JPS5827156Y2 - 軸受内側に軸着された伝動車への無端ベルトの掛け換えまたは交換を容易にした軸受装置 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は軸受装置本体内側に軸着された伝動車の無端ベ
ルトの掛は換えまたは交換を容易にした軸受装置に関す
るものである。

機体の構造に依っては、伝動車を軸受装置本体内側に軸
着される場合、又は第２図に示す如く、一方を閉じたベ
アリング、ブロック内に伝動車が軸着収納される場合等
が多く、此等の場合、伝動車に損けられた無端ベルトを
掛は換えオたは交換する為には、前者の場合は軸受カバ
ーをはずし、伝動車を持上げてベルトを捌けるし、掛け
た後は軸を軸受に安置しカバーを取付するといった手順
が必要であり、又後者の場合はベアリング、ブロックを
機体より取りはずし、伝動軸を一方の軸受孔から抜出し
て無端ベルトを掛け、再び組立てるという手順のややこ
しい大変面倒な仕事を要するので、熟練機械工に依って
ベルトの捌は換えまたは交換をせねばならないという不
便は勿論のこと、多くの時間を要し、此の間作業を中断
することにより生産に支障を招来する等の欠点があった
ものである。

本考案は斯る機構を有する機械のベルトの掛は換えまた
は交換の欠点を解決したもので、機体を解体する事が無
く、極く簡単に、どんな作業者に依っても無端ベルトを
損は換えまたは交換出来る様に考案した軸受装置である
。

以下添付図面に従って本考案を詳細に説明する。

第１図は、本考案との対比のために示した従来の一実施
例で、スカイビングマシンの一種に横着した軸受装置の
縦断面図である。

第２〜４図は本考案の好適な一実施例を示す図で皮革加
工用スカイビングマシンの一種に増付けられた軸受装置
である。

機体１に軸着された伝動軸２を回転可能に支持するため
の箱状の軸受装置本体３に於いて、外側軸受部４に一部
切欠された開口軸受孔５を設け、その周縁部には数個の
締結孔６を穿孔する。

斗た、伝動軸２が嵌挿するボールベアリング７が嵌合さ
れた軸受ボス８の外周面に一部切欠されたフランジ９を
突起し、前記締結孔６と一致する締結孔６′を穿孔する
。

更に、該フランジ９の内側面には外径が前記軸受部４の
開口軸受孔５に遊嵌出来又肉厚がベルトの厚みよりやや
厚い接動支持突輪１０を突設してなる可動軸受部１１を
構成して、前記開口軸受孔５に前記接動支持突輪１０を
嵌入支持させ、軸受部４と可動軸受部１１を締結孔６．
６′を通じ一体にボルト１２にて締付するようにしたも
のである。

符号１３は伝動グーリ、１４は軸受装置本体３に収納軸
着された多段伝動車、１５は伝動車１４に掛けられた無
端ベルト、１６は多段従動車である。

此の実施例に於いて、多段伝動車１４と多段従動車１６
に掛けられた無端ベルト１５を掛は換えまたは交換する
際は、可動軸受部１１の締付ボルト１２を螺解しただけ
の状態、すなわち軸受部４の切欠孔５に可動軸受部１１
の接動支持突軸１０が嵌入支持された状態で第４図に示
す如く可動軸受部１１を回転すると切欠孔５と接動支持
突軸１０の切欠部（フランジ９の切欠部）との間に支持
突軸１０の肉厚高さの空間１７が生ずるので、伝動車１
４から無端ベルト１５を通常の操作ではずした後、該無
端ベルト１５の一部を前記空間１７内に挿入してフラン
ジ切欠部の端部に外方に向って押当てながら可動軸受部
１１．すなわち支持突軸１０を半回転程廻すとベルトは
開口される空間１７を通じて軸受の外側に出される。

このようにして、軸受内にあった無端ベルト１５を容易
に軸受外側に取りはずすことが出来る。

一方、無端ヘルド１５を掛けるには、前と反対に、ベル
ト１５の一部をフランジ切欠部に当てて内方に押込みな
がら支持突軸１０を回転することにより、ベルト１５は
伝動車１４に桂）けられる状態で軸受内側に納められる
。

斬くして、無端ベルト１５は容易に捌は換え捷たは交換
され得る。

第５図は、本考案を一般的横軸受に適用した例で軸受部
４に一部切欠された上向き開口軸受孔５を穿設し、別途
に伝動軸２が嵌挿するボールベアリング７を嵌合した軸
受ボスの周縁を延長した一部切欠されたフランジ９の内
側面に肉厚がベルト厚みよりやや厚く、外径が前記開口
軸受孔５と一致する接動支持突軸１０を突設してなる可
動軸受部１１を形成し支持突軸１０を開口軸受孔５に遊
嵌支持させ、ボルトによって軸受部４と可動軸受部１１
を締付するようにしたものである。

此の場合も軸受内側に軸着された伝動車に無端ベルトを
掛は換えるには締付ボルト１２を螺解するだけで、前の
例と全く同じ要領での掛は換えオたはベルト交換が出来
るのである。

以上説明した様に本考案は軸受内側に軸着された伝動車
のベルトの掛は換え！たは交換を半可動軸受部１１の締
付ボルトを螺解するだけの仕事で極く平易に行なうこと
が出来、従来の如く熟練機械工の手を借りる必要なくど
んな作業者でも短時間に行なうことが出来るので操業の
中断に依る生産の支障も招来する事の無い、甚だ便利で
優れた利点を有するものである。

【図面の簡単な説明】

第１図は従来の一実施例を示す図で、スカイビングマシ
ンの一種に横着された軸受装置の縦断面図、第２図は本
考案の一実施例を示す図で、第１図と同様にスカイビン
グマシンの一種に横着された軸受装置の分解斜視図、第
３図は第２図のベアリングブロックを機体に組立した状
態の断面図、第４図のイは第２図の一部概略側面図、口
はイ図の可動軸受部を一部回転した状態図、そして第５
図は本考案の一般的横軸受に適用した他の実施例の分解
斜視図である。 ２：伝動軸、３：軸受装置本体、５：開口軸受孔、８：
軸受ボス、９：フランジ、１０：接動支持突軸、１３：
伝動プーリ、１４：多段伝動車、１５：無端ベルト、１
６：多段従動車。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 軸受装置本体に一部切欠を有するように穿設された開口
   軸受孔と、同様に一部切欠を有するフランジを軸受ボス
   の周面に設け、！た前記軸受装置本体内に軸着された伝
   動車に懸架されている無端ベルトの肉厚よりもやや厚い
   肉厚を有していて、前記開口軸受孔に遊嵌される接動支
   持突輪を前記フランジの内側面に設けてなる可動軸受部
   と、該可動軸受部を前記軸受装置本体に着脱自在に取付
   けるための締結部材とを備えることによって、前記無端
   ベルトの掛は換えさたは交換を容易にしたことを特徴と
   する軸受装置。