JPS5827104B2 - 剥離可能な接着構造物及びその製造法 - Google Patents

剥離可能な接着構造物及びその製造法

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JPS5827104B2
JPS5827104B2 JP52037649A JP3764977A JPS5827104B2 JP S5827104 B2 JPS5827104 B2 JP S5827104B2 JP 52037649 A JP52037649 A JP 52037649A JP 3764977 A JP3764977 A JP 3764977A JP S5827104 B2 JPS5827104 B2 JP S5827104B2
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coating layer
coating
vinyl
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剛 国本
文雄 森
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Toyo Seikan Kaisha Ltd
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【発明の詳細な説明】 本発明は、剥離可能な接着構造物に関するもので、より
詳細には少なくとも一方が金属である複数個の部品が多
層構成の塗膜層を介して接合され、且つこの複数個の部
品が複数種の塗膜層の界面で剥離することが可能な接着
構造物に関する。
従来、複数種の部品相互が剥離し得る程度に密着された
接着構造物は、種々の分野、特に容器、容器蓋、密封材
料等の包装分野で屡々必要とされる場合がある。
例えば、王冠、その他の容器蓋等の密封材料としては、
金属シートに表面保護塗料を塗布したものを、王冠シェ
ル、キャップシェル等の形状に成形し、この成形物の内
面にバッキングを接着させたものが広く使用されている
しかして、ビン詰飲料等の懸賞付販売に際しては、ビン
詰の購入者等が所定枚数のバッキング或いは当りくじで
あることが明らかなバッキングを郵送した場合に、これ
と引換に賞品を発送するシステムが一般に採用されてい
る。
このような懸賞付販売用の王冠或いはキャップ等の製造
には、バッキングが王冠シェル或いはキャップ等から容
易に剥離し得ることが必要な条件となるが、これと同時
に王冠或いはキャップ等の製造工程、輸送時或いはビン
詰の打栓工程において、バッキングが王冠シェル或いは
キャップ・シェルから離脱しない程度に接着しているこ
と、及び王冠シェル或いはキャップ等が腐食傾向の強い
内容飲料等に対して十分な耐腐食性を有し、しかもクリ
ンピング、ロール・オン等の加工に耐え得ることが必要
となる。
更に、内容飲料等が直接接触するバッキング表面に印刷
することは衛生的な見地からみて、到底不可能であると
共に、バッキングそのものが一般に流動性のある状態で
王冠シェル或いはキャップ等の内面に施されることから
みて、王冠シェル或いはキャップの内面に施されたイン
ク層がバッキングの引剥がしに際して、バッキングに付
着した状態で移行するようにすることが望ましい。
このような引剥がし性が要求される接着構造物は、所謂
イーシイ・オープン機構の如き開封機構を備えた難詰の
場合にも必要となる。
例えば、このようなイーシイ・オープン・エンドとして
は、表面保護塗膜を施した金属素材から成る罐端部材に
、内容物の喫飲に必要な1個或いは複数個の開口部を設
け、この開口部を覆うように有機樹脂被覆金属箔乃至は
シートから成る引剥し周片を接着したものが知られてい
る。
しかして、このイーシイ・オープン・エンドにおいても
、内容飲料保存時においては、罐端部材と引剥し片との
間には優れた密着性、密封性が要求され、一方開封時に
は引剥し片が破壊することなしに難詰部材から容易に除
去されるものでなげればならない。
本発明の目的は、少なくとも一方が金属から戒る複数個
の部品が複数種の塗膜層を介して接着され且つ複数個の
部品が前記複数種の塗膜層との間で剥離可能である接着
構造物を提供するにある。
本発明の他の目的は、複数個の部品が第一の塗膜層と第
二の塗膜層との間で0.05乃至5kg/crfLの剥
離強度を有するように、これらの塗膜層を介して接着さ
れている接着構造物を提供するにある。
本発明の更に他の目的は、金属基質から成る王冠、キャ
ップ或いはその他の容器蓋等にバッキング特にポリオレ
フィンから戒るバッキングを複数種の塗膜層を介して剥
離可能に接着させて成る容器蓋を提供するにある。
本発明の更に他の目的は、開口部を備えた罐端部材に、
引剥し片を複数種の塗膜層を介して剥離可能に接着させ
て成るイーシイ・オープン・エンドを提供するにある。
本発明によれば、少なくとも一方が金属である複数個の
部品が塗膜層を介しで接着された接着構造物において、
前記塗膜層はビニル系樹脂を含有して成る第一の塗膜層
と、エポキシ系樹脂を含有して成る第二の塗膜層とを隣
接した位置関係で含有し、前記第−及び第二の塗膜層の
少なくとも−つは、ビニル系樹脂又はエポキシ系樹脂1
00重量部当り50乃至200重量部の軟化点がis。
℃以下の炭化水素樹脂又は天然樹脂を、前記ビニル系樹
脂又はエポキシ樹脂を連続相の形で前記炭化水素樹脂又
は天然樹脂が分散相の形で含有し、且つ前記複数個の部
品は第一の塗膜層と第二の塗膜層との間で0.05乃至
5kg/CrrLの剥離強度を有することを特徴とする
剥離可能な接着構造物が提供される。
本発明を以下に詳細に説明する。
本発明の接着構造物の断面構造を示す第1図において、
