JPS5818456B2 - ナイロン6繊維の仮撚り加工法 - Google Patents

ナイロン6繊維の仮撚り加工法

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JPS5818456B2
JPS5818456B2 JP9277874A JP9277874A JPS5818456B2 JP S5818456 B2 JPS5818456 B2 JP S5818456B2 JP 9277874 A JP9277874 A JP 9277874A JP 9277874 A JP9277874 A JP 9277874A JP S5818456 B2 JPS5818456 B2 JP S5818456B2
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Description

【発明の詳細な説明】 本発明はナイロン6繊維の仮撚り加工法に関するもので
あり、さらに詳しくはナイロン6仮撚り加工糸に高い巻
縮特性と染色均一性を付与し、かつ従来の仮撚り温度よ
り10〜20℃低い温度で従来のナイロン6仮撚り加工
糸以上の巻縮特性を付与することを可能にした仮撚り加
工法に関するものである。
従来、ナイロン6繊維の仮撚り加工糸は、一般に溶融紡
出したナイロン6を250〜400%の伸度を有する未
延伸糸と・して巻き取り、これを伸度が30〜40%と
なるように冷延伸して巻き取った糸を仮撚り加工への供
給原糸とする方法または前記未延伸糸を冷延伸後、これ
を連続的に仮撚り加工する方法が採用されている。
このような方法で得られるナイロン6仮撚り加工糸は、
嵩高性においては、ある程度満足できるものが得られる
が、巻縮特性のうち特に巻縮堅牢性がナイロン66仮撚
り加工糸に比べ劣っていることが知られている。
この場合、巻縮特性を向上させる手段としては、仮撚域
での加工温度を高めることが考えられるが、ナイロン6
はナイロン66に比べ融点が低いため、加工温度をわず
か190℃程度に上げただけで、単糸間の融着未解撚を
生じ、加工糸の均一性やその商品価値を著しく低下させ
るばかりでなく、糸切れを惹起して加工能率を大幅に低
下させるという致命的な欠陥があり、加工条件の調整に
よっては如何様にしてもナイロン66並み以上の巻縮特
性をナイロン6仮撚り加工糸に与えることは不可能であ
った。
また近時、一部には前記未延伸糸を延伸と同時に仮撚り
加工を行なう方法が提案されているが、かかる方法をと
ると融着温度が大幅に低下するばかりでな(、巻縮特性
も前述の方法の半分程度に低下してしまい、トルクヤー
ン、特殊意匠糸等の特別な用途にしか使用し得ないとい
う問題があつた。
したがって、本発明の第1の目的は、ナイロン6仮撚り
加工糸の巻縮特性を向上させ、ナイロン6仮撚り加工糸
にナイロン66仮撚り加工糸盤み以上の巻縮特性を付与
することにある。
また第2の目的は、従来のナイロン6仮撚り加工に用い
られた加工温度より低い温度で従来のナイロン6仮撚り
加工糸盤み以上の巻縮特性を付与し得る技術を提供し、
仮撚り加工の高速化、熱工啓ルギーの節減を計ることに
ある。
さらに第3の目的は、従来のナイロン6仮撚り加工糸に
生ずる染色斑を改善し、レベリング型酸性染料、を用い
てもなお高度の染色均一性を有するナイロン6仮撚り加
工糸を得ることにある。
しかして、かかる本発明の目的は、複屈折(Δn)と伸
度(S)が式(1)・(2)および(3)を同時に満た
す範囲にあり、 かつ密度が1.133 ?/crA以下であるナイロン
6繊維を、その引取り速度に対する供給速度比(F)が
式(4)および(5) を同時に満たす範囲に保ちつつ仮撚り加工することによ
り達成される。
すなわち、本発明において所期目的を達成させるために
は、まず仮撚り加工に供するナイロン6繊維が本発明で
規定するごとき限定された複屈折・伸度および密度を同
時に有するものであることが必要である。
以下、添付図面を参照して、これをさらに詳細に説明す
る。
第1図は ゛A 複屈折が51X10 ’、伸度
が38%、密度が1.1369 /cAの通常のナイロ
ン6冷延伸糸を仮撚り加工した場合 B 複屈折が15X10−3、伸度が340%、密度が
1.12711/c1.の通常のナイロン6未延伸糸を
仮撚域で3.3倍に延伸しつつ同時に仮撚り加工した場
