JPS5828893B2 - 空調装置における凝縮液騒音を減小させるための装置 - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 本発明は、スリンガ（輪環）によって凝縮液を処理する
ようにした空調装置に関する。

特に、本発明は、スリンガからの凝縮液を静隠に受けと
める飛沫よけ表面を備えた湾曲邪魔板を有する空調装置
に関する。

空調装置、特に住宅用に使用されている自蔵式室内空調
装置（ルームエアコン）は、蒸発器と凝縮器を含む冷凍
回路を備えている。

このような空調装置は、通常、仕切板によって蒸発器部
と凝縮器部とに分割されてお・す、蒸発器部は空調すべ
き部屋の空気と連通ずるように自己層され、凝縮器部は
、熱を放出すべき外気に連通ずるように西Ｐ装置される
。

蒸発器部内には蒸発器コイルと蒸発器ファンが自己層さ
れてむり、凝縮器部内には凝縮器コイル及び凝縮器ファ
ンが自己層されている。

冷媒は、慣用の回・路を経て蒸発器コイル内を通り、該
コイル内で膨張し、コイルの外面に沿って通流する空気
から熱を吸収する。

蒸発器は、蒸発器コイルの外面を被って流れる室内の空
気より低い温度で作動し、該空気を冷却させる。

蒸発器コイルの温度は、通常は、それを被って流れる空
気の露点より低いので、該コイルの外面上に凝縮液が形
成される。

冷凍回路は、更に、凝縮器コイルを有しており、冷媒は
圧縮機から高温のガスの状態で冷媒コイル内に流入し、
その熱の大部分を凝縮器コイルの外面に沿って流れる外
気に放出する。

その結果、冷媒はその温度を実質的に低下せしめられ、
主として液体の形で凝縮器コイルから出ていく。

凝縮器コイルの作動効率は、その外面を被って通流させ
る空気に加えて、蒸発器コイルから収集された凝縮液を
凝縮器コイルに吹きつけるようにすれば、一層高められ
ることが知られている。

この目的のために、従来、凝縮器のファンに取付けたス
リンガ（液体振り１き装置）によって凝縮液を持上げて
凝縮器ファンの空気流内へ投げ入れ、凝縮液が凝縮器コ
イル上へ吹きつけられて蒸発するようにする方式が慣用
されている。

このスリンガ装置は、空調装置から望１しくない凝縮液
を除去する役割をも果す。

スリンガの使用は周知であり、本出願人の米国特許第３
７６６７５１号に開示されている。

空調装置の騒音を小さくするためには、従来は凝縮器の
ファン及び蒸発器のファンの回転速度を遅くしなければ
ならなかった。

しかしながら、ファンの回転速度を下げると、スリンガ
によって振り１かれる凝縮液が空調装置の内部部品に衝
突し、騒音を発生する。

本発明は、凝縮器ファンの囲い板の一部として環状の飛
沫よけ表面を有する湾曲邪魔板を提供する。

この飛沫よけ表面をスリンガに近接させて嵌合し、凝縮
液がその飛沫よけ表面に鋭角に衝突するように構成する
ことにより、従来の装置では凝縮液がファンに近接する
表面又はファン囲い板にぶつかることによって生じてい
た騒音を減少させる。

従来の空調装置は、ファン囲い板を使用して釦り、凝縮
液はその囲い板に衝突する。

しかしながら、このような従来の囲い板は、飛沫よけ表
面を有する湾曲した邪魔板を備えておらず、又、そのよ
うな飛沫よけ表面を設けることによって凝縮液騒音（凝
縮液の衝突によって発生する騒音）を減少させることを
企図したものでもない。

本発明の目的は、自蔵式空調装置にむける凝縮液騒音を
減少させることである。

本発明の更に他の目的は、スリンガによる凝縮液騒音を
減少させるために室内空調装置に飛沫よけ表面を設ける
ことである。

本発明の更に他の目的は、凝縮器ファン囲い板の一体的
な一部分として凝縮液騒音を減少させるための飛沫よけ
表面を有する湾曲邪魔板を設けることである。

本発明の更に他の目的は、経済的で耐久性があり、組立
の容易な、凝縮液騒音減少手段を提供することである。

本発明の好ましい実施例によれば、空調装置内のスリン
ガをそれに近接して囲繞する飛沫よけ表面を有する湾曲
状邪魔板を設ける。

この邪磨板は、凝縮器ファンの囲い板の一体的な一部と
して構成する。

凝縮器ファンに付設されたスリンガは、蒸発器からの凝
縮液に係合してその一部を持上げて凝縮器ファンの空気
流内へ投げ入れ、凝縮液の他の一部を飛沫よけ表面に対
して鋭角に投げつける。

