JPS5814139B2 - デンリヨクキヨウキユウホウシキ - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 本発明はしゃ断器を介して共通出力端子に接続されて並
列運転される少なくとも２台の交流電源装置による電力
供給方式に関する。

電子計算機や通信設備等の高信頼度を必要とする無停電
交流電源装置においては、電源装置の信頼度を高める手
法として、２台以上の無停電交流電源装置を選択しゃ断
用の開閉器を介して並列冗長運転し、１台に障害が発生
した場合これを選択しゃ断して運転を継続する手法が知
られている。

しかしながらこのような電源設備にあっては電源設備全
体の容量は負荷側の必要とする容量に比べて大きくなけ
ればならず、例えば２台の電源装置が並列運転されるも
のでは電源設備全体としての容量は負荷側の必要とする
容量の２倍以上なければならない。

つまり、このような電源設備の場合には、高い信頼度が
得られる代りに、負荷側の必要とする容量よりも余分の
容量が要求され、従って設備費が高くなる。

また１台の無停電交流電源装置を商用電源と同一周波数
同一位相で同期させてこの電源装置によって良質の電力
を負荷へ供給し、万一この電源装置が故障した場合には
無瞬断で商用電源からの給電へ切り換えるような方式も
知られている。

この場合には前述の並列冗長システムよりも設備費が安
くつく代りに信頼度が劣る。

本発明の目的は、負荷全体のシステムにとって十分満足
できる高い信頼度を確保しながらも従来の並列冗長電源
システムに比べて遥かに経済的な電源設備ですませるこ
とのできる電力供給方式を提供することにある。

この目的は、本発明によれば特許請求の範囲記載の構成
により達成される。

この本発明による構成において、第１の負荷群としては
、例えばオンラインコンピュータシステムの如きいかな
る場合でも運転停止が許されないものが選ばれる。

また、第２の負荷群としては、例えばオフラインコンピ
ュータシステムの如き万やむを得ない場合には運転停止
が許されるものが選ばれる。

本発明によれば、並列運転される交流電源装置は全体と
して負荷側の必要とする容量を持っていさえすればよく
、余分の容量を持つ必要がないので．全体として設備費
を安くすることができる。

しかも並列運転されている交流電源装置のいずれかに故
障があった場合にも、いかなる場合にも運転停止が許さ
れないような負荷に対しては残りの交流電源装置によっ
て電力供給を継続することができ、そして交流電源装置
は他の交流電源に同期化されているので万やむを得ない
場合には運転停止が許されるような負荷に対しても他の
交流電源が偶然そのとき停電していないかぎりこの交流
電源に無瞬断で電力供給を引き継がせることができる。

従って、本発明によれば、全体として極めて高い信頼度
を維持しながら経済的な電源システムを構成することが
できる。

以下図示の実施例について詳細に説明する。

図において、１，２は交流電源装置、３〜６はしゃ断器
、７，８は負荷、９は商用電源系統から導かれた給電線
、１０は無停電用蓄電池である。

各交流電源装置１，２は、例えば給電線９からの交流入
力電圧を整流する整流器と、整流器からの直流電圧を交
流電圧に変換する自励式サイリスタインバータと、その
整流器とインバータとの間の直流中間回路に設けられた
平滑リアクトルおよび平滑コンデンサと、インバータ出
力側に設けられた正弦化フィルタとから構成されている
。

蓄電池１０は商用電源の停電時にも両交流電源装置の直
流中間回路の正常な電圧範囲を維持するのに役立つ。

更に、ここには図示されていないが、蓄電池１０のため
の充電器とか、あるいは商用電源の長時間にわたる停電
に対処するための非常用発電設備などが設けられている
。

しゃ断器３〜６は例えばサイリスタスイツチの如き半導
体開閉器からなる。

負荷群は２つの負荷群７，８に分割されている。

一方の負荷群７はいかなる場合も運転停止が許されない
もの、例えばオンラインコンピュータシステムであり、
他方の負荷群８は万やむを得ない場合には運転停止が許
されるもの、例えばオフラインコンピュータシステムで
ある。

