JP3191715B2 - 固体電解コンデンサとその製造方法 - Google Patents

固体電解コンデンサとその製造方法

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JP3191715B2 JP06072497A JP6072497A JP3191715B2 JP 3191715 B2 JP3191715 B2 JP 3191715B2 JP 06072497 A JP06072497 A JP 06072497A JP 6072497 A JP6072497 A JP 6072497A JP 3191715 B2 JP3191715 B2 JP 3191715B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、通信用機器、電子
機器などに用いられる固体電解コンデンサに開し、特に
陽極体を改良したチップ型の固体電解コンデンサに関す
る。
【0002】
【従来の技術】従来のこの種の固体電解コンデンサとし
て、例えば、実開昭60−66023号公報に示すもの
は、図4にその断面構造を示すように、タンタルなどの
弁作用金属の微粉末を焼結して形成した角形平板状の陽
極体31の一端部に、他の部分よりも成形密度を大きく
した凸部32を設け、この凸部32に設けた穴内にタン
タルなどからなる陽極用リード線33の一端部を埋め込
む。そして、中間部に外装34を設けるとともに、この
外装34を挟んで陽極体31の外側に陰極電極35を、
前記凸部32側に陽極電極36をそれぞれ形成してい
る。しかしながら、この構成では、陽極体31の内部に
陽極用リード線33が埋め込まれているため、陽極用リ
ード線33が占める体積分だけコンデンサの容量が低減
されてしまい、小型でかつ大容量のコンデンサを得るこ
とが難しいという問題がある。
【0003】このため、例えば、特開平7−10620
5号公報に示すコンデンサが提案されている。この電解
コンデンサは、図5に示すように、タンタルなどの弁作
用金属の微粉末を焼結して形成した陽極体41に突起4
2を設けている。そして、この陽極体41の外面に固体
電解質層43、第一陰極層44を形成し、外装45で被
覆する。また、この外装45が存在しない前記陽極体4
1の端部には第二陰極層46を形成し、また、前記突起
42の長さ方向の中間部には端部に撥水性絶縁樹脂47
を形成し、その上でそれぞれに電極48,49と半田層
50,51とを設けている。ここで、前記撥水性絶縁樹
脂47を形成することにより、電極49が突起42と外
装45との間から内部に進入することが防止される。こ
の構成では、陽極体41の内部にリード線が埋め込まれ
ることがないために、陽極体41の体積を有効利用で
き、小型でかつ大容量のコンデンサを得る上では有利と
なる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、この図
5に示したコンデンサの構造では、第一陰極層44を形
成する際に、陽極体41の外側から毛細現象による電解
貫のはい上がりが生じ、これが突起42との境界部にま
で達すると電気的な短絡状態が生じ、コンデンサの性能
が著しく害されるという問題が生じる。また、突起42
の長さ方向の中間部に撥水性絶縁樹脂47を形成してい
るために突起42の長さが長くなり、これにより陽極体
41の体積効率がその分低下される上に、コンデンサ全
体の重心が突起42側に偏ることになる。そのため、こ
の固定電解コンデンサを実装基板に半田実装する際に、
コンデンサが重心側を下方に向けて立設状態となる、い
わゆるマンハッタン現象が生じ、実装不良が生じるおそ
れがある。
【0005】本発明の目的は、電気的な短絡を防止して
コンデンサの性能を高めるとともに、体積効率を向上し
かつ実装時のマンハッタン現象の発生を防止することが
可能な固体電解コンデンサとその製造方法を提供するこ
とにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明の固体電解コンデ
ンサは、弁作用金属からなる陽極体にはコンデンサの長
さ方向に沿う一端面に金属密度の高い突起が一体に設け
られ、かつその表面には固体電解質層と陰極層が設けら
れ、前記突起と陰極層の一部が露出された状態で外装が
形成され、これらの露出部分にそれぞれ電極が形成さ
れ、さらに前記突起はコンデンサの重心が少なくともコ
ンデンサの長さ方向の略中央に位置されるようにその形
状、寸法が設定されていることを特徴とする。また、本
発明では、前記突起が形成されている前記陽極体の一端
面には、前記突起の周囲に撥水性絶縁樹脂が設けられて
