JPS5831676Y2 - 食肉スライサ−の材料送り装置 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 この考案は、食肉スライサーの肉箱に付設されているコ
ンベアを肉箱の復行程時の運動に連動させて一方回転さ
せるようにした食肉スライサーの材料送り装置に関し、
上記コンベアを駆動するために主として肉箱の外側面に
横架されている材料送り駆動軸を、厚み調節カムと当接
して揺動するレバーに設置たインナーギヤの回転により
従動回転せしめることによって、材料に大きな送り量を
与えることができるように改良したものである。

回転する丸刃に向けて肉箱を往復させ、肉箱に積載した
食肉塊を、肉箱の復行程時に送り出し、往行程時にこの
送り出された材料を切断するようにした食肉スライサー
には、すき焼き肉のように薄切りができるとともに、ス
テーキ肉あるいはカッ肉のように厚さが１０ｗＩＬを越
える厚切りも可能であることが望１れている。

本考案は主として厚切りを可能にするために、材料送り
用のレバーの揺動をインナーギヤとピニオンとの組み合
わせにより増幅して、大きな送り量が得られるようにし
たものである。

以下に本考案の実施例を図面について説明すると、 Ｂはスライサーの機台Ｆ上に載置されて丸刃に向けて往
復走行する肉箱、１は肉箱Ｂの下部外側面に沿って横架
されて、肉箱Ｂの底面および上部に付設した材料送り用
コンベアを駆動する材料送り駆動軸、２は同駆動軸２を
支承する軸受、３はその後端で駆動軸１に固定された爪
歯束、４は、同軸上に遊嵌した薄切り用レバー４ａと、
同レバー４ａに取り付けられた送り爪４ｂと、復元ばね
４ｃと、薄切り用転子４ｄと、肉箱Ｂの往復方向に沿う
移動を可能にして機台Ｆに取り付けた厚み調節カム５に
形成されて上記転子４ｄに接触する斜面４ｅとによって
構成した薄切り用材斜送り装置、以上の各部は従来公知
のものである。

６は材料送り駆動軸１の後方に設置した軸受７の上部に
、該駆動軸１と同一軸上に支承された支持軸、８は支持
軸６に遊嵌したピニオン、９は、とのピニオン８と噛合
するインナーギヤ１０を上端部に具え、下端部内側に取
り付けた転子１１を、前記厚み調節カム５の側面に突出
させた垂直面１２と接触できるようにして、その中間部
を支軸９′によって前記軸受Ｉに支承させたレバー、１
３はレバー９の下端を肉箱Ｂに向けて牽引する復元ばね
、１４は同レバー９のストッパー、１５は、前記支持軸
６に遊嵌してピーオン８と連結ピン１６で一体に連結さ
れた厚切り用レバー１５ａと、このレバー１５ａに取り
付けられ、ばね１５ｃによって前記爪歯車３と噛み合う
送り爪１５ｂとによって構成した一方回転伝達機構であ
る。

上記の構成よりなるこの材料送り装置は、第２図中虚線
で示すように、厚み調節カム５を前進させ、その垂直面
１２がレバー９の下端部の転子１１と接触できるように
しておくと、該転子１１が同垂直面１２に邑接した位置
から肉箱Ｂが復行程の終端に達する昔でに、レバー９は
回転角Ｘ。

をもって回転し、他端部のインナーギヤ１０には同角度
の回転角Ｘ１が生ずる。

インナーギヤ１０の回転角Ｘ１ば、同ギヤの半径と、同
ギヤに噛みあうピニオンギヤ８の半径との比で拡大され
、ピニオン８には拡大された回転角Ｘ２が与えられ、同
ピニオン８に連らなる一方回転伝達機構１５を介してこ
の拡大回転角Ｘ２が材料送り駆動軸１に生ずる。

なお、この実施例においては、転子１１がカムの垂直面
１２と当接する１でに同カム５の斜面４ｅと転子４ｄと
が接触して、上記二つの転子１１，４ｄの接触が切り変
わる１での間に材料送り駆動軸１をレバー４ａによる助
走回転させたのちに速度を上げて大きく回転させるので
、材料の送り出しに適し、円滑な送り動作をする。

以上のように、本考案は厚み調節カムと当接して揺動す
るレバーの回転角をインナーギヤとピニオンとによって
拡大して材料送り駆動軸に伝達するようにしたので、構
造が簡単で肉箱に積載した材料の送り量を大にする装置
を製作することができる。

また、実施例のようにして従来の薄切り用材料送り装置
と組み合わせれば、円滑な大送り動作をする装置を安価
に提供できる等の利点もある。

【図面の簡単な説明】

図面は本考案の実施例を示すもので、第１図はその一部
切欠立面図、第２図は主として回転動作を説明するため
の側面図である。 Ｆ・・・・・・スライサーの機台、Ｂ・・・・・・肉箱
、１・・・・・・材料送り駆動軸、２・・・・・・軸受
、３・・・・・・爪歯車、４−・・・・薄切り用材料送
り装置、４ａ・・・・・・レバー、４ｂ・・・・・・送
り爪、４ｃ・・・・・・復元ばね、４ｄ・・・・・・転
子、４ｅ・・・・・・斜面、５・・・・・・厚み調節カ
ム、６・・・・・・支持軸、１・・・・・・軸受、８・
・・・・・ピニオン、９・・・・・・レバー、９′・・
・・・・支軸、１０・・・・・・インナーギヤ、１１・
・・・・・転子、１２・・・・・・垂直面、１３・・・
・・・復元ばね、１４・・・・・・ストッパー、１５・
・・・・・一方回転伝達機構、１５ａ・・・・・・レバ
ー、１５ｂ・・・・・・送り爪、１５ｃ・・・・・・ば
ね、１６・・・・・・連結ピン。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 食肉スライサーの材料送り駆動軸１の同軸上に回転を自
   在にしてピニオン８を設けるとともに、一端部を厚み調
   節カム５に当接させて揺動するレバー９を肉箱Ｂの側面
   に設け、このレバー９の他端部に上記ピニオン８と噛合
   するインナーギヤ１０を設け、前記ピニオン８と前記材
   料送り駆動軸１との間に一方回転伝達機構１５を設けて
   、上記レバー９の揺動を、上記インナーギヤ１０、ピニ
   オン８および一方回転伝達機構１５を介して材料送り駆
   動軸１の一方回転に変換するようにしたことを特徴とす
   る食肉スライサーの材料送り装置。