JPS5813609B2 - 高低圧一体型蒸気タ−ビンロ−タの製造方法 - Google Patents
高低圧一体型蒸気タ−ビンロ−タの製造方法Info
- Publication number
- JPS5813609B2 JPS5813609B2 JP4318277A JP4318277A JPS5813609B2 JP S5813609 B2 JPS5813609 B2 JP S5813609B2 JP 4318277 A JP4318277 A JP 4318277A JP 4318277 A JP4318277 A JP 4318277A JP S5813609 B2 JPS5813609 B2 JP S5813609B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- rotor
- pressure
- steam turbine
- low
- temperature
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Expired
Links
Classifications
-
- C—CHEMISTRY; METALLURGY
- C21—METALLURGY OF IRON
- C21D—MODIFYING THE PHYSICAL STRUCTURE OF FERROUS METALS; GENERAL DEVICES FOR HEAT TREATMENT OF FERROUS OR NON-FERROUS METALS OR ALLOYS; MAKING METAL MALLEABLE, e.g. BY DECARBURISATION OR TEMPERING
- C21D1/00—General methods or devices for heat treatment, e.g. annealing, hardening, quenching or tempering
- C21D1/78—Combined heat-treatments not provided for above
Landscapes
- Chemical & Material Sciences (AREA)
- Engineering & Computer Science (AREA)
- Physics & Mathematics (AREA)
- Thermal Sciences (AREA)
- Crystallography & Structural Chemistry (AREA)
- Mechanical Engineering (AREA)
- Materials Engineering (AREA)
- Metallurgy (AREA)
- Organic Chemistry (AREA)
- Heat Treatment Of Articles (AREA)
- Turbine Rotor Nozzle Sealing (AREA)
Description
【発明の詳細な説明】
この発明は、低温の蒸気に曝される部分は優れた靭性と
強度を、また高温の蒸気に曝される部分は優れた高温ク
リープ破断強さを夫々発揮できるようにした高低圧一体
型蒸気タービン用ロータの製造方法に関する。
強度を、また高温の蒸気に曝される部分は優れた高温ク
リープ破断強さを夫々発揮できるようにした高低圧一体
型蒸気タービン用ロータの製造方法に関する。
一般に、営業用の大型蒸気タービン用ロータは使用蒸気
温度、圧力などによって高圧部、中圧部および低圧部が
それぞれ所要の性質に応じた異種の材質で構成されてい
る。
温度、圧力などによって高圧部、中圧部および低圧部が
それぞれ所要の性質に応じた異種の材質で構成されてい
る。
しかし70〜80MW程度以下の自家発電用蒸気タービ
ン用ロータにおいては、小型化、機構の簡略化などの見
地から、高圧部から低圧部まで同一の材質で構成されて
いる。
ン用ロータにおいては、小型化、機構の簡略化などの見
地から、高圧部から低圧部まで同一の材質で構成されて
いる。
そして、自家発電用蒸気タービンにおいては、従来その
使用蒸気温度が高高500℃程度までであったが、最近
では熱効率向上の観点から500℃以上の温度で、しか
も大容量化が望まれるようになってきている。