いる。重心がコンデンサの長さ方向の略中央位置に設定
されることで、コンデンサの実装時におけるマンハッタ
ン現象が防止される。また、陽極体の突起形成面に撥水
性絶縁樹脂が形成されることで、陰極層の形成時におけ
るはい上がりが防止でき、電気的短絡が防止される。
【0007】また、本発明の固体電解コンデンサの製造
方法は、弁作用金属を所定の形状に加工して陽極体を形
成する工程と、この陽極体の一端面を圧縮して突起を形
成する工程と、前記陽極体の一端面の前記突起の周囲に
撥水性絶縁樹脂を形成する工程と、前記陽極体の前記一
端面を除く表面に固体電解質層を形成する工程と、前記
固定電解質層の上に第一陰極層を形成する工程と、前記
突起と反対側の端面における前記第一陰極層上に第二陰
極層を形成する工程と、前記突起と前記陽極体の反対側
の端面領域の前記第一陰極層を除いて外装を形成する工
程と、前記外装から露呈されている前記突起と第二陰極
層の表面にそれぞれ電極を形成する工程とを含んでい
る。
【0008】
【発明の実施の形態】次に、本発明の実施形態を図面を
参照して説明する。図1は本発明の実施形態の断面図で
ある。タンタルなどの弁作用金属の微粉末を焼成して形
成した陽極体11の一端部に形成密度の高い突起12が
形成されている。そして、前記陽極体11と突起12の
境界領域の陽極体11の一端面に撥水性の絶縁樹脂21
が選択的に形成され、さらに陽極体11の周面にはコロ
イダルカーボンと銀ペーストからなる固体電解質層1
3、第一陰極層14が形成される。そして、この第一陰
極層14の周囲に外装16が形成され、この外装16か
ら露出される前記第一陰極層14の端面に第二陰極層1
5が形成され、前記突起12と第二陰極層15の各端面
にそれぞれ電極17,18が形成され、さらにその上に
半田層19,20が形成されている。
【0009】ここで、前記突起12は、図2に示すよう
に、コンデンサの長さ方向の寸法を縦寸法、これと垂直
な方向の寸法を横寸法としたときに、陽極体11の縦寸
法をCとし、横寸法をDとし、同じく突起12の縦寸法
をA、横寸法をFとし、さらに陽極体11と突起12の
横方向の寸法差E、撥水性絶縁樹脂21の厚さBを用い
ると、次式の関係を満たす寸法に形成される。 D・(A+B)=α・C・F ここで、F=D−2Eである。また、αは陽極体11と
突起12の密度の比率を表しており、その値は18〜2
2の範囲が適している。そして、この場合、突起12の
縦寸法であるA寸法、すなわち突起12の長さ寸法は可
及的に短くし、その上で前記式を満たすように他の寸法
を設定する。これにより、最終的に形成される固体電解
コンデンサの重心位置が、当該コンデンサの長さ方向の
略中央に位置されることになる。
【0010】前記した固体電解コンデンサの製造方法を
説明する。先ず、タンタルの微粉末を角型状にプレス成
形したのち、この成形体の一方の端部のみを再度プレス
することにより成形密度の高い突起12を形成する。次
に、この成形体を焼結して一端部に突起12のある陽極
体11を形成する。次いで、突起12と陽極体11の境
界領域となる陽極体の端面に撥水性の絶縁樹脂21を塗
布する。その上で、図3に示すように、治具Jにより突
起12を握持し、陽極体11の部分を化成液Cに浸漬
し、陽極酸化法により陽極体11の周面に誘電体被膜を
形成する。次に、同様にして硝酸マンガン溶液中に浸漬
して液を含浸し、これを焼成する工程を複数回繰り返し
て二酸化マンガン層を形成する。これにより、誘電体被
膜と二酸化マンガン層からなる固体電解質層13が形成
される。さらに、その上からコロイダルカーボンと銀ペ
ーストを塗布して第一陰極層14を形成する。
【0011】次いで、突起12と反対側の陽極体11の
端面において前記第一陰極層14の表面に銀ペーストを
塗布して第二陰極層15を形成する。そして、前記陽極
体11を液状もしくは粉末状の樹脂内に浸漬したり、固
体樹脂をモールディングすることによって、突起12の
先端部分と第二陰極層15の一部分を除いて陽極体11
を絶縁性樹脂で被覆し外装16を形成する。その上で、
突起12が外装16から霞出している先端部分に被覆し
た絶縁樹脂をサンドブラスとなどにより除去する。その
後、銀や銅を主成分とする金属塗料中に陽極体11を浸
漬して電極17及び18を形成し、さらに陽極体を半田
中に浸漬して電極17及び18の表面に半田層19及び
20を形成する。これにより、図1に示した固体電解コ
ンデンサが完成される。
【0012】このように構成されたコンデンサでは、陽
極体11の一方の端部に突起12を設け、この突起12
を介して陽極体11に接続される陽極側の電極18を形