例えば金属基質から成る第一の部品1の接着すべき表面
にはビニル系樹脂を含有して成る第一の塗膜2が施され
、この第一の塗膜2の上にはエポキシ系樹脂を含有して
成る第二の塗膜3が施され、これらの複合塗膜2及び3
を介して、金属或いはグラスチックから成る第二の部品
4が接着されている。
本発明の接着構造物の重要な特徴は、上述した第一の塗
膜2をビニル系樹脂、第二の塗膜3をエポキシ系樹脂か
ら構成すると共に、これらの塗膜の少な(とも一方に、
炭化水素樹脂又は天然樹脂を含有させ、しかもこれらの
炭化水素樹脂又は天然樹脂を分散相の形で存在させると
きには、耐腐食性、耐加工性等に優れた接着構造物が形
成され、この接着構造物は第一の塗膜層2と第二の塗膜
層3との間で0.05乃至5kg/crfL1特に好適
には0.4乃至1.5 kg/cmの剥離強度を有し、
通常の取扱いや多少の衝撃下においては剥脱を生ぜず、
必要時には格別の器具を使用せずに容易に剥離できるこ
とを見出したことにある。
即ち、本発明において、第一の塗膜層2をビニル系樹脂
、第二の塗膜層3をエポキシ系樹脂とすることは、接着
すべき部品1或いは4への塗膜の密着性を高めながら、
しかもこれらの両塗膜界面における剥離強度を前述した
範囲とする上で基本的に重要であり、更に何れか一方に
炭化水素樹脂又は天然樹脂を、分散相の形、即ち海−島
の関係で含有させることは、両者の塗膜界面に適当な剥
離性を付与しながら、しかも第一の塗膜層上に第二の塗
膜層を塗布可能にするために極めて重要である。
ビニル系樹脂 第−の塗膜層の形成に使用するビニル樹脂としては、(
a)塩化ビニルと、(b)酢酸ビニル、ビニルアルコー
ル、ビニルアセタール、アクリル酸、メタクリル酸、マ
レイン酸、フマル酸、イタコン酸、アクリル酸アルキル
エステル、メタクリル酸アルキルエステル、塩化ビニリ
デン等の他のエチレン系不飽和単量体の少な(とも1種
との共重合体が好適に使用される。
塩化ビニノna)と他のエチレン系不飽和単量体(b)
との組成は種々変化し得るが、一般にa/b=9515
〜60/40、特に90/10〜70/30のモル比に
あることが望ましく、またこのビニル系樹脂の分子量は
一般にフィルムを形成し得る分子量範囲にあればよい。
適当なビニル系樹脂の例は、塩化ビニル/酢酸ビニル共
重合体、塩化ビニル/酢酸ビニル共重合体部分ケン化物
、塩化ビニル/酢酸ビニル共重合体・部分ケン化・部分
アセタール化物、塩化ビニル/酢酸ビニル/無水マレイ
ン酸共重合体、塩化ビニル/塩化ビニリデン/アクリル
酸共重合体等である。
これらのビニル系樹脂は単独でも、或いは他の樹脂変性
剤との組合せでも使用できる。
適当な樹脂変性剤の例は、レゾール型フェノール樹脂、
キシレン−ホルムアルデヒド樹脂、尿素樹脂及びメラミ
ン樹脂等のアミン樹脂、エポキシ樹脂等の熱硬化性樹脂
である。
本発明に使用するビニル系樹脂塗料は、特に金属基質か
ら成る部品に対して優れた密着性を示し、この塗料で被
覆された金属基質は加工性や耐腐食性等にも顕著に優れ
ている。
これらの特性を一層向上させる見地からは、ビニル系樹
脂囚と、フェノール樹脂、アミノ樹脂及びエポキシ樹脂
から成る群より選択された少な(とも1種の樹脂変性剤
(B)とを、A:B=60:40乃至98:2、特に7
0:30乃至90:10の重量比で組合せて使用するの
が望ましい。
ビニル系樹脂としては、上述した塩化ビニル系樹脂以外
に、塗料等の分野でそれ自体公知の他のビニル系樹脂も
使用することができる。
エポキシ系樹脂 エポキシ系樹脂としては、分子内にエポキシ基を2個以
上含有する高分子化合物や、その初期反応生成物、或い
はこれらとエポキシ基に対して反応生を有する低分子乃
至は高分子化合物(硬化剤成分)との組合せ等が使用さ
れる。
一般には、エピクロルヒドリンと多価フェノールとの縮
合により得られたエポキシ樹脂が好適で☆☆ある。
このようなエポキシ樹脂は、下記式 式中、nはゼロ又は正の整数、特に12以下の数であり
、Rは多価フェノールの炭化水素残基である、 で表わされる分子構造を有している。
2価のフェノール(HO−R−OH) としては、2
・2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)フロパン〔ビス
フェノールA’)、2・2−ビス(4−ヒドロキシフェ
ニル)メタン〔ビスフェノールB〕、■・1′ビス(4
−ヒドロキシフェニル)エタン、ビス(4−ヒドロキシ
フェニル)メタン〔ビスフェノールF〕等の多環フェノ
ール、特にビスフェノールAが好適であるが、フェノー
ルとホルムアルデヒドとの初期縮合物(レゾール)を多
価フェノールとして使用することもできる。
本発明の目的には、エポキシ当量が140乃至4000
、特に200乃至2500の範囲にあるエポキシ樹脂を
樹脂成分として使用するのが望ましい。
これらのエポキシ樹脂成分と組合せて使用する硬化剤と
しては、エポキシ基に対して反応性を有する多官能性化
合物、例えば多塩基性酸、酸無水物、ポリアミン、ポリ
アマイド等が使用される。
その適当な例は、エチレンジアミン、ジエチレントリア
ミン、トリエチレンテトラミン、メタフェニレンジアミ
ン、4・4′−ジアミノジフェニルメタン、4・4′−
ジアミノジフェニルスルホン、4・4′−ジアミノジフ
ェニルエーテル、ダイマー酸ポリアミド、アジピン酸ヒ
ドラジド、シュウ酸、無水フタル酸、無水マレイン酸、
ヘキサヒドロフタル酸無水物、ピロメリット酸二無水物
、シクロペンタジェンメチルマレイン酸付加物、ドデシ
ルコハク酸無水物、ジクロルマレイン酸無水物、クロレ
ンジツク酸無水物等である。
これらの硬化剤は、エポキシ樹脂成分100重量部当り
2乃至150重量部(以下、%及び部は特記しない限り
重量基準とする)、特に20乃至60重量部の量で使用