使用蒸気温度が高高500℃程度までであったが、最近
では熱効率向上の観点から500℃以上の温度で、しか
も大容量化が望まれるようになってきている。
このような、自家発電蒸気タービンに使用する高低圧一
体型タービン用ロータにおいては、一本のロータで、高
圧部および中圧部においては高温強度を、また、低圧部
においては靭性および引張強さ耐力をそれぞれ満す必要
があるが従来より使用されている表−1に示すような化
学組成の材料からなるロータでは次のような不都合が認
められた。
体型タービン用ロータにおいては、一本のロータで、高
圧部および中圧部においては高温強度を、また、低圧部
においては靭性および引張強さ耐力をそれぞれ満す必要
があるが従来より使用されている表−1に示すような化
学組成の材料からなるロータでは次のような不都合が認
められた。
すなわち添付図は高低圧一体型蒸気タービン用ロータの
断面図の例を示したものであるが、従来高圧あるいは中
圧用ロータとして使われている合金Aで製造されたロー
タでは、高圧部(a部)および中圧部(b部)の高温強
度は充分であるが、ロータ中心部( d〜e〜f部)の
延性脆性遷移温度(以下50%FATTと記す)が80
〜120℃と高いため低圧部(C部)の脆性破壊に対す
る安全性を充分に保障し得ない欠点があった。
断面図の例を示したものであるが、従来高圧あるいは中
圧用ロータとして使われている合金Aで製造されたロー
タでは、高圧部(a部)および中圧部(b部)の高温強
度は充分であるが、ロータ中心部( d〜e〜f部)の
延性脆性遷移温度(以下50%FATTと記す)が80
〜120℃と高いため低圧部(C部)の脆性破壊に対す
る安全性を充分に保障し得ない欠点があった。
一方、従来、低圧ロータとして使用されている合金Bで
製造されているロータではロータ中心部(d〜e〜f部
)の50%FATTが室温以下であることから低圧部(
C部)の脆性破壊に対する安全性は充分あるが、反面、
高圧部および中圧部(a部およびb部)の高温強度が充
分ではなく、また、構成合金がニッケルを多く含むこと
から高温で長時間使用すると脆化し易い欠点があった。
製造されているロータではロータ中心部(d〜e〜f部
)の50%FATTが室温以下であることから低圧部(
C部)の脆性破壊に対する安全性は充分あるが、反面、
高圧部および中圧部(a部およびb部)の高温強度が充
分ではなく、また、構成合金がニッケルを多く含むこと
から高温で長時間使用すると脆化し易い欠点があった。
さらに、従来高低圧一体型ロータとして使用されている
合金Cで製造されるロータにおいては高圧部(a部)の
高温強度が充分ではなく、また低圧部(C部)の靭性も
充分でないなどの欠点を有していた。
合金Cで製造されるロータにおいては高圧部(a部)の
高温強度が充分ではなく、また低圧部(C部)の靭性も
充分でないなどの欠点を有していた。
従って本発明は高圧部および中圧部で優れた強度性を発
揮させることができ、また低圧部で優れた靭性を発揮さ
せることができ、常に所要の機能を発揮させ得る高低圧
一体型蒸気タービン用ロータの製造方法を提供しようと
するものである。
揮させることができ、また低圧部で優れた靭性を発揮さ
せることができ、常に所要の機能を発揮させ得る高低圧
一体型蒸気タービン用ロータの製造方法を提供しようと
するものである。
以下、本発明を詳細に説明すると、本発明は重量比で炭
素0.20〜0.35%、硅素0.2%以下、マンガン
1.0%以下、クロム0.5%〜1.5%、ニッケル1
.5%以下、モリブデン0.5〜1.5%.バナジウム
0.15〜0.3%、残部鉄および付随的不純物より成
る低合金鋼を溶解鋳造後、鍛造を行ない、蒸気タービン
用ロータ素体を形成する工程と、前記蒸気タービン用ロ
ータ素体を900〜1000℃の範囲に加熱してオース
テナイト化したのち、蒸気タービンの使用時に高温蒸気
に曝される高圧部、中圧部にあたる部分については、表
層部の軸方向平均冷却速度が50〜200℃/時間とな
る関係に、また低圧部にあたる部分については中心部の
軸方向平均冷却速度が100℃/時間以上となり、かつ
前記高中圧部と低圧部とにおける素体の中心部の平均冷
却速度が異なる関係にそれぞれ冷却して焼入する工程と
、 前記焼入したロータ素体を600〜750℃で焼戻し処