成するため、陽極体11の体積効率を高めることがで
き、小型で大容量のコンデンサが構成できる。特に、突
起12は図5の従来構成のようにその中間部に撥水性の
絶縁樹脂を形成する必要がないために長さ寸法が短くで
き、しかも陽極体11との接続面積が大きいために体積
効率を図5の構成のものよりも大きくでき、この結果、
通電面積が大きくとれるためにインピーダンス特性が向
上できる。また、突起12の寸法を前記した式を満足す
る範囲に設定することで、コンデンサ全体の重心を、体
積中心に近い位置に設定することができる。これによ
り、この固体電解コンデンサを実装基板に半田リフロー
等により実装する際におけるマンハッタン現象が防止で
き、実装不良を防止することができる。
【0013】一方、突起12は陽極体11よりも金属密
度が高められており、しかも突起12の周囲の陽極体1
1の端面には撥水性絶縁樹脂21が形成されているた
め、陰極層を形成する際に電解質のはい上がりが抑制で
き、これが突起にまで達することによって生じる電気的
短絡を防止し、コンデンサの信頼性を向上することが可
能となる。
【0014】
【発明の効果】以上説明したように本発明は、陽極体の
一端面に密度の高い突起を設け、その上で固体電解質
層、第一および第二の陰極層、外装、電極を形成して固
体電解コンデンサを形成しており、しかも前記突起はコ
ンデンサの重心がコンデンサの長さ方向の略中央に位置
されるように形成されているので、リード線を陽極体に
埋め込む必要がなく、陽極体における体積効率が向上さ
れて小型でかつ大容量のコンデンサを得ることができと
ともに、コンデンサの重心位置設定により実装時のマン
ハッタン現象を防止して実装不良を防止することができ
る。また、陽極体の一端面に撥水性絶縁樹脂を形成して
いることにより、陰極形成時における電解質のはい上が
りによる電気短絡を防止することができる。さらに、突
起と陽極体とが接触されている面積が可及的に大きくで
きるので、その通電面積が大きくでき、コンデンサのイ
ンピーダンス特性を向上することも可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の固体電解コンデンサの一実施形態の断
面図である。
【図2】図1のコンデンサにおける陽極体と突起との寸
法関係を示す図である。
【図3】図1のコンデンサの製造方法の工程一部を示す
模式的な図である。
【図4】従来の固体電解コンデンサの一例の断面図であ
る。
【図5】従来の改良された固体電解コンデンサの一例の
断面図である。
【符号の説明】
11 陽極体 12 突起 13 固体電解質層 14 第一陰極層 15 第二陰極層 16 外装 17,18 電極 19,20 半田層 21 撥水性絶縁樹脂

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 弁作用金属からなる陽極体に、誘電体被
    膜、固体電解質層及び陰極層を形成し、外装で被覆した
    固体電解コンデンサにおいて、前記陽極体はコンデンサ
    の長さ方向に沿う一端面に金属密度の高い突起が一体に
    設けられ、前記外装は前記突起と前記陰極層とを露出し
    た状態に形成され、これらの露出部分にそれぞれ電極が
    形成され、かつ前記突起はコンデンサの重心が少なくと
    もコンデンサの長さ方向の略中央に位置されるようにそ
    の形状、寸法が設定されていることを特徴とする固体電
    解コンデンサ。
  2. 【請求項2】 前記突起が形成されている前記陽極体の
    一端面には、前記突起の周囲に撥水性絶縁樹脂が設けら
    れている請求項1の固体電解コンデンサ。
  3. 【請求項3】 弁作用金属を所定の形状に加工して陽極
    体を形成する工程と、この陽極体の一端面を圧縮して突
    起を形成する工程と、前記陽極体の一端面の前記突起の
    周囲に撥水性絶縁樹脂を形成する工程と、前記陽極体の
    前記一端面を除く表面に固体電解質層を形成する工程
    と、前記固定電解質層の上に第一陰極層を形成する工程
    と、前記突起と反対側の端面における前記第一陰極層上
    に第二陰極層を形成する工程と、前記突起と前記陽極体
    の反対側の端面領域の前記第一陰極層を除いて外装を形
    成する工程と、前記外装から露呈されている前記突起と
    第二陰極層の表面にそれぞれ電極を形成する工程とを含
    むことを特徴とする固体電解コンデンサの製造方法。
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