JPS5830237B2 - マンコンベアの欄干 - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 本発明はエスカレータ−あるいは電動道路等のマンコン
ベアに係り、特に安全性の高い欄干構成に関する。

一般に、エスカレータ−は第１図及び第２図に示す構成
であることは周知の通りである。

すなわち、無端状に配設されて回動するステップ１及び
ハンドレール２のような主要部と、ステップ１の両側に
設けられる欄干部３、この欄干部３を構成するハンドレ
ールフレーム４、欄干パネル５内デツキ６、外デツキ７
などから成り、これら全てを頑丈な本体枠８で支持する
仕組みになっている。

そして、ステップ１及びハンドレール２の回動体はマン
コンベアの終端部において反転（第１図のａ及びｂ付近
）する構成となっている。

ここで、欄干部３の横断形状は第２図のものが最も普通
であり、それぞれの幅寸法は次のような形態となってい
る。

エスカレータ−を例にとれば、その有効幅は欄干部３の
幅（正確にはステップ１から垂直に６００ミリメートル
上方の横幅を指す）Ｗｌに代表され一般にはＷ１＝１２
００ミリメートルのものを１２００形、Ｗｌ−８００ミ
リメートルのものを８００形と呼んでいる。

この場合、乗客が乗るステップ１の幅Ｗ２は１０００ミ
リメートル前後（１２００形）のものと、６００ミリメ
ートル前後（８００形）のものが用意されている。

一方、ハンドレール２の幅は、これが欄干パネル５の下
方においても走行している関係上、この欄干パネル５よ
りも外側（Ｗｌ ＜Ｗ３ ）に配置されるものである。

また本体枠８及び外デツキ７の幅Ｗ４．Ｗ５もハンドレ
ール２より外側（Ｗ３＜Ｗ４゜Ｗ３くＷ５．Ｗ４〈Ｗ５
）に配置され、全幅Ｗ５は１７００ミリメートル程度で
ある。

このように、マンコンベアの横断面は公称有効幅Ｗ、に
対してそれぞれラップしない位置に配置される仕組みに
なっている。

以上のような、従来のマンコンベアに対して、最近では
全幅Ｗ５を最少限に抑え、かつＷｌをキープして輸送能
力は低下させないという新たな省スペ−ス設計が望まれ
ている。

この省スペースの考え方は、建屋内の売場面積を最大限
に活かしたいというニーズが根源にあり、経済性の面で
大きなメリットを有している。

このようなニーズに応えるため、ごく最近では。

第２図に想像線で示したように本体枠８をハンドレール
２の下方に移動した本体枠８ａとし、これに準じて全幅
Ｗ５を数十ミリメートル短縮する形態のものも提案され
ている。

この方法は、輸送量の増減に直接的に影響するステップ
１及び欄干部３の有効幅（Ｗｌ及びＷ２）を改変するこ
となく全幅Ｗ、を短縮できることから、極めて歓迎され
る形態となっている。

この場合、ハンドレール２の走行路も少なからず影響を
受けることは勿論であり、従来の幅Ｗ３が短縮されてハ
ンドレール２は、第３図及び第４図に示したように欄干
パネル５（第３図及び第４図には符号５ａで示したが幅
寸法はＷｌのままである）の直上及び直下まで移行する
ことは避は得ない。

その理由は、幅Ｗ１及びＷ２がそのままで、Ｗ５が短縮
されるため概ねこのような位置関係にならざるを得ない
ことに起因している。

このように、省スペース指向によって決められた第３図
及び第４図の形態には次のような安全上極めて深刻な問
題がある。

すなわち、ハンドレール２及び欄干パネル５ａの間に配
置されたハンドレールフレーム９の欄干パネル５ａに対
する出張り量Ｍ１及びＭ２を選定するに当って実にやっ
かいな危険性が潜んでいる。

まず、Ｍ、を１０〜２０ミリメートル程度にした場合に
は、矢印ｆ１のように子供の指先などがすき間ｇ部に侵
入して怪我をするという問題があり、次にＭ２を思いき
ってハンドレール２の外側にまで出張らした場合には乗
客（第１図Ｈ）の荷物（第１図Ｋ）が矢印Ａ２及びＢ２
のように衝突して機器を傷めたり、衝突のショックで乗
客自身が転倒したりすることが十分に予想される。

このような危険な状況は、特に出張りが小さいＭｌのと
きに深刻であり、この場合は矢印ｆ１の指先の侵入と第
４図のようなハンドレール２の反転部において回転体に
矢印Ｃの如く衝突するという事態も起こり得る。