合 C本発明で使用するナイロン6繊維(複屈折39X10
−3、伸度54%、密度1.1299/cni)につい
て仮撚り加工した場合のそれぞれについて、仮撚り加工
時の加工温度と巻縮堅牢度との関係を示したものである
図から明らかなように、本発明で用いるナイロン6繊維
(C)の場合は155℃という低い加工温度で既に巻縮
堅牢度が30%以上になるという優れた効果(通常行な
われている(A)法では16%程度にしかならない)を
示している。
すなわち、本発明の方法でナイロン6仮撚り加工糸を得
れば、従来法(A)で180℃の熱固定を要すると同程
度の巻縮堅牢度を160℃という低温で得ることができ
るのであり、このことは熱エネルギーコストの増大する
昨今にあって、極めて有効な仮撚り加工法であるばかり
でなく、仮撚り加工の高速化、熱板長の短縮等の仮撚機
の簡略化を進める上で大きな問題となる走行糸条を加熱
する困難に対し、非常に大きな効果をもたらすものであ
る。
またこの効果は、仮撚り加工時の操業性・生産性の向上
の面でも極めて有効なものである。
そして、このような効果が単に低密度原糸によって得ら
れるものではないことは、従来法(B)の巻縮堅牢度が
従来法(A)にも及ばないことからも明らかである。
第2図は密度1.127〜1.133 f?/crAの
範囲で、複屈折の異なるナイロン6繊維を仮撚り加工に
供した場合の巻縮堅牢度と複屈折との関係を示したもの
である。
ここで示されるごとく、ナイロン6繊維は特異的なこと
に、複屈折が34×10−3を越えると、急速に巻縮堅
牢度が向上してゆくことが認められるのであり、したが
って、本発明においては少なくとも複屈折が34×10
−3以上のナイロン繊維を用いることが必要である。
しかし、本発明においては、いかに低密度・高複屈折の
原糸であっても、伸度が本発明で規定する範囲より高い
場合も、本発明の効果を奏し得ないのである。
第3図は本発明で使用し得るナイロン6繊維の複屈折と
伸度との関係を示したもので、図中の台形の内側の部分
が本発明の目的を達成し得る仮撚り加工供給原糸の特性
範囲を示したものである。
本発明で規定する複屈折・伸度、すなわち式(1)・(
2)および(3)を同時に満足するナイロン6繊維を供
給原糸としない場合には、実施例でも詳述するごとく、
たとえ密度および仮撚り加工時の供給速度比の条件が本
発明の範囲を満たす場合でも、本発明の目的とする優れ
た巻縮堅牢度・低温セット性および染色均一性を期待す
ることはできない。
本発明に用いる供給原糸の伸度条件は上述のとおりであ
り、70%以下の伸度を有するものを用いるのが良い。
これは伸度が70%を越えるものを使用すると、低温セ
ット性については所期の効果を有するものの、巻縮堅牢
度において若干の低下を示すためである。
また、伸度レベルが40%より低い場合は本発明の目的
とする加工糸特性を低下させるばかりでなく、仮撚り加
工時に糸切れ・毛羽等が多発し、加工能率を著しく低下
させることになるので好ましくない。
さらに本発明においてはたとえ複屈折・伸度が、式(1
)・(2)および(3)を満足する範囲にあっても、密
度が1.133 ?/crtlを越える原糸を使用した
場合も、実施例にて後述するごとく、優れた巻縮堅牢度
および良好な低温セット効果を発揮できないばかりでな
く、染色均一性においても不良となってしまうのである
本発明で用いられるナイロン6繊維は、ナイロン6チッ
プを溶融し、口金より紡出し、紡出した糸条を吸湿を抑
えつつ配向を進め、かつ結晶化を抑えるごと(する紡糸
法、たとえば高速紡糸や未延伸糸を吸湿前にドラフトす
る方法によって主に製糸される。
所望の複屈折・伸度および密度を満足させるためには、
使用するチップの粘度、紡出温度、冷却速度、引取り速
度、引取り前後のドラフト率、最終ドラフトまでの吸湿
条件、製糸過程での熱処理条件等を適切に選択すればよ
い。
本発明法においては、前述のごとく特に規定されたナイ
ロン6繊維に仮撚り力は工を施すものであるが、この際
、単に仮撚り加工を施せば目的が達成されるものではな
く、特に仮撚り加工に供されるナイロン6繊維の複屈折
および伸度と加工時のドラフト率、すなわち仮撚り加工
時の引取り速度に対する供給速度比(F)を式(4)お
よび(5)を同時に満足する範囲に保ちつつ仮撚り加工
を行なわなければ、本発明の目的を達成することはでき