負荷群７は常に両電源装置１，２の共通出力端子Ａに接
続され、負荷群８はしゃ断器５，６によって、その共通
出力端子Ａかまたは給電線９のいずれかに選択的に接続
されるようになっている。

本発明による電力供給方式によれば、通常時にはしゃ断
器３，４の外にしゃ断器５も導通状態に保たれ、両交流
電源装置１，２から両負荷７，８への電力供給が行なわ
れる。

その場合に、両交流電源装置の合成出力電圧はその大き
さが負荷の定格電圧（給電線９の定格電圧に等しい。

）に一致し、しかもその位相が給電線９の電圧の位相と
一致するように制御される。

このような制御を行うための装置は既に知られている。

例えば両交流電源内自励インバータの出力周波数を決定
する基準パルスは給電線９の電圧の周波数および位相に
応じて形成され、個々の交流電源装置１，２の出力電圧
は合成出力電圧が予め与えられた目標値に一致するよう
に調節される。

このような正常な運転中Ｋ何らかの原因により両交流電
源装置１，２のうちいずれか一方、例えば交流電源装置
２に障害が発生したとすると、速やかにサイリスタスイ
ッチ６は導通状態へ、そしてサイリスクスイッチ４，５
は阻止状態へ切り換えられる。

これによって負荷群７はサイリスタスイツチ３を介して
交流電源装置１から給電され続け、負荷群８はサイリス
タスイツチ６を介して給電線９からの給電へ無瞬断で切
り換えられる。

このような切り換えが行なわれた状態において万一商用
電源系統に停電があって負荷８への給電を停止せざるを
得ない事態が発生したとしても負荷群７への給電は無停
電機を有する交流電源装置１によって継続される。

このような本発明による電力供給方式を採用した場合、
交流電源装置１，２の全体として要求される容量Ｐは、
負荷群７，８の必要とする容量はそれぞれＰ７，Ｐ８と
すれば、 Ｐ＞Ｐ７＋Ｐ８かつＰ／２＞Ｐ７ を満足していさえすればよく、例えば全体の負荷を容量
的にほゞ均等に負研群７，８に２分割したとすれば（Ｐ
７≒Ｐ８）、交流電源装置１，２の全体としての容量は
全体の負荷が必要とする容量（Ｐ７＋Ｐ８）分だけあれ
ばよく、従来の並列冗長給電システムにおけるように負
荷側の必要とする容量の２倍以上の容量を持っていなく
てもよい。

以上のように、本発明による電力供給方式によれば、全
体として極めて高信頼でかつ経済的な給電設備を実現す
ることができる。

【図面の簡単な説明】

図は本発明の実施例を示すブロック図である。 １，２……交流電源装置、３〜６……半導体開閉器（サ
イリスタスイツチ）、７，８……負荷群、９……商用電
源から導かれた給電線。

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. １ それぞれ自励インバータで構成されていてしゃ断器
   を介して共通出力端子に接続された少なくとも２台の交
   流電源装置と、商用電源から導かれた給電線とを設け、
   これらから給電を受ける負荷群は運転停止を許されない
   第１の負荷群と万やむを得ない場合には運転停止を許さ
   れる第２の負荷群とに分けて、第２の負荷群はしゃ断器
   により前記交流電源装置側の共通出力端子と前記給電線
   とのいずれか一方に選択的に接続できるようにしておき
   、通常は前記交流電源装置を商用電源に同期させながら
   並列運転させて前記交流電源装置により両負荷群への給
   電を行ない、前記交流電源装置のうちのいずれかが故障
   した際には直ちにその故障した交流電源装置を前記共通
   出力端子から切り離すと共に、第２の負荷群を前記共通
   出力端子から前記給電線へ切換え接続するようにしたこ
   とを特徴とする電力供給方式。