JPS58166903A - ポリキナゾロン系重合体よりなる気体分離膜 - Google Patents

ポリキナゾロン系重合体よりなる気体分離膜

Info

Publication number
JPS58166903A
JPS58166903A JP5084682A JP5084682A JPS58166903A JP S58166903 A JPS58166903 A JP S58166903A JP 5084682 A JP5084682 A JP 5084682A JP 5084682 A JP5084682 A JP 5084682A JP S58166903 A JPS58166903 A JP S58166903A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
group
gas
thin layer
polymer
membrane
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP5084682A
Other languages
English (en)
Inventor
Masao Abe
正男 阿部
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Nitto Denko Corp
Original Assignee
Nitto Electric Industrial Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Nitto Electric Industrial Co Ltd filed Critical Nitto Electric Industrial Co Ltd
Priority to JP5084682A priority Critical patent/JPS58166903A/ja
Publication of JPS58166903A publication Critical patent/JPS58166903A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Separation Using Semi-Permeable Membranes (AREA)

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 本発明はポリ牛ナシロン系重合体からなる気体分離膜に
関する。
近年、省資源、省エネルギーの観点から有機重合体膜に
よる気体分離、特に空気の酸素富化や、所111ct化
学の展開に伴う合成ガスからの気体分離が注目されるに
至っている。これらを背、景として、既に穐々の重合体
からなる多孔膜及び緻密膜が混合気体の分離に用い得る
ことが提案されて−るが、一般にこのような性質を有す
る気体分離膜においては透過性と選択分離性が両立し難
い。即ち、一般に異なる気体に対して透過性の高い気体
分離膜は選択性に乏しく、反対に異なる気体間の選択分
離性にすぐれる気体分離膜は透過性に乏しい。これらの
ことが気体分離膜による実用的な気体分離の障害となっ
てvする。このため、従来より気体分離膜の透過性や選
択分離性を高める方法が提案されているか、尚製造面、
膜物性面からみて実用的な気体分離膜が得られるには至
って鱒ない。
例えば特開昭47−16574号には重合体の緻密で均
質なフィルムからなる気体分離膜に低エネルギーの電子
縁を照射して、気体混合物間の選択分離性を^める方法
が開示されて−る。しかしながら、電子線照射によれば
、重合体フィルムが厚さ方向全体に物理的、化学的変化
を受けるので、選択分離性は改醤されるものの、多くの
場合、気体の透過性は低Fする傾向があり 史に、重合
体緻密フィルムが本来、低い気体透過性しか有さないこ
ともあって、透過性と選択分離性のV)ずれにもすぐれ
る実用性の高−気体分離膜を得ることは困難である。−
万1、重合体の緻密フィルムに比べて、R面に気体の選
択分離性を有する薄層を備え、この薄層が多孔性の重合
体で支持された新組非対称膜は一般に気体の透過性にす
ぐれるが、電子線照射は非対称膜の場合にも実質的に全
