JPS5829077Y2 - 複写機の複写紙搬送装置 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は、複数組の対をなすローラ間に複写紙を両面か
ら挾んで搬送する複写機の複写紙搬送装置に関する。

静電式複写機においては、複写動作時に複写紙が機体内
を搬送される。

本考案の典型的な先行技術では、複写紙を両面から挾ん
で搬送する一対のローラを搬送経路に沿って複数組順次
的に配置し、各対を成すローラの一方のローラにスプロ
ケットホイールをそれぞれ固着し、これらのスプロケッ
トホイールに共通に単一の無端状のチェノを巻き掛けて
回転駆動している。

このような先行技術によれば、対をｉすローラの周速度
が各組ごとにわずかに異なることが避けられない。

したがって搬送方向前方に位置しているローラの周速度
が後方のローラの周速度よりも大きい場合には、複写紙
がそれらのローラの間で引っ張られることになる。

搬送方向に沿う前後のローラ間で複写紙が引っ張られる
と、それらのローラを駆動している駆動源に過大な負荷
がかかることになる。

筐た複写紙がこのように引っ張られた場合には転写およ
び定着時にゐいて複写紙上の像がずれるおそれがある。

したがって本考案り主な目的は、複写紙を自然な定常の
状態で搬送することができる複写機の複写紙搬送装置を
提供することである。

第１図は、本考案の一実施例の静電式複写機における搬
送経路１の一部を示す断面図である。

複写紙は搬送経路１を搬送方向２に搬送される。

この搬送影−路１において、複写紙を表裏両面から挾ん
で搬送するための対をなすローラ３，４．５゜６．７．
８が、たとえば３組、搬送方向２に沿って順次的に配置
される。

ローラ４，６．８は、次に述べる第２図示の駆動装置に
よって駆動され、ローラ３，５，７はローラ４，６，８
にそれぞれ従動する。

これらのローラ３〜８によって搬送される複写紙は、給
紙装置から露光帯域筐たは転写帯域に導かれてゆく。

これらのローラ３〜８にそれぞれ一体的な回転軸９〜１
４は、静電式複写機の機体に回転自在に枢支されている
。

第２図は、第１図のローラ４，６．８を駆動するための
駆動装置を簡略化して示す断面図である。

ローラ４，６．８の回転軸１０，１２，１４にはスプロ
ケットホイール１５，１６．１７が装着されている。

これらのスプロケットホイール１５゜１６．１７には、
単一の無端状のチェ７１８が巻き掛ケられている。

チェノ１８には、そのチェ７１８に緊張力を与えるため
のスプロケットホイール１９が設けられている。

第３図はスプロケットホィール１７付近ヲ示ス第２図の
切断面線■−■に沿う断面図である。

回転軸１４に固着されたスプロケットホイール１７には
、一体間に歯車２０が固着される。

この歯車２０ば、機体に枢支された軸２７に設けられた
歯車２１に噛合う。

歯車２１は駆動歯車２２によって回転駆動される。

スプロケットホイール１５〜１７したがってローラ３〜
８の回転方向は、複写紙を搬送経路１に沿って搬送方向
２に搬送する回転方向２３である。

本考案にしたがえば、スフロケットホイール１５と回転
軸１０との間には一方的クラッチ２５が介在される。

この一方向クラッチ２５は、スプロケットホイール１５
が前記回転方向２３に回転するときに、そのスプロケッ
トホイール１５のトルクを回転軸１０に伝達する働きを
有する。

同様にして回転軸１２とスプロケットホイール１６との
間には、一方向クラッチ２６が介在される。

方向クラッチ２６は前述の一方的クラッチ２５とＭにス
フロケットホイール１６から回転軸１２に前記回転方向
２３のトルクを伝達する働きを有する。

第４図は、一方向クラッチ２５の軸直角断面の一部を示
す拡大断面図である。

一方向クラッチ２゛５の外輪３２には、回転方向２３の
前方に向けて回転軸１０から離れる向きに傾斜した傾斜
面２８が形成されている。

傾斜面２８と回転軸１０との間には、ころ２９が介在さ
れている。

ころ２９には、ばね３０によって、回転方向２３の後方
に向けて弾発力が与えられている。

外輪３２はスプロケットホイール１５と一体的に固定さ
れてしる。

第４図ａに示すごとく、スプロケットホイール１５した
がって外輪３２が回転方向２３に駆動されるとき、ばね
３０の作用でころ２９は傾斜面２８の小径側に移動し、
したがって外輪３２と回転軸１０とが一体的になって回
転軸１０が回転方向２３に回転駆動される。

