JPS5821815B2 - 固体電解コンデンサ用陽極体 - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 本発明は、固体電解コンデンサに関するものであり、特
には固体電解コンデンサ用のプレスされた陽極体に関す
るものである。

固体電解コンデンサは斯界で周知されておりそして例え
ば米国特許第３，１６６，６９３号及び米国特許第２，
９３６，５１４号に記載されている。

このような装置において使用される陽極要素は、例えば
タンクルのような陽極酸化しうる金属のプレス粉末体を
形成することにより作製される。

その後、プレス体は加熱されて陽極酸化性金属の多孔性
焼結体を提供する。

この焼結体は公知の従来技術を使用する電解コンデンサ
用陽極として使用される。

例えば米国特許第３，６８６，５３５号に例）示される
型式の平板形状においてこのような陽極を提供すること
がしばしば所望され、そしてこのような陽極はまた上記
特許に記載されるもの以外に例えば成型エポキシ樹脂被
覆包みこみ式コンデンサにおいても使用される。

このような平板状成形体体を作製する過程において、プ
レスされた陽極酸化性金属粉末のプレスされた平板状成
形体が調製されそして後上述したように加熱されて焼結
体を提供する。

この焼結過程において、平板状プレス金属体はしばしば
変形する、例えば反りを生ず）る。

歪曲の原因は一般にプレス体の様々の部位におけるプレ
ス金属密度の一様性が欠けることによると考えられる。

歪曲化は最終コンデンサ体の電気的性質に悪影響を及ぼ
さないが、例えばリード線の不整合、エポキシ樹脂被覆
の不完全性、陽極；が所定のコンデンサ包装体寸法に合
わないことと云った重大な不利益が存在する。

従って、本発明の目的は、焼結に由る変形から起因する
歪曲化の有害な影響を最小限とするような陽極酸化性金
属のプレスされた陽極体を提供すンることである。

以下、図面を参照しながら具体的に説明する。

本発明に従う陽極体は、比較的狭い側面を具備しそして
短い方の中心軸線に垂直な実質上対称形の細長い断面を
具備し、断面の長さが断面の巾よ１り実質上大きくそし
て巾がその中央における最大寸法から陽極体の比較的狭
い側面における最小寸法まで変化するような陽極酸化性
金属の板状陽極体から成る。

第１及び１３図は例えばクンクル粉末をプレスして成形
された先行技術の陽極体１０を示し、これには従来方式
での処理過程中その短い方の中心軸線１３において圧入
或いは溶接により立上りワイヤ１２が接合されている。

先行技術の陽極体１０は第１ａ図に示されるような矩形
状断面を有し、その長さ１４はその巾１６より例えば２
〜１０倍大きい。

プレス陽極体１０の高さ１８は通常、巾１６の約１〜８
倍である。

プレス体１０の比較的狭い対面側面は例示されるように
実質上平行である。

米国特許第３，０９３，８８３号に記載されるような公
知の技術に従えば、第２図に示されるように、プレス陽
極体１０は焼結されて焼結多孔体１０′を形成し、そし
て焼結体１０′は陽極酸化されて電解質（酸化物）層が
形成され、そしてこれは銀或いは銅のような電導性材料
の端子２０でもって被覆される。

正端子リード線２２は立上りワイヤ１２に２４において
溶接されそして負端子リード線２６は端子２０にろう接
されて電気コンデンサを提供する。

これには一般にエポキシ樹脂被覆２Ｂが設けられる。

エポキシ樹脂被覆の形成は、第２ａ図に示されるような
型３０を使用する周知の技術によって従来態様で達成さ
れつる。

第２ａ図において、コンデンサは、例えば既に付設され
たリード線２２及び２６の厳密な位置付けによってまた
幾つかの場合には型自体に埋設される従来型式の収縮自
在のピン配列体の追加的使用によって心合状態にある。

型３０には液状エポキシ樹脂が充填され、これはその場
で凝固せしめられそしてエポキシ樹脂被覆２８を形成す
る。

第２及び２ａ図は焼結平板状陽極体１０′が焼結中歪ま
なかった理想的状態を表す。

しかしながら、非常にしばしば、プレス陽極体は第２ｂ
図に１０“で示されるような形状に焼結中歪開化する、
例えば反りかえる。

１０“のような歪んだ形のものが第２ｃ図に示されるよ
うに型３０′内に置かれそして心合される時、比較的鋭
尖な縁辺３２は型に接近しそしてエポキシ樹脂被覆２８
を通して透視しうるような状態となったり或いは露出す
る恐れがあり、これはきわめて所望されないものである
。

