JPS6338420B2 - - Google Patents

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Publication number
JPS6338420B2
JPS6338420B2 JP5374078A JP5374078A JPS6338420B2 JP S6338420 B2 JPS6338420 B2 JP S6338420B2 JP 5374078 A JP5374078 A JP 5374078A JP 5374078 A JP5374078 A JP 5374078A JP S6338420 B2 JPS6338420 B2 JP S6338420B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
rotor
toughness
low
steel
strength
Prior art date
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Expired
Application number
JP5374078A
Other languages
English (en)
Other versions
JPS54145318A (en
Inventor
Osamu Watanabe
Kanji Kawaguchi
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Toshiba Corp
Original Assignee
Tokyo Shibaura Electric Co Ltd
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Filing date
Publication date
Application filed by Tokyo Shibaura Electric Co Ltd filed Critical Tokyo Shibaura Electric Co Ltd
Priority to JP5374078A priority Critical patent/JPS54145318A/ja
Publication of JPS54145318A publication Critical patent/JPS54145318A/ja
Publication of JPS6338420B2 publication Critical patent/JPS6338420B2/ja
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  • Turbine Rotor Nozzle Sealing (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
〔産業上の利用分野〕 この発明は、比較的低温での強度および靭性に
すぐれたNi―Cr―Mo―V鋼からなる低圧タービ
ン用ロータの改良に関する。 〔従来の技術〕 これまで火力或は原子力発電用の蒸気タービン
のロータシヤフト材料は、タービンの大容量化お
よび高効率化を目的とする作動蒸気の高温・高圧
化を達成すべく、種々開発が行われている。その
中でタービンの低圧部に用いられる低圧タービン
用ロータ材として、現在はニツケル―クロム―モ
リブデン―バナジウム(Ni―Cr―Mo―V)鋼が
比較的良好な切欠靭性と引張強さを有するため、
最も一般的に用いられている。 ところで、最近は上記のようにタービンが大容
量化してきており、特に低圧タービンにあつては
排気流量を増大するため最終段翼の長翼化がすす
められており、そのため低圧タービン用ロータは
軸スパン・直径ともますます巨大なものとなつて
いる。かかる実情に沿うべく低圧タービン用ロー
タの材料には、より高い引張強さと良好な切欠靭
性が必要とされ、その要求を満足するよう製鋼方
法の改良による鋼塊清浄度の改善、熱処理方法の
改良に伴う組織の改善および合金添加するNiの
増量などの対策が講じられてきた。 特に、NiはNi―Cr―Mo―V鋼において引張
強さおよび切欠靭性を向上するうえで極めて重要
な元素であり、例えば特公昭47−47487号にはロ
ータシヤフト材としてNiを3〜8%含有させた
Ni―Cr―Mo―V鋼が提案されている。このNi
はまた焼入性を向上するのに有効であり、とりわ
け低圧タービン用ロータの如き大型部材にあつて
は中心部まで熱処理効果が与えられずに中心部の
衝撃値が低下するという事情があるため、焼入性
を向上するNiを上記範囲で含有して一定の効果
が得られていた。 〔発明が解決しようとする問題点〕 上記Ni―Cr―Mo―V鋼において、Niは前述
のように引張強さおよび切欠靭性を向上するうえ
で極めて重要な元素であるが、他方においても焼