理を施こす工程とを具備してなることを特徴とする高低
圧一体型蒸気タービン用ロータの製造方法である。
素0.20〜0.35%、硅素0.2%以下、マンガン
1.0%以下、クロム0.5%〜1.5%、ニッケル1
.5%以下、モリブデン0.5〜1.5%.バナジウム
0.15〜0.3%、残部鉄および付随的不純物より成
る低合金鋼を溶解鋳造後、鍛造を行ない、蒸気タービン
用ロータ素体を形成する工程と、前記蒸気タービン用ロ
ータ素体を900〜1000℃の範囲に加熱してオース
テナイト化したのち、蒸気タービンの使用時に高温蒸気
に曝される高圧部、中圧部にあたる部分については、表
層部の軸方向平均冷却速度が50〜200℃/時間とな
る関係に、また低圧部にあたる部分については中心部の
軸方向平均冷却速度が100℃/時間以上となり、かつ
前記高中圧部と低圧部とにおける素体の中心部の平均冷
却速度が異なる関係にそれぞれ冷却して焼入する工程と
、 前記焼入したロータ素体を600〜750℃で焼戻し処
理を施こす工程とを具備してなることを特徴とする高低
圧一体型蒸気タービン用ロータの製造方法である。
本発明に係る高低圧一体型蒸気タービンロータの製造方
法で製造されたロータは従来使用されているロータの製
造方法、例えば合金Aの組成でロータ素体全体を強制空
冷で焼入して製造したものあるいは合金Bの組成でロー
タ素体全体を噴霧冷却で焼入して製造したものに較べ、
ロータ素体全体がベイナイト相を呈し、高圧部および低
圧部の強度および靭性が優れ、また高温部の高温強度も
優れ、高低圧一体型蒸気タービン用ロータとして充分実
用に供し得るものである。
法で製造されたロータは従来使用されているロータの製
造方法、例えば合金Aの組成でロータ素体全体を強制空
冷で焼入して製造したものあるいは合金Bの組成でロー
タ素体全体を噴霧冷却で焼入して製造したものに較べ、
ロータ素体全体がベイナイト相を呈し、高圧部および低
圧部の強度および靭性が優れ、また高温部の高温強度も
優れ、高低圧一体型蒸気タービン用ロータとして充分実
用に供し得るものである。
ここで本発明に係る高低圧一体型蒸気タービン用ロータ
の製造方法における各限定理由について説明すると、 まず低合金鋼の組成比において、炭素は焼入性を向上さ
せ引張強さや耐力を向上させるに必要な元素であるが、
その量が0.2%未満ではフエライト相が生成して実質
的にベイナイト組織が得られず、所要の引張強さや耐力
を得ることが出来ず、また0.35%を越えると靭性が
低下するのでこの範囲とする。
の製造方法における各限定理由について説明すると、 まず低合金鋼の組成比において、炭素は焼入性を向上さ
せ引張強さや耐力を向上させるに必要な元素であるが、
その量が0.2%未満ではフエライト相が生成して実質
的にベイナイト組織が得られず、所要の引張強さや耐力
を得ることが出来ず、また0.35%を越えると靭性が
低下するのでこの範囲とする。
硅素およびマンガンは脱酸、脱硫剤として添加するもの
であるが、硅素を多量に含有すると靭性を害すること、
および焼戻し脆化度が大きくなるので0.2%以下とす
る。
であるが、硅素を多量に含有すると靭性を害すること、
および焼戻し脆化度が大きくなるので0.2%以下とす
る。
またマンガンは焼入性を増し引張強さを向上させるが、
硅素と同様に多量の含有は靭性を害するので1%以下と
する。
硅素と同様に多量の含有は靭性を害するので1%以下と
する。
クロムは高温における強度を向上させ、また靭性を向上
させるに必要な元素であるが、0.5%未満ではその効
果が小さく、また多量含有すると高温強度および靭性を
劣化させるので1.5%までとする。
させるに必要な元素であるが、0.5%未満ではその効
果が小さく、また多量含有すると高温強度および靭性を
劣化させるので1.5%までとする。
さらにニッケルは焼入性を向上させ低温における強度お
よび靭性を向上させるが、多量の含有は高温強度を低下
させるので1.5%以下とする。
よび靭性を向上させるが、多量の含有は高温強度を低下
させるので1.5%以下とする。
モリブデンは焼入性を向上させ、また高温強度を向上さ
せるとともに焼戻し脆性を防止するに必要な元素で0.
5%未満ではその効果が充分でなく、多量含有すると靭
性を低下させるので1.5%までとする。
せるとともに焼戻し脆性を防止するに必要な元素で0.
