JPS5828325Y2 - 可変抵抗器 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は可変抵抗器に関し、とくに共通操作軸を任意方
向に回動させることにより、複数個の可変抵抗器の抵抗
値を選択的に調整できるようにした、所謂−軸任意操作
形可変抵抗器の作動機構の改良に関する。

この種の可変抵抗器は、例えば第１図に示すように、底
面部が開放された絶縁物から成る筐体１の側面１ａ、ｌ
ｂにそれぞれ回転形可変抵抗器２，３が取付けられ、可
変抵抗器２，３は筐体１の上面１Ｃに設けた皿状の凹部
１ｄより突出した共通操作軸４によって作動されるよう
になっており、その作動方法は第２図および第３図に示
すように、筐体１の側面１ａ、ｌｂに取付けられた可変
抵抗器２．３の摺動子受け２ｂと一体の回転軸２ａの端
部２ｅが、筐体１内の側面に交差状に支承された連動部
６，７の一端部７ａに嵌合され、連動部６，７の長手方
向に設けた長方形の案内穴７ｃ、５ｃを貫通した、共通
操作軸４の作動軸４ａを任意方向に回動させることによ
り（なお、共通操作軸４はピン６ａによって連動部６に
回動自在に支持されている。

）、各可変抵抗器２，３の回転軸２ａを選択的に回転さ
せ、摺動子２Ｃが絶縁基板２ｄに設けた抵抗体（図示せ
ず）上を摺動して抵抗値を調整するようにしてあった。

そして、未動作時には共通操作軸４が常に各可変抵抗器
２，３に対して中心位置にあるようにしであることが便
利な場合があり、そのため第２図および第３図に示すよ
うに、共通操作軸４の先端にコイルバネ８，９を引っか
けて、該バネの端部を筐体１の側面に適宜な方法で係止
させ、コイルバネ８，９の弾性を利用して、共通操作軸
４の未動作時には、常時共通操作軸４が中心位置に復帰
するようにしたものが公知である。

しかし、上記従来例によると、コイルバネの取付作業性
が悪く、また、共通操作軸４と連動部６，７間、および
連動部と側面間の摩擦によって共通操作軸４が完全に元
の位置に復帰しない等の欠点があり、信頼性がとぼしか
った。

本考案は斜上の点に鑑みなされたもので、回転操作軸の
中心位置自動復帰用バネとその取付構造を改良して上記
欠点を解消したものである。

本考案の実施例を以下、第４図〜第７図により説明する
と、第１図〜第３図と同じ符号を付けた部分は同じ部分
を示し、１０は筺体１の１側面に取付けた回転形可変抵
抗器で、該可変抵抗器の部分について説明すると、１１
は円筒形蓋状のかバーで、円周面の縁に切欠き１２を設
けてあり（第７図イ参照）、突片１１ ａ・・・・・・
を絶縁基板１９の裏面に折曲げて固定しである。

１３は回転軸１４と一体にした絶縁物から成る摺動子受
けで、絶縁基板１９に対向する面に、摺動子１５を取付
けてあり、反対側の面には第５図、第６図に示すように
、１対の円弧状の凸部１６ａ、１６ｂを円周方向に適宜
な間隔をとって突設してあり、該凸部の対向する一端部
には、後記巻きまわしバネ１８の腕部１８ａ、１８ｂを
係止するための係止部（凹部）１７ ａ 、１７ ｂを
設けである。

１８はコイル部１８ Ｃとその両端を接線方向に直線状
に延長して腕部１８ ａ 、１８ ｂを設け、略Ｖ字形
に形成した、共通操作軸４中心位置自動復用の巻きまわ
しバネで、コイル部１８Ｃを回転軸１４の一端部に鮫め
、腕部１８ ａ 、１８ ｂをそれぞれ摺動子受け１３
に設けた係止部１７ ａ 、１７ ｂに係止しであると
共に、未動作時、すなわち、共通操作軸４が中心位置に
あり、可変抵抗器１０の回転軸１４が停止している状態
では、腕部１８ ａ 、１８ ｂの先端部はカバー１１
ノ切欠き１２ノ縁１２ ａ 、１２ ｂ ニ弾圧、接触
し、係止されている。

なお、第４図に破線表示の１０′は筐体１の他の側面に
取付けた回転形可変抵抗器を示し、第６図に示す、１４
ａは連動部６，７の端部と係合する、回転軸１４の先端
部に設けた段部であり、第４図に示す２０は可変抵抗器
１０を筐体１に取付けるための取付板である。

