JPS5835987Y2 - 除霜装置 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は、冷蔵庫、ショーケース等の冷却システムの除
霜装置に関し、特に霜取時のヒータの通電方式に係り霜
取時に消費される電力を有効に利用しようとするもので
ある。

第１図により従来の霜取り方式を冷蔵庫を例にして説明
する。

ここに開示する除霜方式は、温度調節器１で制御される
圧縮器２の運転時間をタイマー３で積算し、所定の積算
時間に達するとタイマー３の接点が、冷却側接点３ａか
ら霜取側接点３ｂへ切りかわり、ヒータ４，５に通電さ
れることで蒸発器（図示せず）の霜取が始められる。

通常、この霜取用ヒータとしては、蒸発器に耐着した霜
を取る為、蒸発器に設けられるヒータ４と蒸発器の溶け
た霜が、排水途中で再凍結を防止する為排水管等に設け
られるヒータ５より構成されているのが一般的である。

ヒータ４及びヒータ５による加熱が行なわれ蒸発器に取
り付けられた霜取終了感知用バイメタル６が所定の温度
に達するとバイメタル６の接点はＯＦＦ Ｌ、ヒータ４
，５への通電が停止されるとともにタイマー３に所定の
電圧が加わり、タイマ機構上、所定時間経過の後、タイ
マー３の接点は、霜取側接点３ｂから冷却側接点３ａへ
切りかわり冷却運転に復帰する。

７は温度ヒユーズであり、バイメタル６及びタイマー３
が万一霜取中に故障した場合、ヒータ４，５の過熱を防
止する為の安全器である。

ここで、それぞれのヒータ４，５について検討するに、
蒸発器の霜をとかすヒータ４の発熱容量としては、霜を
溶かす迄は、霜が溶けるに要する融解潜熱を供給する為
に、大きな発熱量を必要とするが、霜が溶けてバイメタ
ルが所定の温度に達する迄の間は特に大きな発熱量を必
要としない。

溶けた霜が排水途中で再凍結するのを防止するために使
用しているヒータ５は反対に、蒸発器の霜が溶は出す迄
の間は、予熱程度の熱量でよく、蒸発器の霜が溶は始め
る頃に排水部分の温度を十分にプラスの温度に保持する
様な通電方式が、省エネルギー面より望ましいものであ
る。

ところが、上記した従来例においては、除霜開始ととも
にヒータ４，５に同時通電されて、除霜終了まで同一発
熱量にて除霜を行うのみで、効率が良くしかも省エネル
ギ−の観点から何ら対策の施されていないものである。

本考案はかかる欠点を解消した除霜装置を提供せんとし
て威されたもので、以下その一実施例を添付図面に従い
説明する。

図において、１０は冷蔵庫内温度を感知して０Ｎ−ＯＦ
Ｆする温度調節器であり、除霜用パワリレー１１を介し
て電動圧縮器１２と共に電源に直列に接続される。

上記除霜用パワリレー１１は冷却用接点１１ ａと除霜
用接点１１ ｂとを有し、冷却用接点１１ａには上述し
た電動圧縮器１２が接続され、除霜用接点１１ ｂには
、電圧制御回路１３、切換用パワリレー１４、除霜用ヒ
ータ１５，１６、過熱保護用温度ヒユーズ１７による直
列回路が電源に接続されている。

上記除霜用ヒータ１５，１６は、蒸発器（図示せず）に
設けられて直接、蒸発器の除霜を行う蒸発器ヒータ１５
と、蒸発器からの除霜水を導く排水路（図示せず）に設
けられるドレンヒータ１６とに分離されており、各ヒー
タ１５，１６の一端には切換用パワリレー１４の接片１
４ａ、１４ｂが接続される。

また、この切換用パワリレー１４は接片１４ａ、１４ｂ
に対して、３つの切換接点１４ Ｃ，１４ｄ 、１４
ｅを有し、接片１４ａが接点１４ Ｃ，１４ｄに対して
切換可能で、接片１４ｂが接点１４ ｄ 、１４ ｅに
対して切換可能であり、通常接片１４ ａは接点１４Ｃ
に接片１４ｂは接点１４ｄにそれぞれ接しており、切換
えによって接片１４ａは接点１４ｄに、接片１４ｂは接
点１４ｅに接するものである。