膜厚方向にわたって物理的、化学的変化を与えるので、
気体透過性は低Fする傾向がある。
一万、lII紀した合成ガスからの気体分離は100〜
200@Cのような、I%1v−h温度で行なわれるの
で、これに用いる気体分離膜は、高V≧透過性、選択分
離性に加えて、すぐれた耐熱性が要求される。
本発明者は上記した種々の問題を解決するために、高温
下で使用し得る気体分離膜としてポリ牛ナシロン系重合
体からなる膜を既に提案して%/hるか(%願紹56−
45737号〕、この重合体膜の表面層をスパッタエツ
チングすることにより、選択分離性を着しく改譬し得る
ことを見出して本発明に到ったものであり、特に非対称
膜の場合、気体の選択分離性を有する薄層のみをスパッ
タエツチング処理することにより、轟い気体透過性を保
持しつつ、選択分離性を著しく向上させることかできる
ことを見出し、本発明に到ったものである。
本発明による気体分離膜は、一般式 (但し、鼠1 は4価の有機基、ILl  はそれぞれ
独立にアルキル基又は芳香族基、−はCP+2 )価の
有機基、Zは−COQH1−8OsH又はこれらの金楓
塩を示し、Pは単位ごとに独立に0又は1〜4のi数を
示t0) で表わされるビス+ナシロア単位を繰返し単位として有
する実質的に線状であるポリキナゾロン系重合体からな
り、気体混合物中の少なくとも一種の気体と他の気体と
の間に異なる透過速度を有する薄層を備えると共に、こ
の薄層の表面層がスパッタエツチング処理されて上記少
なくとも二種の異なる気体間の分離係数が高められてい
ることを特徴とする。
上記一般式(1)で表わされるポリキナゾロン系重合体
におVaて、R1は4価の芳香族基であり、好ましくは である。Xは2価の二つの芳香族基を結合して4価の芳
香族基を形成する有機結合基であって、具体例として、
−CH*−1−C(C)fm ) *−1−CO−1−
5Oa−−〇 −−5−−NH−−CUO−−ωN(等
を挙けることかできる。
R2はアルキル基又は芳香族基であり、好ましくは炭素
数1〜4のアルキル基、特に好ましくはメチル基、又は
フェニル基である。上記繰返し単位中に二つのiL3 
 が結合されているが、必らずしも両刃共同じである会
費はない。
次に、yLl  は2価の有機基、好しくは芳香族、脂
肪族若しくは脂環族の2価の有機基、又はこれらの基が
有機結合基Yにて結合されてVAる2価の有機基である
。ここに結合基Yの具体例としては−Q(ト、−c(0
′Iリド、−CO−1−5Oト、−〇−1−Ni−1−
−8−−CONH−−COO−4 (但し、jiL4  及び鼠5 はそれぞれ独立に炭素
Ml〜10のアルキル基、炭素数3〜lOのシクロアル
キル基又はフェニル基を示す。) 等を挙げることができる。
R1は好ましくは芳香族基であり、P=0である場合、
即ち、繰返し単位が (但(5、R’  、 R”  及びR3は前記と岡じ
である−である場合、好ましい具体例として 1!L、Yは前記と同じである。〕 等を挙げることができる。
を挙げることかできる。
単位(Ia)を繰返し単位とするポリキナゾロン系重合
体は、一般式 (但し、TL′  及びiL!  は前記と同じである
1、)で表わされるビスオ牛サジノンと、このビスオキ
サジノン1モルに対して0.95〜1.08モル、好ま
しくはほぼ1モルの一般式 %式%() (由し、ILm  は前記と同じである。λで表わされ
るジアミンとを、有機溶剤中、カV熱下に反応させるこ
とにより得られる。
上記一般弐鈎で表わされるビスオ牛サジノンにおV、て
に1  及びV は前記したとおりであり、本発明にお
いて好ましく用いられるビスオ牛サジノンの具体例とし
て、 本を挙げることができる。
また、上記一般式(Ill)で表わされるジアミンにお
けるR8  は前記と同じであり、ジアミンの具体例と
してm−7エニレンジアミン、P−7エニレンジアミン
、4.4’−ジアミノジフェニルメタン、4.4′−ジ
アミノジフェニルエーテル、3.4’−ジアミノジフェ
ニルエーテル、4.4’−ジアミノジフェニルスルフィ
ド、4.4’−ジアミノジフェニルスルホン、P−ビス
(4−アミノフェノキシ)ベンゼン、m−ビス(4−ア
ミノフェノキシ)ベンゼン、N 、 N/−ピペラジン
