JPS6041354Y2 - 泥状物脱水装置 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は、し尿、下水、各種産業廃液から生ずる汚泥、
その他の難濾過性泥状物から液体と固体の分離を連続的
に効率良く行なう泥状物脱水装置に関するものである。

従来から泥状物を脱水する装置には、真空脱水装置、遠
心脱水装置、圧搾脱水装置などがあるが、含水率の低下
を目的とする場合には圧搾脱水装置が使用される。

この圧搾脱水装置の−っとして、回転ロールを利用する
もののほかに、一対の圧搾板を用いて泥状物を圧搾板間
で挾圧して脱水する装置やそれらの組合せが知られてい
るが、本考案は回転ロールと圧搾板の組合せにより構成
される泥状物脱水装置に関するものである。

従来、回転ロールと圧搾板とを組合せた泥状物脱水装置
は、ロール面で圧搾板の圧力により圧搾脱水するもので
あることが知られているが、脱水速度に限度があり、処
理能力も小さく、脱水ケーキの含水率が比較的高いなど
の問題がある。

本考案はこれら従来の問題点を改善しようとするもので
、従来の装置に比べ脱水速度を大巾に増大させ、著しく
含水率の低い脱水ケーキを得ることができる脱水装置を
提供することを目的とするものである。

すなわち本考案は、泥状物を少なくとも２枚の無端炉布
ベルトで搬送し、複数個の加圧ロールにより加圧脱水す
る装置において、前記複数個の加圧ロールに、重合した
前記無端炉布ベルトをＳ字状にかけわたし、前記加圧ロ
ール及び重合した無端炉布ベルトを挟圧するように圧搾
板およびその対向位置に支持板を配備した泥状物脱水装
置である。

本考案を実施例について図面を参照しながら説明すると
、複数個の案内ロール４に無端状に掛装された走行炉布
ベルト１，２がその進行方向に沿って濃縮区間Ａ１脱水
区間Ｂ及び剥離区間Ｃを形成するように配設され、濃縮
区間Ａの端部には泥状物りを供給する供給部３が設けら
れている。

脱水区間Ｂには圧搾板６，８を有しない加圧ロール５群
と圧搾板６，８を有する加圧ロール５′群が配設され、
これら加圧ロール群に重合した無端炉布ベルト１，２が
Ｓ字状に掛けわたされ、圧搾板６．８を有する加圧ロー
ル５′群では炉布ベルト１．２が加圧ロール５′と圧搾
板６，８の間を通過するようにしてあり、さらに圧搾板
６，８を有する加圧ロール５′群の外周には圧搾板６，
８と相対する位置に支持板７，９を設けである。

前記圧搾板６，８は図のように圧力発生装置１２を設け
て上下移動可能として挟圧脱水するようにしてもよいし
、その挟圧面にダイヤフラムを付設し、高圧気体あるい
は圧力水の導入口を設けた圧搾板として、タイヤプラム
の駆動によって挟圧脱水することもできる。

この場合、圧搾板は可動板、固定板のいずれでもよい。

またダイヤフラムは支持板にも設けてよい。

なお通水孔は前記加圧ロール５′と圧搾板６゜８のいず
れか少なくとも一方に設けると脱水効果か向上し効果的
である。

また、前記加圧ロール５′と圧搾板６，８の挟圧面を炉
布進行方向に沿って、あるいは炉布進行方向と直角の方
向に凹凸状とし互いに噛合させれば、濾過面積が増大し
脱水効果の向上が図れる。

図中１０．１１はケーキ剥離装置である。

しかして脱水さるべき泥状物りは供給部３に供給され、
濃縮区間Ａで重力濃縮あるいは真空濃縮された後、脱水
区間Ｂにはいり、まず圧搾板６゜８を有しない加圧ロー
ル５群によって予備脱水され、次に圧搾板６，８を有す
る加圧ロール５′群によって挟圧脱水され、低含水の脱
水ケーキとなる。

上記実施例では、加圧ロール５だけによって低圧で予備
脱水されるため、圧搾板６，８と加圧ロール５′による
挟圧脱水を行なってもはみ出すことなく、効果的に脱水
される。

