JPS5831025Y2 - 配管用ジヨイント - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は給排水用等の配管の差込み式接合に用いるジヨ
イントに関する。

給排水用管等の接合に際し、溶接接合やユニオン部材を
用いた従来の接合方式は、工数も多くかかるうえに接合
箇所の安定したシール効果が期待できぬ欠点があった。

しかも接合箇所が必ずしも外部に露出しているわけでは
なく、地下に埋設されているよう、なこともあり、外部
からの圧迫などによる管本体の破損の修理等にも不都合
を生じてい九 このため、給排水用管等に弾性体（例えばゴム又は弾性
を有する合成樹脂）からなる筒状のジヨイントを嵌挿し
、さらにこのジヨイントに前記管等とは径を異にする給
排水用管等を嵌挿することにより管を接合する方式が、
従来の接合方式に比較して迅速で堅牢な接合を行ない得
るので、ブ般家屋やビルディングの配管工事に近年１す
１す採用される傾向にある。

ところで、この種のジョイン、トには、イ内周に環状の
りラフ；部（ひれ部）を１個ないし数個有しており内側
の管にリップ部を密着させ、普た外周に接着剤を塗って
外側の管に嵌挿する構造のもの、口内周及び外周にリッ
プ部を有するもの、ハ、内周に環状のリップ部を有する
と共、にリップ部に隣合わせてＯリングを備え、リップ
部の密着性を高やた構造のものなどがある。

しかしながら、これらのジヨイントはいずれも内周にあ
るリップ部が内側の管の嵌挿方向に偏向いて密着するの
で、配管に振動が加わったり、す。

ラフ°部の先端が向く方向に圧力が加わったり、すると
、外部液体又は空気等がリップ部を押開いて通過し１．
配管内に浸入するとい、う不具合があつ九特に配管を水
平に接続し、且つ配管を十分に固定しなかった場合や外
力がどのように加わるか予想できない埋設管の場合には
、リップ部の配管の支えに当る部分が変形し、リップ部
の反対部分は密着性能が著しく低下する。

玄た、Ｏリングを備えるものにあってはシール機能を高
めることができるものの、極めて高価となっていた。

本考案はこのような点に鑑み、施工が容易で接合強度が
強く、シール機能が一層高まると共に、配管に相対的外
力が加わっても配管を十分に結合支持し且つシール機能
が低下しないように改良したジヨイントを提供するもの
であって、具体的には弾性体からなる筒状のジヨイント
本体の局面に二股状に突出してそれぞれ環状に延在する
一対のリップ部を一体に形成すると共に、これらのうち
常態で管の嵌挿方向とほぼ反対方向に突出するリップ部
の先端縁に全周に亘って断面はぼ円形の膨大部を一体に
形成し、管を嵌挿した状態で前記一対のリップ部が管表
面に二股状に圧接し、且つ前記膨大部が一対のリップ部
間に巻込１れるようにしたことを特徴とする。

以下、本考案の一実施例を図面に従って説明する。

第１図は本考案に係るジヨイントを示す。

このジヨイントはゴム又は弾性を有する合成樹脂から図
示の如き特殊な断面形状の筒体に一体成形されてなり、
それぞれ特有の役目を果たす幾つかの部分を備えている
。

以下に主要な各部分について説明すれば、筒状のジヨイ
ント本体１の上端部（説明中の「上」又は「下」は図に
基づくものである）外周には、管に嵌挿する際に必要以
上に押込１れることを防止するためのフランジ部２が設
けられている。

また、ジヨイント本体１の中間部外周には頂部断面が丸
みをもった２条の突条部３Ａ。

３Ｂがあり、これらの突条部３Ａ、３Ｂの外径ｄ は嵌
挿する外側の管の内径よりも僅かに太きくなっている。

ジヨイント本体１の上端部内周には半径方向にひさし様
に張出した環状の上部第１リップ部４があり、上部第１
リップ部４の上面にはこれより分岐して立上がる形状の
環状の上部第２リップ部５がある。

しかして、上部第１リップ部４と上部第２リップ部５と
は二股状になっている。

ここで、これらの第１及び第２リツプ部４，５の先端形
状はテーバ状に先細唾りになっているが、第２リップ部
５は内側の面を先端に従い外方に傾斜させてテーパ状に
してあり、先細１りの先端部に断面はぼ円形で環状に延
在する膨大部６を形成しである。