−ビス−(p−アミノベンツイミド〕、m−牛シリレン
ジアミン、P−キシリレンジアミン、ビス(4−アミノ
シクロへ牛シノリメタン、ヘキサメチレンジアミン、ヘ
プタメチレンシアミン、オクタメチレンジアミン、1,
4−ジアミノシクロヘキサン、ビス(4−アミノフェニ
ル〕ジエチルシラン、ビス(3−アミノプロビノリテト
ラメチルジシロ牛サン等を挙げることかでき、これらは
単独で又は混合物として用いられる。
前記ビスオ牛サジノンの製造方法は、例えば、J、Po
lymer Sci、、 fu、S 59 (1962
)や工業化学雑誌ユ3.1239 (1970)等番こ
記載されているように、既に知られており、通常は、一
般式〇〇〇CC0OH \ / 1 (但し、fLl  は前記と同じである。)で表わされ
る芳香族ジアミノジカルボン酸と、一般式 (但し、IL2  は前記と同じ。〕 で表わされる脂肪族カルボン酸無水物、又は一般式 %式% (但し、   は前記と同じ。〕 で表わされる芳香族カルボン酸塩化物と反応させて得ら
れる。
1&常、上記芳香族ジアミノジカルボン酸としては、4
,6−ジアミノテレフタル酸、2,5−ジアミノテレフ
タル酸、2.3−ジアミノテレフタル酸、一般式 (但し、Yは前記と同じである。〕 で表わされるジアミノジカルボン酸等が、酸無水物とし
ては無水酢酸等が、また、酸塩化物としては塩化ベンゾ
イル等が用いられる。
ビスオ牛サジノンとジアミン(至)との縮合反応は浴剤
中、加熱することにより行なわれる。溶剤としては、ビ
スオ牛サジノンとジアミンとを溶解し得ると共に、これ
らに対して不活性であり、且つ、好ましくは、生成する
ポリキナゾロン系重合体をも溶解し得、更に、反応系を
酸性環境に保つものか用V・られる。好まし一溶剤の具
体例としてはP−クレゾール、m−クレゾール等のクレ
ゾール、P−クロルフェノール、O−クロルフェノール
等のクロルフェノール、ポリリン酸、硫酸郷であり、こ
れらは単独で、又は混合して用V・られる。必要ならば
、これらの溶剤とベンゼン、トルエン、キシレン、クロ
ルベンゼン、ナフサ等の非極性炭化水素溶剤との混合溶
剤も用いられる。
原料に対する溶剤の使用量は特に制限されないカ、通常
、ビスオキサジノンとジアミンとの合計量100重量部
当り、60〜900重を部である。
ビスオキサジノンとジアミンとの反応温度及び反応時間
は、用ン為るこれら原料の種類や溶剤の種類によっても
異なるか、通常は100〜a o o’cの温度で5〜
50時間反応させる。
次に、Pが1〜4の整数である場合のi”、z及びPの
好ましい具体例として 等を挙げることができる。
―組単位(I@)と次の一般式で表わされる単位(IL
l、IjLl、ILl、TLl  及びZGll記と同
L;であるが、Pは1〜4の整数を示す。) とを併せ有するポリ牛ナシロン系重合体は、ジアミン(
Ill)の一部を親水基2を有するジアミンに置換する
ことにより、同様に得られる。即ち、前記一般式(ロ)
で表わされるビスオキサジノンと、一般式(at>で表
わされるジアミンと、一般式H*N −jl” −NH
m ■ (Z)、          (IV)(但し、R3は
前記と同じであり、Pは1〜4の整数を示す。)  ”
・。
で表わされる゛ジアミン(IV)とを、前記ビスオキサ
ジノン1モルに対するこれらジアミンの合計量のモル比
を0.95〜1.08、好ましくはほぼlの条件丁に、
齢記有機浴剤中、加熱Fに反応させる。
反応条件は同じでよい。
上記一般式(IV)で表わされる芳香族ジアミンの具体
例としては、3,5−ジアミノ安息香酸、4.4’−ジ
アミノジフェニルメタン−3,3′−ジカルボン酸、3
.5−ジアミノベンゼンスルーホン識、3.3’−ベン
ジジンジカルボン酸、 N 、 N’−ビス(p−アミ
ノベンゾイル)−3,5−ジアミノ安息香酸、インフタ
ル−3−アミノ−5−カルボキシアニリド、3゜3′−
ベンジジンジスルホン酸、4.4’−ジアミノジフェニ
ルメタン−3,3′−ジスルホン酸等を挙げることがで
きる。
また、有利には、本発明において用いるポリ牛ナシロン
系重合体は、本発明者らが既に明らかにしたように(%
願昭55−86794号)、ビスオキサジノンと前記ジ
アミン成分(Ill)及び必要に応じて(5)とを好ま
