JPS5827063B2 - 砥石に振動を与えて超仕上げを行う方法及び装置 - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 本発明は砥石に振動を与えて超仕上げを行う方法及び装
置の改良に関するもので、その目的とするところは超仕
上げ用砥石を用いて従来の前研削加工及び鏡面加工を行
うことができるようにし加工能率を著しく向上させ、従
来に比して極めて短時間で鏡面を得ることができるよう
にせんとするものである。

従来砥石の研削で鏡面を得るには前研削加工を行い、次
いで超仕上げ用砥石に、例えば振動数２０Ｈ２７、振巾
２山程度の低周波振動を与え、超仕上げ用砥石に目づま
りを生じさせて行っていたが加工能率が極めて悪いので
、前加工の研削加工において発生した点在する深い疵が
あると除去できず、又深い疵がなくても加工時間が著し
く長くなるという欠点があった。

一方砥石による研削加工時に、砥石に２０ｋＨｚ以上の
超音波振動を与えると、砥粒の破砕が活発となり、目づ
まりが皆無となり、わずかな研削抵抗と低い研削速度で
、発熱現象もなく高精度の研削加工が行えることは公知
である。

本発明は低周波で振動する超仕上げ用砥石に、更に超音
波振動を重畳して目づまりを皆無とし、砥粒の破砕をよ
り活発化し、極めて高能率に前加工の研削加工による超
仕上げ加工を行い、次いで低周波振動のみを超仕上げ用
砥石に与えて目づまりを生ぜさせつ＼鏡面加工を行うよ
うにして従来の欠点を除去するようにしたものである。

次に本発明方法を添附図面に示した本発明の一実施例装
置について説明する。

１は焼入鋼等の工作物で、回転主軸２に取り付けられ、
矢印３方向に回転する。

４は超仕上げ用砥石で先端を工作物１の外周に当接し、
後端には磁わい縦振動子５に固定された振巾拡大用ホー
ン６の先端を接着剤により固定している。

該磁わい縦振動子５により工作物１には軸方向に振動数
５０Ｈｚ、振巾１．５關の低周波振動が与えられる。

７は軸方向に振動数２８ｋＨｚ、振巾１０μ視の超音波
振動を発生する電磁パイブレークで、前記磁わい縦振動
子５と同軸にその後方に配置し、その先端に取り付けた
可動片８と、振巾拡大用ホーン６に固定した取付部材９
の下端を板ばね１０で連結し、鉄板はね１０と平行に板
ばね１１の後端を可動片８の上端に固定し、先端に螺子
１２を螺合し、該螺子１２を取付部材１２上端に当接し
、更に該螺子１２を回動して板ばね１１を撓ます、その
反力で超仕上げ用砥石４を工作物１に圧接している。

その荷重は板ばね１１に取り付けたストレーンゲージ１
３によって計測する。

以上の装置に於て、最初は磁わい縦振動子５と電磁パイ
ブレーク−７を同時に作動し、５０Ｈ２の低周波振動に
２８ｋＨｚの超音波振動を重畳して、超仕上げ用砥石４
を回転している工作物１の外周に所定の荷重で圧接し乍
ら軸方向に振動させて超仕上げ研削加工を行う。

次いで電磁パイブレーク−７の作動を停止して超音波振
動の重畳を中止し、低周波振動のみで超仕上げ用砥石４
を振動させて鏡面加工を行う。

次に本発明によって得られる効果の一例について詳細に
説明する。

第２図Ｉは５４５Ｃ炭素鋼Ｚ４０Ｘ１０を２４５ ｒ、
ｐ、ｍの回転数で回転させ、これをＷ入＃４００Ｒ，Ｈ
４５１０ＸＩＯの超仕上げ用砥石を用いて１５本発明方
法により超仕上げを行った場合、■は５０Ｈｚのみの低
周波振動で超仕上げを行った場合、■は２８ ｋＨｚの
みの超音波振動で超仕上げを行った場合の比較図で、縦
軸は工作物の直径の減少量によって示す加工量、横軸は
加工時間である。

その他の条件としては、荷重０．５ｋｇｆ／ｃ１１￥、
振巾１．６ ｍ （５０Ｈｚ）、１０μｍ（２８ｋＨｚ
）、軽油、工作物の前加工は研削でその表面あらさは１
．４〜１．６μｍＲｍａｘである。