5%未満ではその効果が充分でなく、多量含有すると靭
性を低下させるので1.5%までとする。
バナジウムは高温の強度を向上させるに必要な元素であ
るが、0.15%未満ではその効果が充分でなく、また
多量の含有は靭性を劣下させるので0.3%までとする
。
るが、0.15%未満ではその効果が充分でなく、また
多量の含有は靭性を劣下させるので0.3%までとする
。
焼入時のオーステナイト化処理温度については、オース
テナイト化温度が900℃未満の温度では焼入してもフ
エライト相が生成して実質的にベイナイト組織が得られ
ず高温および低温の強度が得られず、また1000℃を
越えた温度では靭性が低下することからこの範囲とする
。
テナイト化温度が900℃未満の温度では焼入してもフ
エライト相が生成して実質的にベイナイト組織が得られ
ず高温および低温の強度が得られず、また1000℃を
越えた温度では靭性が低下することからこの範囲とする
。
焼入冷却速度については、蒸気タービンの使用時に高温
の蒸気に曝される高圧部および中圧部は、タービン翼埋
込部分であるロータ表層部の高温強度が必要でロータ素
体の表層部の軸方向の平均冷却速度が200℃/時間以
下でないと所要の高温強度が得られず、また、50℃/
時間未満ではフエライト相が発生して十分な高温強度が
得られないので上記範囲とする。
の蒸気に曝される高圧部および中圧部は、タービン翼埋
込部分であるロータ表層部の高温強度が必要でロータ素
体の表層部の軸方向の平均冷却速度が200℃/時間以
下でないと所要の高温強度が得られず、また、50℃/
時間未満ではフエライト相が発生して十分な高温強度が
得られないので上記範囲とする。
また低温の蒸気に曝される低圧部はロータ中心部の靭性
および強度が必要で、ロータ素体の中心部の軸方向の平
均冷却速度が100℃/時間未満では所要の靭性と強度
が得られないことからこの範囲とする。
および強度が必要で、ロータ素体の中心部の軸方向の平
均冷却速度が100℃/時間未満では所要の靭性と強度
が得られないことからこの範囲とする。
すなわち、平均冷却速度が100℃/時間以上であれば
ベイナイト相となり実用上十分な強度と靭性が得られる
。
ベイナイト相となり実用上十分な強度と靭性が得られる
。
しかし中心部の平均冷却速度を大きくするには限界があ
るので実用上は100〜600℃/時間の範囲となる。
るので実用上は100〜600℃/時間の範囲となる。
また、上記のように設定すると高中圧部および低圧部の
素体中心部における上記平均冷却速度は異なったものと
なる。
素体中心部における上記平均冷却速度は異なったものと
なる。
また、焼戻し温度については600℃未満では充分な焼
戻し効果が得られず、従って良好な強度や靭性が得られ
ず、また、750゜Cを越えた温度では所要の強度を得
ることが出来ないからである。
戻し効果が得られず、従って良好な強度や靭性が得られ
ず、また、750゜Cを越えた温度では所要の強度を得
ることが出来ないからである。
また本発明に係る高低圧一体型蒸気タービン用ロータの
製造方法において、前述した低合金鋼の組成物に加えて
アルミニウムを0.02〜0.07%あるいはニオブを
0.02〜0.05%含有させた場合には、さらに高温
強度と靭性が向上し、また前述した焼入時のオーステナ
イト化処理においてロータ素体の高圧部および中圧部の
温度を950℃以上に、低圧部の温度を950℃未満に
するとロータ各部に必要とされる所要の特性はさらに向
上する。
製造方法において、前述した低合金鋼の組成物に加えて
アルミニウムを0.02〜0.07%あるいはニオブを
0.02〜0.05%含有させた場合には、さらに高温
強度と靭性が向上し、また前述した焼入時のオーステナ
イト化処理においてロータ素体の高圧部および中圧部の
温度を950℃以上に、低圧部の温度を950℃未満に
するとロータ各部に必要とされる所要の特性はさらに向
上する。
なお、前記焼入時の冷却に当って高圧部および中圧部に
ついては衝風冷で、低圧部については水噴霧冷却で行な
えば工業上有利である。
ついては衝風冷で、低圧部については水噴霧冷却で行な
えば工業上有利である。
また、高圧部および中圧部外周を断熱材料で保護して全
体を水噴霧冷却で冷却することも可能である。
体を水噴霧冷却で冷却することも可能である。
次に本発明の実施例を記載する。
表−2に示す化学組成よりなる低合金鋼を溶解、鍛造し
てローク素体用テストピースをそれぞれ4個ずつ作製し
た。
てローク素体用テストピースをそれぞれ4個ずつ作製し
た。
ついで、これらテストピースを970℃に加熱してオー
