JPS5822B2 - 定着装置 - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 本発明は電子写真複写機、印刷機等に於て、支持体上に
形成された粉像を加熱定着させる定着装置の改良に係る
もので、特に表面が弾性体で形成された定着ローラーの
耐久使用に於ける不均一な摩耗を修正することによって
長期間安定な定着を行なえるようにした定着装置に関す
るものである。

従来、熱源からの熱エネルギーを複写材及びその表面上
に形成された未定着粉像に伝達するために行なわれてい
る加熱方法には、大別すると赤外線加熱、熱板加熱、リ
ボンヒーター加熱等があるがこれらは発熱体、加熱素子
、複写材の相互間に空気の様な熱の不良導体を多かれ少
かれ介して熱を供給する加熱方法であり、熱効率が非常
に悪く装置も大型化する。

そこで、近来熱効率が良好で安全性が高く装置が小型で
済む熱ローラ一定着が頻繁に行なわれている。

熱ローラ一定着では１対のローラーを圧接し、その間を
粉像を形成した支持体を通すことにより、該支持体上の
粉像を支持体上に永久定着する。

そこで、良好な定着を得るためには、ローラー同志の接
触幅にツブ幅）を大きくすることが必要である。

このため、該ローラーの少なくとも一方の表面を耐熱弾
性体で形成しなければならない。

一般にはこの耐熱弾性体にはある種のシリコーンゴムが
用いられている。

然るに、シリコーンゴムは耐摩耗性に劣っているため、
長期の通紙により通紙部が非通紙部に比べてやせ細り、
そのため支持体のシワの発生、或いは周速の違い及び圧
の不均一による画像ズレの原因となる。

従来不均一な摩耗を防止するために、ローラーを軸方向
にずらす方法が知られているが、装置が大型化しコスト
アップにつながる。

本発明は上記の欠点をことごとく改良し、長期間安定な
紙送り及び良好な定着を行なうことができる定着装置を
提供するものである。

即ち、耐熱弾性ローラー表面に局部的に接剤部材を当接
し該ローラー表面を適宜接剤することにより、外径の不
均一をなくし、高性能の定着を得るものである。

以下、本発明の実施例について図面を用いて詳細に説明
する。

長期間通紙した場合の弾性体被覆ローラーは第１図に示
す如く通紙部が非常にやせ細り、被通紙部１ａ、１ｂと
の間に外径の差を生じ、これによって記録紙にシワが生
じ易くなる。

我々の行なった実験では、成る種のＲＴＶシリコーンゴ
ムを用いて、数万枚通紙を行なうと、通紙部と非通紙部
では、０．５ｍｍから０．８ｍｍ程度の外径の差を生じ
シワが発生し易い状態となった。

第２図に於て、１はシリコーンゴム等の弾性を有する離
型性物質で表面を被覆した定着ローラー、２は１に圧接
する圧着ローラー、３はローラー１゜２を加熱する加熱
源で、ハロゲンランプ等からできている。

４は非通紙部に設けられた定着ローラー１表面を接剤す
る部材であり、ローラー１に圧接している。

我々の行なった実験では、金属表面にテフロンコート等
の離型性物質をコーティングしたもの、或いは弗素樹脂
、珪素樹脂等の耐熱離型性物質で形成された定着ローラ
ー表面にシャープな形状の接剤部材を圧接することで良
好な結果を得た。

ローラー長は安定した紙送りをするためには最大通紙幅
よりも両端とも５ｍｍ以上は長いことが望ましく、該ロ
ーラーの非通紙部に上記接剤部材を当接しローラーの不
均一な摩耗を防止することができる。

第３図はＡサイズ、Ｂサイズの複写材を通紙する様な場
合の実施例である。

１は耐熱弾性離型体で形成された定着ローラー、２は耐
熱弾性体で形成された圧着ローラー、３はハロゲンラン
プ等の加熱源、５は熱良導体より成る加熱ローラー、６
は接剤部材である。

Ａサイズのみを数十枚通紙すると、通紙部と非通紙部に
は０．０５〜０．２ｍｍ程度の段差が生じる。

その後Ｂサイズの紙を通紙すると、シワが生じたり、ベ
タクロ画像に白抜けが生じたりする。

これは圧の不均一や周速の違いによって生じるものであ
り、径が一様であれば上記の問題は生じない。

そこで第３図に示す如く、Ａサイズ通紙時のみ、該接剤
部材６を定着ローラー１に当接させ、スタンバイ時或い
は、Ｂサイズ通紙時は、定着ローラー１から離脱するよ
うにソレノイドＳＬで制御すれば良い。

第４図は他の実施例である。

１はシリコーンゴム等の耐熱離型弾性体で形成された定
着ローラー、２は１に圧接する表面にテフロン被覆を有
する圧着ローラー、３，７はハロゲンランプ、赤外線ラ
ンプ等の加熱源、８は定着後の記録紙を定着ローラーか
ら確実に分離するための分離爪であり、耐熱離型性樹脂
或いは金属表面にテフロンコーティング等の離型性被覆
を施こしたものから成り、定着ローラー表面に単位長当
り、５〜１００ｇの力で圧接している。

９は接剤部材で定着ローラー１の分離爪の圧接していな
い部分に設置されている。

該接剤部材は分離爪と先端が同形状のものを同じ圧力で
定着ローラーに圧接させても良いし、他の形状のものを
用いても良い。

接剤部材９により分離爪による定着ローラー表面の不均
一な摩耗を相殺することが可能となり定着ローラーの外
径は常に一様であり。

長期間安定した定着を行なうことが可能である。

以上述べた様に本発明では、弾性を有するローラー表面
に局部的に接剤部材を当接することにより、ローラーの
外径を一定に保ち長期間安定な定着を行なうことが可能
である。

【図面の簡単な説明】

第１図は定着ローラーを示す図、第２図は本発明定着装
置の一実施例を示す図、第３図、第４図は定着装置の他
の実施例を示す図。 １・・・・・・定着ローラー、２・・・・・・圧着ロー
ラー、３・・・・・・加熱源。

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １ 粉像を形成した支持体を１対の回転体の間を通すこ
   とにより該粉像の定着を行なう定着装置において、前記
   １対の回転体のうち少なくとも一方の回転体の表面を弾
   性体で形成し、該弾性回転体の表面に局部的に接剤部材
   を当接することにより該弾性回転体の外径の不均一を解
   消することを特徴とする定着装置。 ２ 特定発明において、該接剤部材を前記弾性回転体に
   対し前記支持体のサイズに応じて接離自在に設けたこと
   を特徴とする定着装置。