JPS5822207Y2 - デイスプレイ用フイルム

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【考案の詳細な説明】本案は印刷技術を利用して製作したディスプレイ用フィ
ルムに関し、殊に電飾看板用として利用価値の高い考案
である。

既存のこの種ディスプレイ用フィルムとしては、第１図
に示すように透明なフィルムに写真感光させたものはあ
ったが、フィルム形状が大きくなると材料費が高騰して
製作費が急増する等の問題があった。

しかもこうして得たフィルムはそのまま使用できず、自
ペンキで裏打ち若しくは拡散膜を施して光源側を陰蔽す
る必要がある等、その製作工程は極めて煩雑であった。

本案はこうした事情に鑑み開発したもので、基板に表面
を荒したプラスチックスフィルムを用いることに依り、
写真撮影でなく印刷技術の利用を可能にして前述の欠陥
を消却し、以って新しい用途を拡大せんとするものであ
る。

なお一般に電飾用看板としては、光源が外部がら分らな
い程度に透光性を必要とするので、単にアート紙に印刷
を施したものはそのまま使用できない。

そこで本案のように透光性を残したフィルムが必要とな
るのである。

以下本案に係るディスプレイ用フィルムにつき詳説する
に、その構成は、外面１Ａを微細に荒し、透光性を残し
て透明でなくしたアセテート又はポリエステル等のフィ
ルム１の少なくとも二枚に、同一の印刷を施し、これを
重ね合せるようにしたことを特徴とする。

なお荒すべき面は表面だけに限らず裏面も対象としてい
る。

図面は本案の通好なる実施例を示すもので、第２図は各
印刷したフィルムを示す説明図、第３図は重ね合せた状
態のフィルムを示す説明図である。

なお第１図の従来例のものは、フィルムが透明な状態が
明らかであるように裏打ちの白ペンキ等は省略しである
。

第２図の各フィルムに施した印刷画像は、一枚では一般
の印刷紙のそれと比べ彩度が悪いが、これを少なくとも
二枚重ねると同等以上の彩度の画像が得られる。

第２図と第３図における画像の描き方の相違はこの関係
を表わしている。

即ち、第２図の点描部分は印刷を施していない荒ら地の
部分を示す。

なお図中、２は光源を示す。

本案に係るテ゛イスプレイ用フィルムの構成は叙上の如
くであるが、その構成から次のような特有の効果が奏す
る。

即ち、本案フィルムは表面を荒しであるから（表面を荒
すのは例えばマット加工等に依る）、一般のフィルムと
比べ印刷が可能であり、またこの印刷したフィルムを重
ねることで一般の印刷紙と同等以上の彩度を得ることが
できる。

従って従来撮影フィルムを使ったテ゛イスプレイ用のも
のと同様に使用できることは勿論、サイズの大きいもの
程撮影より印刷の方が低置につくからコストの低減が図
られる。

また本案フィルムの表面は微細に荒されているから、不
透明状態となって、表面から直接光源を透かし見ること
ができず、従来タイプのようにフィルム表面をペンキ等
で裏打ちすることがなく、作業が著しく省力できる等実
用的効果が大きい。

【図面の簡単な説明】

図面第１図は従来例を示す斜視図、第２図は各フィルム
の説明図、第３図は使用状態図である。１・・・・・・フィルム、１Ａ・・・・・・同上外面。

【実用新案登録請求の範囲】

外面１Ａを微細に荒し、透光性を残して透明でなくした
アセテート又はポリエステル等のフィルム１の少なくと
も二枚に、同一の印刷を施し、これを重ね合せるように
した、ディスプレイ用フィルム。