JPS5817861B2 - 空調用天井構造 - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 この発明は冷温風および冷温輻射を併用して冷暖房を行
なうための空調用天井構造に関し、その目的は冷暖房時
の室温設定値を通常の値よりやや高目（冷房時）あるい
は低給（暖房時）にとり、この分を天井表面温度を能動
的に冷却、加温して輻射吸収熱効果をもたせることによ
り、従来方式と同時の快適さを確保し延いては冷暖房負
荷を軽減することにある。

従来の天井面に空調機器の吹出口を設けた冷房方式では
、局部的に室気温が低くなり、また床面近傍の空気温が
低く天井面へ近づくにつれて高くなる傾向を示し、人体
に対し不快感を与える。

また天井板に多数の吹出口を設けたものでは天井裏に導
管熱分配板を設ける等構造が複雑であり、かつ効率がよ
くない。

また最近の空調方式では体感上の快適環境を作り出す傾
向にあり、夏季室温を下げ、冬季室温を上げる室内外の
温度差を大きくしているので冷暖房負可を増大させる結
果になっている。

この発明は前記事情に鑑み開発されたもので、以下図示
した実施例によって説明すると、スラブ１の下に天井裏
空間２を設けて天井板３を張る。

この天井板３はアルミニウム板あるいは鉄板などの金属
板、あるいは石綿スレート板など熱伝導性が大きく、か
つ熱容量の小さい材料からなり、室内５に開口する多数
の吹出口４を穿設しである。

空調機器に連らなる給気ダクト６は天井板３の背後天井
裏空間２に開口している。

なおスラブ１の下面には断熱材（吸音材）７を貼着して
おく。

空調機器より給気ダクト６を通じて送られてきた除湿冷
却空気（夏季）あるいは加温加熱空気（冬季）は全量−
担天井板３の背後空間２に放出される。

その天井裏空間２はエアチャンバーとして均一の空気圧
を保つ作用をなす。

そして天井裏空間２に放出された空気は天井板３を冷却
あるいは加熱し、天井板３は輻射パネルとして作用する
。

また前記天井裏空間２に放出された空気は多数の吹出口
４より室内５の居住域を縦断するように放出され、その
後空調機器に戻り再循環される。

この際、天井板３は前記の通り、熱伝導性が太きく、熱
容量の小さいアルミニウム板、鉄板、石綿スレート板な
どが用いられるので、天井板自体への蓄熱量が小さく抑
えられ、このた必天井裏２への吹出し空気の温度変動に
対する、天井板３から室内５へ放射される冷、温輻射量
の応答が鋭敏になり、室内温熱環境の制御が容易になる
。

また、天井裏空間２へ吹出される冷、温風は、通常の空
調システムと、同様の配置、形状、大きさを有する多数
の吹出口４より室内５へ吹出されるので、室内にて空気
の輪道が形成されることが避けられ、居住者に不快なド
ラフト感を与えず、室内温度分布が均一になる。

この発明は以上の構成よりなり、空調機器からの給気ダ
クトを天井裏空間内に開口させ空調空気の全量を一担大
巾井板背後空間に放出することによって熱伝導性の大き
い材料で構成された天井板に輻射効果をもたらすように
なし、さらに天井板に設けた多数の吹出により空調空気
を居住域に直接吹出すので室内温度分布を均一にして快
適な室内温度環境を維持し、延いては冷暖房負荷を減少
させることができる。

【図面の簡単な説明】

図面はこの発明の実施態様を示した断面図である。 １・・・スラブ、２・・・天井裏空間、３・・・天井板
、４・・・吹出口、５・・・室内、６・・・給気ダクト
、７・・・断熱材（吸音材）。

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. １ 多数の吸出口を穿設してあり、かつ熱伝導性の大き
   い材料で天井板を構成し、空調機器からの給気ダクトは
   天井裏空間内に開口させてあり、その給気ダクトより吹
   出した冷風あるいは温風は全量天井裏に一旦吹出して前
   記天井板を冷却あるいは加熱し、その天井板表面から冷
   温輻射を生ぜし袷、かつ前記天井板に設けた多数の吹出
   口より前記冷風あるいは温風を室内に吹き出すようにし
   てなることを特徴とする空調用天井構造。