しくはルイス酸触媒と含リン脱水剤を使用し、非プロト
ン性極性有機溶剤中で加熱して反応させることによって
得られる。非プロトン性・極性有機溶剤としては、例え
ばN−メチル−2−ピロリドン、ジメチルアセトアミド
、ジメチルホルムアミド、ジメチルスルホキシド等が用
いら、れる。溶剤の使用量は特に制限されないか、ビス
オキサジノンとジアミン成分の合計量が10〜50重t
S、好ましくは20〜30重量饅となるように用いられ
る。
ルイス酸触媒としては無水塩化第一スズ、無水塩化第二
銅、無水塩化コバルト、無水塩化第二鉄、無水塩化ニッ
ケル等の金属ハロゲン化物、特に塩化物が好適に用いら
れる。触媒の使用量はビスオキサジノン又はジアミン1
モルについて0.002〜02モル、好ましくは0.O
1〜0.1モルである。触媒蓋が余りに多いときはゲル
化が起こるので好ましくない。
含リン脱水剤としては五酸化リン、リン酸、メタリン酸
、亜リン酸、次リン酸、次亜リン酸、ピロリン酸、ポリ
リン酸等が挙げられるが、好ましくは五酸化リンが用い
られる。脱水剤の使用量はビスオキサジノン1モルにつ
いて、0.001〜04モル、好ましくは0.01〜0
.2モルである。脱水剤はゲル化を有効に防止する。
酸性基を有するジアミンはそれ自身がビスオ牛サジノン
とジアミンとの重合反応において触媒作用を有する。従
って、ジアミン成分が少なくとも−mがジアミンである
ときには、特にルイス酸触媒を用いなくとも、高分子量
ポリキナゾロン系重合体を得ることができる。
重合反応は、好ましくは浴剤にベンゼン、キシレン、ト
ルエン等の水と共沸し婦る炭化水素溶剤を加え、重合に
より生成する反応水を共沸によって系外に除去しながら
、行なわせる。重合反応の温度は150〜2009C1
時間は数時間乃至数十時間であり、普通、100時間以
内で十分である。
本発明において、単位(1)を繰返し単位とするポリキ
ナゾロン系重合体はいずれも極限粘度が0.30〜1.
50  、好ましくは0.4〜1.0  の範囲にある
のがよい。極限粘度が小さすぎると、気体分離膜とした
ときに自己支持性に劣り、機械的強度が十分でないから
であり、−万、極限粘度が大きすぎると、均一な製膜液
が得難く、製膜が容易でないからである。
本発明においては、単位(Ib)は全単位のθ〜70モ
ル−を占めてよい。単位(Ib)が余りに多くなると、
得られる気体分離が実用的強度に劣るようになるので好
ましくない。
単位(夏)からなるポリキナゾロン系重合体は、重合反
応溶剤として例示したような有機溶剤を除いてほとんど
の有機溶剤に不溶性であって、極めてすぐれた耐薬品性
を有している。更に、この重合体は450°Cまで加熱
しても重量減少がみられず、極めてすぐれた耐熱性を有
している。
上記ポリキナゾロン系重合体は種々の方法によって製膜
することができる。例えば、重合体を製膜液溶剤に溶解
して均一な製膜液とし、これを適宜の支持基材に流延塗
布した後、必要に応じて加熱して溶剤の一部を蒸発させ
、次に、これを水のような凝固溶剤□に浸漬することに
より、緻密な表面層が多孔質層によって一体的に支持さ
れた非対称膜を得ることがで奮る。また、上記製膜液を
支持基材に流延塗布後、加熱処理、又は減圧下に加熱処
理して浴剤を蒸発させて均質な膜を得ることができる。
気体の透過速度を大きくするためには膜厚は薄い程好ま
しいが、−万、機械的強度の点からは厚い方が好ましく
、これらの観点から膜厚&z O,06〜30μが望ま
しい。
製膜液溶剤は重合反応溶剤と同様にジメチルスルホキシ
ド、N−メチル−2−ピロリドン、N、N−ジメチルア
セトアミド、N、N−ジメチルホルムアミド等の非プロ
トン性極性有機溶剤が好ましい。
製膜液を塗布するための支持基材は特に限定されない。
ガラス、ステンレス、アルミニウム、ポリエチレン、ポ
リプロピレン等で例示される材料からなる平滑な表面を
有する板部材が例示される。
均質膜を得る場合、製膜液を支持基材に塗布後、加熱す
る温度は、製膜液浴剤にもよるが、上記非プロトン性極
性有機溶剤の場合には8O−140aC,好ましくは1
00〜1206Cである。特に好ましくはこのような温
度範囲で溶剤のほとんどを蒸発させた後、150〜l 
