JPS5820711Y2 - 側溝蓋 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 この考案は側溝蓋に関する。

側溝蓋は人、車輛などの側溝への落ち込みを防止して道
路交通の安全を確保する上で重要であるとともに、側溝
への土砂流入を防止しつつ良好な通水性を発揮する必要
がある。

この点従来の側溝蓋では土砂流入防止機能または通水機
能のいずれか一方のみが重視され、他方の機能が犠牲に
なっていた。

例えば従来例として■側溝を完全に密閉してしまう板状
の側溝蓋や■メタルラスによって構成された側溝蓋など
あったが、従来例■では通水性が不良であるため雨天時
などに路面に溜り水を生じ、従来例■では側溝内に多量
の土砂が流入して側溝清掃が極めて煩雑になる。

この考案はこのような従来の問題点を解消すべく創案さ
れたもので、充分な土砂流入防止機能と充分な通水機能
とを合せ持つ側溝蓋を提供することを目的とする。

この考案に係る側溝蓋は、平板状の蓋にその上面へ膨出
する多数の突起を形威し、この突起の上方部に排出孔を
穿設し、さらに蓋に脚片および吊り上げ孔を併設したも
ので、この突起の周囲に滞溜した水をオーバーフロー水
として排水孔内に流入させるものである。

次にこの考案に係る側溝蓋の一実施例を図面に基づいて
説明する。

第１図ないし第４図において、平板状の蓋１には、側溝
４の左右両側に載置すべき側片ＩＡ’を残してその上面
１Ａに、多数の断面円形状に膨出する突起２が配列形成
され、突起２には、その上方部２Ｔに排水孔３が穿設さ
れている。

すなわち排水７Ｌ３は上面１Ａよりも高位置において開
口しているので、排水孔３内に流入する水は、突起２の
周囲に一旦溜留して突起２の周囲に土砂を沈澱させた後
に、オーバーフロー水として排水孔３内に至る。

これによって側溝４内への土砂流入が防止され、かつ排
水孔３が多数設けられたことによって充分な通水性が保
証されている。

突起２はこのような土砂流入防止機能を有するとともに
、歩行者、車輛などの通行のための滑り止めの効果を有
し、交通安全にも寄与する。

この滑り止めの効果は排水孔３上端縁の摩擦に起因する
が、靴、タイヤが突起２に乗り上げた際に靴などに付着
した土砂が排水孔３内に落下するおそれがある。

そこで排水孔３の上端の開口径は通水に支障のない範囲
で充分小径とされ、土砂の落下が最小限に抑えられてい
る。

蓋１の前後端部にはその上面１Ａに細長く膨出する突起
６，６が形威され、この突起６，６に上端を切取った形
状の細長い吊り上げ孔５，５が設けられ吊り上げ金具（
図示省略）をこの吊り上げ孔５，５に係合させて吊り上
げ金具を引き上げれば、蓋１を容易に側溝４から取り外
すことができ、また吊り上げ孔５は排水孔３と同様にし
て土砂流入防止機能を有する。

蓋１にはその上面１Ａに細長い開口８を有し、側溝４の
壁面に沿って下方へ膨出する脚片７が形成され、この脚
片の前後壁面８Ｅ、８Ｅの下端部８Ｂには充分小さい排
出孔９が形威されている。

そして前記突起２，６は開口８，８の間に配置され、排
水孔３または吊り上げ孔５内に流入しようとする水は開
口８上を通過するようになっている。

すなわち排水孔３．吊り上げ孔５への水流入は蓋１上の
水位が突起２，６の上端に達するまで高まらなければ生
じないが、水位が低い場合には水は開口８内に流入して
排水孔９から側溝４内に排出され、これによって路面上
の溜り水が完全に防止される。

開口８内に流入する水はオーバーフロー水ではないので
開口８内には土砂も流入するが、排水孔９を充分小さく
したことによって排水孔９からの土砂流出は少量で済む
。

さらに脚片７の底部７Ｂには脚片７の底部に複数の排水
細孔１０が配列して穿設されている。

排水細孔１０も充分小さく形威され、側溝４内への土砂
流入を最小限に抑えつつ開口８内の水の排水を行つ０ 排水孔９．排水細孔１０は土砂によって孔径が狭められ
る可能性があり、この場合には排水孔９．排水細孔１０
からの排水量が減少するが、開口８は充分深く形威され
、排水孔９．排水細孔１０に高水圧をかけて排水能力を
高め得るようになっている。

側溝蓋１は鋼板を塑性加工してなり、排水孔３゜吊り上
げ孔５は押し抜き穴とされて突起２，６の膨出と同時に
加工されている。

従って蓋１の製造原価は安価である。

なお排水孔３はこの実施例の態様に限定されるものでは
なく、例えば第５図に示すように、突起２の上端２丁を
球面状に形威し、この上端２丁に複数の微小な排水孔３
を穿設してもよい。

この場合には靴やタイヤからの排水孔３内への土砂落下
を防止しつつ排水孔３の延べ開口面積を高め得る。

また前記のように蓋１を鋼板製とした場合には開口８，
８間を垂直に結ぶ方向にリブ１１を形成すれば、鋼板の
板厚を薄くして蓋１を軽量化しつつ、蓋１の強度、剛性
を充分高め得る。

前述のとおりこの考案に係る側溝蓋は、上面に複数の突
起が突設され、この突起に突起上部に排水孔を穿設し、
突起の周囲に滞溜した水をオーバーフロー水として排水
孔内に流入させるので、充分な土砂流入防止機能と充分
な通水機能とを合せ持つという優れた効果を有する。

【図面の簡単な説明】

第１図はこの考案に係る側溝蓋の一実施例を示す斜視図
、第２図は同実施例の正面図、第３図は第２図の右側面
図、第４図は同実施例の突起を示す拡大縦断面図、第５
図は突起の変形例を示す拡大縦断面図である。 １・・・・・・蓋、ＩＡ・・・・・・上面、ＩＡ’・・
・・・・側片、２・・・・・・突起、２丁・・・・・・
突起上方部、３・・・・・・排水孔、４・・・・・・側
溝、５・・・・・・吊り上げ孔、６・・・・・・突起、
７・・・・・・脚片、７Ｂ・・・・・・脚片底部、８・
・・・・・開口、８Ｅ、８Ｅ・・・・・・前、後端部、
９・・・・・・排水孔、１０・・・・・・排水細孔、１
１・・・・・・リブ。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 平板状蓋に側溝に載置すべき左右側片を残してその上面
   に多数の断面円形状に膨出する突起を形成し、この突起
   の上方部には排出孔を穿設し、前記側片の内側に、これ
   に沿って蓋上面へ細長く開口し側溝の壁面と平行に下方
   へ膨出する脚片を形成し、この脚片の底部には排出細孔
   を穿設し、さらに蓋の前後端部にはその上面へ膨出する
   細長い突起を形威し、この突起にはその上端を切取った
   形状の吊り上げ孔を設けであることを特徴とする側溝蓋
   。