また、圧搾板６゜８を有する加圧ロール５′では支持板
７，９によって加圧ロール５′が固定されるため、従来
より高い挟圧力をかけることが可能となり、脱水効果を
最大限に発揮させることができる。

また、汚泥は複数の加圧ロール５，５′のロール面をＳ
字状に通過しながら加圧されるため、汚泥の充填構造が
変形しながら脱水されるから、非常に効果的な脱水が行
なわれ、均一で低含水率のケーキが得られる。

前記実施例における効率の良い脱水方法として、脱水区
間に圧搾板のない加圧ロール群を多段にしてロール径を
後方へ行くに従って小さくするように構成したり、圧搾
板を有する加圧ロール群を多段にして、圧力を最後段で
最高とし、順次前段へ行くに従って低くなるようにする
のも有効である。

また、炉布ベルトを適当な長さだけ移動し、脱水区間で
のケーキの凹凸が反転するようにすると脱水効果が向上
する。

上記実施例では、加圧ロール群を水平方向に配置した装
置について述べているが、加圧ロール群を垂直方向に配
置しても何らかまわない。

この場合、汚泥の供給部は汚泥がリークしないような構
造とする必要がある。

また、脱水区間の加圧ロール群は、その一端に加熱媒体
の流入口と流出口を設けた加熱ロールとすると一層脱水
効果が向上する。

以上のように本考案によれば、圧力を順次漸増させなが
ら、また汚泥に凹凸を与え、構造をこわしながら、また
加圧ロールに無理な圧力を加えることなく、効果のある
最高圧力をかけて脱水することができるので、汚泥のは
み出しが生じることなく、均一で含水率の低いケーキを
大量に、経済的に得られる利点がある。

【図面の簡単な説明】

図面は本考案の実施例を示す系統説明図である。 １．２・・・・・・炉布ベルト、３・・・・・・供給部
、４・・・・・・案内ロール、５，５′・・・・・・加
圧ロール、６，８・・・・・・圧搾板、７，９・・・・
・・支持板、１０，１１・・・・・・ケーキ剥離装置、
１２・・・・・・圧力発生装置、Ａ・・・・・・濃縮区
間、Ｂ・・・・・・脱水区間、Ｃ・・・・・・剥離区間
、Ｄ・・・ ・・・泥状物。

Claims (1)

1. 【実用新案登録請求の範囲】 ■ 泥状物を少なくとも２枚の無端滞在ベルトで搬送し
   、複数個の加圧ロールにより加圧脱水する装置において
   、前記複数個の加圧ロールに、重合した前記無端１戸布
   ベルトをＳ字状にかけわたし、前記加圧ロール及び重合
   した無端炉布ベルトを挾圧するように圧搾板およびその
   対向位置に支持板を配備した泥状物脱水装置。 ２ 前記炉布ベルトが、走行方向に沿って濃縮区間、脱
   水区間、剥離区間を形成するように配設され、この脱水
   区間において前記加圧ロールおよび前記炉布ベルトを挾
   圧するように前記圧搾板及び前記支持板が設けられてい
   るものである実用新案登録請求の範囲第１項記載の脱水
   装置。 ３ 前記圧搾板が可動板である実用新案登録請求の範囲
   第１項又は第２項記載の脱水装置。 ４ 前記圧搾板が可動板か又は固定板であって、その圧
   搾面にダイヤフラムを付設されたものである実用新案登
   録請求の範囲第１項又は第２項記載の脱水装置。 ５ 前記加圧ロールと前記圧搾板の少なくとも一方が、
   それらの挟圧面側に通水孔を有するものである実用新案
   登録請求の範囲第１項、第２項、第３項又は第４項記載
   の脱水装置。 ６ 前記加圧ロールと前記圧搾板が、挟圧面側に、炉布
   走行方向に沿って、又は炉布走行方向と直角の方向に凹
   凸面を形成されたものである実用新案登録請求の範囲第
   １項、第２項、第３項、第４項又は第５項記載の脱水装
   置。