JPS5934314B2 - 熱定着装置 - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 本発明は電子写真複写機等における熱定着装置に関する
ものである。

電子写真感光体上に形成した静電潜像を熱可塑性樹脂着
色粉末等によつて現像し、この粉末像を直接また転写紙
に転写して定着する場合、従来定着方式として加熱ロー
ラが一般に用いられており、この加熱ローラに粉末像を
担持する支持体を圧接することにより該粉末を融解して
支持体上に定着するようにしている。

この加熱ローラとしては、金属パイプまた金属パイプの
表面に薄い離型性体被覆を施こしたものがあり、これは
紙等の支持体との接触によつて生じるローラ表面の温度
降下は比較的に少ないが、しかしながら離型性効果が低
い欠点がある。

また加熱ローラとして、シリコン・ゴム等を表面にもつ
ローラを用い、このローラを外部から加熱して定着を行
なう方法があり、これはシリコン・ゴム或いはローラの
材質に種々のものを選択することができるので離型性等
にすぐれているが、しかしながらこの方法によると支持
体との接触によるローラ表面の温度降下が大きく定着の
安定性に劣る欠点がある。本発明は断熱性および弾力性
を有する加熱ローラ等の回転体を用いる定着装置におけ
る上記欠点を解決することを目的とし、支持体と接触す
る回転体表面の温度降下を最少限にし、安定した所定の
良好な定着を行ない得る定着装置を提供するものである
。

以下本発明を図面により説明する。

本発明は断熱性および弾力性の外周面を有する回転体と
、該回転体の外周面を外部から加熱する第１加熱手段と
、該回転体に圧接する圧接ローラと、を有し、支持体が
回転体と圧接ローラとの間で搬送されてトナー像が支持
体に加熱定着される熱定着装置において、上記支持体の
搬送により回転体の表面温度が低下することを補償する
ために、上記支持体の搬送に連動して回転体の外周表面
に外部から加熱作用を施こす第２加熱手段を有すること
を特徴とする熱定着装置である。第１図において、１は
パイプの外周面に厚いシリコン・ゴム等の断熱性および
弾力性のある材料層を設けた回転体としての定着ローラ
であり、２は定着ローラ１の外周面に紙等の支持体を押
圧する圧接ローラである。

なお図示していないが、圧？ローラ２の内部にヒーター
を配設し、その外周面の温度をコントロールするために
温度検知器等を設けるようになつている。

４，５は定着ローラ１の外周面に圧接さ八定着ローラを
その外表面から加熱するための加熱ローラで、内部にそ
れぞれヒータ４１，５１が配設されている。

６は粉末像７を担持する紙等の支持体であつて、粉末像
側が定着ローラ１の外周面に接触するように矢印の方向
に搬送されるようになつている。

支持体６は定着ローラ２の間を通過するとき定着ローラ
からの熱によつて粉末像７が融着される。支持体６には
、断続して送られるカツトシートまたは連続して送られ
るフアンフオールド紙等の連続シートが適用できるが、
本発明は特に連続シートを用いた力がその効果が顕著で
あるので、以下連，続シートを用いた場合について説明
する。第１図において、連続シート６が搬送されていな
いとき、圧接ローラ２は不図示の離接機構により点線示
の如く連続シートと共に定着ローラ１から離れた位置に
あり、連続シート６が搬送されると定着ローラ１に押圧
されて定着が行なわれるようになつている。第４図ない
し第６図は時間ｔと各ローラの表面温度Ｔｓとの関係を
グラフに示したものである。

上記装置において、連続シート６が搬送されていないと
き、表面温度ＴＳｌに加熱された加熱ローラ４または５
により定着ローラ１の表面温度はＴＳ２に保たれている
。時間ｔ１で圧接ローラ２が定着ローラ１に圧接してシ
ート６が搬送されると、定着ローラ１の表面温度は急速
に下がる。このとき定着ローラ１の表面温度は第４図に
示す如く温度Ｔｓまで下がつて安定し、シートが搬送さ
れなくなると定着ローラ１の表面温度は再びＴＳ２にな
る。｝ また、上記装置においてシート６が搬送されたとき、加
熱ローラ４または５の設定温度を第５図に示す如くＴＳ
４に切替えた場合、加熱ローラ４または５の表面温度は
徐々にＴＳ４となる。

