼ■では約34000
〜35000である。
■ 等電点 結晶構造の解析および元素分析はリパーゼ■及びリパー
ゼ■が結晶化されていないので実施できない。
しかしキャリアーアンホライン(LKB社製)を用いた
等電点電気泳動法で等電点を測定すると、リパーゼIで
は4.1±0.1、リパーゼ■では4.5±0.1であ
る。
@ リポプロテインリパーゼ活性 リパーゼ■及びリパーゼ■はリパーゼ活性を有すると同
時にリポプロテインリパーゼ活性も有する。
リポプロテインリパーゼ活性の測定は斉木等の方法(
Agric, Biol .Chem.3 2巻、14
59頁、1968年)に従って行なった。
以上のようにリパーゼI及びリパーゼ■の性質はその作
用最適pH (アルカリ側)、胆汁酸塩類による活性化
の点において動物のスイ臓リパーゼによく似ており、こ
のような性質をもったリパーゼがアルカリゲネス属の菌
により生産される事は見出されていない。
このような性質をもった近縁のリパーゼとの比較を第3
表に示した。
この表の中ではクロモバクテリウム・ビスコサム、フコ
マイセス属及ヒムコール・ジャバニクスにより生産され
るリパーゼは胆汁酸による活性化の倍率は似ているが、
作用最適pHが中性付近にあり、本発明により得られる
リパーゼとは異る。
又、シュウドモナス・フラジにより生産されるリパーゼ
は胆汁酸により賦活されない。
シュウドモナス・ステウツエリにより生産されるリパー
ゼは胆汁酸により賦活される倍率が異るし、作用最適p
Hの曲線は本リハーゼのもの(第1図)とはかなり異っ
ている。
以上の事から本リパーゼは新規なものと考えられる。
次に本発明の実施例を示すが、本発明はこれら実施例に
より制限されるものではない。
実施例 1 犬豆粉2%、コーンステイープリカ−1%、小麦澱粉1
%、リン酸二カリ0.5%、米ぬ,か0.5%を含む液
体培地のpHを7.2に調節し、この50−スつを50
0rfLlの肩つきフラスコに分注して120℃で■5
分間蒸気殺菌を行う。
これに名糖PL−266号(FERM−P屋3187)
を接種し、30℃にて40時間振盪培養した後、培養液
を遠心分離し、その上澄のリパーゼ活性を測定した所、
85単位/rulであった。
この液100mlに硫安を0.5飽和になるように添加
し、生じた沈澱区分を集めて乾燥すると粗酵素粉末1.
11が得られ、この粉末のリパーゼ活性は5 4 6
0 単位/ ’ifであった。
実施例 2 大豆粉2%、トウモロコシ荒びき粉1%、コ−ンステイ
ープリカ−0.1%、小麦澱粉0.2%、リン酸二力!
70.2%を含む液体培地を50mlずつ500rrL
l肩つきフラスコに分注し、120℃、15分間蒸気殺
菌を行う。
これに名糖PL−266号( FERM−PA.3 1
8 7 ’)を接種し、別に殺菌した苛性ソーダを加
えてpH9.5とし、30℃にて40時間振盪培養した
後、培養液にr過助剤を加えて戸過する。
この培養P過液のリパーセ活性は98単位/mlであっ
た。
このr過液500rrLlに冷アセトンを80%になる
迄徐々に加える。
生じた沈澱を集め、冷アセトンで洗浄後、乾燥して粗酵
素粉末6.4′?を得た。
この粉末のリパーゼ活性は6100単位/1であった。
実施例 3 実施例2に記載の培地にオリーブ油0.4%を添加する
以外は実施例2に記載したと同様に実施すると、リパー
ゼ活性が180単位/wLlの培養P過液が得られた。
この培養P過液にアセトンを80%になる様に添加して
得られた粗酵素粉末のリパーゼ活性は10200単位/
クであった。
実施例 4 実施例2に記載の培地にポリオキンエチレンソルビタン
トオレイト0.5%を添加する以外は実施例2に記載し
たと同様に実施すると、リパーゼ活性が160単位/r
ulの培養P過液が得られた。
このF過液の80%メタノール沈澱粉末のリパーゼ活性
は4000単位/♂であった。
実施例 5 実施例2に記載の培地15lに大豆油0.4%とホリオ
キンエチレンステアリルエーテル0.25%を添加し、
30l容ジャーファーメンターに入れ、消泡剤としてシ
リコン油を52加えて蒸気殺菌した。
これに名糖PL−266号(FERM−PA3187)
を接種し、別に殺菌した苛性ソーダ溶液を加えてpH9
.4とした。
30℃にて29時間通気攪拌して培養を行った。
この培養液を戸過すると320単位/rnlのF過液が