するのがよい。
本発明の好適態様においては、前述したエポキシ樹脂成
分(C)と、レゾール型フェノール−ホルムアルデヒド
樹脂、尿素−ホルムアルデヒド樹脂及びメラミン−ホル
ムアルデヒド樹脂から成る群より選択された少なくとも
1種の熱硬化性樹脂Dlとを、組合せて第二の塗膜層と
して用いる。
両者の比は、広い範囲内で変化させ得るが、一般にC:
D=5:95乃至95:5、特に40 : 60乃至9
0 : 10の重量比で組合せて使用するのがよい。
このエポキシ樹脂成分(Qと前記熱硬化性樹脂叩とは混
合した状態で第二の塗膜層の形成に使用でき、或いは予
備縮合させた状態で第二の塗膜の形成に使用できる。
上述した組合せから成る塗膜は、金属或いはプラスチッ
ク等に対する密着性と加工性ととの組合せに優れている
本発明に使用する第二の塗膜用の樹脂組成物は、更に所
望によって、ビニル系樹脂で変性することができる。
ビニル系樹脂としては、前述したものが広く使用でき、
エポキシ樹脂成分(A) 100部に対して20乃至4
00部、特に100乃至300部の量で使用するのがよ
い。
剥離性付与剤 第−及び第二の塗膜の少なくとも一方に剥離性付与の目
的で含有せしめる樹脂としては、軟化点(環球法)が1
80℃以下、特に120 ’C以下であるような炭化水
素樹脂或いは天然樹脂が使用される。
剥離性付与剤の適当な例は、石油樹脂、クマロンインデ
ン樹脂、テルペン樹脂、ロジン、ロジンエステル等であ
る。
石油樹脂としては、シクロペンタジェン或いは高級オレ
フィン系炭化水素(一般にC9乃至c1□)等の石油系
不飽和炭化水素を主原料とし、これらを触媒の存在下に
加熱重合して得られるものが知られているが、本発明で
は、これらの何れをも剥離性付与剤として最も好適に使
用することができる。
クマロンインデン樹脂としては、クマロン及びインデン
等を主体とするタール部分(一般に160〜180℃)
を熱或いは触媒の存在下に重合させた比較的低重合度の
ものが知られており、本発明の目的に同様に使用し得る
テルペン樹脂としては、テルペン炭化水素の合成或いは
天然の重合体、特にテレピン油或いはノピネン部分を触
媒の存在下に重合させて得られる樹脂が使用される。
また、ガムロジン、ウッドロジン等の所謂生ロジンの他
に、ロジン中のアビエチン酸をエステル化して得られる
ロジエステル、例えばロジンのグリセリンエステル(エ
ステルガム)、アビエチン酸ジエチレングリコール、2
−ヒドロアビエチン酸ジエチレングリコール、ロジンの
モノエチレングリコールエステル、ロジンのペンタエリ
スリトールエステル等を使用することができる。
上述した剥離性付与剤に加えて、上に例示した以外の炭
化水素重合体も、これらが比較的低重合度であり且つ前
述した範囲内の軟化点を有する限り、本発明の目的に組
合せて使用することができる。
か〜る重合体としては、低分子量のポリエチレン(ポリ
エチレンワックス)、ポリプロピレン、水素添加ポリス
チレン等を挙げることができる。
配合 本発明においては、上述した剥離性付与剤を第−及び第
二の塗膜層の何れか一方酸いは両方に含有せしめる。
剥離性付与剤を、塩化ビニル系樹脂或いはエポキシ系柾
脂100部当り50乃至200部、特に100乃至20
0部の量で配合することも重要であり、この範囲よりも
少ない場合には両塗膜層間で剥離せず、一方上記範囲よ
りも多い場合には、両塗膜層間の濡れ不良により、ゆず
肌乃至塗装不可等の欠点を生じ、更に画策膜層の密着力
不足により、接着構造物の作成そのものが困難となる。
また、上記範囲よりも多い場合には、塗膜を施した金属
基体等の加工性が不良となり、塗膜がもろくなり、ダス
トが増加したり、亀裂が生じたりすることになる。
本発明においては、両塗膜層間の剥離強度が0.4乃至
1.5kg/cIrLとなるように、配合量を定めるこ
とが望まし℃・。
本発明においては、ビニル系樹脂塗料に対して石油樹脂
の如き剥離性付与剤を含有せしめることが、樹脂相互間
の相溶性、濡れ改良効果、剥離改良効果の点で特に望ま
しいが、それ以外の組合せも可能であることは上述した
記載から当業者には明白であろう。
接着構造物 本発明の接着構造物は、複数個の部品が前述した第−及
び第二の塗膜層を隣接した位置関係で含有する多層構成
の塗膜を介して接着されている限り、任意の配置や組合
せをとることができる。
第−及び第二の塗膜を施こす第一の部品は、一般に金属
基質から戒っていることが望ましい。
金属基質は、箔状或いはシート状の表面未処理の鋼(ブ
ラック・プレート)、或いはアルミニウムの如き軽金属
、或いは表面処理の鋼乃至アルミニウム等が使用される
表面処理鋼としては、リン酸処理、クロム酸処理、リン
酸−クロム酸処理等の化学処理や、電解クロム酸処理、
電気スズメッキ処理等の電解処理や、或いは熔融錫メツ
キ処理等の熔融メッキ処理等を箔乃至はシート状の鋼の
表面に行ったものを挙げることができる。
また表面処理アルミニウムとしては、陽極酸化処理やク
ロム酸処理等を行った箔乃至はシート状のアルミニウム
を挙げることができる。
これらの金属から戒る部品は、王冠シェル、キャップシ
ェル等の容器蓋;端蓋;無継目の或いは側面継目を備え
た金属容器等の成形品であることができる。
これらの金属素材には、錆止め等の目的で、本発明の第
一の塗膜層以外の保護塗膜層、例えばエポキシ−フェノ
ール系塗料、エポキシ−アミノ樹脂系塗料等が施されて
いてもよい。
勿論、この保護塗膜層は金属基質及び第一の塗膜層との
間に、第一の塗膜層と第二の塗膜層との剥離強度よりも
大きい剥離強度の強固な接着を形成するものでなげれば
ならない。
第−及び第二の塗膜を介して前記第一の部品に接着され
る第二の部品は、前述した金属基質に加えて、種々のプ
ラスチック或いはゴム等から成るフィルム、シート或い
