JPS5826890Y2 - 包装容器 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 この考案は包装容器に関し、容器本体に対する蓋体の被
着止定を簡単で確実に行なえるようにしたものである。

従来より合成樹脂シートからなる容器本体に同じく合成
樹脂シートからなる蓋体を被着止定させるには、部分的
に接着テープ、ホッチキス等で止定するか、もしくはゴ
ムバンドを掛けて止めるほか、容器本体と蓋体を熱可塑
性樹脂で形成して外周の縁部を熱融着させていたが、接
着テープ、ホッチキス、ゴムバンド使用によるものでは
蓋体の再開閉が頻繁に行なわれる場合には取扱い上不便
であり、また熱融着による場合には蓋体を取り剥がし難
く、仮に取り外し得たとしても再度の蓋体の被着止定に
は上記同様、接着テープ、ホッチキス、ゴムバンド等の
使用を要し、しかも熱融着個所を一旦剥離すると、その
部分は表面の地肌が悪くなり、外観上の体裁も良くない
ものであった。

そこで、この考案においては、上記従来の欠点および不
便を解消できるようにしたものであり、その構成として
は、合成樹脂シートにて形成された容器本体および蓋体
からなり、両者の外周で相対する縁部にそれぞれ舌片を
連或し、一方の舌片には外方への突出部を形成し、該突
出部は舌片先端側が低くなるように傾斜をつけ、また他
方の舌片には嵌入孔を形成し、該嵌入孔側の舌片を突出
部側の舌片側へ折曲し、嵌入孔へ突出部付の舌片を押入
することによって両舌片を保合可能に形成したことを特
徴としている。

次いで、この考案の実施態様について図を参照しながら
以下に例示する。

１０は容器本体、２０は蓋体であり、合成樹脂シート、
例えばポリスチレンシートにて形成されているもので、
図の実施例では容器本体１０と蓋体２０とが外周の一部
でヒンジ部３０を間に介して一体に成形されていて開閉
自在となっている（特に第３図参照）。

そして、ヒンジ部３０と対向する縁部において、容器本
体１０側の縁部１１には図示する場合下方への突出部１
３を有する舌片１２を連或し、該突出部１３は舌片先端
側が低くなるよう傾斜をつけてあって後述の嵌入孔への
押入をし易くしている。

そして蓋体２０側の縁部２１には嵌入孔２３を有する舌
片２２が連成されてあり、折曲用基端２４より容器本体
１０の舌片１２側へ折曲自在に形成されている。

嵌入孔２３は舌片２２を折曲して突出部１３付の舌片１
２を嵌入孔２３に押入し突出部１３にて嵌入孔２３の縁
部２５が係止できるよう形ｔｊ、されている。

従って、閉蓋時には突出部１３付の舌片１２を容器内方
側へ一旦押し込んでから、嵌入孔２３付の舌片２２を折
曲しく第５図ＩＩ参照）、突出部１３付の舌片１２か元
の位置へ復元するときに嵌入孔２３に突出部付の舌片１
２を押入し、弾性的な変形を利用して突出部１３を嵌入
孔２３に嵌入すれば突出部１３にて嵌入孔２３の縁部２
５が係止されるもので、このとき、折曲された舌片２１
が元へ戻ろうとする復元力により、嵌入孔２３の縁部２
５が突出部１３へ強く押し付けられ、容器の使用中に振
動等によって保合状態が解けて自然に開蓋してしまうこ
とが無く、常に確実に閉蓋しておける。

特に図示した実施態様のごとく突出部１３の傾斜が、先
端から途中までが緩傾斜で、途中から後端へかけて急傾
斜に形成した場合には、より一層確実に閉蓋できる。

そして開蓋時には、突出部１３付の舌片１２を容器内方
側へ押し込みながら突出部１３から嵌入孔２３を抜脱し
、嵌入孔２３付の舌片２２を水平に戻せば、突出部１３
付の舌片１２は元へ戻り係合状態が解かれる。