70@CIi度に昇温して溶剤を完全に1発させる。必
要ならば、この後、腺と支持基材を水中に浸漬して、膜
を基材から刺部することができる。
このようにして得られたポリキナゾロン系重合体膜は次
いで本発明に従って、少なくとも一種の気体と他の気体
との間に異なる透過速度を有する薄層の表面層がスパッ
タエツチング処理される。
薄層は多孔性でも非孔性又は緻密でもよいが、多孔性の
場合の方が良好な結果が得られる。また、気体分離膜は
、このような薄層がより粗な多孔質層に一体的に連なる
房部非対称膜であってもよいし、薄層と同じ構造が膜の
横断方向全体に広がる対称膜であってもよい。従って、
対称膜は重合体の緻密で均質なフィルムを含む。また、
薄層がポリキナゾロン系重合体から単一の膜として構成
され、この薄層が同種又は異種の重合体からなる多孔質
層に接合された所謂複合膜であってもよい。
一般に条孔性膜は、その微孔が比較的大きいときは、気
体の分子量に対してその透過速度をプロットするとほぼ
直線となるが、多孔性膜の微孔が小さくなるにつれて分
子量の大きい酸素や、極性の高い分子構造を有する一酸
化炭素、二酸化炭素等は上記直線からはずれるようにな
る。本発明においては、好ましくは大きい分子量を有す
る気体又&;極性の高い構造を有する気体について、上
記直線関係からのずれが発現する孔径以上の孔径を有す
る多孔性又は緻密な*mを備えたポリキナゾロン系重合
体膜が用いられる。薄層の微孔孔径を数量化することは
困難であるが、例えば、窒素に対するヘリウムの分離係
数を孔径選択の一つの指標とすることができ、本発明に
おいては上記分離係数が3以上であるポリキナゾロン系
重合体膜を用いると良好な結果が得られる。
分離係数の制御は、例えば非対称展番こついて11、新
組ス牛ン層といわれる緻密な薄層の厚み、微孔ノ孔径、
密に%を制御することによってなされる。
これらは例えば湿式法により製膜する場合に製膜液のl
1度や粘度、基材上に流延する際の厚み、温度、湿度等
の流延条件、流延後の湿剤蒸発量、凝固溶剤や凝固温度
等の後処理条件により制御できることが知られている。
本発明による気体分離膜は、ポリキナゾロン系重合体膜
の上記のような薄層を放電域中のイオンエネルギーが極
めて大きい陰極暗部に曝してスパッタエツチング、即ち
、放電の結果、生じた陽イオンを薄層の表面層に加速し
て衝突させることにより、実質的に薄層の表面層のみを
物理的、化学的に変化させると共に、上記表面層を超薄
膜状に架橋させて得られる。
スパッタエツチング処理の技術自体は、例えば軸公昭5
3−31827号公報にも記載されているように既に知
られている。
本発明においてスパッタエツチング処理は通常、常温で
o、ooos〜ITorrの雰囲気圧、好ましくは0、
t101〜0.I TorHの雰囲気圧下に行なわれる
#−気圧が0.0005Torrより小さいときは放電
が持続的に行なわれず、゛また、l″rorrより大き
いときはスパッタエツチング速度が着しく低ドすると共
に、放電が不安定となって、特に連続的にスパッタ、エ
ツチング処理を行なう場合に均質な処理表面層を得るこ
とができないからである。
スパッタエツチングによる薄層の処理蓋は処理電力密度
と処理時間の積で表わされ、最適の処理量は薄層を形成
する1合体の種類や微孔の有無、その孔径、厚み等によ
って適宜に決定されるが、通常、1〜5 X 10” 
W−sec/dである。放電処理量がIW−sec/c
i より小さいときは処理効果が小さく、分離係数を十
分に高めることができない。
前記ポリキナゾロン系重合体膜は耐熱性にすぐれている
ため、膜に変形や収縮を起こさせることなく、放電処理
量を大きくすることができ、この結果、気体の透過速度
を轟く保ちながら、気体の分離係数を着しく高めること
ができるが、5XlO”W−sec/cj を越えて処
理することは好ましくない。
尚、処理電力密度が小さくなる程、処理時間を長くする
必要があるが、実用的には処理電力密度を大きくして、
処理時間を知かくするのが望ましい。
電源としては数百KHz  乃至数十MHz  の高周
波電源を用いることができるが、実用上は13.56M
Hz  の工業用割当周波数を用いるのが便利である。
必要な一極間距離は#−気圧をPとするときl/’7 