はその他の成形品、各種の紙或いは複合品であることが
できる。
例えば、プラスチックとしては、低−1中−或いは高密
度ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリブテン−1、ホ
!J −4−メチルペンテン−1、エチレン−プロピレ
ン共重合体、エチレン−酢酸ビニル共重合体、アイオノ
マー等のポリオレフィン類;ナイロン6、ナイロン−6
・6、ナイロン−6・10、ナイロン−12等の各種ポ
リアミド類;ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレ
ンテレフタレートの如きポリエステル類;ポリカーボネ
ート類;バイニトリル樹脂の如きアクリルニトリル共重
合体その他のアクリル樹脂等を挙げることができる。
これらのプラスチックから戒るフィルムは未延伸でも、
或いは二軸方向に延伸されていてもよい。
合成ゴムとしては、スチレン−ブタジェンゴム、ニトリ
ル−ブタジェンゴム、エチレン−プロピレンゴム、エチ
レン−プロピレン−ジエンゴム、ブチルゴム、ステレオ
ゴム、ポリインブチレンゴム等を挙げることができる。
更に、上記プラスチックの少なくとも1種と上記合成ゴ
ムの少なくとも1種のブレンド物を使用することもでき
る。
これらは例えばバッキング等の成形品の形で本発明の接
着構造物に用いることができる。
これらのプラスチック素材は、塗膜への密着性を高める
ために、コロナ放電処理、オゾン処理等の表面処理が施
されていてもよい。
上述した各種素材は複合物の形に組合せて第二の部品と
してもよい。
例えば、アルミニウム等の金属箔の一方の面にポリオレ
フィンのフィルムをヒート・シール層として設け、他方
の面に、前記ポリオレフィンよりも高融点のフィルム或
いは紙を保護層として設けたラミネートを、第二の部品
として用いることができる。
この第二の部品と第二の塗膜層との間にも所望により、
それ自体公知の任意の保護塗膜層或いは下塗り剤層が施
されていてもよい。
勿論、かSる保護塗膜層は、第二の部品及び第一の塗膜
層との間に、第一の塗膜層と第二の塗膜層との剥離強度
よりも大きい剥離強度の強固な密着を形成するものでな
げればならない。
要するに、本発明の接着構造物における塗膜層は、前述
した第一の塗膜層と第二の塗膜層とが隣接する位置関係
で含有されている限り塗膜層の数には特に制限を受けな
い。
かくして、一般には必要ではないが、三層或いは四層以
上の多層構成をも採用し得ることが了解されよう。
王冠乃至はキャップの形状の接着構造物を示す第2図に
おいて、アルミニウム、錫メッキ鋼板、或いはナイン・
フリー・スチール(電解クロム酸処理鋼板)の如き金属
素材から成る王冠乃至はキャップシェル1の外側表面に
は、それ自体公知の保護塗料層5が施され、この王冠乃
至はキャップシェル(殻体)1の内側表面には、ビニル
系樹脂及び剥離付与剤を含有して成る第一の塗膜層2が
施され、この第一の塗膜層2の上に、懸賞等を表示する
印刷インク層6が印刷により設けられている。
更に、この第一の塗膜層2及び印刷インク層6の上には
、エポキシ系樹脂を含有して戒る第二の塗膜層3が施さ
れている。
この第二の塗膜層3の上には、ポリオレフィン或いは合
成ゴム等から成るバッキング4が設けられる。
このバンキング4は、ポリオレフィン等を王冠乃至はキ
ャップ内に熔融乃至は半熔融状態で供給し、次いで適当
なスタンピング部材(図示せず)で冷却下に押圧するこ
とにより、バッキングの形状に成形されると共に、第二
の塗膜層3に密着される。
或いはジエンの形に予め成形したバッキング4を王冠又
はキャップ内に挿入し、誘導加熱等の手段により塗膜層
3に膜厚3に密着せしめる。
この王冠乃至はキャップにおいては、第一の塗膜層2は
王冠乃至はキャップシェル1にゴ般に2kg/CrrL
以上の剥離強度で強固に接合し、且つ第二の塗膜層3は
バッキング4に一般に0.2kg/cfrL以上の剥離
強度で強固に接合していると共に、これらは何れも第一
の塗膜層2と第二の塗膜層3との間の0.05乃至5k
g/cIrLの剥離強度よりも大きい剥離強度で密着し
ている。
更に印刷インク層6は第二の塗膜層3に対して第一の塗
膜層2よりも大きい剥離強度で接着している。
かくして、バッキング4は印刷インク層6と共に第一の
塗膜2と第二の塗膜3との間で容易に王冠乃至はキャッ
プシェル1から剥離されることになる。
また、前述した第2図の王冠で必要ならば印刷インク層
6は第二の塗膜層3の上に印刷によって設けてもよい。
即ち、印刷インキ層6がバッキング4と第二の塗膜層3
との界面に存在してもよい。
接着構造物がイージ・オープン機構を備えた端蓋である
第3図において、アルミニウム、錫メッキ鋼板或いはナ
イン・フリー・スチールの如き金属素材から成る端蓋1
には、開封後内容飲料を喫飲するための開口部7及び端
内に空気を流入させるための開口部8が設けられて(゛
・る。
また、端蓋1の周囲には端側フランジ(図示せず)と嵌
合させ、二重巻締を行なうための溝9が設けられている
端蓋1の内側表面にはそれ自体公知の保護塗料層5が設
けられ、この保護塗料層5は、前記開口部7及び80部
分においても金属素材が直接露出しないように保護して
いる。
端蓋1の溝90部分には、それ自体公知のシーリング用
の密封剤組成物の層10が設けられている。
端蓋1の外側表面には、ビニル系樹脂を含有して成る第
一の塗膜層2及びエポキシ系樹脂を含有して成る第二の
塗膜層3が順次施され、これらの塗膜層の少なくとも一
方、好適には第一の塗膜層2には、前述した剥離性付与
剤が含有されている。
第二の部品である開封用の引剥し片4は、アルミニウム
の如き金属箔11の一方の表面にポリオレフィンから成