ステナイト化処理したのち、実際のロータ素体の表層部
および中心部の冷却速度をシミュレートした冷却速度で
焼入後、670℃で焼戻しを施こした。
ステナイト化処理したのち、実際のロータ素体の表層部
および中心部の冷却速度をシミュレートした冷却速度で
焼入後、670℃で焼戻しを施こした。
しかるのち、これらテストピースについて引張試験、2
ミリVノツチシャルピー衝撃試験による50%FATT
の測定、高温クリープ破断試験を行なった。
ミリVノツチシャルピー衝撃試験による50%FATT
の測定、高温クリープ破断試験を行なった。
なお、実際のロータ素体を焼入れしたときの表層部の冷
却速度は低圧部の方が高,中圧部より速い関係となる。
却速度は低圧部の方が高,中圧部より速い関係となる。
また、実際のロータにおいて強制空冷した場合のロータ
表層部の冷却速度は100〜200℃/時間、中心部の
冷却速度は約70℃/時間程度であり,また水噴霧冷却
の場合のロータ表層部の冷却速度は600℃/時間以上
、中心部の冷却速度は約100℃/時間程度以上である
。
表層部の冷却速度は100〜200℃/時間、中心部の
冷却速度は約70℃/時間程度であり,また水噴霧冷却
の場合のロータ表層部の冷却速度は600℃/時間以上
、中心部の冷却速度は約100℃/時間程度以上である
。
表−3に実施例合金1,2の各熱処理による機械的性質
を示す。
を示す。
また、表−1の従来の製造方法で製造されたロータの特
性を表−4に示す。
性を表−4に示す。
表−3および表−4より明らかなように従来の蒸気ター
ビンロータである比較例1では高温のクリープ破断強さ
は良いが、50%FATTがロータ中心部で94℃と高
く、また比較例2では50%FATTは非常に優れてい
るが高温クリープ破断強さが不充分である。
ビンロータである比較例1では高温のクリープ破断強さ
は良いが、50%FATTがロータ中心部で94℃と高
く、また比較例2では50%FATTは非常に優れてい
るが高温クリープ破断強さが不充分である。
比較例3では同様にクリープ破断強さが不充分である。
一方、本発明に係る高低圧一体型蒸気タービン用ロータ
の場合には高温の強度が必要な高温蒸気に曝される高圧
部および中圧部のロータ表層部のクリープ破断強さが所
要の強度以上であるとともに靭性が必要である低温蒸気
に曝される低圧部のロータ中心部の50%FATTも所
要の温度以下であり、高低圧一体型蒸気タービン用ロー
タとして充分実用に供し得る。
の場合には高温の強度が必要な高温蒸気に曝される高圧
部および中圧部のロータ表層部のクリープ破断強さが所
要の強度以上であるとともに靭性が必要である低温蒸気
に曝される低圧部のロータ中心部の50%FATTも所
要の温度以下であり、高低圧一体型蒸気タービン用ロー
タとして充分実用に供し得る。
図面は高低圧一体型蒸気タービン用ロータの断面の一例
を示したもので、図中aおよびbは高温の蒸気に曝され
る部分でタービン翼埋込部であるロータ表層部の高温強
度が必要な部分であり、中心部のd、eの靭性はあまり
問題がない部分である。 また図中Cは低温の蒸気に曝される部分でロータ表層部
の高温強度は必要なく中心部fの靭性が必要な部分であ
る。
を示したもので、図中aおよびbは高温の蒸気に曝され
る部分でタービン翼埋込部であるロータ表層部の高温強
度が必要な部分であり、中心部のd、eの靭性はあまり
問題がない部分である。 また図中Cは低温の蒸気に曝される部分でロータ表層部
の高温強度は必要なく中心部fの靭性が必要な部分であ
る。
Claims (1)
- 【特許請求の範囲】 1 重量比で炭素0.2〜0.35%、硅素0.2%以
下、マンガン1.0%以下、クロム0.5〜1,5%、
ニッケル1.5%以下、モリブデン0.5%〜1.5%
、バナジウム0.15〜0.3%、残部鉄および付随的
不純物より成る低合金鋼を溶解鋳造後、鍛造を行ない蒸
気タービン用ロータ素体を形成する工程と、前記蒸気タ
ービン用ロータ素体を900〜1000℃の範囲で加熱
してオーステナイト化したのち、蒸気タービンに組込ん
だとき高温蒸気に曝される高圧部、中圧部にあたる部分
については表層部の平均冷却速度が50〜200℃/時
間、また、低圧部にあたる部分については素体の中心部
の平均冷却速度が100℃/時間以上となり,かつ前記
高,中圧部と低圧部とにおける素体の中心部の平均冷却
速度が異なる関係に夫々冷却して焼入する工程と、 前記焼入したロータ素体を600〜750℃に焼戻し処
理を施こす工程とを具備してなることを特徴とする高低
