JPS5832097Y2 - 超音波加湿器

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【考案の詳細な説明】一般に加湿器には空気中によく混合する微細な霧を発生
できる超音波加湿器が利用されている。

従来の超音波加湿器において、その超音波エネルギーを
集束させるために振動子上を覆うように錐状の出力ホー
ン筒を設ければ霧化量の増大がはかれる。

しかし、この出力ホーン筒は、超音波を反射させ、先端
に超音波エネルギーを集束させるので゛、出力ホーン筒
には大きな力が加わり、それによって、また超音波エネ
ルギーの吸収によって樹脂で形成した出力ホーン筒は破
壊あるいは熱変形されるという問題がある。

本考案は、安価にかつ霧化量を増大させ、耐久性のすぐ
れた出力ホーン筒を形成することを目的とするもので、
以下図面にもとづいて、実施例を説明する。

図において１は超音波発振器２、ファン３を内蔵した本
体、４は本体１上に結合した上面開口の水槽、５は水槽
４の底部に取付け、かつリード線６を介して超音波発振
器２に結線した振動子で、この振動子５は止め具７及び
ゴムパツキン８により支持されている。

９は霧化室１０と樹脂により一体成形された出力ホーン
筒で、内面は略円錐又は角錐状になっており、その先端
部１１を含む面の一部又は全部を金属（ステンレス）又
はガラス等の硬質材で形威し、振動子５からの超音波エ
ネルギーを先端部１１に集束させる。

１２はファン３連通して霧化室１０内に立設した風ガイ
ド、１３は霧化室１０上部におかれた霧噴出口である。

霧化室１０は水槽４内底部の嵌合部１７に嵌合しており
、また霧化室１０の底部には、水流人孔１４を設けてい
る。

第２図において図中点線矢印は超音波の進行方向を示し
、１６は霧化された水滴である。

上記構成によれば、超音波発振器２により、励振された
振動子５からは水中に超音波エネルギーが発射される。

そして、この超音波エネルギーは出力ホーン筒９により
反射されて、その先端に集束され、大きな超音波噴水を
隆起し、多量の霧を発生する。

この霧は、霧化室１０内で風ガイド１２を介してファン
３から送られた風と混り、そして霧噴出口１３から室内
等に供給される。

霧化室１０により仕切られた水槽内の水は、霧化室底部
に設けた水流入孔１４より振動子上に流入し、霧化に使
用されて行く。

ここで、第２図にもとづき、超音波出力ホーン筒９につ
いてもう少し詳しく説明する。

振動子５から水面に向けて発射された超音波は、錐状の
出力ホーン筒９の内面で反射され、先端に集束される（
図中点線矢印）。

したがって先端部には超音波工ネルギーが集束されるの
でキャビテーション現象が起り、無数の気泡１５が発生
する。

この気泡群が破れつするときの大きな破壊力により、水
を微細な水滴１６にし、霧化が起るのであるが、同時に
、出力ホーン簡の先端部１１には大きな力が加わる。

そして、樹脂で成形した出力ホーン筒９の先端は長期使
用した場合、そのキャビテーションにより変形してしま
う。

しかしながら、先端部１１を金属等の硬質材で形成して
いると、超音波集中による破壊力に耐え、長期使用して
も、その機能を失わない。

なお出力ホーン筒９全体を硬質材で形成することも考え
られるが、成型性等を考慮すれば、樹脂製とすることが
望ましい。

このように本考案によれば、霧化量を増大するための出
力ホーン筒は、霧化室等の一体成形することができ、量
産性が良く安価で、しかも耐久性のよいものが実現でき
、実用価値がきわめて大である。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案超音波加湿器の一実施例を示す断面図、
第２図は出力ホーン筒部の拡大断面図である。４・・・・・・水槽、５・・・・・振動子、９・・・・
・・出力ホーン筒、１１・・・・・・先端部。

【実用新案登録請求の範囲】

水槽内に錐状の出力ホーン筒を振動子と対応させて設け
、出力ホーン筒は樹脂製としてその内面のうち、先端部
を含む面の一部又は全部を硬質材で形成した超音波加湿
器。