K比例し、例えばPが0.005Torr O:)トキ
は一極間距離は30m以上とすることが必要であり、普
通40鵬程度に1整される。また、陰極用4他とシール
ド用電極との間には、両w1他間に放電が生じないよう
に間−が設けられるが、例えは#囲気圧が0.0051
’orrの場合、間隙は通常4wm根嵐である。
スパッタエツチング処理する際の雰囲気ガスは実用上は
アルゴン、窒素等の不活性ガス、空気、炭酸ガス、水蒸
気が用いられる。このようにして処理されたポリキナゾ
ロン系重合体からなる気体分離膜は、ヘリウムや水素の
ように分子量の小さい気体については透過速度が実質的
に変化しないが、一方、窒素、酸素、二酸化炭素等のよ
うに分子量の大きい気体又は極性の高い構造を有する気
体の透過連数が低下する。その結果、気体分離膜は分子
量の小さい気体について大きい透過速度を維持しつつ、
分子量の大きい気体又は極性の大きい構造の気体に対す
る分離係数が高められる。また、分子量の大きい気体及
び極性構造の気体間においても透過速成が変化し、分離
係数が高められる。
上記のようにしてスパッタエツチング処理された表面層
を電子顕微鏡にて観察すると、陽イオンによる表面エツ
チングの結果、凹凸や繊毛状物が表向に緒められると共
に、架橋層2が超薄膜状に生じている。゛分子量の大き
い気体や極性構造の気体の透過速度が低トするのはこの
架橋層の形成が寄与しているとみられる。
以上のように、本発明によれは、ポリキナゾロン系重合
体の耐熱性、耐薬品性、機械的強度等のすぐれた特性を
活かしつつ、選択分離性を有する膜薄層の表面層のみを
スパッタエツチング処理することにより、化学反応によ
り架橋層を超薄膜状に形成して、ヘリウムのような分子
量の小さい気体薯こ対してはスパッタエツチング処理の
前後を通じて透過性を轟く維持しつつ、異種の気体間の
選択性を著しく^めCいるのである。従って、本発明の
気体分離膜は、例えばC1化学において重要である合成
ガスの成分1111、Hz/CO分離、メタノール、酢
酸、エチレングリコール等の合成塔からの高温ガスの分
離に好適に用いることができる。
勿論、酸素富化その他の気体分離にも用いることができ
る。以下に本発明の実施例を挙げるが、本発明はこれら
に限定されるものではない。尚、以Fの実施例において
、気体の透過率は25°Cで高真空法により求めたもの
であり、分離係数は250Cにおける当該気体の透過率
/111I素の透過率がら求めたものである。
実施例1 撹拌機、窒素ガス導入装置、反応生成水抜取り装置付き
還流冷却器及び250’Cの温度まで加熱可能な外套浴
を備えたフラスコにN−メチル−2−ピロリド785ノ
を仕込み、五酸化リン0.391を添加、溶解した。次
に、F記構造 11 のビスオキサジノン18.39P C0,055モル)
と、4.4I−ジアミノシフxニルx−fk8.81f
!(0,044モル)及ヒ4.4’  −ジアミノジフ
ェニルメタン−3,3’−シカルホン酸3.15 f/
 (0,011モル)’f:17mさせた。共沸脱水溶
剤として゛キシレン14Fを加え、窒素気流上、180
9Cに加熱し、キシレンを還流させ、反応生成水を共沸
によって連続的に除去しつつ、15時間反応を行なって
、粘稠な重合体#4液を得た。この重合体溶液を大量の
水中に投入して重合体を凝固、沈殿゛させ、ミキサーを
用いて水中で激しく撹拌、粉砕した。この粉末をP別し
た後、60°Cで“10時間真空乾燥し、ズ・J畝粘屓
0.71のポリキナゾロンを得た。このポリキナゾロン
は80モル%のビスキナゾロ7単位(Vl) と20モルチのビス牛ナシロン単位 次に、このポリキナゾロン1(lと塩化リチウム2y−
とをN−メチル−2−ピロリドン15yに溶解した後、
平均孔径10μのp紙を用いて加圧p過し、異物等を除
去した。この重合体溶液をガラス板上に流延塗布した後
、o″cの冷水に浸漬し、N−メチル−2−ピロリドン
を水と置換して重合体を凝固させ、この後、室温で一昼
夜風乾して、多孔asssの非対称膜を得た。
この膜の緻密な表面側を常温、Q、 l Torrのア
ルゴン雰囲気F1放電電力密[1,OW/−で600秒
間スパッタエツチング処場処理(放電処理量600W−