るヒートシール層12及び他方の表面にポリエチレンテ
レフタレートの如き耐熱性樹脂層13を夫々設けたラミ
ネート・シートから成っている。
この引剥し片4は、その一方の端部に把持部14を備え
ており、この引剥し片4のヒートシール層が端蓋の外側
表面と対面し且つ端蓋の開口部1及び8を完全に覆う位
置関係で、端蓋に熱シールせしめる。
かくして、との端蓋においても、引剥し片4の把持部1
4を把持して外方に引張ることにより、第一の塗膜層2
と第二の塗膜層30間で容易に剥離を生じ、備品の開封
を容易に行うことができる。
更に、接着構造物が密封金属製容器である第4図におい
て、第一の部品は、金属製の絞り或いは絞り−しごき成
形容器1であり、その内側表面に第一の塗膜層2及び第
二の塗膜層3が設けられ且つ外側に表面併護層5が設け
られている。
第二の部品は、金属箔11の一方の表面にヒートシール
可能な層12及び他方の表面に耐熱性樹脂層13を設け
たラミネートから成る蓋部材4である。
容器10周辺部にはフランジ15が設けられ、蓋部材4
は、このフランジ15にヒートシールによって密着され
ており、開封に際しては蓋部材4の把持部14を把持し
て上方に引張ることにより、第一の塗膜2と第二の塗膜
3との間で剥離せしめる。
本発明の接着構造物は、塗料で被覆された金属基質にポ
リオレフィンを融着により接合させる場合に特に有用で
ある。
かよる目的に対しては、第二の塗膜層に対するポリオレ
フィンの接着強度を向上させるために、第二の塗膜層中
に酸化ポリエチレンを含有せしめることが特に望ましい
酸化ポリエチレンとしては、酸素含有量0.1乃至10
%、特に0.5乃至5.0%で平均分子量が1000乃
至50000、特に4000乃至10000のものが好
適に使用される。
酸化ポリエチレンはエポキシ系樹脂に対して0.5乃至
90重量%、特に1乃至30重量%の量で使用するのが
よい。
接着構造物の製造法 本発明においては、第一の塗膜層中のビニル系樹脂或い
は第二の塗膜層中のエポキシ系樹脂が連続相として存在
し、一方これらの塗膜層中に含有される炭化水素樹脂又
は天然樹脂の剥離性付与剤が前記連続相中に分散相の形
で存在することが、第一の塗膜層と第二の塗膜層との間
に適度の剥離性を付与しながら、しかも両者の間に塗装
に必要な濡れ特性を付与するために極めて重要である。
即ち、2つの塗膜の界面或いはその近傍に、炭化水素樹
脂又は天然樹脂から成る剥離性付与剤が連続相の形で存
在する場合には、2つの塗膜間の剥離強度は低い値とな
ると共に、その剥離強度のバラツキも大きくなることが
認められる。
かくして、このような接着構造物は、2つの塗膜間での
引剥しに先立って画策膜間の界面での離脱が生じたり、
或いは個々の製品毎に剥離性が異なる等の不都合が生じ
ることになる。
更に、炭化水素樹脂の如き剥離性付与剤が連続相の形で
存在する場合には、画策膜層間の濡れ特性が著しく不良
となり、本発明等が先に特願昭51−145196号明
細書で提案した通り、格別の飽和ポリエステル系濡れ改
良剤を使用しない限り、一方の塗膜層上に他方の塗料を
均一に塗布することが困難となる。
これに対して、本発明に従い、ビニル系樹脂塗膜及びエ
ポキシ系樹脂塗膜の少な(とも何れか一方に、剥離性付
与剤としての炭化水素樹脂或いは天然樹脂を分散相の形
で存在させると、画策膜層の間に、通常の使用条件や加
工条件では剥離せずしかも引剥しによる剥離が容易な程
度の接着が可能となり、しかも剥離強度のバラツキも著
しく低減させることが可能となり、更に画策膜層間の濡
れ特性も顕著に改善され、格別の濡れ改良剤を使用しな
くても、一方の塗膜層上に他方の塗膜層を均−且つ一様
に容易に塗布することが可能となるのである。
本発明において、炭化水素樹脂或いは天然樹脂の分散相
は、粒径100ミクロン(μ)以下、特に20μ以下、
最も好適には5μ以下の粒子の形で存在するのが、適度
の剥離性と濡れ特性との組合せ性質の見地から重要であ
り、この事実は後述する実施例4の第4表の結果を参照
することにより容易に了解されよう。
本発明において、炭化水素樹脂或いは天然樹脂が塗膜中
に分散相の形で存在するようにするためには、先ず塗料
溶液中において前記炭化水素樹脂或いは天然樹脂が安定
に微粒化分散した状態で存在すること及びこの分散形態
が塗膜の乾燥乃至は硬化後の時点まで維持されることが
重要である。
本発明の好適態様においては、先ずビニル系樹脂とビニ
ル系樹脂100重量部当り50乃至200重量部の軟化
点が180℃以下の炭化水素樹脂又は天然樹脂とを含有
し且つ前記ビニル系樹脂の連続相中に前記炭化水素樹脂
又は天然樹脂が安定に乳化分散した第一の塗料液を調製
する。
上述した分散形態の塗料液は、安定した白濁液の外観を
呈するので、このような塗料液が得られるように、使用
する樹脂の種類に応じて適当な溶媒を選択し且つ分散手
段を選択する。
力ちる溶媒の選択は樹脂の種類によっても相違し、−概
に規定し得ないが、次の事実を参照することにより適当
な溶媒を選択することができよう。
ビニル系樹脂及び炭化水素樹脂(或いは天然樹脂)の両
者に対する良溶媒(イ)、例えばベンゼン、トルエン、
キシレン等の芳香族溶媒に、これらの両樹脂を溶解する
と、ビニル系樹脂は下層、炭化水素樹脂は上層になって
相分離を生じることが認められる。
しかるに、ビニル系’fJf脂に対しては良溶媒である
が、炭化水素樹脂に対しては貧溶媒であり、しかも前記
Waイ)に対して混和性を有する溶媒(ロ)、例えば、
酢酸エチル、テトラヒドロフラン(THF)、メチルイ
ソブチルケトン(MIBK)等の極性溶媒を添加し、強
剪断攪拌を行なうと、ビニル系樹脂が連続相となり、炭
化水素樹脂がこの中に微粒状となって乳化分散した安定
な塗料液が形成される。
かくして、この分散形態の溶液は、本発明の目的に特に