次に、実施例可変抵抗器の作動原理を第４図〜第６図に
より説明すると、共通操作軸４が何れの側にも傾斜せず
筐体１の四部１ｄの中心位置に位置して未動作状態にあ
る場合、共通操作軸４を第５図に示す矢印Ａ方向（第４
図では紙面に対し垂直方向）に回動すると、連動部６が
回転し、同時に連動部６の一端部に嵌合、連結した可変
抵抗器１００回転軸１４も同一方向に回転し、摺動子受
け１３と共に、摺動子１５が回動して、端子（図示せず
）間の抵抗値が変化する。

その際、同時に、巻きまわしバネ１８の腕部１８ａは、
摺動子受け１３の係止部１７ ａにより、第５図に示す
矢印Ｃ方向に押圧され、カバー１１の切欠き１２の縁１
２ ａから離れ、破線で示すような位置に変位する。

しかし、腕部１８ｂは切欠き１２の縁１２ｂがストッパ
ーの役をし、縁１２ ｂに弾接し変位できないので、係
止部１７ ａには、腕部１８ ａにより、摺動子受け１
３を逆方向に回動させようとする反力が作用し、その反
力は、回転軸１４と連動部６とを介して、共通操作軸４
を元に戻すように作用する。

従って、共通操作軸４に加えた押圧を放すと、腕部１８
ａが、バネ１８の弾力により係止部１７ａを押圧して
、摺動子受け１３を前とは逆に回動させ、上記の作用で
共通操作軸４を元の中心位置に自動的に復帰させる。

また、共通操作軸４を第５図に示す矢印Ｂ方向に回動さ
せた場合も、上記と全く同じ作動原理により、バネ１８
の腕部１８ｂが矢印り方向に変位し、摺動子受け１３が
上記とは逆方向に回動し、共通操作軸４に加えた押圧を
放すと元の未動作状態に戻る。

上記の動作は筐体１に取付けた他の回転形可変抵抗器１
０′についても同様であり、筐体１の隣接する側面に、
それぞれ回転形可変抵抗器を取付け、各可変抵抗器と１
体の共通操作軸４とを、上記のように連動部６，７によ
り連動するようにした場合、共通操作軸４の回動方向に
より、各回転形可変抵抗器の摺動子受け１３を同時に回
動させることができ、従って、共通操作軸４を３６０°
任意方向に回動させて、選択的に各回転形可変抵抗器の
抵抗値を調整できると共に、操作軸４は、それに加えた
押圧を放すと、巻まわしバネ１８の弾力により常に自動
的に中心位置に復帰する。

本考案の可変抵抗器は、上記したように、共通操作軸４
の中心位置復帰用の巻きまわしバネ１８を摺動子受け１
３に装着して、各回転形可変抵抗器内に収納するので、
取付けが簡単、確実で、作業性が向上し、且つ、共通操
作軸４の中心位置復帰が確実になる等の効果を奏するも
のである。

【図面の簡単な説明】

第１図〜第３図は従来例を示す図で、第１図は外観斜視
図、第２図は底面図、第３図は中央部断側面図である。 第４図〜第７図は本考案の実施例を示す図で、第４図は
中央部断側面図、第５図は作動機構要部説明図、第６図
は巻きまわしバネ１８の取付説明図、第７図イはカバー
１１の、口は巻きまわしバネ１８の斜視図である。 １・・・・・・筐体、４・・・・・・共通操作軸、６，
７・・・・・・連動部、６ｃ、、７ｃ・・・・・・案内
穴、１０．１０′・・・・・・回転形可変抵抗器、１１
・・・・・・カバー、１２・・・・・・切欠き、１３・
・・・・・摺動子受け、１４・・・・・・回転軸、１５
・・・・・・摺動子、１６ ａ 、１６ ｂ・・凹円弧
状凸部、１７ ａ 、１７ ｂ・・・・・・係止部、１
８・・曲巻きまわしバネ、１８ａ、１８ｂ・・・・・・
腕部、１８ Ｃ・・曲コイル部。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 筐体の隣接した側面に少なくとも１組の回転形可変抵抗
   器を取付け、該回転形可変抵抗器の摺動子受けと１体に
   した回転軸の一端を、前記筐体内に互いに直角方向に回
   転可能に取付けた連動部の端部にそれぞれ係合し、該連
   動部と共通操作軸とを関係すけ、該共通挿作軸を任意方
   向に回動することにより、前記連動部を介して、前記各
   回転形可変抵抗器の抵抗値を選択的に調整でき、且つ、
   未動作時には前記共通操作軸が中心位置に位置するよう
   にした可変抵抗器において、コイル部とその両端に腕部
   を設けた、前記共通操作軸の中心位置復帰用巻きまわし
   バネを、そのコイル部を前記各回転形可変抵抗器の回転
   軸の一端部に嵌め、前記腕部を前記摺動子受けに設けた
   １対の係止部に係止すると共に、前記回転形可変抵抗器
   のカバーに設けた切欠きのｌ対の縁に接離可能に係止し
   たことを特徴とする可変抵抗器。