尚、上部第２リップ部５の付根内径ｄ は嵌挿される内
側の管の外径よりも僅かに大きくしである。

ジヨイント本体１の下端部内周には半径方向に張出した
環状の下部第１リップ部Ｉがあり、下部第１リップ部７
の上面には下部第２リップ部８が二股状に分岐形成しで
ある。

この下部第２リップ部８は下部第１リップ部７に対して
斜めほぼ４５゜に立上がる断面形状をしており、その先
端縁に全周に亘って断面はぼ円形の膨大部９を形成しで
ある。

尚、下部第２リップ部８の付根内径ｄ３は前記上部第２
リップ部５の付根内径ｄ とほぼ等しくしである。

また、ジヨイント本体１の中間部内周には頂部断面が丸
みをもった２条の突条部１０Ａ、１０Ｂがちり、これら
の突条部１０Ａ、１０Ｂはジヨイント本体１の外周にあ
る２条の突条部３Ａ、３Ｂに対して断面形状において向
かい合うように同じ高さに位置している。

尚、突条部１０Ａ、ＩＯＢの内径ｄ は嵌挿される内側
の管の外径と同じかそれよりも僅かに大きくしである。

次に上述の如く構成したジヨイントの作用を説明する。

第２図は内径の大きな管１１とこれよりも外径の小さな
管１２とを接合しているジヨイントの使用状態図である
。

管１１と管１２とを接合する際は、例えば先づ管１１内
にジヨイント本体１を嵌挿し、フランジ部２を管１１の
端面に係止させ、ついでジヨイント本体１内に管１２を
嵌挿する。

ジヨイント本体１の外周の突条部３Ａ、３Ｂは外側の管
１１に嵌挿されると細形して管１１の内周面に強力に密
着すると共に、ジヨイント本体１の内周の突条部１０Ａ
、ＩＯＢを内方に押圧して該突条部１ＱＡ、１０Ｂを内
側にくる管１２の外周面に強く圧接させるように作用す
る。

従って、突条部３Ａと１ＯＡ並びに突条部３Ｂと１０Ｂ
は、それぞれ強力な反発力をもって管１１と１２に密着
することになる。

突条部１０Ａ、ＩＯＢの内径ｄ を上述した如く管１２
の外径よりも小さくしなかったのは挿入の容易性を図っ
たためである。

内外の突条部１０Ａ、１０Ｂ、３Ａ、３Ｂの付法関係を
逆にしてもよいことは言う１でもない。

尚、フランジ部２と突条部３Ａ、３Ｂ（及び１０Ａ。

１０Ｂ）には接着剤を塗っておいてもよい。

ジョイント本体１内周の上部第１１Ｊツブ部４と上部第
２リップ部５は、管１２が上方から嵌挿されると、先づ
第３図に示すように、第１１Ｊツブ部４が管１２表面に
圧接摺動して引きずられるように変形し、これに伴なっ
て第２リップ部５を内方に引張り込んでその先端縁の膨
大部６を管１２表面に圧接させる。

従ってこの状態で第１リップ部４と膨大部６を含む第２
リップ部５とは互いに反対方向に向いて二股状に管１２
表面に密着する：。

しかも、第１リップ部４を押開げつつ第２リップ部５の
膨大部６を管１２表面に圧接させる過程では、これらの
リップ部４．５０間即ち二股状空間の空気が押しのけら
れて、これらのリップ部４゜５は相互に吸盤作用をなし
て管１２表面に強く密着する。

そして、管１２がさらに嵌挿されることにより、第２図
に示すように、管１２表面に密着した膨大部６が管１２
の嵌挿方向に引きずられて、第２リップ部５を屈曲させ
つつ、第１及び第２リップ部４．５間に巻込１へさらに
強力な反発力をもって管１２表面に圧接し、強力なシー
ル効果を発揮すると共に、管１２を強固に支持する。

即ち、膨大部６が第１及び第２リツプ部４，５間におい
てＯリングとしての役目を果たし、第１及び第２リツプ
部４，５の前記吸盤作用とあい１って、これらが管１２
表面に密着シールし、管１２の軸方向のいずれの方向か
らも外部からの水、空気ゴミの浸入や内部からの洩れを
防止する。