secA)。処理帥後の各気体の透過率(c c (S
TP )/d−s e C・csHf )及び分離係数
を示す。
分離係数の改善の看しいことが明らかであ4実施例2 実施例1で得たポリ牛ナシロン1(lと塩化リチウム2
2をN−メチル−2−ピロリドン9.7yに溶解し、非
常に高粘度の製膜液を得た。この製膜液を50’Cの温
度に保ったままでガラス板上に流#、撞布した後、0°
Cの水中に浸漬し、多孔直42%の非対称膜を得た。こ
の膜の表面層側を常温の0.1Torrのアルゴン#囲
気下、処理電力密度1.2 WAi  で1500秒間
処理した(放電処理量1800W−mcc/d)。
処理前後における各気体の透過率を測定したところ、ヘ
リウムについては処理前後で変わらず、2、OX l 
O−’ c c (STP )/cj弓ec・傷H2で
あったが、窒素については処理前の1.4 X l O
−’ cc(STP)/、j、 m e c −cxk
i f  が処Ml後には2.8X10  cc(ST
P)/cl・畠ec−3HPに減少し、従って、窒素に
対するヘリウムの分離係数は14から71へと大幅に増
大した。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. (1)一般式 (世し、ILlは4価の有機基、it”はそれぞれ独立
    にアルキル基又は芳香族基、9−3はCP+2)価の有
    機基、2は(X狙、−8OsH又はこれらの金属塩を示
    し、Pは単位ごとに独立に0又はl−4の整数を示す。 〕 で表わされるビスキナゾロン単位を繰返し単位として有
    する実質的に線状であるキリキナゾロン系重合体からな
    り、気体混合物中の少なくとも一種の気体と他の気体と
    の間に異なる透過速度を有する薄層を備えると共に、こ
    の薄層の表面層がスパッタエツチング処理されて上記束
    なくとも二種の異なる気体間の分離係数が高められてい
    ることを特徴とする気体分離膜。 であり、i”  がメチル基又はフェニル基であり、P
    が0であって、jL”  が であることを特徴とする特許請求の範8illi項記載
    の気体分離膜。 (31鼠1が でゐり、jL3  がメチル基又はフェニル基であり、
    PがO%l又は2であって、PがOであるとき、gaが であり、Pが0でないとき、IL″  がであることを
    特徴とする特許請求の範囲第1項記載の気体分離膜。 (410,0005〜l Torr g)雰囲気圧下ニ
    処[111力密度と処理時間の積である処理量が1〜5
     X 10”W−sec7−であるようにスパッタエツ
    チング処理されていることを特徴とする特許請求の範囲
    第1項り至第3項いずれかlTAに記載の気体分離膜。
JP5084682A 1982-03-29 1982-03-29 ポリキナゾロン系重合体よりなる気体分離膜 Pending JPS58166903A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP5084682A JPS58166903A (ja) 1982-03-29 1982-03-29 ポリキナゾロン系重合体よりなる気体分離膜

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP5084682A JPS58166903A (ja) 1982-03-29 1982-03-29 ポリキナゾロン系重合体よりなる気体分離膜

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPS58166903A true JPS58166903A (ja) 1983-10-03

Family

ID=12870084

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP5084682A Pending JPS58166903A (ja) 1982-03-29 1982-03-29 ポリキナゾロン系重合体よりなる気体分離膜

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPS58166903A (ja)