このとき定着ローラ１の表面温度は、シート６の搬送当
初加熱ローラ４，５の表面温度がＴＳｌであるためシー
ト６の温度（略室温）によつて急速に冷やされて前述の
如くほぼＴＳ３まで下がるが、加熱ローラ４または５の
表面温度が高くなるために徐々に上昇して略々の温度Ｔ
Ｓ２に復帰し、この温度に保たれる。時間Ｔ２でシート
６の搬送が終わると同時に加熱ローラ４または５の設定
温度が再び切替えられてその表面温度は徐々にＴＳｌに
なり、定着ローラ１の表面温度はシートが搬送されない
ことにより一時温度ＴＳ２より高くなるが、加熱ローラ
４，５の表面温度がＴＳｌになるため再びＴＳ２に戻る
。従つていずれの場合も、定着ローラの表面温度が変化
して一定の定着を行なうことができない。本発明の実施
例は上記装置において、第１加熱手段としての一方の加
熱ローラ４は定着ローラ１に常時圧接し、第２加熱手段
としての他力の加熱口ーラ５はシート６の搬送に連動し
て定着ローラ１に離接するようにするもので、第１図は
定着状態を示し、第２図は定着前の状態を示すものであ
る。

第２図において、圧接ローラ２が定着ローラ１に圧接し
てシート６が搬送されると同時に加熱ローラ５が定着ロ
ーラ１の外周面に圧接する（第１図）。

第６図に示す如く定着前、加熱ローラ５の表面温度は温
度ＴＳ４に設定されており、定着ローラ１はそれより低
い温度ＴＳｌで安定している。シートが搬送されて温度
ＴＳ４の加熱ローラ５が定着ローラ１に圧接しない場合
には定着ローラ１はＴＳ２からＴＳ３の温度に点線示の
如く徐々に降下するが、しかしながら加熱ローラ５が定
着ローラ１に圧接すると、定着ローラ１の温度降下がこ
の加熱ローラ５によつて補償さへ定着ローラ１の表面温
度はシート搬送の有無にかかわらず常に−ー定に保た八
従つて安定した一定の状態で良好な定着を行なうことが
できる。第３図は本発明の更に他の実施例を示すもので
、加熱ローラ５の代りに定着ローラ１の外周部近傍に第
２加熱手段としての赤外線ランプ１０と反射鏡１１を配
設し、シートの搬送に連動してランプ１０を作動させる
ことにより定着ローラ１の外周面を輻射熱で加熱するも
のである。

なお本発明の回転体としては定着ローラ１を厚いゴム質
のエンドレスベルトに構成しても構わない。

支持体として連続シートを用いる場合について説明した
が、カツトシートを用いる場合は、予じめ圧接ローラ２
を常時定着ローラ１に圧接しておき、加熱ローラ５を接
触位置、非接触位置に移動するようにしても構わない。

以上のように上記各実施例は支持体の搬送に応じて断熱
性および弾力ｈの、本発明の回転体としての定着ローラ
の外周面を加熱するようにしたので通紙による定着ｕ−
ラの表面温度の降下がほとんどなくなり、一定の良好な
定着を行なうことができ、定着ローラとして離型性の良
いゴム材料を用いても温度降下を補償して一定の温度で
定着を行なうことができる。

本発明は上記説明から明らかなように、断熱性、弾力性
を有する回転体の表面温度の降下を防止でき所望の良好
な定着を行うことができる。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明定着装置の１実施例の定着状態を示す概
要図、第２図は定着前の状態を示す図、第３図は他の実
施例を示す概要図、第４図〜第６図は時間ｔと各ローラ
の表面温度Ｔｓとの関係を示すグラフ。 １・・・・・・定着ローラ、２・・・・・・圧接ローラ
、４，５・・・・・・加熱ローラ。

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １ 断熱性および弾力性の外周面を有する回転体と、該
   回転体の外周面を外部から加熱する第１加熱手段と、該
   回転体に圧接する圧接ローラと、を有し、支持体が回転
   体と圧接ローラとの間で搬送されてトナー像が支持体に
   加熱定着される熱定着装置において、上記支持体の搬送
   により回転体の表面温度が低下することを補償するため
   に、上記支持体の搬送に連動して回転体の外周表面に外
   部から加熱作用を施こす第２加熱手段を有することを特
   徴とする熱定着装置。 ２ 特許請求の範囲第１項において、該第２加熱手段が
   該支持体の搬送に連動して該回転体の外周面に離接する
   加熱ローラであることを特徴とする熱定着装置。 ３ 特許請求の範囲第１項において、該第２加熱手段が
   該支持体の搬送に連動して該回転体の外周面を輻射熱で
   加熱することを特徴とする熱定着装置。