これに対して、第４図すのように回転軸１０が矢符３１
の方向にスプロケットホイール１５および外輪３２より
も高速度で回転するときには、ころ２９ばばね３０のば
ね力に抗して傾斜面２８を大径側に変位され、外輪３２
から回転軸１０へのトルクの伝達が遮断される。

一方向クラッチ２６は一方的クラッチ２５と同一構造を
有する。

ローラ７．８の周速度がローラ５，６の周速度よりも大
きい場合を想定する。

この場合、複写紙は搬送方向２の前方に引っ張られる。

そのためローラ６の周速度が、スプロケットホイール１
６から一方的クラッチ２６を介して回転軸１２したがっ
てローラ６が回転駆動される場合の周速度に比べて、大
きくなる。

そのため一方向クラッチ２６が遊び勝手となり、複写紙
はローラ５，６とローラ７．８との間でロー２７，８の
周速度と等しい周速度で搬送されることになり、複写紙
はローラ５．６によって搬送方向２の後方に引っ張られ
ることはない。

ローラ３，４の周速度をＶｌ、ローラ５，６の周速度を
Ｖ２、ローラ７．８の周速度をＶ３とするとき、Ｖ３〉
Ｖ２〉Ｖｌとなるように構成すれば、予めたわんでいる
複写紙がローラ３，４間に入ってきても、ロー２３〜８
によって搬送されるときにたわみが無くなり、複写紙を
自然な定常の状態で搬送することができる。

本考案の他の実施例として、スプロケットホイール１５
．１６．１７のかわりに、歯車を用い、これらの歯車を
歯車列によって連動し、−斉に回転するようにした駆動
手段が用いられてもよい。

以上のように本考案によれば、搬送方向に複数組の対を
なすローラを順次的に設けておき、それら対をなすロー
ラの一方を駆動手段によって駆動する場合において、少
なくとも搬送方向の相対的に後方に位置している前記一
方ローラと駆動車とノ間に一方的クラッチを介在させる
ことによって、それら各組の間に位置している複写紙の
部分が引っ張られることがなくなり、したがって複写紙
に形成される像にずれが生じたり、紙詰りか生じたり、
複写紙が破れたりするおそれがなくなり、ｌた駆動手段
にむやみに大きな負荷がかかることがさけられる。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案の一実施例の複写機における給紙経路１
の断面図、第２図は第１図の搬送経路１の駆動装置を示
す断面図、第３図は第２図の切断面ａｍ−ｍに沿うスプ
ロケットホイール１７付近の断面図、第４図は一方向ク
ラッチ２５の一部拡大断面図である。 １・・・・・・搬送経路、２・・・・・・搬送方向、３
〜８・・・・・・ローラ、９〜１４・・・・・・回転軸
、１５〜１７・・・・・・スプロケットホイール、１８
・・・・・・チェノ、２３・・・・・・回転方向、２５
，２６−・・・・・一方向クラッチ。

Claims (1)

1. 【実用新案登録請求の範囲】 複写紙を両面から挾んで搬送するための対を成す複数組
   のローラを搬送方向に順次的に配置し、これらの各組の
   対をなすローラの一方には同軸に駆動車を装着し、複写
   紙を搬送方向に搬送する回転方向に駆動車を回転駆動す
   る駆動手段を設けて成る複写機の複写紙搬送装置におい
   て、 複数組の前記ローラのうち少なくとも相対的に搬送方向
   の後方に位置している前記ローラと前記駆動車との間に
   は、前記回転方向にのみ駆動車からローラにトルクを伝
   達する一方的クラッチを介在させたことを特徴とする複
   写機の複写紙搬送装置。