JPS582273B2 - ボウシヨクザイ - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 本発明はアルミン酸ソーダにコハク酸ソーダ、グルコン
酸ソーダのようなキレート化合物を配合することにより
開放循環式冷却水系の防食に、重クロム酸塩、亜鉛化合
物、重合燐酸塩を用いずとも良好なる防食効果を得んと
するものである。

開放式循環冷却水系の防食剤として従来迄は、重クロム
酸塩、亜塩化合物、重合燐酸塩が用いられて来たが、此
等の防食剤には次の問題が起こって来た。

１ 重クロム酸塩、亜鉛化合物は人体に悪影響を与える
点より排水規制が設けられ実質上使用出来なくなって来
た。

２ 重合燐酸塩は現在排水規制は設けられていないが、
これらを河川、湖水、海中に放出することにより水中の
富栄養化が起こり、海水に赤潮が発生し漁業に問題を与
えて来た。

以上の問題を解決するために今迄に種々の防食剤の研究
が行なわれて来た。

例えば亜硝酸ソーダ、安息香酸ソーダ、硅酸ソーダ等で
あるが、これらも上記の防食剤と比較すれば、その防食
効果は数段と悪く実用性に乏しかった。

本発明者等はアルミン酸ソーダを主体にしそれにキレー
ト化合物即ちグルコン酸ソーダ、コハク酸ソーダを配合
することによって著しい防食効果を発揮することを発見
した。

以下本発明に係る防食剤の効果について述べると、 １ 重クロム酸塩、重合燐酸塩併用の場合と比較してそ
れ以上の防食効果を示す。

２ 重クロム酸塩、亜鉛化合物のように排水規制にか一
らず特別の処置をする必要がない。

３ 重合燐酸塩の如く水の富栄養化を起こすことがない
。

４ 本発明に係る防食剤はスケール発生の弊害を起こす
ことがない。

５ 使用量は２０〜５０ｐｐｍで充分であり低コストで
処理が可能である。

以下実施例をもって本発明に係る防食剤の効果を詳記す
る。

実施例 流速１ ｍ ／ ｓｅｃの循環水中に試験用金属片ＪＩ
ＳＧ−３ １ ４ １ （ＡＡ−１ ２ ０サンドペー
パで研磨表面積約３２一重量約１１ｇ）を図一■のよう
な循環器に平行に設置し、５０℃で１０日間防食試験を
行なった。

上記の試験方法で本発明に係る防食剤と従来の防食剤と
の比較結果を表一■に示す。

この時に使用した水の分析値を表一■に示す。

以上の実施例に示した如く本発明に係る防食剤は従来の
防食剤のように有害物質を含まず効果的な金属防食剤で
ある。

換言すれば、公知例における重クロム酸カリが人体に傷
害を及ぼすことについては多言を要せず、ヘキサメタ燐
酸ソーダにあってはそれが赤潮を誘発することについて
周知の事実とされて居り、塩化亜鉛の有毒性についても
今更多言を要せず、本発明は上記実施例に示すように、
法的規則にか＼らないは勿論、些かも人体に害毒を及ぼ
すおそれがないという著大なる効果を発揮することがで
きる発明に係れるものである。

猶、アルミン酸ソーダに混合するコハク酸ソーダ、グル
コン酸ソーダの外ソーダ灰、亜硫酸ソーダ等を添加する
ことも可能である。

【図面の簡単な説明】

図面は循環水の温度調節装置の正面図を示す。 １は加温ヒータ、２は循環用ポンプ、３は温度調節器、
４はテストビース保持板、５は水のタンク、矢印は水流
方向を示す。

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. １ アルミン酸ソーダ５０〜７５％にコハク酸ソーダ、
   グルコン酸ソーダの一種又は二種５０〜２５％を混合し
   たものを主成分とする金属防食剤。