JPS581433Y2 - コンテナサポ−タ - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は、コンテナ専用船のコンテナ船倉に、コンテナ
とコンテナ以外の貨物とを同時に積込むことを可能にす
るコンテナサポータに関するものである。

一般に、コンテナ専用船のコンテナ専用船倉１内には、
第１図に示す如く、上甲板から船倉底壁に亘ってセルガ
イドと称するコンテナガイド部材２が装備されている。

コンテナ３はこれらコンテナガイド部材２によって４つ
の外側コーナ部が保持された状態で船倉１内に積重ねら
れる。

このため、従来のコンテナ専用船ではコンテナ以外の貨
物を積み込むことは不可能であった。

本考案は、かかる従来のコンテナ専用船に容易に適用で
き、船倉に積重ねられる最下段のコンテナと船倉底壁と
の間に適当な空所を形成して、この空所にコンテナ以外
の貨物を積込むことができるようにするためのコンテナ
サポートを提供するものであって、以下その実施例を第
２図〜第４図に基づき説明する。

まず、第２図、第３図において、４は船倉５に装備され
たセルガイド部材である。

このセルガイド部材４は、コンテナ６の外側面コーナ部
と略相似の平面錐状をなす剛材により形成され、４本が
１組となって船倉５の内部縦横にコンテナ積重ね用の空
間７を形成している。

８は上下方向に配置された支柱であって、その頂部には
、第２図から明らかなように、セルガイド部材４の囲続
部にほぼ収納される形状のコンテナ載置板９が装着され
ている。

セルガイド部材４の下部背面４Ａには、上下２箇所にブ
ラケツｈｉｏ、１ｉが固着されており、このブラケット
１０．１１にはそれぞれ縦軸１２．１３を介して２連リ
ンク１４，１５が水平揺動自在に取付けられている。

これら２連リンク１４，１５は、前記ブラケット１０．
１１に枢着された基端リンク１６と遊端リンク１７とを
ピン１８を介して相対揺動自在に連結したものである〔
下段の２連り゛・り１５のピンは図示していない。

〕。そして上段の遊端リンク１７先端には上向きにガイ
ド軸１９が突設されており、このガイド軸１９に、前記
支柱８の外周面に固着した突片２０がガイド軸１９の軸
心方向に摺動自在に外嵌されている。

また下段の遊端リンク２１の先端にはねじ孔（図示せず
。

）が刻設されており、このねじ孔に、支柱外周面上下方
向に回転のみ自在に取付けたねじ軸２２が螺入されてい
る。

ねじ軸２２の上端にはハンドル２３が装着されていて、
手動操作が可能である。

なお２４は軸受である。このように支柱８は、セルガイ
ド部材４との間に２連リンク（リンク機構）１４．１５
を介装されることにより、前記４本のセルガイド部材４
で囲まれるコンテナ積重ね用空間７に対して出退自在と
なる。

そして支柱８は各セルガイド部材４毎に取付けられてい
て、前記積重ね用空間から退出されたときには、第３図
仮想線で示す如く、２連リンク１４が船倉側壁２５と平
行し、かつ相対応するセルガイド部材に取付けられてい
る支柱８並びに載置板９同士が相対向すべく、船倉外側
部に格納されるようになっている。

かかる構成において、船倉５にコンテナのみを積込む場
合は、第３図仮想線で示す如く、２連リンク１４を船倉
側壁２５と平行となして支柱８並びに載置板９を格能状
態としてコンテナ積重ね空間７から退出させておき、従
来行われているとおり、セルガイド部材４を利用してコ
ンテナを積込む。

次に、他の貨物を積好む場合は、第２図、第３図実線で
示す如く、縦軸１２．１３を中心として２連リンク１４
，１５を船倉内方（矢印Ｘ）へ回動させ、つづいてピン
１８を中心として道端リンク１７をセルガイド部材側（
矢印Ｙ）へ回動させて、支柱８をセルガイド部材４の囲
繞部内に位置させる。

この場合、支柱８の位置変更を容易にすべく、ねじ軸２
２を回転して支柱下端８Ａを船倉底壁２６から離間させ
、位置変更後ねじ軸２２を逆回転させて支柱下端８Ａを
船倉底壁２６上に当接しておく。

