JPS5836717B2 - 機械掘りシ−ルド - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 本発明は機械掘りシールドに関するものである。

帯水砂層および軟弱地層における全断面カッタヘッド回
転式機械掘りシールドの掘削作業では掘削中は勿論機械
停止時においても水および土砂がカツタヘッド前面のズ
リ取込み口から侵入し切羽の崩壊および地盤の沈下など
危険な状態になることがある。

従来の機械掘りシールドにおけるカッタヘッド装置は第
１図乃至第３図に示すようにカッタヘッド本体ａを備え
ている。

このカッタヘッド本体ａの前面にはカツタスポークｂの
両側方に位置する土砂取込口Ｃが設けてあり、カツタス
ポークｂの両側部にカツタｄが取付けてある。

土砂取込口Ｃの後部はシュートｅになっており、このシ
ュートｅの断面を第３図に示す。

カツクヘッド本体ａの前面は土砂取込口Ｃを除き面板ｆ
が設けてある。

カツタヘッド本体ａの中心部はシュートｅの開口部であ
り、取込んだ土砂はスクリューフイーダなどの運搬装置
ｇによって機械後部へ排出される。

このように構或されたカツタヘッド装置を備えた機械掘
りシールドで帯水砂層および軟弱地層を掘進するとカツ
タによる掘削量以上の土砂が土砂取込口Ｃから侵入する
おそれがあり、切羽が崩れて地盤沈下などをおこすこと
になる。

本発明は上記の事情に鑑みなされたものであって、帯水
砂層および軟弱地層における掘削作業を安全にししかも
切羽の崩壊および地盤沈下などが防止できる機械掘りシ
ールドを提供することにある。

以下、本発明を第４図以下を参照して説明する。

図面中１はシールド本体であり、このシールド本体１内
にはフレーム２が固設してある。

フレーム２の内周部分にケース３が前後方向に摺動可能
に設けてある。

ケース２には軸受部材４が設けてあり、この軸受部材４
の外輪側に接続部材５が固設してある。

軸受部材４の外輪側にはギャ６が形成してある。

また、ケース２には駆動装置７が固設してあり、駆動装
置７の出力軸８のピニオン９はギャ６に噛合している。

接続部材５の先端部にはカツクヘッド１０が固設してあ
る。

このカツクヘッド１０は接続部材５の先端部に固設され
たコーン状の中心部材１１を備えており、この中心部材
１１には放射状に複数のスポーク部材１２が固設してあ
り、これらスポーク部材１２の両側にはカツク１３がそ
の全長に亘って取付けてある。

スポーク部材１２には中心部材１１と相似形のコーン状
の円環部材１４が同心的に互に間隔をおいて複数個取付
けてあり、これら円環部材１４の大径側の直径はその外
側にある円環部材１４の小径側の直径より犬にしてある
。

またスポーク部材１２の外端部には断面三角形状の外周
円環部材１５が取付けてある。

前記フレーム２とカツクヘッド１０との間には摺接板部
材１６が介装してあり、この摺動板部材１６はフレーム
２に固定してある。

また摺接板部材１６の内周側と前記接続部材５との間に
密封部材１７が設けてある。

前記摺接板部材１６の下部にはズリ取込み用のシュート
１８が開口しており、このシュート１８内にスクレーパ
１９が固設してある。

このスクレーパ１９の櫛歯部２０は前記カツタヘッド１
０の円環部材１４間に挿入してある。

図面中Ａはズリ搬送機構である。

このズリ搬送機構Ａはズリ搬送部Ｂとズリ圧送部Ｃとよ
り構成してある。

ズリ搬送部Ｂはスクリューフイーダ２１より構成してあ
り、このスクリューフイーダ２１の搬入口２２は前記シ
ュート１８内に挿入してある。

このスクリューフイーダ２１のスクリュー２３において
全長の後半部分のピッチは前半部分のピッチより５〜２
０％程度狭くしてある。

スクリュー２３は駆動装置２４により駆動されるもので
ある。

前記ズリ圧送部Ｃは圧送用管２５を備えていて、この圧
送用管２５の搬入口２６はスクリューフイーダ２１の搬
出口２７に設けた排出シュート２８に連結してある。

圧送用管２５の端部にはプツシャ２９が移動可能に設け
てあり、プツシャ２９はシリンダ装置３０により往復動
可能になされている。

また圧送用管２５にはバルブ３１が設けてあり、圧送用
管２５の搬入口２６の後方には圧縮空気の噴出用ノズル
３２と潤滑剤のノズル３３とが設けてある。

また、圧送用管２５のバルブ３１の後方には圧縮空気の
噴出用ノズル３４が設けてあり、更には圧送用管２５の
バルブ３１の前方には排水管３５が開口している。

この排水管２５の端部は前記シュート１８に通じている
。

前記摺接板部材６の前面には潤滑剤の注入用ノズル３６
が設けてある。

この注入用ノズル３６および前記ノズル３３は図示しな
い潤滑剤の供給装置に接続してあり、また圧縮空気の噴
出用ノズル３２．３４は図示しない圧縮空気の供給装置
に接続してある。

前記フレーム２にはシールドジャッキ３７が固設してあ
り、また固定部材３８には土圧検知シリンダ装置３９が
連結してあり、この土庄検知シリンダ装置３９の作動杆
部は前記ケース３に連結してある。

次に、作動を説明する。

回転駆動装置７を駆動して接続部材５を介してカツタヘ
ッド１０を回転しなが与、前記シールドジャッキ３７を
作動してセグメント４０の端面を押してシールド本休１
を推進させる。

カツクヘッド１０のカツタ１３により切羽の土砂は掘削
されて円環部材１４で区割されているカツタヘッド１０
の空隙部分Ｆに充満され、更に摺接板部材１６の前面に
摺接して回転をつづけ、下部に亘ってスクレーパ１９に
よりシュート１８内に掻き落される。

