JPS5827889Y2 - 自動車用敷物の固定構造 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は自動車の内装材の固定構造に関する。

一般に乗用車においては、その車室内の居住性を問題に
する関係上、敷物は比較的豪華なものにされる傾向にあ
り、なかでも自動車のフロアパネルに敷かれる敷物に関
しては、その傾向が顕著にあられれているといえる。

しかし、その敷物、たとえばフロア、カーペットは車体
等にしっかりと取付けられてはじめてその本来の機能が
発揮されるもので、特にフロア・カーヘットの側端部を
ロッカパネルの上部フランジ接合部付近まで延在させた
ものはその側端部の車体等への取付構造（方法）が重要
視される。

従来のフロア・カーペット側端部の車体への取付構造に
ついて第１図を参照しつつ説明するとロッカパネルａの
上部フランジ接合部すまで延在させたフロア・カーペッ
トｃの側端部は、ロッカパネルの上面にスカッフ・プレ
ートｄなるフロア・カーペット固定用の部材を配置する
ことによって固定されていた。

しかしこのスカッフ・プレートｄは車体のドア開口部に
適用できても、たとえば４ドアタイプの乗用車に釦いて
、フロア。

カーペットの側端部が車体の前後ドア開口部間に設置さ
れたセンタ・ピラーの内板下部にあたる場合はセンタ・
ピラー内板下部が邪魔になり前記固定手段を用いること
が出来ず、やむなく、そのまま放置しておくか或は、別
部品たとえばクリップを用いて車体に取付けていたが、
前者においては、その部分からフロア・カーペットは、
使用するにしたがって、反返りという現象がみもれるよ
うになり美感上好ましくなく、また後者においては、フ
ロア・カーペット固定のための’１ｊｔＪｉｒｔ品が必
要であるという不具合点があった。

本考案は係る問題点を解決したもので、その要旨とする
ところはロッカパネルの上部７ランジ接合部の両フラン
ジ間にスリットを形成し、そこにフロア・カーペットの
側端部に固定した芯材の一端を挿入することによってフ
ロア、カーペラトラ車体に固定したことにある。

以下、本考案の実施例を図面にもとづいて説明する。

第２図は２ドアタイプの乗用車の車体後半部を示す簡単
な斜視図で、第３図は、第２図の■−■方向の一部省略
した縦断面図である。

第３図において１はフロアパネルでその両側端部には下
向きにフランジ１ａが設けられている。

２はロッカインナパネル、３はロッカアウタパネルで各
々のパネルの上、下部には７ランジが形成されており、
各々の上部７ランジ２ａ、３ａはスポット溶接等で接合
される一方、各々の下部７ランジも同様にスポット溶接
等で接合することによってロッカパネル自体を形成した
後、前述のフロアパネルのフランジ１ａと車体外板の下
部フランジ（図示せず）を一体的に結合する。

なおロッカパネルは車体の前部ホイール・ハウスの後端
部から後部ホイール・・・ウスの前端部まで延長されて
おり車体フレーム部材の１つを構成する。

６は防錆処理等がなされたフロアパネル１に敷設された
吸音材で、その上にフロア−カーペット７が敷かれ、そ
の側端部７ａはロンカバネルの上部フランジ接合部５の
上方まで延在させ、トリムボード８とロッカアウタパネ
ル３の上部７ランジ３ａ間に介在させる。

９は、合成樹脂材料からなる可撓性を有する・芯材で、
断面がわん曲した次たとえば桶型の長尺な部材とされフ
ロア・カーペント７０側端部７ａの裏面に沿って配設し
、フロア・カーペット７に線状の金属片１０で固定する
（第４図参照）。

芯材９の一端９ａば、ロッカ・インナパネルの上面２ｃ
に配置され他端９ｂは後述するロッカパネルの上部フラ
ンジ接合部５の上部に設けたスリットに挿入することに
よってロッカインナパネルの上面２ｃとロッカパネル上
部フランジ接合部５によって１つの空間が形成され、そ
の空間にワイパーモータ、ランプ等に接続されるワイヤ
、ハーネス１１．バンクドア開放用のケーブル１２等が
配置される。

