JPS5832960Y2 - シヤ−プペンシル - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は、シャープペンシル本体内に摺動可能に配置し
た志把持手段を本体に対し前進後退動させることにより
芯を送り出すようにしたシャープペンシルにおいて、部
品点数を極力少なくすることにより、組立を容易となし
、よって、より安価なシャープペンシルを提供すること
を目的とするものである。

従来、前記した本考案の目的と同様の目的で特開昭５３
−４４２２８号が提案されている。

該提案によって前記した目的の一応の達成はみられたが
、尚、次のような不都合が残されていた。

即ち前記提案の締具はその後部に外つばを設けであるた
め、課外つばの係止する軸筒の孔が、シャープペンシル
の筆記のための把持位置近くに穿設されなければならな
い。

そのために筆記中に該孔が邪魔になり、あるいは指が痛
くなる恐れと、筆記に際して芯を筆記面に押圧しなけれ
ばならないが、締具の後部が係止され前部が自由となさ
れているため前記押圧力により該締具のブレや後退が生
じやすく、従って筆記中において芯がブしたり後退した
りして安定した筆記感が得られない恐れである。

本考案はこのような従来に残されている不都合を解消し
安価であっても信頼性の高いシャープペンシルを提供せ
んとしてなされたものであり、次に添付図面に示す実施
例に従い更に詳細に説明する。

（尚、以下の説明中、前方とは図中の左側を指し、後方
とは図中の右側を指すものとする。

）第１図において参照符号１はシャープペンシル本体を
示し、該シャープペンシル本体１前部には、筆記用芯（
図示せず）の外径より僅かながら大なる内径の孔２を設
けてあり、該孔２の後方には前記筆記用芯の外周に接し
該筆記用芯を弾性的に保持する保持部材３を前記シャー
プペンシル本体に対し移動不可能に配置しである。

該保持部材３の後方には、後述する締付リング４を摺動
可能に配置する孔５を設けてあり、該孔５の前方に対応
する前記シャープペンシル本体１の側壁には孔５と外部
とを連通ずる適宜数の孔６を設けである。

参照符号４で示す部材は締付リングで、該締付リング４
は前記孔５内に摺動可能に配置してあり、該締付リング
４の前方には前記孔６に嵌挿され該孔６の前端と後端と
により移動距離が規制される突起７を突設した弾性片８
を連設してあり、又、該締付リング４の後方には、環状
部９を設は該環状部９内に環状段部１０を設けである。

参照符号１１で示した部材は、筆記用芯の把持および前
記締付リング４と協働して筆記用芯を押し出すコレット
チャック等の芯把持手段である。

該芯把持手段１１は前記シャープペンシル本体１に対し
摺動可能に配置してあり、該芯把持手段１１の前部が前
記摺動により締付リング４内の環状段部１０と係脱する
ようなしである。

更に該芯把持手段１１の後方には筆記用芯を収納するよ
うなし、芯把持手段１１と連続する孔１２を設けた収納
筒１３を連設してあり、該収納筒１３は前記シャープペ
ンシル本体１に一端を係止したスプリング１４により後
方へ弾撥しである。

参照符号１５で示す部材は、前記収納筒１３の後端開口
部に着脱可能に装着した後部材である。

次に本考案の作用について説明する。

本考案に示すシャープペンシルを組み立てるには、芯把
持手段１１をその後方より締付リング４に挿入した後、
芯把持手段１１の後方を収納筒１３の前部に圧入あるい
は接着等によって固着し挿入体を組み上げ、次にシャー
プペンシル本体１に保持部材３を装着し該シャープペン
シル本体１後方開口部よりスプリング１４を挿入し７た
後、つづいて前記組み上げた挿入体を挿入する。

該挿入体の挿入は、収納筒１３を押圧することによって
行なう力５、収納筒１３は、先に挿入したスプリング１
４の後端を押圧し前進させるとともに、前端面において
締付リング４の後端と当接し該締付リング４も前進させ
る。