上記容器本体１０および蓋体２０を形成する合成樹脂シ
ートしては、発泡シートを使用することでき、ポリスチ
レン、ポリエチレン、ポリプロピレン。

ポリ塩化ビニルおよびこれらを主体とするコポリマー等
から製造される発泡シートが好適であって緩衝性、断熱
性に優れた容器を提供でき、閉蓋および保合も比較的柔
軟で弾性的な変形をさせ易い発泡シートゆえ好都合であ
る。

なお、容器本体１０と蓋体２０とを熱可塑性樹脂シート
にて別個に形成し、外周の一部で両者の縁部を熱融着さ
せて開閉自在なヒンジ部として形成することも可能であ
り、この場合には容器本体１０と蓋体２０を別素材の熱
可塑性樹脂シートで形成でき、例えば蓋体２０を透明に
容器本体１０を不透明に形成したり、蓋体２０と容器本
体１０の厚みを変えたり、蓋体２０を非発泡シートで容
器本体１０を発泡シートで形成するなど種々の実施が可
能となる。

また、ヒンジ部３０を設けずに蓋体２０と容器本体１０
を別個に形成し、両者の外周で対向する２個所の縁部に
、各々一対の舌片１２，２２からなる係合部を形成して
蓋体２０を容器本体１０に被着止定することもでき（第
６図参照）、蓋体２０と容器本体１０が着脱自在となり
、また両者の素材を変えて実施することも可能となる。

さらに、図示した実施例とは逆に、蓋体２０に突出部付
の舌片を形成し、容器本体１０に嵌入孔付の舌片を形成
しても実施可能である。

この考案は上記のごとく構成されており、容器本体１０
に蓋体２０を被着し、両者の舌片１２，２２を係合させ
るだけで簡単に固定でき一旦保合が完了し嵌入孔２３が
突出部１３で係止されれば、自然に離脱したすせず確実
に固定でき、一方上記嵌入孔２３を突出部１３から抜脱
し両舌片１２，２２の係合状態を解けば簡単に開蓋でき
る。

そして、これら舌片１２．２２等は単純な形状であるた
め容器本体１０や蓋体２０の成形性を害することはなく
製造コストが高くなるものでもない。

従って合成樹脂シートにて形成された容器本体１０およ
び蓋体２０からなる包装容器における蓋体２０の開閉ま
たは着脱を至極簡単にしかも確実に行なえることになり
、特に蓋体２０を開閉または着脱を再々行なう必要のあ
る場合には極めて好適なものである。

【図面の簡単な説明】

図はこの考案の実施態様を例示するものであり、第１図
は下方からの斜視図、第２図は上方からの斜視図、第３
図は断面図、第４図は係合部の拡大斜視図、第５図はそ
れぞれ係合前Ｉ、係合途中ＩＩ、係合完了後ＩＩＩを示
す断面図、第６図は変更例の断面図である。 １０・・・・・・容器本体、１１．２１・・・・・・縁
部、１２．２２・・・・・・舌片、１３・・・・・・突
出部、２０・・・・・・蓋体、２３・・・・・・嵌入孔
。

Claims (1)

1. 【実用新案登録請求の範囲】 １１合酸相脂シートにて形成された容器本体および蓋体
   からなり、両者の外周で相対する縁部にそれぞれ舌片を
   連或し、一方の舌片には突出部を形成し、該突出部は舌
   片先端側が低くなるように傾斜をつけ、また他方の舌片
   には嵌入孔を形成し、該嵌入孔側の舌片を突出部側の舌
   片側へ折曲し、嵌入孔へ突出部付の舌片を押入すること
   により両舌片を保合可能に形成したことを特徴とする包
   装容器。 ２、一方の舌片に形成した突出部の傾斜は、先端から途
   中までが緩傾斜で、途中から後端へかけては急傾斜に形
   成してなる上記実用新案登録請求の範囲第１項記載の包
   装容器。 ３、容器本体と蓋体とが外周の一部でヒンジ部を介して
   連或され開閉自在に形成されてなる上記実用新案登録請
   求の範囲第１項記載の包装容器。 ４、容器本体と蓋体とが別個に形成され、両者の外周で
   対向する２個所の縁部に各々一対の舌片からなる係合部
   を形成してなる上記実用新案登録請求の範囲第１項記載
   の包装容器。