JPS5833247Y2 - 燃料供給気筒数制御装置 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は多気筒内燃機関における燃料供給気筒数制御装
置に関する。

一般的に火花点火式多気筒内燃機関における電子制御燃
料噴射システムにあっては、減速時に全気筒に対する燃
料供給をカットして燃費の改善をはかつているが、燃料
噴射を再開する設定回転数は、再開時におけるエンスト
の問題や排気温度の下がりすき゛を防ぐために、あ普り
低回転にすることはできない。

これに対して、減速時に全気筒の燃料をカットしておい
たものを段階的に解除、つ普りある回転数！で低下して
きたら１ず一部気筒群に対する燃料供給を再開し、この
後さらに低い回転数に達したら金気筒に対する燃料供給
を行うというような、段階的な燃料供給システムを採用
すれば、回転数の一層低い領域筐で燃料供給再開点を下
げても、エンストや排気温度低下は防止でき、燃費効率
の改善がさらに期待できる。

従来、このような段階的制御を行うために、スロットル
全閉信号と設定回転数を検出する回転数信号とにもとづ
いて、回転数Ｎ１以上で全気筒カット、それよりも低い
回転数Ｎ２以上で一部気筒カット、そして回転数Ｎ２以
下（アイドリンク回転Ｎ。

よりも高い回転数）で全気筒燃料噴射するようにしてい
た。

ところが、機関減速対策のために絞弁の急閉を抑制する
ダッシュポットを備えている場合は、実際の減速状態に
移ってから絞弁が全閉する普でには、所定の時間遅れが
あるため、減速時の燃料カットに遅れを生じたり、一部
気筒運転も有効に行われなかったりして、燃費改善のね
らいからは必らずしも十分とは言えなかった。

本考案はこのような問題を解決するために、絞弁全閉を
検出するスイッチとともにダッシュポットの作動を検出
するスイッチを設け、減速時に応答よく全気筒、−邪気
筒に対する燃料カットを行えるようにした燃料供給気筒
数制御装置を提供することを目的とする。

以下、本考案の実施例を図面にもとづいて説明する。

第１図は本考案の制御系のブロック図、第２図はその作
動タイムチャートを示し、第３図にスイッチ類の具体的
な構成を示す。

まず、第３図において、吸気通路１に設けた絞弁２に対
し、リンクレバー３を介してダッシュポット４と、ダッ
シュポットスイッチ５並びにアイドルスイッチ６を連動
させる。

ダッシュポット４はダイヤフラム４ａで画成した緩衝室
４ｂを有し、リターンスプリング４ｃとオリフィス４ｄ
とによってダイヤフラム４ａの変位速度を規制し、減速
初期に絞弁２の閉弁速度を遅らせる。

ダッシュポットスイッチ５は絞弁開度がダッシュポット
４の作動点に達するとスイッチオフとなる常閉スイッチ
であり、普たアイドルスイッチ６は絞弁全閉時にスイッ
チオンとなる常閉スイッチであり、それだれリンクレバ
ー３に対して軸方向の距離を調整自在に連結したブツシ
ュロッド５ａｔ６ａと、ブツシュロッド５ａ、６ａに押
圧される接点を開放するスプリング可動接点５ｂ、６ｂ
とを有する。

そしてこれらのスイッチ５，６は、第１図に示すような
制御回路に減速検出手段として組込昔れる０ アンド回路１０はアイドルスイッチ６と、ダッシュポッ
トスイッチ５のインバータ１１を介しての出力の論理積
をとり、このアンド回路１０の出力がハイレベル°′１
”のときに常開アナログスイッチ１２を閉成する。

また、同時にアイドルスイッチ６の出力はフリップフロ
ップ１３のセット入力、普たダッシュポットスイッチ５
の出力はインバータ１１を介して同じくリセット入力と
して印加され、それぞれ出力の立上りをトリガしてフリ
ップフロップ１３のＱ出力は反転動作、つ１リハイレベ
ルのセット入力があるとＱ出力は１″′になり、同じく
リセット入力があるとパ０”に切換わる。

このフリップフロップ１３のＱ出力はインバータ９を介
して常開アナログスイッチ１４に印加され、したがって
Ｑ出力が０′″となると常開アナログスイッチ１４が閉
成する。

アナログスイッチ１２と１４とは直列に接続され、機関
回転数がＮ２以上のときにハイレベルを出力するコンパ
レータ１５とともに、アンド回路１６の入力側に接続さ
れ、一部気筒の燃料噴射弁４ｉ−１〜嘩３に対する燃料
カット信号を常閉アナログスイッチ１７に印加する。

昔た、インバータ１１を介してのダッシュポットスイッ
チ５の出力が、機関回転数がＮ１以上のときに・・イレ
ベルを出力するコンパレータ１８とともにアンド回路１
９に供給され、このアンド回路１９の出力を金気筒の噴
射弁参１〜拳６に対する燃料カット信号として常閉アナ
ログスイッチ２０に印加する。

なお、２１は回転数センサ、２２，２３はそれぞれコン
パレータ１５と１８の比較基準電圧発生器（ＮｌとＮ２
に相当する出力電圧レベルを有する。

ただし、Ｎｌ ＞Ｎ２ ）、２４は図示しない吸入空気
量センサの出力にもとづき燃料噴射量を機関運転状態に
応じて制御する燃料噴射制御回路で、燃料噴射弁Φ１〜
＋６に対して燃料噴射パルスを供給する。