挿入体の前進によって締付リング４は弾性片８に突設し
た突起７が孔５の後部に当接されるが、収納筒１３を更
に抑圧前進させると前記スプリング１４は縮長され、又
、前記締付リング４は弾性片８が中心方向へ湾曲され突
起７が孔５内壁へ弾性的に当接した状態で更に前進され
、該突起７が孔６下部に位置した時、弾性片８の弾性に
よって突起７が孔６に嵌挿される。

この状態で収納筒１３の押圧を解いてやればスプリング
１４の弾撥力によって収納筒１３は後方へ弾撥さへ該収
納筒１３の後方への弾撥により芯把持手段１１も後方へ
弾撥されるが、該芯把持手段１１はその後退により締付
リング４内の環状段部１０に係合−又締付リング４は突
起７が孔６の後端と当接係止されることによって適宜距
離後退した後停止される。

これで本考案に示すシャープペンシルの組み立てが完了
する。

次に筆記用芯を押し出す作用について説明する。

筆記用芯を押し出すには、収納筒１３をシャープペンシ
ル本体１に対して一定距離以上前進させた後、後退させ
る一般のノック式シャープペンシルと同様の操作を行な
えば良い。

このような操作によって収納筒１３が最後退位置より前
進する際、芯把持手段１１は締付リング４と係合したま
ま（即ち筆記用芯を把持したまま）＠進するが、締付リ
ング４は突起７の前端が孔６の前端と当接することによ
ってその前進を停止する。

一方芯把持手段１１は前記締付リング４の停止後も更に
前進されるものであるから、締付リング４との係合を解
くと同時に筆記用芯の把持を解く。

この時点で筆記用芯の押し出しを完了する。

これより収納筒１３の抑圧を解いてやればスプリング１
４の弾撥力により収納筒１３とともに芯把持手段１１も
後退されるが、この後退時において芯把持手段１１は締
付リング４の後退を阻止するものがないことより該締付
リング４と当接はするが筆記用芯を把持しない状態で後
退され、突起７が孔６の後端に当接し締付リング４の後
退が阻止された時点で再度係合し筆記用芯を把持し押し
出しを完了する。

前述の如く、シャープペンシル本体と、該本体内に摺動
可能に配置した芯把持手段と、該芯把持手段の後方に連
設し前記本体内に摺動可能に配置した芯収納筒と、前記
本体前方部側壁に設けた適宜数の孔と、前記本体内前方
部に摺動可能に配置し、且つ、前記芯把持手段と係脱可
能とした環状の締付リングであって該締付リングはその
前部に連設した弾性片と、該弾性片に突設し前記孔に嵌
挿される突起とを有してなる本考案によれば、一般のシ
ャープペンシルにおいて必要不可欠であった先部材をシ
ャープペンシル本体と一体に形成することにより部品点
数を少なくすることができ、組み立てにおいても、長手
方向の組み合わせのみで、螺合等の工程を経るものでは
ないため自動機による組み立てに適用しやすいものであ
る。

又、締付リングを係止する突起が締付リングの前方に連
設した弾性片に突設したものであるから、該締付リング
は、前方が係止され後方が自由となり、筆記により締付
リングが後方へ押圧された場合でも該締付リングは安定
状態となるように付勢されるから後退後にブレることは
ない。

更に弾性片が前方に設けであるので、該弾性片には引張
り荷重のみが作用するもので、従来の如く、後方に設け
た場合に生ずる圧縮荷重による座屈の心配がなくなる等
の効果が達成でき、実用上の効果大なるものである。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案を示す縦断面図、第２図は本考案の締付
リングを示す拡大斜視図である。 １・・・シャープペンシル本Ｊ４−・・締付リング、６
・・・孔、７・・・突起、８・・・弾性片、１１・・・
芯把持手段、１３・・・芯収納筒。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. シャープペンシル本体と、該本体内に摺動可能に配置し
   た芯把持手段と、該芯把持手段の後方に連設し前記本体
   内に摺動可能に配置した芯収納筒と、前記本体前方部側
   壁に設けた適宜数の孔と、前記本体内前方部に摺動可能
   に配置し、且つ、前記芯把持手段と係脱可能とした環状
   の締付リングであって該締付リングはその前部に連設し
   た弾性片と、該弾性片に突設し前記孔に嵌挿される突起
   とを有してなることを特徴とするシャープペンシル０