なお、第１図の矢印Ａと第３図の矢印Ｂ１及びＢ２の場
合には乗客が荷物などを上方に引上げた時の衝突であり
、第４図の矢印Ｃのような深刻さはないと言える。

ここで、指先の侵入を示した矢印ｆ、の事態を避けよう
として出張りＭ２ （矢印ｆ２のように指は入りにくい
）とした場合には必然的に荷物などの衝突（矢印Ａ２及
びＢ２）が心配になることは明白である。

なお、矢印Ａ１及びＢ１方尚の衝突は出張りＭｌが小さ
いが故にその衝突ショックも少ないと言える。

以上、最近の省スペース形の欄干形態である第３図及び
第４図においては指先の侵入や荷物の衝突など安全面で
の課題を残していることを述べた。

本発明は、この点にかんがみ、欄干パネル５ａの直上、
直下あるいはその近傍にハンドレール２が配置される形
態のいわゆる省スペース形のマンコンベアにおける欄干
部の安全性を向上させるためになされたものである。

以下、本発明の一実施例を図にもとづき説明する。

第５図及び第６図において、ハンドレール２と欄干パネ
ル５ａとの位置関係（縦方向）は最近の第４図等と同様
であるが本発明では欄干パネル５ａ側に傾く斜面１０ａ
を有するハンドレールフレーム１０としたことに特徴が
ある。

ここで、ハンドレールフレーム１０はハンドレール２の
幅よりも僅かに広いδ角部１０ｂを有しており、斜面１
０ａはこの角部１０ｂから欄干パネル５ａに向けて徐々
に幅狭となる角度θをもって構成されている。

そして、子供の指先などがすき間ｇ部分へ侵入するのを
さえぎる（矢印ｆ３）作用と、荷物などは矢印りのよう
に内側（ステップ１側）へ案内する作用を奏する仕組み
になっている。

この場合、前記の矢印Ｃのような激しい衝突は起こり得
ず、例え荷物などが衝突しても斜面１０ａによって案内
されることから、少なくとも回転体（ハンドレール２）
への危険な衝突は防止できる。

なお、角部１０ｂの出張り量δは指先の侵入を自然に防
止できればよく、場合によっては第６図のように斜面１
１ａの角部を僅かにマイナスδａしたり、マンコンベア
の外側は出張り１１ｂの大きいハンドレールフレーム１
１でも差し支えない。

また、第７図のように凹面Ｚとすることも可能である。

このようにしたことにより、ハンドレール２部分の指の
侵入や荷物の衝突などの不具合は解消できるものである
。

尚、第６図におけるハンドレールフレーム１１の空間Ｑ
は、照明体或いはそれのコード等を収納するために用い
られるものである。

以上説明した本発明によれば、省スペース指向のマンコ
ンベアの安全性を高め得る利点がある。

【図面の簡単な説明】 第１図は従来のマンコンベアの上部伺近の側面図、第２
図は第１図のＩ−１線に沿う断面図、第３図及び第４図
は最近のマンコンベアの形態を示したもので第３図は第
２図の要部に相当する断面図、第４図は第１図の■−■
線に沿って切断した部分の断面図で第３図同様最近のマ
ンコンベアの形態を示したもの、第５図は本発明の一実
施例を示したもので第４図相当の断面図、第６図及び第
７図は第５図の変形例を示した断面図である。 １・・・・・・ステラフ、２・・・・・・ハンドレール
、５ａ・・・・・・欄干ハネル、１０・・・・・・ハン
ドレールフレーム、１０ａ・・・・・・斜面、１０ｂ・
・・・・・角部。

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １ 無端状に配列されて回動するステップと同期的に回
   動するハンドレール、このハンドレールの直下もしくは
   ほぼ直下に配置された欄干パネル、この欄干パネルとハ
   ンドレールとの間に配置されたハンドレールクレーム等
   からなるマンコンベアの欄干において、前記ハンドレー
   ルフレームのハンドレールに対向する細巾を、ハンドレ
   ールよりわずかに小さい中以上に構成し、かつ、少なく
   ともハンドレールフレームの内側端を欄干パネル側に向
   って徐々に幅狭となる斜面で構成したことを特徴とする
   マンコンベアの欄干。 ２ 前記斜面を凹面としたことを特徴とする特許請求の
   範囲第１項記載のマンコンベアの欄干。 ３ 前記ハンドレールフレームの外側に、照明Ｄ−ド等
   を収納する空間を設けたことを特徴とする特許請求の範
   囲第１項記載のマンコンベアの欄干。