更に、陽極体１０“はそれが型３０の剛性部材と直接的
に接触状態になるならそこに賦与される応力により破損
される可能性もある。

この望ましからざる状況は、本発明においては、第３３
及び３ｂ図に４０で示されるような形状の板状プレス陽
極体の使用により回避される。

本発明に従う陽極体においては、短い方の中心軸線４４
に垂直な細長い断面４２は、軸線４４に関して対称形で
ありそして長さ４８より相当に小さい、例えば′−〜１
の巾５８を有しそして中心軸線４４１０ における最大寸法から該軸線から一番離れた側面５０に
おける最小寸法まで変化する。

このような断面の形状は焼結中の反りに抵抗する。

最小巾４６は中心軸線における最大中５８の約０．２〜
０．９倍、好ましくは０．４〜０．７倍とすべきである
。

このような条件下で、例えば１６００〜２２００℃の通
常温度での焼結過程中第３ｂ図に６０において示される
ようにして陽極体の反りがたとえ起ってもそれは第２ｃ
図のと同様のエポキシ樹脂被覆付コンデンサ構成体中に
容易にそして余裕をもって収容されうる。

第３ｂ図のエポキシ樹脂被覆付コンデンサ装置において
、第４及び４ａ図にも例示されるように、陽極体の縁は
エポキシ樹脂被覆の表面に近寄らずそしてコンデンサリ
ード線の実質上の整列状態が維持される。

第３ａ図は、従来型式の平板状陽極体１０と同じ最終的
電気的性質を持つ本発明に従うプレス陽極体４０を提供
する為の技術を表す。

第３図を参照すると、陽極体１０において使用されたの
と同重量の陽極酸化性金属粉末が陽極体４０を形成する
のに使用されそして両陽極体４０及び１０の高さは同一
である。

陽極体４０の断面は、適当に形状づけられたダイ及び従
来型式のプレス技術を使用して、上述したように本発明
に従う第３ａ図に示されるような六角状に調節される。

陽極体４０を作製するのに使用されるすべての工程条件
及び第４及び４ａ図に示されるような最終コンデンサを
作製する続いての工程段階は陽極体１０に対するのと同
じである。

上述した六角断面は製造の容易さに由り本発明の好まし
い具体例であるが、第５ａ図に７０で示されるような実
質上楕円状の曲線状断面或いは曲線−直線組合せ断面及
び本発明に従う六角状の断面をおおよそ輪郭とる他の断
面も満足すべきものである。

また、第５図に示されるような幾分斜めになった傾斜上
下表面を持つ陽極体も本発明に従う範囲のものである。

本発明のプレス陽極体の別の利点は、中実軸線において
提供される巾の増大であり、これはプレス陽極体の形成
中立上りワイヤの所望の整合を容易としそして立上りワ
イヤとの継目における陽極体の堅牢さを増す。

これは大半のコンデンサアノードの小寸法に鑑みて有意
義である。

例えば、本発明に従う代表的プレス陽極体は次の寸法を
有している：゛ 高さ ０．２２５インチ （５，７２ｍｍ）断面
長さ ０．３１０ ｔｔ （７，８７ｍｍ）最
大断面中 ０．０５０ ／／ （１，２７ｍｍ）
最小断面中 ０．０３０ ｆｔ （０，７６ｍｍ
）

【図面の簡単な説明】

第１及び１ａ図は従来技術の平板状プレス陽極体を示す
。 第２．２ａ、２ｂ及び２０図は平板状陽極体とエポキシ
樹脂被覆とを具備する先行技術の固体電解コンデンサを
示す。 第３．３ａ、３ｂ。４．４ａ、５及び５ａ図は本発明の
具体例を示す。 １０ニブレス陽極体（先行技術）、１２：立上りワイヤ
、１３：短い方の軸線、１４：長さ、１６：巾、１８：
高さ、１０′：焼結多孔陽極体、［２０：端子被覆層、
２２：正端子リード線、２６：負端子リード線、２８：
エポキシ樹脂被覆、３０：型、４０ニブレス陽極体（本
発明）、４４：短い方の中心軸線、４２：断面、４８：
長さ、５８：巾、５０：側面。

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １ 比較的狭い側面を具備しそして短い方の中心軸線に
   垂直な実質上対称形の細長い断面を具備し、該断面の長
   さが該断面の巾より実質上大きくそしてその巾がその中
   央における最大寸法から比較的狭い側面における最小寸
   法まで変化している、陽極酸化性金属の固体焼結体から
   成る固体電解コンデンサ用陽極体。 ２ 断面が六角形状であるような特許請求の範囲第１項
   記載の陽極体。 ３ 陽極酸化性金属がタンタルであるような特許請求の
   範囲第１項記載の陽極体。