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US4695295A (en) * 1986-09-24 1987-09-22 The Dow Chemical Company Gas separation membranes from polymers containing a hydrocarbon backbone and pendant (hydrocarbylamido)alkyl ester moieties
JPH02180625A (ja) * 1989-01-06 1990-07-13 Sumitomo Electric Ind Ltd 多孔性高分子膜

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US4695295A (en) * 1986-09-24 1987-09-22 The Dow Chemical Company Gas separation membranes from polymers containing a hydrocarbon backbone and pendant (hydrocarbylamido)alkyl ester moieties
JPH02180625A (ja) * 1989-01-06 1990-07-13 Sumitomo Electric Ind Ltd 多孔性高分子膜

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP2855668B2 (ja) ポリイミド分離膜
US4528004A (en) Aromatic polyimide composite separating membrane
US7485227B2 (en) Polyazole-based polymer films
US7837763B2 (en) High-molecular-weight polyazoles used as proton conducting membranes
TWI526480B (zh) Porous polyimide film and method for producing the same
JP2005537380A (ja) ポリアゾールをベースとするポリマーフィルム、およびその使用
JP2013136757A (ja) プロトン伝導性膜およびその使用
US20100035113A1 (en) Method for producing polymer electrolyte membrane and polymer electrolyte membrane
JPS61133118A (ja) ガス分離ポリイミド膜
KR101264331B1 (ko) 고분자 전해질막, 이의 제조 방법 및 이를 구비한 연료전지
TW201629123A (zh) 多孔質聚醯亞胺薄膜及其製造方法
JPS60125210A (ja) ポリイミド膜の製膜改善方法
JP2012111790A (ja) 乾式ポリイミド系多孔性フィルム及びその製造方法
JPS58166903A (ja) ポリキナゾロン系重合体よりなる気体分離膜
JPS588514A (ja) 複合分離膜の製造法
JP3111196B2 (ja) 気体分離用炭化膜
JP2001294704A (ja) 多孔質ポリイミドフィルムおよびその製造法
JPS6252613B2 (ja)
JP6127845B2 (ja) ポリイミド前駆体溶液、多孔質膜又は被覆物の製造方法、ポリイミド多孔質膜、及び被覆物
KR101979685B1 (ko) 유기용매 나노여과용 박막 복합막 및 그 제조방법
WO2006048942A1 (ja) ニトリル型疎水性ブロックを有するスルホン化ポリマーおよび固体高分子電解質
JPS6151934B2 (ja)
JPS63264121A (ja) ポリイミド気体分離膜
JP2002146016A (ja) イオン伝導性ホスホン酸含有ポリアゾール
JP6440092B2 (ja) ポリイミド多孔質膜及び多孔質膜製造用のポリイミド前駆体反応生成物溶液