凝縮液と飛沫表面との衝突によって生じる騒音は、その
衝突角度が鋭角であるため静かである。

以下に述べる本発明の実施例は、自蔵式空調装置（ルー
ムエアコン）に使用するためのものであるが、本発明は
、その他の空調装置にも使用することができ、あるいは
給湿器又は蒸発器のような、流体を輪環（スリンガ）に
よって空間内へ圧送するその他の装置にも使用すること
ができる。

添付図を参照すると、第１図には自蔵式空調装置２の概
略的部分上面図が示されている。

空調装置２は、仕切板６によって蒸発器コイル８及び蒸
発器ファン１２を収容する蒸発器部９と、凝縮器コイル
１０、凝縮器ファン１４及び電気モータ１６を収容する
凝縮器部１１とに分割されている。

ヌ、凝縮器部１１には、外気を凝縮器部内へ導入するた
めの通気孔３０、凝縮器囲い板１８及び排出部３２が設
けられている。

室内空調装置は、通常、その蒸発器部を調和すべき室内
空気に連通させ、凝縮器部を外気に連通させた状態で取
付ける。

通常の冷凍サイクルにおいては冷媒は、凝縮器コイル１
０、蒸発器コイル８、圧縮機（図示せず）及び膨張制御
装置（図示せず）を通して循環する。

冷媒は、蒸発器コイル内において膨張し、該コイルの対
間に沿って流れる室内空気から熱を吸収して空気の温度
を低下させる。

蒸発器コイルの温度は、通常は、蒸発器ファン１２によ
って吸引され該コイルの外面を通る室内空気の露点温度
より低い。

従って、空気中に含１れている水分から凝縮液が蒸発器
コイル８の外面上に形成され、底部皿２６内に堆積する
。

凝縮器コイル１０の機能は、圧縮機からくる高温の圧縮
された冷媒を冷却することである。

この冷却を行うために、モータ１６によって駆動される
凝縮器ファン１４により外気を通気孔３０を通して凝縮
器部１１内へ誘引する。

次いで、外気は、凝縮器ファン囲い板１８によって案内
されて凝縮器コイル１０の外面や被うようにして通され
、装置内から排出部３２を通して排出される。

凝縮器ファン１４に、中実リングから成るスリンガ２０
を取付ける。

即ち、中実リングをファン１４の羽根の先端に取付け、
円筒状のバンドを形成する。

軸２４は、ファン１４及びスリンガ２０の回転軸線であ
る。

蒸発器コイル８からの凝縮液は、底部皿２６に収集され
る。

皿２６は、蒸発器部９から凝縮器部１１内に１で延在さ
せである。

凝縮液は、仕切板６に設けた水路（図示せず）によって
蒸発器部から凝縮器部へ導かれる。

スリンガ２０は、底部皿２６内に収集された凝縮液に接
触するようにしてあり、モータ１６により凝縮器ファン
１４の軸２４を介して回転される。

スリンガ２０の回転作用により、底部皿２６内の凝縮液
の一部は、空気流内へ投げ入れられ、凝縮器コイル１０
の外面に向けて直接吹きつけられ、該コイル内を流れる
冷媒からの熱の吸収を助成する。

凝縮液の他の一部分は、スリンガリング２０の周縁から
液滴の形でその半径に対して垂直な方向に投げ出される
。

これらの液滴ば、空調装置の内表面に衝突し、皿２６内
に再収集される。

凝縮器ファン１４を囲包するプラスチック製のファン囲
い板１８は、空気流遮壁として機能し、通気孔３０を通
して凝縮器部内に流入してくる空気を排出部３２へ導く
流路を画定し、空気が排出部３２を通して凝縮器部から
排出されるようにする。

凝縮器ファン囲い板１８の一体的な一部分を構成するも
のとして、飛沫よけ表面２８を有する湾曲邪魔板２７を
設け、該邪魔板をスリンガ２０に近接して嵌合するよう
に構成する。