また電圧制御回路１３としては、除霜用接点１１ ｂと
接点１４ Ｃ，１４ｅとが直接接続される回路１３ ａ
、１３ Ｃと、降圧用ダイオード１８が接点１４ｄと
除霜用接点１１ ｂとの間に介在された回路１３ｂより
成る。

一方、１９は半導体式のデフロストコンＩ・ロール部で
あり、圧縮器１２の運転時間を積算する積算部、この積
算部の積算によって除霜用パワリレー１１を切換える作
動部、蒸発器（図示せず）の温度を感知して切換用パワ
リレー１４の切換並びに除霜用パワリレー１１の切換え
を行う作動部等が集積、各々信号によって各部の制御が
威されるものである。

次に上記構成における動作を説明する。

通常の冷却運転においては温度調節器１０の０Ｎ−ＯＦ
Ｆにより、除霜用パワリレー１１を介して電動圧縮器１
２へ電流が、流れたり、断れたりして、電動圧縮器１２
を含む冷凍サイクル運転が行なわれ、庫内温度が適温に
維持される。

テ゛フロストコントロール部１９が電動圧縮器１２の所
定運転時間を積算すると信号を発し、除霜用パワリレー
１１を冷却用接点１１ ａから除霜用接点１１ ｂに切
換え冷却運転を停止して除霜運転に入る。

この時、蒸発器ヒータ１５には全波が通電されて除霜を
開始するも、ドレンヒータ１６はダイオード１８にて降
圧された電圧がかかるため、ヒータ容量としては半減さ
れる。

その後、コントロール部１９に設けた蒸発器温度感知用
のセンサが所定温度上昇を感知すると切換用パワリレー
１４の接片１４ ａ 、１４ ｂをそれぞれ接点１４ｄ
、１４ｅ側に切換える。

この時、蒸発器用ヒータ１５の容量はダイオード１８に
よって半減されるも、ドレンヒータ１６には全波が通電
されて、排水管を流れる除霜水が再凍結せぬよう十分発
熱される。

コントロール部１９の上記センサが、さらに蒸発器の温
度上昇を感知すると除霜運転を終了すべく各パワリレー
１１．１４を各々通常状態に切換えるものである。

従って、除霜のための発熱量が蒸発器ヒータ１５におい
ては大から小に、ドレンヒータ１６においては小から大
となって除霜効率上、ならびに省エネルギーの観点から
もすぐれた制御が威されるものである。

尚、上記実施例において切換用パワリレー１４の切換と
して蒸発器の温度を検知して行わしめるようにしたが、
蒸発器設置した冷却室内の温度を検知しても良く、また
除霜運転時間をあらかじめ設定しておき、除霜運転経過
時間によって制御しても良い。

以上の説明からも明らかな如く、本考案の除霜装置は、
蒸発器に設けた蒸発器ヒータと、除霜水の排水経路に設
けたドレンヒータと、圧縮器の運転時間を積算して上記
両ヒータに通電せしめるデ゛フロストコントロール部よ
り成り、前記蒸発器の温度変化あるいは除霜運転経過時
間によって上記両ヒータの発熱量を逆転させるものであ
る。

したがって、除霜初期においてはドレンヒータの発熱量
を低減し、除霜後期においては蒸発器ヒータの発熱量を
低減させ消費電力を少なくするものである。

【図面の簡単な説明】 第１図は従来の除霜装置の電気回路図、第２図は本考案
の除霜装置の電気回路図である。 ９・・・・・・除霜制御部（デフロストコントロール部
）、１５・・・・・・蒸発器用ヒータ、１６・・・・・
・ドレンヒータ。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 蒸発器に設けた降霜用の蒸発器ヒーターと、除霜水の排
   水経路に設けたドレンヒーターと、圧縮器と前記両ヒー
   ターへの通電を切換える除霜用パワリレーと、除霜初期
   には蒸発器ヒータを大、ドレンヒータを小に、そして除
   霜後期には前記と逆に前記各ヒータの発熱量を切換える
   切換用パワリレーと、圧縮器の所定運転時間を積算して
   除霜指令を除霜機パワリレーに発し、かつ除霜初期と除
   霜後期における前記各ヒータの発熱量を制御する切換用
   パワリレーに切換信号を発するデフロストコントロール
   部を備えた除霜装置。