ない。
第4図は式(4)、すなわち供給速度比(F)と伸度(
S)との関係を示し、第5図は式(5)、すなわち供給
速度比(F)と複屈折(Δn)との関係を示したもので
ある。
ただし、供給速度比(F)とは仮撚り加工における(供
給ローラ速度)/(引取ローラ速度)を意味するもので
ある。
すなわち、本発明においては、供給速度比(F)と伸度
(S)に関して、FX(100+S)が120以上15
0以下であり、かつ供給速度比(F)と複屈折(Δn)
に関して、F−5×Δnが0.59以上0,73以下で
あるように供給速度比(F)を限定して仮撚り加工を行
なう必要がある。
実施例に後述するごとく、FX(100+S)が150
を越える場合には、仮撚り加工糸中に特に未解撚が多発
し、製品品位を著しく低下させることになるので望まし
くない。
また、(F)が0.95を上まわる場合には未解撚発生
ばかりではな(、スタート糸掛けが困難となり、操業性
の大幅低下をきたすので好ましくない。
一方、FX(100+S)が120を下まわる場合には
仮撚り加工中の毛羽・糸切れが多発し、加工能率および
加工糸品位を大きく低下させることになるので好ましく
ない。
さらには、本発明のは的とする染色の均一性や仮撚り加
工の安定性、ひいてはその仮撚り加工糸特性の安定均一
性の面からも、特にこの範囲において仮撚り加工するこ
とが必要である。
他方、引き続き実施例に詳述するごとく、F−5×Δn
IJ″−0,59を下まわる場合には、巻縮堅牢度が大
幅に低下し、本発明の目的とする効果を現出させること
はできない。
一般にナイロン6仮撚り加工糸の巻縮堅牢度は30%以
上であることが望まれることから、本発明において好適
には、F−5×Δnが0.63以上となるように供給速
度比を決定することが良い。
しかしながら、F−5×Δnが低(、巻縮堅牢度が比較
的低い範囲においても、トリコット用加工糸のように、
そのような比較的低い巻縮堅牢度が許容されうる用途に
用いる場合においては、本発明の今一つの効果である低
温セット可能という特徴を十分に発揮することができる
ばかりでなく、染色の均一性において極めて高い品位を
有する加工糸を得ることができるのである。
一方、F−5×Δnが0.73を上まわる範囲では筒編
み明度が大幅に低下し、レベリングあるいはセミレベリ
ング等の不均染型染料を使用する場合、均染化が困難と
なるばかりではなく、染色堅牢性の低下をもたらし、市
販の対象となる商品を得ることができない。
また、仮撚り加工における生産性・操業性の面において
も、上述範囲を外れると大幅に能率が低下してしまい、
そのような条件をとることはできない。
本発明に採用される仮撚り加工の方式自体、特に限定さ
れないが、本発明の目的とする高い巻縮堅牢度・低温セ
ット性および染色均一性を100%効果的に現出せしめ
るためには、特にスピンドル方式をとることが好ましい
以上詳述のごとく、本発明法によれば、従来のナイロン
6仮撚り加工糸では得られなかった高い巻縮堅牢性・低
温セット性および高い染色の均一性が得られるばかりで
なく、加工張力の安定化、加工時糸切れの減少、製糸生
産性の向上管を同時に達成することができるという優れ
た効果を奏するものである。
そして、かかる本発明特有の効果は、請求範囲に示すご
とく限定された複屈折・伸度および密度を有するナイロ
ン6繊維を、これらにより限定された供給速度比を保ち
つつ仮撚り加工することにより初めて得られるものであ
る。
なお、本発明法において採用される供給速度比以外の仮
撚り加工条件については、本発明の目的を逸脱しない範
囲で適宜選択決定されるが、通常法の条件を目安に選択
するのがよい。
・仮撚数 に式あるいはH式で算出される値を基準とし、18Dで
約6000t/rrL140Dで約4300t/m、7
0Dで約3400t/m程度をとることが好ましい。
この撚数はスピンドル仮撚りの場合、スピナーの回転数
を引取り速度で割った値である。
・加工温度 ナイロン6仮撚み以上の巻縮特性が要求される場合には
、通常175〜1′85℃が採用されるが、低温セット
性の効果を有効に用いる場合は155〜170℃程度で
よい。
また本発明においては特に加熱板を用いる場合について
詳述するが、飽和水蒸気ヒーターを用いる場合は、通常
これよりも50℃前後低くするのがよい。