圧一体型蒸気タービン用ロータの製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP4318277A JPS5813609B2 (ja) | 1977-04-15 | 1977-04-15 | 高低圧一体型蒸気タ−ビンロ−タの製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP4318277A JPS5813609B2 (ja) | 1977-04-15 | 1977-04-15 | 高低圧一体型蒸気タ−ビンロ−タの製造方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPS53128523A JPS53128523A (en) | 1978-11-09 |
JPS5813609B2 true JPS5813609B2 (ja) | 1983-03-15 |
Family
ID=12656743
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP4318277A Expired JPS5813609B2 (ja) | 1977-04-15 | 1977-04-15 | 高低圧一体型蒸気タ−ビンロ−タの製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPS5813609B2 (ja) |
Families Citing this family (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS6070166A (ja) * | 1983-09-26 | 1985-04-20 | Hitachi Ltd | 耐クリ−プ耐酸化性低合金鋼 |
-
1977
- 1977-04-15 JP JP4318277A patent/JPS5813609B2/ja not_active Expired
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPS53128523A (en) | 1978-11-09 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
JPH0563544B2 (ja) | ||
US3767390A (en) | Martensitic stainless steel for high temperature applications | |
US7540711B2 (en) | Heat resisting steel, steam turbine rotor shaft using the steel, steam turbine, and steam turbine power plant | |
JPS6054385B2 (ja) | 耐熱鋼 | |
JPS616257A (ja) | 12%Cr耐熱鋼 | |
JP5318763B2 (ja) | 低温靭性鋼を製造するための方法 | |
JPS5813608B2 (ja) | 高低圧−体型蒸気タ−ビンロ−タの製造方法 | |
JPS616256A (ja) | 12%Cr耐熱鋼 | |
JPS5811504B2 (ja) | 高低圧一体型蒸気タ−ビン用ロ−タおよびその製造方法 | |
JPS5813609B2 (ja) | 高低圧一体型蒸気タ−ビンロ−タの製造方法 | |
JPS6338420B2 (ja) | ||
JPS6260447B2 (ja) | ||
JPS6031898B2 (ja) | タ−ビンロ−タ材 | |
JPH0219425A (ja) | タービンロータの製造方法 | |
JPH01230723A (ja) | タービンロータの製造方法 | |
JPS63145750A (ja) | タ−ビンロ−タ用低合金鋼 | |
JPS63153246A (ja) | 高温高圧用タ−ビンロ−タ材 | |
JPH02101143A (ja) | タービン用構造材料 | |
JPS60245772A (ja) | 高低圧一体型蒸気タ−ビンロ−タ用低合金鋼 | |
JPH02145749A (ja) | タービンロータ | |
JPS5811505B2 (ja) | 大型鍛鋼品用低合金鋼 | |
JPS6151010B2 (ja) | ||
JPS6151025B2 (ja) | ||
JPH1018003A (ja) | ガスタービン及びガスタービン用ディスクとその製造法 | |
JPS608299B2 (ja) | 高温回転円盤用低合金鋼 |