得られ、この液の280rrLμでの吸光度は127で
あった。
この沢過液に硫安を40%飽和になるように添加し、5
℃にて24時間放置した後、P過助剤2kgを加えて遠
心分離し、硫安添加によって生じた沈澱をP過助剤と共
に集め粗酵素とP過助剤の混合物6.5ゆを湿った状態
で得た。
この混合物をよく均質化した後、リハーゼ活性を求める
と390単位/yであった。
実施例 6 実施例5で得られたP過助剤と粗酵素の混合物lkgを
セロファンチューブに入れ、流水中で2日間透析後、更
に0.0 1M,pH 8.6のトリス緩衝液を外液と
し5℃にて24時間透析した後、r過Lて3.6Jの酵
素液を得た。
この酵素液のリパーゼ活性は93単位/mlであり、2
80771μの吸光度は4.64であった。
つぎに0.O LM,.pH 8.6のトリス緩衝液で
充分に平衡化したDEAEセルロースイオン交換体にこ
の酵素溶液を吸着させ、同緩衝液で洗浄後、同緩衝液に
溶解した0.5MのNaCl溶液でリパーゼ活性を溶出
させた。
これを透析、濃縮後、上記緩衝液で平衡化したDEAE
セルロースイオン交換体力ラムに通して吸着させ、同緩
衝液で洗浄した後、同緩衝液と0.5モルのNaC]を
溶解した同緩衝液とで濃度勾配を作り、徐々にNaC]
濃度を上げながらリパーゼ活性を溶出させた。
NaCl濃度0.1〜0.3モルの範囲でリパーゼ活性
は溶出されるから、活性を測定して活性区分を集めた。
この区分を濃縮した後、セファロース4Bを用いてカラ
ムクロマトグラフイーを行うと、リパーゼIとリパーゼ
■に分げられた。
各活性区分を集め、セファデックスG−200,G−1
00の順に通してゲルP過を行い活性区分を集めた。
このようにして精製したリパーゼIは300単位/一で
あり、280mμの吸光度は0.55であった。
またリパーゼ■は60単位/rILlで、280mμの
吸光度は0.12であった。
ローリーの方法( Rowry et al .
J. Biol , Chem.193 265
1951)でアルブミンを標準物質として蛋白量を測定
して重量当りの活性を調べると、リパーゼIが3000
単位/■、リバーゼ■が2740単位/■であった。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明により製造されるリパーゼ■のpHと活
性の変化を示す図であり、第2図は本発明により製造さ
れるリパーゼ■のpHと活性の変化を示す図であり、第
3図はリパーゼIのpH安定曲線であり、第4図はリパ
ーゼ■のpH安定曲線であり、第5図はリパーゼ■の温
度と活性の変化を示す図であり、第6図はリパーゼ■の
温度と活性の変化を示す図であり、第7図はリパーゼ■
の熱耐性曲線であり、第8図はリパーゼ■の熱耐性曲線
である。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 アルカリゲネス属に属するリパーゼ生産菌を培地に
    培養し、この培養物からアルカリ側に至適pHをもち胆
    汁酸塩により活性化されるリパーゼを採取することを特
    徴とする新規なリパーゼの製造法。 2 アルカリゲネス属に属するリパーゼ生産菌を油脂お
    よび/または非イオン界面活性剤を添加した培地に培養
    し、この培養物からアルカリ側に至適pHをもち胆汁酸
    塩により活性化されるリパーゼを採取することを特徴と
    する新規なリパーゼの製造法。
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EP0709465A2 (en) 1994-10-26 1996-05-01 The Nisshin Oil Mills, Ltd. Optical resolution for producing optically active alcohol
EP0714984A2 (en) 1994-11-29 1996-06-05 The Nisshin Oil Mills, Ltd. Process for producing optically active alcohol containing phenyl group

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