・熱板タッチ時間 通常、18Dで01〜0.2秒以上、40Dで0.2〜
0.3秒以上、70Dで0.5〜0.6秒以上とすれば
よい。
ただし、熱板タッチ時間は熱板温度との関係で決まるも
のであり、より高温に設定すれば、より短時間でよくな
ることは轟然である。
以下実施例により、本発明の効果を詳述する。
なお、実施例において、複屈折・伸度・密度・巻縮堅牢
度および筒編み明度とは、それぞれ次の方法で測定した
ものである。
・複屈折 日本光学(株)製の偏光顕微鏡にベレクコンペンセータ
ーを取り付け、白色光の光源を用いる方法で求めたもの
である。
・伸度 20℃、65%相対湿度の試験室に24時間試料を放置
し、パッケージより直取りで1/30P/d初荷重のも
とで、定速伸長型の引張り試験機(°゛インストロン″
使用)につかみ、間隔20CrrLで糸条をクランプし
、引張り速度20crtt /minで引っ張り、最高
強力時の伸び率を読むことにより求めたものである。
・密度 四塩化炭素−トルエンの混合比を連続的に変えた密度勾
配液をつくり、密度勾配管法で測定したものである(柴
山科学器械製作所製の直読式密度測定装置使用)。
・巻縮堅牢度 。
72デニール24フイラメントのSと2に仮撚り加工さ
れた加工糸を引き揃えて紹となし、2m9/d荷重下で
、60℃、5分間の温水処理後10分間で98°Cまで
昇温し、98°Cl2O分間の洲本処理をする。
この総を風乾後、20°Cの水中で0.1P/dの荷重
をかげて、2分後の長さloを読み、直ちに2r119
/dの荷重に変え、2分後の長さ11を読み、次式によ
り算出する。
・筒編み明度 仮撚り加工した各試料を順次筒編地となし、Pa1at
in Fast Black WAN O,2%ow
f 、硫安3%owf で60℃の同浴染色を行ない、
デジタル測色色差計算機(東洋種化製)にて、MgO白
板の反射光を100とした場合の編地の反射光より明度
を測る。
実施例 l TiO2を0.3 w t%含む相対粘度y7r=2.
6のナイロン6チップを260〜265℃で溶融し、:
0.3mrnφの口金孔24孔より紡出後、冷却固化し
て巻き取る。
このとき、冷却、ドラフト等の条件を適切に選択するこ
とにより、得られたナイロン6繊維の複屈折(Δn)、
伸度(S)および密度が本発明で規定する条件を満足す
る繊維を得、これを屋1・2に示す。
また、紡糸条件により本発明の要件を満足しない繊維が
得ら、れ、これをA3・4に示す。
さらに羨3・4と同様の繊維を巻取り後調湿させた後、
冷延伸したものを屋5に、また、紡出した繊維をいった
ん巻き取ることなく連続的に延伸工程へ移行し、延伸熱
固定したものを羨6に示す。
なお、これらおよび以下の実施例に示す各繊維は、いず
れも仮撚り加工後の加工糸繊度が72デニールとなるよ
うに調整された24フイラメントのナイロン6繊維であ
る。
得られた各繊維の複屈折・伸度および密度の値を第1表
に示す。
次にこれらの各繊維について、それぞれ最高の巻縮堅牢
度が得られるような仮撚り加工条件を選択し、スピンド
ル仮撚りにより引取りローラー速度100 rrt/m
in、仮撚数3400t/mで仮撚り加工を行なった。
供給速度上、ヒ、加工温度および得られた加工糸の巻縮
堅牢度の値を第2表に示す。
ただし、A3は供給ローラー前にもう一つのローラーを
設け、仮撚域へ糸条が入る直前に3.4倍に冷延伸し、
引き続き連続して供給速度比1.00で仮撚域に延伸さ
れた該糸条が供給されるようにした。
第2表より明らかなごとく、本発明方法によらない試料
A3・4・5・6では、巻縮堅牢度は高々34%程度で
あり、最適加工条件をもってしても、ナイロン66仮撚
り加工糸のレベル(通常36〜38%程度)には到達不
能であるが、本発明方法を満足した試料屋1・2では3
9%というナイロン66仮撚り加工糸盤み以上の巻縮堅
牢度を有するナイロン6仮撚り加工糸を得ることができ
るのである。
さらに、本発明の優れた点は、単に高い巻縮堅牢度の加
工糸を得るばかりではなく。
このような高い巻縮堅牢度の加工糸を、通常のナイロン
6繊維(A、 3および5)の加工温度より低い温度で
、また、実にナイロン66仮撚り加工糸この加工温度よ
り40℃以上低い温度で得ることができることにある。
実施例 2 TiO2を0.3 w t%含む相対粘度ηr=2.5
のナイロン6チップを溶融紡出後900 m /1ni