有利に使用することができる。
この分散形態の塗料溶液を使用する場合には、樹JJ咽
形分濃度も重要であり、15乃至60%、特に25乃至
50%の範囲にあるのがよく、また溶媚(1)と溶媚口
)とは、重量比 (イ):(ロ)=70:30乃至30ニア0特に 4
0 : 60乃至60 : 40で用いるのがよく、こ
の範囲の内でも炭化水素樹脂や天然樹脂が沈殿(ゲル)
として析出しない置割合いを使用すべきである。
上述した分散形態を有する塗料液を使用すると通常の塗
料の焼付条件、即ち90乃至240℃の温度で10乃至
30分間の条件でも、本発明で規定した分散形態を有す
る塗膜が形成される。
第一の塗膜層の厚み(塗工量)は、特に制限はないが、
金属基質の保護と適度の密着性との見地からは固形分と
して0.5乃至100m9/d7yL″、特に3乃至5
0■/a 2の範囲にあるのが望ましい。
次いで、第一の塗膜層の上に、エポキシ系樹脂、硬化剤
、或いは更に剥離性付与剤、酸化ポリエチレン等を適当
な溶媒中に溶解乃至分散させた塗料液の形で塗布し、必
要により乾燥して第二の塗膜層を形成させる。
第二の塗膜層の厚み(塗工量)も特に制限はないが、第
二の部品の塗膜層への密着性等の見地からは、固形分と
して0.5乃至100r11f?/dm2、特に3乃至
50 m9/ d m”の範囲に設けるのが望ましい。
溶媒としては前述した有機溶媒の内から適当なものを選
択使用することができ、塗料液中の固形分濃度も第一の
塗膜について前述した範囲に準じることができる。
予め形成された金属の箔、シート或いはプラスチックの
フィルム或いはシート等から成る第二の部品を第二の塗
膜層により接着させる場合には、未だエポキシ系樹脂が
未硬化乃至は半硬化の状態にある第二の塗膜層上に第二
の部品を貼り合わせ、次いでこの集合体を必要により加
熱して、第二の塗膜層を硬化させることによって接着を
完了する。
この場合、第二の塗膜層の加熱硬化条件は、第二の塗膜
層中に含有されるエポキシ系樹脂或いは硬化剤成分の種
類や、接着すべき第二の部品の種類によっても相違する
が、一般に10乃至250°C特に80乃至200’C
温度及び5乃至60分間、特に15乃至30分間の硬化
時間の内から、適当な条件を選択するのが望ましい。
また、第二の塗膜層上に樹脂の熱融着乃至はヒートシー
ルで第二の部品を接着させる場合には、熱融着乃至はヒ
ートシール操作に先立って、予め第二の塗膜層を硬化さ
せておくことが望ましく、この際の加熱硬化は80乃至
200℃及び15乃至30分間の条件で行うことができ
る。
本発明において、第一の塗膜層或いは更に第二の塗膜層
は、成形された部品に施すこともできるが、容器蓋或い
は容器等の成形品の成形に先立って、予め金属素材等に
施しておくことができる。
この後者の方式を採用すると金属素材の発錆傾向を抑制
し、且つ個々の部品に塗装を行う煩わしさがないため、
製造上多くの利点が遠戚される。
しかも、本発明による第−及び第二の塗膜層は優れた加
工性を有しているため1通常の加工操作例えばパンチン
グ、プレス成形、折り曲げ、絞り成形、クリンピング、
しごき成形等に賦した場合にも、塗膜が損傷を受けたり
、或いは密着不良を生じたりすることがない。
本発明において、第二の塗膜層上に、ポリオレフィンの
如き樹脂を熱融着乃至はヒートシールによって施こすに
は、オレフィン樹脂の種類によって、120乃至300
℃、特に150乃至230℃の範囲から適当な温度を選
択すればよ(、その融着時間は例えばミリ秒のオーダー
の短時間で十分である。
本発明を次の例で説明する。
実施例 1 第1プライマー塗料として塩化ビニル−酢酸ビニル共重
合体にフェノール樹脂又は尿素樹脂又はエポキシ樹脂を
表−1のように変量した変性ビニル樹脂に石油樹脂を変
性ビニル樹脂固形分100重量部に対し、150重量部
を加え、更にキシレン/メチルインブチルケトン=40
/30の混合溶媒を加えて、加熱攪拌しく 6.0℃
200Orpm15分間)、全体の固形分濃度を30w
t%に調整する。
予め、トリクレンによって表面脱脂処理した板厚0.2
7mmの化学処理鋼板(いわゆるTinFree、 5
teel東洋鋼板■製ハイトツプ)に上記第1プライマ
ー塗料を塗布し、電気オーフン中190℃、10分間の
加熱を行ない50■/diの第1プライマ一層を形成さ
せる。
次にこの第1プライマ一層上に第2プライマーとして、
次の3種の塗料、■エポキシーポリアミン系塗料(エピ
コート#1004/エポメートBOO1=80/20の
キシレン、メチルエチルケトン等量混合溶媒30wt%
溶液)、■エポキシーフェノール系塗料(エピコート#
1007/PP−3005=80/20のキシレン・ブ
チルセロソルブ等量混合溶媒30wt%溶液)、■エポ
キシーアミノ系塗料(エピコート#1004/メラン#
11−80/20のキシレン・ブチルセロツル7”等量
混合溶媒30wt%溶液)を各々5(U、&/di”の
量となるように塗布し、塗布面上に厚さ0.1間のアル
ミニウム箔を貼り合せた後、190℃、15分間の加熱
を行ないアルミニウム箔、−第2プライマ一層、−第1
プライマ一層、−TFSの構成の接着構造物を作った。
得られた各種接着構造物に対し、アルミニウム箔とTF
S板との間の剥離強度をテンシロンによる引張試験で測
定した。
測定条件は室温(20℃)に於げる引張速度50mm/
min 18 Q 0剥離である。
以上の結果を表−1にまとめた。
* 数値は固形分重量部 VC/VAC:塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体 エス
レックC積木化学Ph、レゾール型フェノール ヒタノ
ール#2080 日立化成Uニブチル化尿素 メラン
#11 日立化成Ep;エポキシ エピコー)#100
