JPS5832533Y2 - 家具の扉閉止装置 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 この考案は家具の扉を閉止状態に錠止し、内方から外方
への力の負荷によっては扉が開放されることがないよう
に保持すると共に、外方から内方に力が加ったときは自
動的に開放するようにし且手動によっても錠止状態を解
除出来るようにした家具の扉閉止装置に関する。

従来の家具の扉は地震や家具の移動の際、家具内に収納
された物品が転倒して扉に衝突すると、扉はその衝撃を
受けて開放するおそれがあった。

か・る意図しない扉の開放は人体に対し危険であり、特
に家具が吊戸棚のように高所に位置する場合には、収納
物品の転落による事故発生のおそれもあった。

この考案は従来の家具の扉にみられたが・る欠点に鑑み
てなされたものであって、以下に図面を参照しつ・詳細
に説明する。

第１図はこの考案の閉止装置を吊戸棚に適用した実施例
を示すものであって、吊戸棚の下部に取り付けられてい
る。

この考案に係る閉止装置は扉１側に取り付けられる回動
部材３と家具本体２に取り付けられる閉止ブロック部材
４とからなる。

回動部材３は扉の把手を兼ねるものであって、軸ピン５
により一端３０を扉１の内面に回動自在に枢着され、他
端は自由端３１を略り字状に屈曲されて扉１の外方に延
び出す板体からなる。

軸ピン５にはバネ６がその基部を巻装して支持され、バ
ネ６の他端は扉１の内面に他端は前記回動部材３にそれ
ぞれ弾着しており、回動部材３はバネ６の張力を受けて
常時自由端３１が内方へ向って回動するように附勢され
る。

回動部材３の自由端３１には家具の内方へ向って略水平
に延び出す支持板３２が扉１の幅方向に間隔をおい−て
平行に一体化され、該支持板３２間にロックピン３３が
定着される。

閉止ブロック部材４はシリンダーブロック４０と該シリ
ンダーブロック４０内を家具の奥行方向に出入自在なピ
ストン４１とからなり、ピストン４１はシリンダーブロ
ック４０内に張設されたスプリング４２の張力を受けて
常時扉方向に向って突出するように附勢されている。

ピストン４１の先端は前記回動部材３に衝接自在である
。

ピストン４１はそれがシリンダーブロック４０から抜は
出すのを防止するフランジ４３を備え、スプリング４２
はこのフランジ４３と前記シリンダーブロック４０の後
端から前後に進退自在に螺挿された調整筒４４の先端と
の間に張設され、調整筒４４によりスプリング４２の張
力は調整自在である。

尚スプリング４２の張力は前記回動部材３のバネ６の張
力より大である。

シリンダーブロック４０の下面には前記ロックピン３３
を錠止する錠止突起４５が突設される。

第２図はこの考案の閉止装置の施錠された状態を示し、
回動部材３はバネ６の張力を受けて家具本体方向へ附勢
回動され、ロックピン３３が錠止突起４５に係止し、且
つピストン４１が回動部材３と共に扉１を外方へ押圧す
るため、ロックピン３３と錠止突起４５の係止状態は強
固で完全な錠止が達成される。

したがって、か・る状態において収納物が扉１に衝突し
ても、扉１の開放は阻止されている。

第３図は手動による開放を示し、回動部材３に手を掛け
て外方（矢印ａの方向）へ引くと、回動部材３は軸ピン
５を中心に回動するため、ロックピン３３が図において
下方へ移動し、錠止突起４５から外れる。

このため扉１は自由となり簡単に解放可能となる。

第４図は扉１を外部から内方（矢印すの方向）へ押圧し
たとき、ロックが外れて扉１は若干外方へ開放されるい
わゆるラッチ機能を示し、扉１を矢印すの方向へ押圧す
ると、ピストン４１と回動部材３の衝突によって回動部
材３はバネ６の張力に抗して外方へ回動される。

この結果前記と同様にロクピン３３と錠止突起４５との
係合が外れる。

かか・る錠止の解除後、今度はピストン４１がスプリン
グ４２の張力を受けて前進して来るため、扉１が回動部
材３と共に若干外方へ開放され、ラッチ機能が達成され
るのである。

第５図は一つの変形を示すものであって、回動部材３の
自由端３１に扉１の外面に位置する把手板７を連接した
ものであり、その他の点は前記実施例と同一である。

以上説明したようにこの考案によれば、扉の閉止状態を
確実にロックして、収納物の転倒により扉が内方から力
が負荷されても扉が開放されるおそれがないため、地震
などの偶発的家具の動揺により危険発生を防止出来ると
共に、扉を内方へ押圧したとき簡単に扉の錠止を解除し
引続いて扉を若干開放させるラッチ機能をも持たせるこ
とが出来、更に手動による錠止解除も出来るのである。

【図面の簡単な説明】

第１図はこの考案を適用した吊戸棚の斜視図、第２図乃
至第４図はこの考案の断面図であって、これぞれ異なる
状態を示す、第５図は一つの変形を示す断面図である。 ３・・・・・・回動板、３３・・・・・・ロックピン、
４・・・・・・錠止ブロック、４０・・・・・・シリン
ダーブロック、４１・・・・・・ピストン、４２・・・
・・・スプリング、４５・・・・・・錠止突起、５・・
・・・・軸ピン、６・・・・・・バネ。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 扉１に回動自在に軸支され常時バネ６の張力を受けて内
   方へ回動するように附勢された板状回動部材と、家具本
   体２に固定され常時前記回動部材３に衝接する方向へ附
   勢されたピストン４１を備える錠止ブロック４とからな
   り、回動部材３はロックピン３３を備え、該ロックピン
   ３３が係止する錠止突起４５を前記錠止ブロック４に形
   成したことを特徴とする家具の扉閉止装置。