第４図は、飛沫よけを備えていない従来のスリンガ２０
から振り１かれる凝縮液の液滴の飛散方向を示す。

これらの液滴の方向は、２つの領域に釦いて空調装置の
内壁に対して垂直であり、液滴が内壁に衝突したとき相
当大きな１騒音を発生する。

第２図は、本発明による飛沫よけ表面２８の使用によっ
て達成される液滴の飛散方向及び衝突角度の変更を示す
。

本発明による場合、液滴は、必ず、飛沫よけ表面に鋭角
をなして衝突するので、それだけ飛沫よけ表面に対する
直接衝撃が緩和され、それだけ騒音が少くなる。

以上の好筐しい実施例の説明から明らかなように、本発
明は、経済的で、能率的であり、製造の容易な、凝縮液
騒音軽減手段を提供する。

以上、本発明に好ましい実施例に関連して説明したが、
本発明の精神及び範囲内にむいているいろな変更及び改
変が可能であることは当業者には明かであろう。

【図面の簡単な説明】

第１図は自蔵式空調装置の概略的部分上面図であり、蒸
発器コイル、凝縮器コイル、及びそれらの外面を被うよ
うにして空気を送るためのファンを示す。 第２図は凝縮器ファン、スリンガ及び本発明の凝縮器フ
ァン囲い板の部分立面図であり、スリンガから振り１か
れる凝縮液の方向を点線で示す。 第３図は第２図の線■−■に沿ってみた断面図、第４図
は、従来の空調装置に耘けるスリンガリングから振り１
かれる凝縮液の透視図、第５図は本発明による凝縮器フ
ァン囲い板の透視図であり、飛沫よけ表面を有する湾曲
邪魔板を示す。 図中、９は蒸発器部、１１は凝縮器部、１４は凝縮器フ
ァン、１６はモータ、１８は囲い板、２０はスリンガ、
２６は底部器、２７は邪魔板、２８は飛沫よけ表面。

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １ 凝縮液が形成される蒸発器部９と、凝縮器ファン１
   ４を有する凝縮器部１１と、該ファンを駆動するための
   駆動手段１６と、凝縮液を前記蒸発器部から凝縮器部へ
   移送する流体移送手段と、凝縮液騒音を減小させるため
   に凝縮器部内の凝縮液に連通させたスリンガ２０とを有
   する空調装置にむいて、 前記スリンガに近接させて嵌合させた飛沫よけ表面２８
   を有する湾曲邪魔板２７を設け、該スリンガによって振
   り１かれる凝縮液が該飛沫よけ表ン 面に鋭角をなして衝突するように構成したことを特徴と
   する空調装置。 ２ 前記流体移送手段は、前記蒸発器部を凝縮器部に連
   結する底部型２６から成るものであることを特徴とする
   特許請求の範囲第１項記載の空調装置。 ３ 前記スリンガは、前記凝縮器ファンの羽根に取付け
   た円筒状のバンドであり、該スリンガの回転軸線を凝縮
   ファンの回転軸線と同一とし、該円筒状バンドが前記底
   部皿内に取集された凝縮液に接触して回転することによ
   り該凝縮液の一部を前記ファンの空気流内へ振りまき、
   凝縮液の他の一部を前記飛沫よけ表面に対して振り１く
   ように構成したことを特徴とする特許請求の範囲第２項
   記載の空調装置。 ４ 前記凝縮器ファンを囲包する凝縮器ファン囲い板１
   ８を設け、該囲い板は空気流案内部材として機能として
   機能するオリフィスを有するものとし、飛沫よけ表面を
   有する前記湾曲邪魔板を該囲い板の一体的な一部分とし
   て構成したことを特徴とする特許請求の範囲第１項記載
   の空調装置。 ５ 凝縮液が形成される蒸発器部９と、凝縮器ファン１
   ４を有する凝縮器部１１．と、前記ファンを駆動するた
   めの駆動手段と、前記凝縮液を蒸発器部から凝縮器部へ
   移送するための移送手段と、凝縮器部から該凝縮液を凝
   縮器ファンの空気流内へ振り１くためのスリンガ手段と
   を有する空調装置における作動騒音を減小させるための
   方法に耘いて、 飛沫よけ表面２８を有する湾曲邪磨板２７によって前記
   スリング手段をそれから僅かに離隔させて囲包させ、凝
   縮板が該飛沫よけ表面に鋭角をなして衝突するように自
   己量することを特徴とする作動騒音減小方法。 ６ 前記凝縮器ファンによって創生される空気流を、該
   ファケを囲包するオリフィスを備えた凝縮器ファン囲い
   板を取付けることによって案内し、前記凝縮液を振り１
   くための前記スリンガ手段を囲包する手段を該囲い板の
   一体的な一部分として形成することを特徴とする特許請
   求の範囲第５項記載の方法。