4 シェルR:剥離性付与剤 石油樹脂エスコレッツ
エッソA:ポリアミン エポメー)B−001味の素
各試料とも剥離は第1プライマ一層と、第2クライマ一
層との界面で生じていることが、実体謬微鏡による観察
で確められた。
第1プライマー中の変性樹脂の種類及び添加量による剥
離強度の変化はさほど目立たないが、皮膜物性に関して
は変性樹脂の添加量がビニル樹月旨に対し、50部を越
すと加工性、特に折り曲げ力[工性が乏しくなり、亀裂
が生ずるようになる。
実施例 2 塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体(VMCCユニオンカ
ーバイト社製)にレゾールを固形分比70:30割合に
添加して変性したフェノール亥性ビニル樹脂(30wt
%トルエン、メチルイソブチルケトン溶媒)に種々の炭
化水素樹脂を量を☆変化させて加え、トルエン・THF
等量溶媒を加えて実施例1と同様にして攪拌し、全体の
固形分濃度が30wt%の第1プライマー塗料を作る。
表面を脱脂した厚さQ、 3 mmのブリキ板に前記プ
ライマーを塗布し190’C,10分間加熱し塗膜量1
007n9/dm2の第1プライマ一層を形成させる。
次に実施例1で第2プライマーとして用いたエポキシ−
フェノール系塗料を第1プライマ一層上に塗布し、実施
例1と同様0.1 mmのアルミ箔を貼り合せた後、1
90℃、10分間の加熱で硬化させ、アルミ箔−第2プ
ライマー−第1プライマー・ブリキの構成を持つ接着構
造物を得、各接着構造物の金属間の剥離強度を実施例1
と同様の条件で測定した。
結果を表−2に示す。*アルミ箔切断 変性ビニル:塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体/レゾー
ル型フェノール70/30配合物石油1m脂:エスコレ
ツツ ロジンエステル: クマロン樹脂二日鉄化学 テ
ルペン樹脂:YSレジン 各炭化水素樹脂とも添加量の増加と共に剥離強度は低下
し、300部添加物は簡単な衝撃でアルミ箔とブリキ板
の間で剥離し、実用的に有効な接着構造物は得られない
逆に添加量が20部以下では接着強度が強すぎ、本発明
の特色である剥離可能な接着構造物とはならない。
実施例 3 実施例1で用いた&22層物(フェノール変性ビニル1
00部に対し、石油樹脂150部を加えたもの)を第1
プライマーとしてT、F、S板上に塗布し、加熱硬化(
190’IO分間)後、第2プライマーとしてエポキシ
フェノール樹脂(実施例2で用いたもの)を塗布し、そ
の上に表面処理をした厚さ0.2間のポリエチレンシー
ト(PE)、及びポリプロピレンシー)(PP、)を、
更に硬質塩化ビニルシー)(PVC)、紙(P)をそれ
ぞれ貼り合せた後、紙の場合は130℃、その他の材料
では90℃で加熱硬化し、PE−プライマー・TFS、
PP−プライマー・TFS、PVC−プライマー・TF
S、紙−プライマー・TFSという4種の接着構造物を
作った。
各構造物の剥離強度を測定した結果が表−3である。
剥離は何れも2層となっているプライマー間で生じ構成
材料の種類による差は認められなかった。
実施例 4 実施例1で用いた変性ビニル樹脂に石油樹脂をビニル樹
脂、100重量部に対して150重量部加え、ツルペッ
ツ#100、キシレン、酢酸エチルの混合比を表−6の
ように変量した混合溶媒を用いて全体の固形分濃度を3
0wt%に調製した第1プライマー塗料を作る。
混合方法は、ビニル樹脂、石油樹脂、混合溶媒を加えた
系を、60℃に加温した状態で高速ホモジナイザーを用
い、3000r、p、mの回転数で10分間の攪拌を行
なった。
得られた前記プライマーを適当な測定装置を用いて観察
し、プライマー中の石油樹脂の分散粒径を測定した後、
実施例2と同様な操作で前記プライマーをブリキ板上に
塗布、硬化させ、更に実施例2と同様にして第2プライ
マーの塗布、及びアルミ箔の接着を行ない、アルミ箔−
第2プライマー、第1プライマー・ブリキ板の構成物を
作った。
得られた構成物について、実施例1と同様の条件で、金
属間の剥離強度を測定した。
結果は表−4に示した。
尚、剥離強度のバラツキ度を変動係数を用いて表わした
各溶媒の混合比を変化させると溶液中の石油樹脂の分散
粒径が変化し、その結果第2プライマーの濡れに著しい
変化を与え、ひいては金属間の剥離強度を変化させるこ
とが判った。
混合溶媒中の酢酸エチルの量が少ない場合は、攪拌後の
分散液は短時間の内に層分離を生じ、又、多い場合は石
油樹脂の系内からの析出が起り、塗装不可能であった。
実施例 5 TFS板の片面(王冠の外面になる面)にベースコート
層(エポキシアミノ系塗料)、印刷、オーバーコート層
(エポキシエステル系塗料)を形成した後、他方の面(
王冠の内面になる)に実施例2で用いたA1〜A9の第
1プライマーを塗布、加熱硬化する。
次に通常のオフセット印刷方式によって上記第1プライ
マ一層上に市販のアルキッド系インキを印刷、乾燥させ
る。
更に、これら一部印刷を施した第1プライマ一層上に実
施例1で用いたエポキシ−尿素系樹脂に熱キシレンに溶
解した酸化ポリエチレン(密度1.O1軟化点135℃
、全酸素濃度4.3%)を、樹脂全体の20wt%に相
当する量まで添加、分散し、塗料全体の固形分濃度を3
0wt%に調製したものを第2プライマーとして塗布し
、190℃15分間の加熱硬化を行ない。
両面塗装、印刷を施した金属板を作った。
次に、これ等の塗装板から王冠成形用プレスで王冠数を
形成する。
大きさはJIS、S、9017の第5種王冠サイズ(内
径26.6mm)である。
次に実施例3で用いた低密度ポリエチレンを通常の押出
機(φ20關、L/D 10 )に通して、吐出された
溶融ポリエチレンを前記王冠の内側に王冠1個当り約1