また、管１１，１２の半径方向の大きな相対運動を単一
の環状リップでは変形が大きくて支持し得ないのに対し
、二股状リップは前記相対運動に対してこれを確実に支
持口で伯よった変形を抑え、この偏よった変形によるシ
１−ル性能の悪化を確実に１１１ 防止するのである。

、、□この”ことは特に水平方向に配管した場合や２つ
の管が同心に施工されていない場合に特に重要となる。

しかも、単なる二股状ではなく、第２リップ部５も最終
的には管１２の嵌挿方向に屈曲して管１２表面に密着す
るので、管１２を嵌挿する際斜めに押込もうとも所望の
密着形態を得ることができ、施工は容易である。

また、下部第１リップ部Ｔと下部第２リップ部８は、管
１２が嵌挿されると、先づ第２リップ部０の膨大部９が
管１２の端面に引掛かり、これに引きずられて第２リッ
プ部８を屈曲させつつ第１及び第２リツプ部７，８間に
巻込１れる。

そしてさらに、第１リップ部７が管１２表面に引きずら
れて変形し、この変形によって第２リップ部８を内方に
引張り込んで管１２表面にさらに圧接させる。

□従って、これらの下部第１及び第２リップ部７゜８も
、膨大部９が巻込１れる過程こそ違うものの、前記上部
梁１及び第２リツプ部４，５と同様の高いシール効果等
を発揮するのである。

尚、上部梁１及び第２リツプ部４，５と下部第１及び第
２リップ部の突出形状はいずれかに統一してもよい。

また、第１及び第２リップ部よりなる二股状のリップ部
はジヨイント本体の内周側に限らず、外周側或いは双方
に設けてもよく、その数は間わない。

以上説明したように本考案のジヨイントは、筒状のジヨ
イント本体の周面に環状の二股状リップ部を形成し、こ
れらを管表面に圧接させるのみならず、一方のリップ部
の先端縁に形成した膨大部を他方のリップ部との間に巻
込んで圧接力をさらに高める構成であるから、接続され
る配管に対するシール機能が方向性を問わずに極めて犬
となり、且つ配管に外力、７５Ｅ加わってもＩＪ ７’
、プ部に過度に偏よった変形金招必１ないためその際の
シー、ル機能の悪化を、防止下き□る。

そして特に１．、．７′一対？□リップ部間に巻込ｔｈ
る膨大部がＯリンでとりの役目を果たしζ、高価なＯリ
ングを使用壮ずとも高いシール機能杢発揮し、また管が
斜めは嵌挿きれたとしてもその影響、暮受けることはな
り。

【図面の簡単な説明】

図は本考案□の一実施例を示し１．□第１図はジョイン
十の右半分の縦断面図、第２．図はジヨイントの使用状
態の縦断面図、第３図は管を嵌挿する＝過程での部分縦
断面図である。 １・・・・・・ジヨイント本体、４，７・・・・・・第
１リップ部、５，８・・・・・・第２リップ部、６，９
・・・・・・膨大部。

Claims (2)

【実用新案登録請求の範囲】
1. （１）弾性体からなる筒状のジヨイント本体の内周及び
   外周にそれぞれ管を嵌挿して両管を接合するようにした
   配管用ジヨイントにおいて、ジヨイント本体の内周及び
   外周の少くとも一方に二股状に突出してそれぞれ環状に
   延在し管表面に二股状に圧接する少くとも一対のリップ
   部を一体に形威し、これらのうち管の嵌挿方向とほぼ反
   対方向に突出するリップ部の先端縁に全周に亘って断面
   はぼ円形の膨大部を一体に形成すると共に前記膨大部の
   径を膨大部が嵌挿される管の表面全周に接触可能な値に
   形成し、管嵌挿時に前記膨大部が一対のリップ部間に巻
   込１れるようにしたことを特徴とする配管用ジヨイント
   。
2. （２）一方のリップ部がジヨイント本体の半径方向にひ
   さし様に突出し、□膨大部を有する他方のリップ部が前
   記一方のリップ部の付根より管の嵌挿方向とほぼ反対方
   向に突出していることを特徴とする実用新案登録請求の
   範囲第１項記載の配管用ジヨイント。