nで引き取り、これを複屈折・伸度あるいは密度が、本
発明で規定する範囲を外れるように冷ピン延伸した試料
A7・8・9・10・11を得る。
各試料の複屈折・伸度および密度を第3表に示す。
また、各供給原糸を実施例1に準じて仮撚り加工を施し
た条件およびそれら仮撚り加工糸の巻縮堅牢度を第4表
に示す。
ここで明らかにされるように、本発明法における効果の
発現のためには、単に1.133以下の低密度原糸を用
いれば良いものではないことが判明する。
すなわち、いかなる低密度の原糸であっても、複屈折あ
るいは伸度範囲が本発明法の範囲を外れると、融着未解
撚開始温度の低下とか、巻縮堅牢度の低下をもたらすだ
けで、従来の方法に比べ何らのメリットもないのである
実施例 3 Ti02を0.3 w t%含む相対粘度ηr=2.6
のナイロン6チップを溶融紡出後、冷却固化するまでの
ドラフトおよび冷却固化−給油後のドラフトを適宜変更
することにより、試料A12・13・22・24・26
を得た。
また、上記糸条の引取り時の巻取りリラックス率を零に
することにより、試料羨20・21・23・27を得た
また、前述糸条を高湿温下処理あるいは吸湿下長期間エ
ージングすることにより、試料A14・25を得た。
ご次に、同様の紡出糸を冷却固化までのドラフトを積極
的に規制し、一部にはこの間に高湿温処理を施し、しか
る後冷却固化糸条に給油後比較的高いドラフトを与えつ
つ乾熱処理し、あるいはせずに巻き取ることにより試料
&15・16・17・18・19・28・29・30を
得た。
上記得られた試料の特性を第5表に示し、また、該試料
を仮撚り加工した際の条件と巻縮堅牢度および低温セッ
ト効果を第6表に示す。
第5表・第6表に示すごとく、本発明範囲外の原糸(A
12〜19)を用いては、本発明の目的とするナイロン
66並みの高い巻縮堅牢度も、低温セット効果をも達成
することはできなかった。
また、本発明範囲内の特性を有する原糸(A 20〜3
0)を用いたところ、ナイロン66並み以上ノ高い巻縮
堅牢度、ナイロン66並みまでの高い巻縮堅牢度を得ら
れないものにおいても良好な低温セット効果を得ること
ができた。
実施例 4 実施例1および3に準する方法にて、複屈折と伸度は本
発明の範囲にあるが、密度のみが本発明範囲を外れる試
料(A6・31・32)とすべて;の条件が本発明範囲
にある試料(扁1・2・33)を用いて仮撚り加工を行
なったときに得られる最高の巻縮堅牢度と低温セット効
果の有無を第7表に示す。
第7表に明らかになるごとく、本発明法の目的を達成さ
せるためには、密度条件が1.133ti!/c4以下
であることが不可欠である。
以上の実施例で詳述したごとく、本発明法においては、
複屈折・伸度および密度のいずれにおいても本発明の条
件範囲を外れるような原糸を用いることはできない。
すなわち、本発明で限定する範囲内の原糸を用いない限
り、本発明の目的とする高い巻縮堅牢度と低温セット性
、特にこの低温セット効果を有効に発揮することはでき
ないのである。
実施例 5 つぎに、前述実施例に準する方法でつ(られた二本発明
範囲内の物性を有する原糸のうち、特に発明範囲内で伸
度レベルを変更したものを第8表に示す。
これらの試料を仮撚り加工工程にその加工供給速度比を
変えて供給し、特に毛羽・未解撚に関して評価した。
ま々このような評価において、供給速度比(F)と準給
原糸の伸度(S)については、 の値に関して総合的に評価すれば良いことがわかり、こ
れらについて第9表に示した。
ここで明らかとなるごとく、FX (l OO+S)が
150を越える場合には未解撚が多発し、120を下ま
わる場合には毛羽が多発し、加工糸として使用に耐えな
いものとなる。
また、特に供給速度比(F)が0.95を上まわる場合
には、比較的未解撚が増大するばかりでなく、加工操業
性の面での低下もあり、好ましくない。
すなわち、特に であってかつF2O,95であることが望ましい。
実施例 6 実施例5と同様に、本発明範囲にあってかつ複屈折レベ
ルの異なる3種 の供給原糸に対し、供給速度比(F)を変更して仮撚り
加工糸を得、その巻縮堅牢度と筒編み明度を測定し、第
6図に示した。
前述したごとく、トリコット用に用いる場合25%以上
の巻縮堅牢度を有すれば良く、供給速度比(F)は、(
A)で0.765、(B)で0.785、(C)で0.