即ち２８ ｋＨｚの超音波振動のみでは７分加工しても
わずか２．３μ汎程度の加工量、又５０Ｈｚの低周波振
動のみでは７分間の加工で１２μ凱の加工量であるのに
対して、本発明方法によると、７分間の加工で２８μ扉
の加工量となり、加工能率は著しく向上する。

従って前加工に於て発生した点在する深い疵の深さまで
の加工が迅速に行われ、均一な凹凸面とすることができ
、鏡面加工は、この均一な微細なあらさ而とした仕上面
を低周波振動で超仕上げ砥石に目づまりを生じさせて行
うので、従来に比較して著しく短縮でき、全加工時間は
従来の超仕上げ時間の約半分に短縮できる。

例えばＳＫ３を焼入しでＨＲｃ６５とした５Ｚｌｉ４０
×１０をＷ人＃４００ ＲＨ６５の超仕上げ用砥石を
用い、１．５μｍ Ｒｍ ａ ｘ研削面から０．２μｍ
Ｒｍ ａ ｘとするのに従来の超仕上げ法では約４分
か＼つでいたが、本発明によると約２分でよい。

更に本発明によると、仕上面あらさの絶対値を向上させ
従来の超仕上げ法と比べてより平滑な仕上面の加工を可
能とする。

即ち本発明によると、砥粒径の小さな砥石を超仕上げ用
砥石として用いることができる。

例えば、ＷＡ＃３０００ ＲＨＩＯの砥石を（７０Ｈ
ｚ＋２８ｋＨｚ）で振動させて、荷重０．５ ｋｇｆ
／ｃｙｓｔで回転数５２ｒ、ｐ、ｍで回転すると、ＳＫ
３焼入鋼、）（Ｒｃ６５ 、、ｇ４０Ｘ１０の工作物外
周を本発明方法で加工すると、約１０秒で１．５μｍ
Ｒｍ ａ ｘの研削面が消え、２Ｏｆ（ｚ、 １．５ｋ
ｇｆ ／ｃｒｉｂの低周波振動で３分間鏡面加工を行う
と、０．１μｍ Ｒｍ ａ ｘとすることができる。

これを従来の超仕上法である２０Ｈｚの低周波振動のみ
で鏡面加工を行う場合は３分実施しても１．５μｍ Ｒ
ｍ ａ ｘの凹凸面にしかできず、点在する深い疵は除
去できず、全面をむらなく均一な鏡面とすることはでき
ない。

本発明によると、先ず超仕上げ用砥石に低周波振動と超
音波振動を重畳させているので、本来の砥粒径に超音波
振動の振巾が加算された砥粒径で加工するのと等価の現
象となり、あたかも砥粒径が増大したのと同じ効果とな
り、＃３０００の砥石を見かけ上＃１０００程度の砥石
にして切削加工し、切削加工能率を著しく向上させ、次
に超音波振動を止めて本来の＃３０００の微細砥石とし
てこれに目づまりを生じさせて鏡面加工を行っているの
で極めて短時間に従来より平滑な鏡面を得ることができ
る。

なお磁わい振動子及び電磁バイブレータ−の代りに、滑
り子クランク、偏心カム、パルスモータ−１空気圧、油
圧、電れい振動子を用いてもよい。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明装置の一実施例正面図、第２図は本発明
方法及び従来方法による加工量と加工時間を示す図であ
る。 １・・・・・・工作物、 ４・・・・・・超仕上げ用砥石、 ５・・・・・・ 磁わい縦振動子、 ７・・・・・・電磁バイブレータ−０

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １ 超仕上用砥石に低周波振動と超音波振動を重畳して
   前研削を行い、次いで該超仕上用砥石に低周波数振動の
   みを与え該超仕上用砥石に目づまりを生じさせて鏡面加
   工を行う如くなした砥石に振動を与えて超仕上げを行う
   方法。 ２ 工作物の運動方向に対して直角方向に圧接運動する
   如く配設された超仕上用砥石に低周波振動発生装置と超
   音波発生装置を連結し、両装置を同時に及び低周波振動
   発生装置のみを単独に作動し得る如くなした砥石に振動
   を与えて超仕上げを行う装置。 ３１０〜２００Ｈ７程度の振動数と０．０８〜４間程度
   の振巾を有する低周波振動及び２０ ＫＨｚ程度の振動
   数と５〜５０μｍ程度の振巾を有する超音波振動を用い
   るようにした特許請求の範囲第２項記載の磁石に振動を
   与えて超仕上げを行う装置。