′i!流入し、金属板でパンチングして前記王冠数にポ
リエチレンライナーを施す。
次に、ライナーを王冠数から剥離させた。
又、王冠数として要求される打抜き、折曲げ等の加工性
、及び屋外暴露に於ける耐食性並びにタンプリング試験
(ステンレス製の円筒容器(内径30crrL高さ50
cIrL)中に500個の王冠数を入れ、70rpmで
2100回転させた後、テスト前後の重量により、塗膜
脱離によるダストの発生度を知る試験)からのダスト発
生度についても評価した。
結果を表−5に示す。
石油樹脂の添加量が20重量部以下であると、第1プラ
イマ一層と第2プライマ一層間の密着力が強く、結果と
してポリエチレンライナーの剥離が不可能となった。
逆に添加量が200重量部を超えた場合は、塗膜小片(
ダスト)の発生が多く、又、ライナー接着力が小さいた
め王冠輸送時にポリエチレンライナーの脱落が目立つ等
実用性に乏しかった。
その他の配合物は何れも適当な剥離強度を持ち、加工性
、耐食性にも優れ、密封用王冠として十分な性能を持つ
ことが確認された。
又、剥離後ポリエチレンライナーには第2プライマ一層
及び印刷部が転移していた。
【図面の簡単な説明】
第1図は、本発明の接着構造物の断面構造を模式的に示
す図であり、第2図は本発明による王冠乃至はキャップ
の断面図であり、第3図は、本発明によるイージー・オ
ープン機構付備蓋の断面図であり、第4図は、本発明に
よる密封容器の断面図であって、 引照数字1は第一部品、2は第一の塗膜層、3は第二の
塗膜層、4は第二の部品である。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 少なくとも一方が金属から成る複数個の部品が塗膜
    層を介して接着された接着構造物において、前記塗膜層
    は、ビニル系樹脂を含有して成る第一の塗膜層と、エポ
    キシ系樹脂を含有して成る第二の塗膜層とを隣接した位
    置関係で含有し、前記第−及び第二の塗膜層の少な(と
    も一つは、ビニル系樹脂又はエポキシ系樹脂100重量
    部当り50乃至200重量部の軟化点が180℃以下の
    炭化水素樹脂又は天然樹脂を、前記ビニル系樹脂又はエ
    ポキシ系樹脂を連続相の形で前記炭化水素樹脂又は天然
    樹脂を分散相の形で含有し、且つ前記複数個の部品は第
    一の塗膜層と第二の塗膜層との間で0.05乃至5kg
    /cmの剥離強度を有することを特徴とする剥離可能な
    接着構造物。 2 前記炭化水素樹脂又は天然樹脂はね径100ミクロ
    ン以下の粒子の分散層の形で存在する特許請求の範囲第
    1項の接着構造物。 3 前記炭化水素樹脂が石油樹脂又はクマロン−インデ
    ン樹脂である特許請求の範囲第1項の構造物。 4 前記天然樹脂がロジン、ロジンエステル又はテルペ
    ン樹脂である特許請求の範囲第1項の構造物。 5 ビニル系樹脂が、(a)塩化ビニルと(b)塩化ビ
    ニル以外のエチレン系不飽和単量体との共重合体である
    特許請求の範囲第1項の構造物。 6 前記第一の塗膜層は、ビニル系樹JJ&A)と、フ
    ェノール樹脂、アミノ樹脂及びエポキシ樹脂から成る群
    より選択された少なくとも1種の樹脂変性剤(B)トを
    、cA):(B)=60 : 40乃至98 : 2ノ
    重量比で含有する組成物から成る特許請求の範囲第1又
    は5項の構造物。 7 前記第二の塗膜層は、エポキシ樹脂成州Qと、レゾ
    ール型フェノールホルムアルデヒド樹脂、尿素−ホルム
    アルデヒド樹脂及びメラミン−ホルムアルデヒド樹脂か
    ら成る群より選択された樹脂0とを、(C):(D)−
    5: 95乃至95:5の重量比で含有する組成物から
    成る特許請求の範囲第1項の構造物。 8 前記炭化水素樹脂又は天然樹脂を、前記第一の塗膜
    層中に含有させる特許請求の範囲第1項の構造物。 9 前記第一の塗膜層と第二の塗膜層とは、0.4乃至
    1.5kg/crrLの剥離強度を有している特許請求
    の範囲第1項の接着構造物。 10 前記複数個の部品の一つは金属素材から成る部
    品であり、他の部品はオレフィン樹脂層を有する部品か
    ら成り、前記第二の塗膜層は、酸素含有量が0.1乃至
    10%で平均分子量が1ooo乃至50000の範囲に
    ある酸化ポリエチレンを、エポキシ樹脂に対して0.5
    乃至90重量%の量で含有しており、前記他の部品はオ
    レフィン樹脂の融着乃至はヒートシールにより第二の塗
    膜層に接合されている特許請求の範囲第1項の接着構造
    物。 11 前記金属素材から成る部品が王冠殻体であり、
    前記他の部品がオレフィン樹脂から形成されたバッキン
    グである特許請求の範囲第10項の構造物。 12 ビニル系樹脂とビニル系樹脂100重量部当リ
    50乃至200重量部の軟化点が180℃以下の炭化水
    素樹脂又は天然樹脂とを含有し且つ前記ビニル系樹脂の
    連続相中に前記炭化水素樹脂又は天然樹脂が安定に乳化
    分散した第一の塗料液を調製し、 前記第一の塗料液を金属基質上に塗布して第一の塗膜層
    を形成し、第一の塗膜層上に、エポキシ系樹脂とエポキ
    シ系樹脂当り0.5乃至90重量%の酸化ポリエチレン
    とを含有する第二の塗料液を塗布して第二の塗膜層を形
    成し、次いで オレフィン樹脂の層を第二の塗膜層に融着乃至ヒートシ
    ールにより接合させることを特徴とする剥離可能な接着
    構造物の製造方法。
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