この状態で上甲板側からセルガイド部材４を利用してコ
ンテナ６を積込むと、最下段のコンテナ６は、その底面
４隅が載置板９上に置かれることにより、積重ねられた
コンテナの重量は、支柱８を介して船倉底壁２６で支持
される。

しかして船倉下部には空所が形成され、この空所にコン
テナ以外の貨物積込みが可能となる。

ところで、コンテナ国際規格によると、単一コンテナの
高さは２種類のものが定められており、そのいずれにつ
いても最上段コンテナ上面の船倉内積込み高さが一様で
あるのが望ましい。

このためには載置板９の設置高さを調整する必要がある
が、本実施例では第４図に示す如く、支柱下端８Ａと船
倉底壁２６との間にスペーサ２７を介装することにより
、これを満足することができる。

このスペーサ２７の介装は、ねじ軸部２２の回転により
、支柱８を上昇させることにより行うことができる。

本考案は、コンテナ積重ね用のセルガイド部材を装備し
たコンテナ船の船倉に、頂部にコンテナ載置板を有して
なる支柱を配置し、この支柱を上下一対のリンク機構に
よりセルガイド部材外側に支持すると共に該支柱を前記
コンテナの積重ね用空間に対して出退自在となし、且つ
上のリンク機構と支柱との接続を、上のリンク機構遊端
部に上向きに突設されたガイド軸と支柱側に設けられて
上記ガイド軸に摺動自在に外嵌する突片とにより成し、
また下のリンク機構と支柱との接続は、下のリンク機構
遊端部に刻設されたねじ孔と支柱側に上下方向で螺着さ
れて端部が上記ねじ孔に螺合されるねじ軸とにより成し
たものであるから、既存のコンテナ専用船に対して容易
に適用でき、しかも船倉下部に空所を形成し、この空所
にコンテナ以外の貨物を積込めるので、メリットは大き
い。

また前記した実施例のように構成することにより、当該
コンテナサポータは、不使用時の格納が可能となり、加
えて高さの異なるコンテナの積込みに際してもスペーサ
を用いることにより船倉内部空間を有効に利用し得る。

さらにまた、多段積みされたコンテナ重量を、支柱を介
して船倉底壁で支持する構成であるので強度的に望まし
い。

さらに、支柱を出退させる際に、支柱をねじ棒により上
方に持上げて行なうので、重い支柱を容易に出退させる
ことができる。

なお前記実施例において、リンク機構は、２連リンクを
用いたものを示したが、これに限定されることなく、他
の構成、たとえばパンタグラフ機構先端に支柱を取付け
たものであっても良い。

さらに、リンク機構は、支柱とセルガイド部材との間に
設けたものを示したが、これは支柱と船倉側壁などのよ
うに、支柱と船体構造との間に設けたものであっても差
支えない。

【図面の簡単な説明】

第１図はセルガイド部材２の船倉内配置図、第２図は本
考案実施例の側面図、第３図は作動状態の平面図、第４
図はスペーサ２７を用いた場合の側面図である。 ４・・・・・・セルガイド部材、５・・・・・・船倉、
６・・・・・・コンテナ、７・・・・・・積重ね用空間
、８・・・・・・支柱、９・・・・・・載置板、１４，
１５・・・・・・２連リンク（リンク機構）、２２・・
・・・・ねじ軸、２５・・・・・・船倉側壁、・・・・
・・船倉底壁、２７・・・・・・スペーサ。 ６

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. コンテナ積重ね用のセルガイド部材を装備したコンテナ
   船の船倉に、頂部にコンテナ載置板を有してなる支柱を
   配置し、この支柱を上下一対のリンク機構によりセルガ
   イド部材外側に支持すると共に該支柱を前記コンテナの
   積重ね用空間に対して出退自在となし、且つ上のリンク
   機構と支柱との接続を、上のリンク機構遊端部に上向き
   に突設されたガイド軸と支柱側に設けられて上記ガイド
   軸に摺動自在に外嵌する突片とにより威し、また下のリ
   ンク機構と支柱との接続は、下のリンク機構道端部に刻
   設されたねじ孔と支柱側に上下方向で螺着されて端部が
   上記ねじ孔に螺合されるねじ軸とにより成したことを特
   徴とするコンテナサポータ。