JPS5836474Y2 - 波形プレス板を備えたプレスロ−ルフイルタ - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案はプレスロールフィルタにおいて、脱水ロールの
代りに波形プレス板を用いて故障を低減したプレスロー
ルフィルタに関するものである。

一般に、プレスロールフィルタによる脱水行程は重力脱
水部、加圧脱水部、プレス部、排出部の各ゾーンに分け
られる。

このようなプレスロールフィルタにおいて、処理される
べきスラッジは上記処理行程中に、ロールに沿って送り
出されている上濾布、下濾布の速度差の違いによるせん
断力及び濾布の緊張力による面圧により脱水されること
は周知で゛ある。

上記の脱水行程において加圧脱水を行なう部分を構成す
る上下の複数組の脱水ロールはベアリング等を使用して
いるために故障が発生しやすく、かつ保守にもある程度
の手数がかかる。

本考案は上記のような点に着目し、脱水ロールの代りに
、それよりも非常に安価で故障のほとんど皆無な波形プ
レス板を設けたプレスロールフィルタを提供することを
目的としている。

第１図は先行技術によるプレスロールフィルタの構成を
示す。

図において１は下濾布、２は上濾布、３は上濾布緊張ロ
ール、４は下濾布緊張ロール、５は脱水ロール、６は下
部フレーム、７は上部フレーム、８，９．１０はプレス
ロール、１１は処理すべきスラッジを示す。

このような構成のプレスロールフィルタ（プレスロール
型脱水機）において、下濾布１と上濾布２の間に投入さ
れたスラッジ１１は、上下複数組の脱水ロール５を介し
て重力脱水、加圧脱水が行なわれたあと、加圧脱水部の
プレスロール８，９．１０で濾布の緊張力およびケーキ
の厚さのために上下濾布の速度の差を生じ、その結果に
よるせん断力によって、脱水が行なわれる。

しかしながら、この従来のプレスフィルタにおいては、
上下複数の脱水ロール５からなる加圧脱水ゾーンで投入
されたスラッジ１１が次第に加圧され、徐々に体積変化
を起こして圧搾脱水されるため、脱水ロール５のベアリ
ング部にある程度の力が加わり、故障が発生しやすい。

本考案はこの点を解決すると共に高価な脱水ロール５に
代る非常に安価な波形プレス板を利用したものである。

第２図は本考案によるプレスロールフィルタの全体の構
成を示す。

第２図で用いられている参照番号のうち第１図と同じ番
号は同じ構成要素を示す。

第２図の装置において、第１図の複数の脱水ロール５に
代って、断面が波形のプレス板５′を対で用い、この上
下プレス板の山の頂点が丁度対抗するように向い合わせ
に配設し、第２図に示すように、濾布の送り出し方向で
プレス板の長さも第１図の脱水ロール全体の実質長さと
概略、等しくする。

もちろん、必要に応じて山または谷の数は多少増減して
よい。

このようにして波形プレス板５′で加圧脱水されたスラ
ッジはプレスロール８，９．１０からなるプレスゾーン
で一層脱水されたあと、ケーキとなって排出される。

従来のプレスフィルタにおいては、脱水効果が上げるた
めには、脱水ロール５を多数配列する必要があり、した
がって高価なロールを多数用いることによって設備の価
格が非常に高いものとなる。

しかしながら、本考案の装置においては波形のピッチ数
を増大させた波形プレス板５′を用いればよいのである
ので、同じ目的を達成させるのに非常に安価なプレス板
で足りる。

あるいは、脱水効果を上げるために最初から小さなピッ
チの波形を多数有するプレス板を設けるようにしてもよ
い。

また、本考案の他の利点は、脱水ロールを用いるものと
違って上記プレス板の脱着が容易である。

以上述べたように、本考案のプレスロールフィルタは安
価で手数がかからず、かつ加圧膜部ゾーンにおける故障
が皆無となりうる。

【図面の簡単な説明】

第１図は従来のプレスフィルタの構成を示し、第２図は
本考案によるプレスフィルタの構成を示す。 １・・・・・・下濾布、２・・・・・・上濾布、３・・
・・・・上濾布緊張ロール、４・・・・・・下濾布緊張
ロール、５′・・・・・・波形プレス板、８，９．１０
・・・・・・プレスロール。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 上下１組のエンドレス状濾布間でスラッジの脱水を行な
   うプレスロールフィルタにおいて、加圧脱水ゾーンに上
   下１対の波形プレス板をその頂点が互に対向するように
   配置したことを特徴とする波形プレス板を備えたプレス
   ロールフィルタ。