なお、フロア・カーペット７と芯材９の固定手段は、接
着剤を用いて固定してもよい。

次に、本考案の構成要件の１つであるロッカパネルの上
部フランジ接合部５の構造について第３図を参照しつつ
述べると、ロッカインナパネルの上部７ランジ２ａの上
部を内側に屈曲させて、ロッカインナパネル及びロッカ
アウタパネルの上部フランジ間の上部にスリット５ａを
ロンカバネルの上部７ランジ接合部５に適当な間隔をお
いて設け（第５図参照）、このスリット５ａに前述の芯
材の他端９ｂを挿入し、フロア・カーペット７を固定す
る。

なお第３図及び第５図では、スリン）５ａを設けるにあ
たって、ロッカインナパネルの上部フランジ２ａを内方
に屈曲させたが、ロッカアウタパネルの上部フランジ３
ａを屈曲させてもよく、また両方を屈曲させてもよい。

さらにスリット５ａは適当な間隔をおいて設けて（第５
図）もよく、また連続的に設けて（第６図）もよい。

次に第７図について述べると、第３図との相違点は、ロ
ッカパネルの上部フランジ接合部５間にシートベルト用
のアンカー・ブラケット１３が固定されているだけなの
で他部材についての説明は省略するが、この場合、スリ
ット５ａは、ロッカインナパネルの上部７ランジ２ａの
上部を内側に屈曲させ、アンカ・ブラケット１３の面と
で形成され、このスリン）５ａに芯材の他端９ｂを挿入
させることによってフロア・カーペットが車体に固定さ
れる。

以上の手段を用いることによって、−４にロッカパネル
の上部フランジはセンタ・ピラー下部においても連続的
に設置されているので本案構造をその個所にも適用する
ことによって、前述のようなフロア・カーペットの反返
り現象が防止できる。

また、断面わん凸形の芯材とロッカインナパネルの上面
とで構成された空間にワイヤー・バーネル、ケーブル等
を配置できるので、ワイヤー、・・−Ｊス、ケーブル等
を配置するための特別の空間を設ける必要がないばかり
でなく、フロア・カーペットの側端部を踏まれても、芯
材が存在するのでケーブル、ワ１゛ヤー、ハーネス等を
損傷することはない。

さらに、ロッカパネルの上部フランジの上部だけをせぎ
ったので、はこり、水笠が車室内に侵入することはない
。

【図面の簡単な説明】

第１図：従来例を示す車体開口部の下部を示す簡単な縦
断面図、第２図二２ドアタイプの乗用車の車体後半部を
示す簡単な斜視図、第３図：第２図の■−■方向の簡単
な縦断面図、第４図：フロア・カーペットと芯材の固定
関係を示す斜視図、第５図、第６図ニスリットの斜視図
、第７図：第２図の■−■方向の簡単な縦断面図、 ２・・・ロッカインナパネル、２ａ・・・ロッカインナ
パネルの上部７ランジ、３・・・ロッカアウタパネル、
３ａ・・・ロッカアウタパネルの上部フランジ、４・・
・車体外板、５・・・ロッカパネルの上部フランジ接合
部、５ａ・・・スリット、７・・・フロア・カーペット
、９・・・芯材。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 車室床面上の敷物の側端部をロッカパネルの上部７ラン
   ジ接合部付近まで配置させた自動車床部の構造において
   、前記上部フランジ接合部の両フランジ間にスリットを
   形成するとともに、敷物の側端部に断面わん曲形の芯材
   を固定し、この芯材の一端を前記スリット内に挿入する
   ことによって敷物を床面上に固定するごとくなしたこと
   を特徴とする自動車用敷物の固定構造。