第２図の作動タイムチャートを参照しながら動作を説明
する。

まず、絞弁２が全閉状態から加速運転する場合は、アイ
ドルスイッチ６がオンとなりフリップフロップ１３のＱ
出力が１”となるため、アナログスイッチ１４は接点を
開いたｉｔに保持される。

一方のダッシュポットスイッチ５がオンとなる筐では、
アンド回路１０を介してアナログスイッチ１２が閉成す
るが、上記のようにアナログスイッチ１４が開成してい
るため、アンド回路１６はたとえ回転数がＮ２以上であ
ってもゲートが開かず、したがってアナログスイッチ１
７は閉成状態を保ち、一部気筒に対する燃料カットは行
われない。

昔た、ダッシュポットスイッチ５がオンとなれば、こん
どはアンド回路１０がロウレベルに切換わりアナログス
イッチ１２を開成するので、同様にして一部気筒に対す
る燃料カットは行われない。

なお、全気筒に対する燃料カットについては、ダッシュ
ポットスイッチ５がオンになる普での間は、機関回転数
がＮ１以上に達したときにコンパレータ１８の出力がＮ
ｕ １３７となりアンド回路１９のゲートが開いて、ア
ナログスイッチ２０を開成することになるが、実際には
加速操作するときは、回転数がＮ１に達する前にダッシ
ュポットスイッチ５がオンになるように絞弁２が開かれ
るであろうから、殆んど燃料カットされることはないし
、曾た、絞弁２の開きをダッシュポットスイッチ５がオ
ンに達する前で止めておけば、燃料カットされる状態が
生じることがあるかもしれないが、このようなときは燃
料カットしても別に問題はなく、これにより回転数がＮ
１以下になれば燃料の供給が再開される。

次に、ダッシュポットスイッチ５がオンとなる領域昔で
絞弁２が開かれた状態から減速運転に移行したことを考
える。

絞弁２が閉弁方向に作動してダッシュポット４に当接す
ると、同時にダッシュポットスイッチ５がオフとなり、
このとき回転数がＮ□以上であればアンド回路１９の出
力が金気筒カット信号の（（、ｐｐとなり、アナログス
イッチ２０が開くため、全気筒に対する燃料供給はカッ
トされる。

そして回転数がＮ□以下になるとアナログスイッチ２０
Ｉｌ′ｉ閉成し、このためアナログスイッチ１１のいか
んにかかわらず蕃４〜嘩６の燃料噴射弁に対しては制御
回路２４からのパルス信号が供給されて、燃料供給が開
始される。

前記のダッシュポットスイッチ５がオフとなると、イン
バータ１１を介してハイレベルｊＪＪＪの信号がフリッ
プフロップ１３のリセット入力として印加されるので、
そのＱ出力は０″に切換わり、このためインバータ９を
介してアナログスイッチ１４がオンとなる。

このダッシュポットスイッチ５がオフで、かつアイドル
スイッチ６がオンとなる絞弁低開度領域では、アンド回
路１０の出力は１′″となるため、アナログスイッチ１
２もオンとなっている。

したがって、機関回転数がＮ２以上ならばアンド回路１
６の出力は一部気筒カット信号のｔ（１７３となるので
、アナログスイッチ１７はオフとなり、上述したように
アナログスイッチ２０がオフの間は全気筒カットである
が、回転数ＮがＮ２＜Ｎ＜ＮｌのときＶ？ＣＩＩ′ｉア
ナログスイッチ２０がオンでかつアナログスイッチ１７
がオフのため、Φ１〜＃３の燃料噴射弁に対してはパル
ス信号が遮断され、上記の通り舎４〜＋−６気筒のみが
作動する一部気筒運転になる。

この後回転数が低下してＮ２以下となれば、アンド回路
１６がゲートを閉じてアナログスイッチ１７が閉成する
ので、全気筒＋、１〜参６に対する燃料噴射が再開され
ることになる。

以上のように本考案によれば、減速時にダッシュポット
のタッチ点を検出して、減速燃料のカット及び一部気筒
に対する供給再開を制御するため、減速時に応答よく燃
料カットが行えて燃費の改善がはかれる。

なお、加速時は一部気筒に対する燃料カットを解除する
ので、加速性能が低下することはない。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案の制御回路のブロック図、第２図はその
作動タイムチャート、第３図はスイッチの取付状態を示
す断面図である。 １・・・・・・吸気通路、２・・・・・・絞弁、４・・
・・・・ダッシュポット、５・・・・・・ダッシュポッ
トスイッチ、６・・・・・・アイドルスイッチ、１０，
１６，１９・・・・・・アンド回路、１２，１４・・・
・・・常開アナログスイッチ、１３・・・・・・フリッ
プフロップ、１５，１８・・・・・・コンパレータ、１
７，２０・・・・・・常閉アナログスイッチ、２４・・
・・・・燃料噴射制御回路、Φ１〜Φ６・・・・・・燃
料噴射弁。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 絞弁の急閉を抑制するダッシュポットを有する多気筒内
   燃機関において、前記絞弁の全閉状態とダッシュポット
   への接触状態をそれぞれ検出する手段と、絞弁閉作動中
   にダッシュポットに接触したらすくなくとも一部気筒に
   対する燃料供給信号を遮断するとともに、絞弁全閉から
   の開作動中は前記遮断を解除する制御手段とを備え、減
   速時に全気筒あるいは一部気筒に対する燃料供給を遮断
   するようにしたことを特徴とする燃料供給気筒数制御装
   置。