摺接板部材１６の前面と土砂との間には注入用ノズル３
６より潤滑剤が注入されるために摩擦力は軽減される。

前記シュート１８内に掻き落された土砂はスクリューフ
イーダ２１内に取込まれ後方に搬送されるが、スクリュ
ー２３の後半部分のピッチが前半部分のピッチより５〜
２０％狭くしてあるために土砂はスクリューフイーダ２
１の後半において更に圧密を受けて排出シュート２８よ
り圧送部Ｃの圧送用管２５内に投入される。

圧送用管２５内に投入された土砂はシリンダ装置３０の
作動により移動するプツシャ２９により閉じたバルブ３
１側に押し込まれる。

このため、水分が土砂より分離しこの分離水分は排水管
３５を介してシュート１８内に環流される。

水分の減少した土砂（ズリ）はバルブ３１を開放した後
噴出用ノズル３２からの圧縮空気により後方に移送され
る。

このとき、ノズル３３より潤滑剤が注入され圧送用管２
５と土砂との間の摩擦抵抗が軽減される。

更に、バルブ３１を閉じ第２の噴出用ノズル３４から圧
縮空気を噴射してプラグ化した土砂を後方に移送する。

なお、潤滑剤の注入は土質に応じて行なわれる。

土庄検知シリンダ装置３９は常に切羽の土圧を検知しそ
の値を読み取り図示しない制御機構を介してシールドジ
ャッキ３７に指令を送り推進速度および推進力を制御す
る。

なお、上記カツタヘッド１０において前端開口の直径よ
り後端開口の直径が大きい円環部材１４を用いたがこれ
とは逆の、すなわち前端開口の直径が後端開口の直径よ
り大きい円環部材を用いてもよいこと勿論である。

本発明は以上詳述したようになり、シールド本体１のフ
レーム２に回転可能に且つ前後摺動可能に支持されたカ
ツタヘッド１０を、中心部材１１に放射状に複数のスポ
ーク部材１２を設けると共にスポーク部材１２にカツタ
１３を設けスポーク部材１２に同心円状に且つ互に空隙
部分Ｆを存してコーン状の円環部材１４を複数設けて構
戒し、シールド本体１内にカツタヘッド１０の背面に接
する摺接板部材１６を固設すると共に摺接板部材１６の
下部にシュート１８内にカツタヘッド１０の空隙部分Ｆ
に充満した土砂をシュート１８内に掻き落すスクレーパ
１９を設け、シールド本体１内にシュート１８内の土砂
を圧密状態にして後方に搬送するズリ搬送部Ｂを設ける
と共にシールド本体１内にズリ搬送部Ｂより搬出された
土砂をプラグ化して空気圧で圧送するズリ圧送部Ｃを設
け、シールド本体１内にカツタヘッド１０に作用する切
羽の土圧を検知してシールドジャッキの推進速度および
推進圧力を制御する制御機構に検知信号を人力する土圧
検知シリンダ装置３９を設けたことを特徴とするもので
ある。

したがって、切羽の土圧は複数の円環部材１４によって
受けられるので切羽の崩落が防止できるし、また土砂（
ズリ）は前記空隙部分Ｆを充満して過剰な土砂の侵入が
なくなる。

また、掘削された土砂は圧密された後プラグ化して後方
に移送されるのでズリ排出を円滑に且つ能率的に行なう
ことができる。

更に、切羽の土庄を常に検知し得てシールドの推進速度
、推進圧力を制御し得る安全な掘進が可能になる。

これらのことにより帯水砂層および軟弱地盤における機
械掘りシールドの掘削作業を安全に行なうことができ、
切羽の崩壊および地盤沈下などをなくすことができる。

【図面の簡単な説明】

第１図は従来の機械掘りシールドの一部断面した側面図
、第２図は同正面図、第３図は第２図Ｎ−■線に沿う断
面図、第４図は本発明一実施例の縦断面図、第５図は同
正面図、第６図は第５図■一■線に沿う断面図である。 １はシールド本体、２はフレーム、１０はカツタヘッド
、１１は中心部材、１２はスポーク部材、１４は円環部
材、１６は摺接板部材、１８はシュート、１９はスクレ
ーパ、３９は土圧検知シリンダ装置、Ｂはズリ搬送部、
Ｃはズリ圧送部、Ｆは空隙部分。

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. １ シールド本体１のフレーム２に回転可能に且つ前後
   摺動可能に支持されたカツタヘッド１０を中心部材１１
   に放射状に複数のスポーク部材１２を設けると共にスポ
   ーク部材１２にカッタ１３を設けスポーク部材１２に同
   心円状に且つ互に空隙部分Ｆを存してコーン状の円環部
   材１４を複数設けて構戒し、シールド本体１内にカッタ
   ヘッド１０の背面に接する摺接板部材１６を固設すると
   共に摺接板部材１６の下部にシュート１８を設け、シュ
   ート１８内にカツタヘッド１０の空隙部分Ｆに充満した
   土砂をシュート１８内に掻き落すスクレーパ１９を設け
   、シールド本体１内にシュート１８内の土砂を圧密状態
   にして後方に搬送するズリ搬送部Ｂを設けると共にシー
   ルド本体１内にズリ搬送部Ｂより搬出された土砂をプラ
   グ化して空気圧で圧送するズリ圧送部Ｃを設け、シール
   ド本体１内にカツタヘッド１０に作用する切羽の土庄を
   検知してシールドジャッキの推進速度および推進圧力を
   制御する制御機構に検知信号を入力する土圧検知シリン
   ダ装置３９を設けたことを特徴とする機械掘りシールド
   。