JPS5836219Y2 - ロ−タ - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案はたとえばモータなどに用いられる永久磁石をも
ったロータに関するものである。

従来この種のロータにおいて、永久磁石としてたとえば
焼結磁石が用いられることが多く、非常に硬いために加
工が難しく、とくにロータ軸が貫通する穴の内径研磨が
困難で穴の寸法精度が出し難いものである。

このため軸に磁石を圧入する際、割れ易く、偏心を生じ
たり、また接着剤による接着を必要とするなどの加工の
困難性、煩雑さなどの欠点があった。

そこで本考案はロータ軸が、永久磁石の中心穴を貫通し
、この貫通が遊貫の状態でもこの軸に設けた係止腕部と
座に設けた爪とにより磁石を脱落回転不能にロータ軸に
固定することを特徴とするもので、構成が簡単で組立、
取外しが容易で作用性の良いロータを提供することを目
的とするものである。

本考案の一実施例を図面を参照して説明すると、第１図
においてポリアセタールなどの合成樹脂で作られたロー
タ軸１には、ロータカナ２とつば部３とが一体的に形成
しである。

またロータ軸１は下端部１ａの径を小さくシ、その中程
に第２図示のように割り溝４ａ・・・・・・、４ｂ・・
・・・・により円周上に並列する複数の係止腕部５・・
・・・・が形威しである。

永久磁石６はドーナツ形状であって、中心穴６ａをロー
タ軸１が貫通し、この中心穴の内径はこのロータ軸の外
径より大きく遊貫の状態でもよい。

永久磁石６の上面はっは部３の下面に接し、中央穴６ａ
の内面下部が係止腕部５・・・・・・の外周面に接する
十分な厚みを有している。

座７は金属製のリング状のものであって、中心穴７ａの
まわりに上方へ屈曲する爪８，８と下方へ屈曲する脱落
防止爪９，９とが形成しである。

爪８，８は係止腕部５，５と軸下端部１ａの間の切り溝
４ ａ 、４ ａに進入し、係止腕部を外方へ押し拡げ
ることにより磁石の中心穴６ａに接合させ、磁石６をロ
ータ軸１に回転脱出不能に固定的に係止するものである
。

脱落防止爪９，９は軸下端部１ａの外周に密接し、座７
のロータ軸からの脱落を防止するものである。

したがって本考案のロータを組立てるには、まず永久磁
石６の中心穴６ａにロータ軸１を貫通し、つば部３の下
面に磁石を対接させる。

磁石の中心穴６ａの内面下部は係止腕部５・・・・・・
の外周面に対向している。

座７をロータ軸の下端部１ａから強圧的に押し込むと、
爪８，８が割り溝４ ａ 、４ ａ内に進入してゆき、
次第に係止腕部５，５を押し拡げてゆき、ついに腕部の
外周面が中心穴６ａの内面を強く押圧する。

このために永久磁石６はロータ軸１に対し回転不能でか
つ脱出不能に固定されることになる。

座７の脱落防止爪９，９は軸１ａの外周に強く密接して
固定しているので、座７は容易に軸から脱落し得ない。

このように本考案によれば、軸に設けた係止腕部と座に
設けた爪とによより磁石を軸に対して回転不能かつ脱落
不能に保持るようにしたので、磁石の中心穴の内面加工
時の加工精度が高く要求されないため、この加工が容易
であり、構成が簡単で組立、取外しも容易で作業性が向
上するなどの効果がある。

【図面の簡単な説明】

図面は本考案の一実施例を示し、第１図は縦断面図、第
２図は係止腕部を示すためのロータ軸の一部切欠拡大斜
視図、第３図は座の拡大斜視図である。 １・・・・・・ロータ軸、３・・・・・・つば部、４
ａ 、４ ｂ・・・・・・割り溝、５・・・・・・係止
腕部、６・・・・・・永久磁石、６ａ・・・・・・中心
穴、７・・・・・・座、８・・・・・・爪、９・・・・
・・脱落防止爪。

Claims (1)

1. 【実用新案登録請求の範囲】 一端部より永久磁石の中心穴に貫通遊合したロータ軸に
   、上記永久磁石の一面と接合するつば部が突出形成され
   、 上記ロータ軸の外周部に、上記永久磁石の中心穴内部位
   置から上記一端部側へ向けて当該ロータ軸の外周面と間
   隙をもって平行に垂下する複数の係止腕部が形成され、 上記係止腕部の先端部は、上記永久磁石の中心穴より所
   定長さだけ突出位置し、 上記永久磁石の他面側で上記ロータ軸外周面に固着され
   たリング状座に、上記係止腕部の内側の上記間隙に侵入
   して上記係止腕部の先端部を押し拡げ、当該係止腕部の
   外周面を上記永久磁石の中心穴の縁部に圧接せしめる傾
   斜した爪が形成されていること、 を特徴とするロータ。