80以上であれば、低温セット効果を十分に発揮しつつ
製品化に耐える仮撚り加工糸を得ることができる。
これら(A)・(B)・(C)の複屈折(Δn)とこの
供給速度比(F)との関係をF−5×Δnとして整理す
れば第10表のごとくなり、F−5×Δnが0.59以
上であれば良いことになる。
また前述したごとく、染色斑・染色堅牢度等の面から、
筒編み明度は30以上が好ましく、供給速度比(F)は
、(A)で0.91、(B)で0.925、(C)で0
.945以下であれば一応使用に耐える製品を得ること
ができる。
これを第10表と同様にF−5×Δnとして整理すると
第11表のごとくとなり、F−5×ΔnlJ’0.73
以下であれば良いことになる。
すなわち、この二つの条件より 0.59≦F−5×Δn≦0.73 という条件内で供給速度比(F)を定めて仮撚り加工;
をすることが望まれるのである。
実施例 7 実施例1のAIとA5に準する方法で、仮撚り加工後の
加工糸が18デニールとなるように5フイラメントの原
糸をつくり、この特性を第12表に、またこれら原糸を
供給して得た仮撚り加工糸の巻縮堅牢度等を第13表に
示した。
また同様のことを、加工糸の繊度が40デニールになる
ようにした10フイラメントの糸につぃて第14・15
表に比較した。
ここでも明らかなように従来法A53・55に対し、本
発明法によればA52・54のごとく、ナイロン66並
みの高い巻縮堅牢度と優れた低温セット効果を現出せし
めることができる。
実施例 8 実施例1によって得られたAI(本発明法)とA5(従
来法)の仮撚り加工糸を、各々S−2合糸し、筒編地を
編成し、これを各A Pa1afinFast Bl
ack wAN O,2%owf で染色した。
この編地写真を第7図a(本発明法)、b(従来法)に
示す。
この写真で明らかになるごとく、従来の仮撚り加工方法
では屋5のごとくレベリング型染料で染色する仁、細か
い緯斑が生ずるのが普通であり、通常、この程度の緯斑
は仕方のないものとされていた。
ところが驚くべきことに、本発明法によるA1では、か
かる緯斑がこのようにレベリング型の染料で、条斑の出
易い染法によってしても、はとんど皆無になっているの
である。
このことは、本発明法による供給原糸が高い均一性を有
しているという以上に、本発明法に限定する範囲内の特
性を有する原糸を本発明で限定する範囲の供給速度比(
F)で仮撚り加工することが、仮撚り加工時の糸条撚り
・糸条応力および熱固定の完全な均一化をもたらすと同
時に、繊維微細構造の均一化をもたらしたものと考えら
れるのである。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明法と従来法で得られる繊維について仮撚
り加工温度と巻縮堅牢度との関係を示す図、第2図は供
給原糸の複屈折と巻縮堅牢度との関係を示す図、第3図
は本発明で使用し得るナイロン6繊維の複屈折と伸度範
囲を示す図、第4図および第5図は本発明法における供
給原糸特性と加工時の供給速度比(F)との関係を示す
図、第6図は仮撚り加工時の供給速度比(F)を種々俊
英した場合における巻縮堅牢度と筒編み明度との関係を
示す図、第7図a、bはそれぞれ本発明法と従来法によ
る筒編地の染色均一性の比較写真である。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 複屈折(Δn)と伸度(S)が式(1)・(2)お
    よび(3)を同時に満足する範囲にあり、 かつ密度が1. l 33 ? /crA以下であるナ
    イロン6繊維を、その引取り速度に対する供給速度比(
    F)が式(4)および(5) を同時に満たす範囲に保ちつつ仮撚り加工することを特
    徴とするナイロン6繊維の仮撚り加工法。
JP9277874A 1974-08-15 1974-08-15 ナイロン6繊維の仮撚り加工法 Expired JPS5818456B2 (ja)

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