JPS5818157Y2 - 籾乾燥装置 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は、収容された籾を左右一対からなる通気揺動板
の揺動作用により搬出樋へ向は移動せしめる間に流通す
る乾燥熱気で速かに乾燥させると共に、機体全体の高さ
が低い割りには大容量の籾を収容することができる目的
をもった籾乾燥装置に関する。

従来、乾燥機本体内に上段より下段に向けて、調質槽、
通風乾燥胴および取出し槽を順次立体的に重設し、上記
通風乾燥胴内には熱風室と排風室とを該室間に籾流路が
形成せられるよう交互に縦設せしめると共に、前記籾流
路はその下端を繰出しロールを介し取出し槽に接続せし
めて、繰軟しロールの間欠回転作動により籾流路中を順
次製流下する籾に熱風室より排風室に向は流通する乾燥
風を浴びせて乾燥するようにした籾乾燥装置は本出願前
特公昭４８−３６７５３号公報に記載されて公知である
。

ところで、従来公知の籾乾燥装置にあっては、調質槽、
通風乾燥胴および取出し槽が順次立体的に重設されてい
るために乾燥機全体の背丈は籾数容量の割りに高くなり
、これが設置に非常に苦慮する許りが、籾の繰出しは複
雑な伝動装置を介して回転される繰出しロールに依存し
なければならず、これがため故障の発生も多いは勿論の
こと乾燥装置が非常に高価となる欠点が生じた。

そこで本考案は、上記公知の籾乾燥装置の欠点を解決す
るために、乾燥装置全体の背丈を極力低くすると共に例
え乾燥装置全体の背丈が低いものであっても大容量の籾
を収容できるようなす詐りか、繰出しロールや、これを
回転させるための複雑な伝動装置を一切廃止して安価で
、かつ故障発生も少ない簡単な構成とした籾乾燥装置を
得ることを目的としたもので゛ある。

本考案は前記に鑑み、上記目的を容易に遠戚させるため
、特にその構成を、乾燥胴内の底部に一端が乾燥胴に、
他端が乾燥胴の中央に設置した搬出樋へ夫々可撓壁を介
して接続せしめた左右一対の通気揺動板を左右方向へ揺
動できる如く複数の揺動杆で支架させて通気揺動板の上
方に籾収容室を、又下部に熱風室が夫々形成されるよう
に区画せしめると共に、前記左右一対の通気揺動板上方
の籾収容室内には、吸引排風機を一側に装備した吸引排
塵室を、該吸引排塵室の両側と乾燥胴の両側との間に籾
流路が形成せられるように配設した籾乾燥装置であって
、かかる籾乾燥装置によれば、乾燥網全体の背丈を大容
量の籾を収容できる割りには低くしてその設置を容易な
らしめることができる許りか、籾収容室内に収容された
大容量の籾を、籾流路より搬出樋側に向は揺動する左右
一対からなる通気揺動板の始端側へ供給せしめた後、該
籾を始端側から搬出樋へ向は揺動させながら移送せしめ
る間に、吸引排風機の吸引作用で熱風室より上方の吸引
排塵室に向は流通する乾燥熱風を万遍なく浴びせて均等
に乾燥させることができると同時に、前記揺動乾燥移送
工程中にあっても吸引流通する乾燥熱風で粗生に混在し
た比重の軽い塵埃を能率的に吸引し、これを排熱風と共
に吸引排塵室から機外へ集中排塵せしめ衛生的な籾乾燥
作業を営ませることができる許りか、従来公知の乾燥装
置のような繰出しロールを一切必要としないので構成が
非常に簡単となり安価な乾燥装置を提供できる外、一対
の通気揺動板の両端は可撓壁で乾燥網と搬出樋に接続さ
れて、揺動作用を良好に営ませると共に、籾の移送作用
を容易ならしめる効果を奏する。

以下に本考案に係る籾乾燥装置を添附図面に示された好
適な一実施例について説明する。

図面において、１は方形角筒状を呈する乾燥網であって
、該乾燥網１内の低部には一端が乾燥網１に、他端が乾
燥網１の略中央に横設された搬出樋２へ夫々可撓自在の
材料で塑成された可撓壁４．５を介して接続せしめた左
右一対の通気揺動板３．３を左右方向へ揺動できる如く
複数の揺動杆６・・・・・・で支架させて通気揺動板３
，３の上方に籾数容室７を、又下部に熱風室８に夫々形
成せられるように区画せしめると共に前記緘封の通気揺
動板３．３上方の採収容室７内には一側に吸引排風機１
０を装備し、通気揺動板３，３と対向する面を開放状と
した山形の吸引排塵室９を、該吸引排塵室９の両側と乾
燥網１の両側との間に採収容室７内の籾が通気揺動板３
，３の始端側に供給せられる籾流路１１．１１が夫々形
成せられるように配設せしめる。

そして上記熱風室８の一側には熱風発生装置１２を配設
して、吸引排風機１０の吸引作用によって熱風室８内に
蓄気された乾燥熱風を一対の通気揺動板３，３に多数穿
孔せられた通気孔１３・・・・・・を介して吸引排塵室
９へ向は一方流通せしめた後、外部へ排気させる。

前記一対の通気揺動板３，３は適宜の揺動装置１４によ
って互いに搬出樋２側へ向は揺動されるようになってお
り、本考案の実施例では電動機１５と、該電動機１５に
より互いに反対方向に向は回転される一対の偏心輪１６
．１６および一端が偏心輪１６に枢支され、他端が通気
揺動板３，３に枢支されたロッド１７，１７等により構
成されている。

又搬出樋２内には搬出スクリュー１８が横架されると共
に、上記搬出樋２の排出側は乾燥網１の一側に付設され
た昇降機１９の底部側に接続せられると共に昇降機１９
の上部は乾燥網１の上方部に開口接続されている。

２０は昇降機１９内に懸回状に配設したパケットコンベ
アである。

次にその作用について説明する。

今、籾を昇降機１９を介して採収容室７内へ充填させれ
ば収容させた籾の一部は籾流路１１．１１より通気揺動
板３，３の始端側に供給堆積せられる。

そこで熱風発生装置１２および吸引排風機１０を夫々始
動せしめると共に、揺動装置１４を稼動すれば、一対の
通気揺動板３，３は揺動杆６・・・・・・を支点として
搬出樋２側に向は平行状態をもって押上げ揺動作用を的
確に営み、籾を始端側から搬出樋２側へ向は順次通気揺
動板３，３上をゆっくりと揺動させ乍ら移送させると同
時に熱風室８内に蓄気された乾燥熱風は吸引排風機１０
の吸引作用で通気孔１３・・・・・・を介して吸引排塵
室９へ吸引流通する。

従って籾は前述揺動移送中に常時通気孔１３・・・・・
・を通して流通する乾燥熱風を万遍なく浴びることで良
好な乾燥作業が営まれる許りか、粗生に混在した塵埃も
排熱風と共に吸引除去せしめられて外部へ排出された後
搬出樋２へ搬出され、搬出スクリュー１８で昇降機１９
に搬送され、再び採収容室７内へ返流する循環作用を営
む。

その結果、採収容室７内の籾は何回となく通気揺動板３
，３上を揺動移送作用で搬出樋２に向は揺動移送される
過程において流通する乾燥熱風を浴びて速かに乾燥され
ると共に塵埃の選別作用が営まれるので乾燥終了後の粗
生には塵埃が含まれることがないものである。

【図面の簡単な説明】

図面は本考案装置の一実施例を示すものであって、第１
図は縦断正面図、第２図は一部を破断した側断面図であ
る。 １・・・・・・乾燥胴、２・・・・・・搬出樋、３，３
・・・・・・一対の通気揺動板、４，５・・・・・・可
撓壁、６・・・・・・複数の揺動杆、７・・・・・・採
収容室、８・・・・・・熱風室、９・・・・・・吸引排
塵室、１０・・・・・・吸引排風機、１１．１１・・・
・・・籾流路。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 乾燥胴内の底部に一端が乾燥胴に、他端が乾燥胴の中央
   に設置した搬出樋へ夫々可撓壁を介して接続せしめた左
   右一対の通気揺動板を左右方向へ揺動できる如く複数の
   揺動杆で支架させて通気揺動板の上方に籾収容室を、又
   下部に熱風室が夫々形成されるように区画せしめると共
   に、前記左右一対の通気揺動板上方の籾収容室内には吸
   引排風機を一側に装備した吸引排塵室を、該吸引排塵室
   の両側と乾燥胴の両側との間に籾流路が形成せられるよ
   うに配設したことを特徴とする籾乾燥装置。