もどし脆化感受性を高める原因となることが明ら
かとなつてきた。特に大出力用の低圧タービン用
ロータの如き大型部材にあつては、熱処理時に中
心部の冷却速度を確保できないため、この中心部
における焼もどし脆化を無視することができなく
なる。かかる焼もどし脆化したロータでは、衝撃
値が低下し、また延性脆性遷移温度(50%
FATT値)が上昇する等の特性の低下が見られ
る。したがつてすぐれた靭性を必要とする従来よ
り大型のロータを製造するには、上記不都合を解
決することが急務である。 本発明の目的は比較的低温において良好な切欠
靭性と高い引張強さを有し、かつ中心部の焼戻し
脆化を防止することにより大型ロータの製造にも
適した低圧タービン用ロータを提供することであ
る。 〔問題点を解決するための手段〕 本発明はNi―Cr―Mo―V鋼に微量のNbを添
加することにより上記目的を達成した低圧タービ
ン用ロータである。本発明の発明者らは、大型化
の要望が高い低圧タービン用ロータの機械的性質
の向上をはかるべく開発をすすめた結果、本発明
をなすに至つた。すなわち本発明は、従来から低
圧タービン用ロータ材として用いられてきたNi
―Cr―Mo―V鋼に微量のNbを添加するもので
あり、それにより大型化が可能、つまり大型化し
たときに焼もどし脆化の原因となるNiの含有量
を抑えつつ比較的低温における機械的性質とりわ
け靭性の向上を達成したものであり、その具体的
構成は、重量比で、C 0.15〜0.35%、Si 0.35%
以下、Mn 0.2〜0.8%、Cr 0.5〜3.0%、Mo 0.5
〜1.5%、V 0.1〜0.35%、Nb 0.02〜0.10%、Ni
1.5を超え3%未満、残部Feおよび不随的不純物
よりなる低合金鋼で構成してなる低圧タービン用
ロータである。 つぎに各合金成分の限定理由について説明す
る。 Cは鋼に靭性を与え、焼入性を向上させるとと
もに室温における引張強さを向上させる。しかし
そのためには0.15%以上が必要であり、また0.35
%以上になると硬さが増加し靭性が低下してしま
う。 Crは大型ロータにおいて重要な焼入性を増し、
引張強さを向上させるために必要な元素である
が、そのためには0.5%以上が必要であり、また
3%を超えると高温のクリープ破断強さが低下す
る。Moは室温および高温の強度を増すのに必要
な元素であり、炭化物を生成し二次硬化を示すと
ともに焼もどし脆化を防止するために必要な元素
であつて、そのためには0.3%以上が必要である
が1.5%を越えると高温の強度は向上するが炭化
物が多くなり靭性の低下をきたし好ましくない。 VはMoと同じように室温および高温の強度を
向上させるために必要な元素であつて、炭化物を
析出して二次硬化を示す。しかしそのためには
0.1%以上が必要であり、0.35%を越えると強度
は向上するが靭性の低下をきたす。 Mnは脱酸、脱硫材として添加されるものであ
り、0.2%以上含有される。しかし0.8%を越える
とその効果はなく、また延性脆性遷移温度が上が
るのでこれ以下が好ましい。 Siは脱酸材として0.35%以下含有されるが、一
部介在物として鋼中に残存し靭性を低下させるの
で、なくべく低く抑えることが必要である。なお
脱酸は真空カーボン脱酸法に依るのが好ましい。 Nbは炭化物を作り基地合金中に微細に分散し、
室温および高温の強さを向上させる。またオース
テナイト結晶粒を微細にし、靭性を向上させる。
しかしそのためには0.02%以上が必要であり、ま
た0.1%を超えると炭化物が多くなり靭性を低下
させる。 Niは前述のように、室温における強度および
切欠靭性、さらには熱処理時の焼入性を向上する
のに必要な元素である。このような効果を得るた
めには、少なくとも1.5%より多く含有させるこ
とが必要である。しかし、含有量が多くなるにつ
れてロータ中心部など熱処理後の冷却速度の遅い
部分では焼もどし脆化を生じるようになる。この
焼もどし脆化による延性脆性遷移温度(FATT)
の上昇は徐々に進行するが、この様子をそれぞれ
400℃、475℃の温度下であらかじめロータ中心部
を模擬した熱処理を施した試験片を用いた加速試
験により示したのが第1図および第2図である。
これらの図において横軸はNi含有量を、また縦
軸は加熱保持前後のFATTの上昇量を示してい
る。これらの線図から、Niの含有量がほぼ3%
に至ると、FATTは焼もどし脆化により急激に
上昇することが明らかである。したがつて、本発
明においては、Ni含有量を3%未満とする。 〔作用〕 本発明と同様な成分を有するNi―Cr―Mo―V
鋼では、従来から靭性および強度を確保するため
Ni含有量が3%以上必要とされてきたが、本発
明ではこれを3%未満としてNbを単独添加する。
その理由は前述のように低圧タービン用ロータと
してその中心部が焼戻し脆化するのを防止するこ
とであり、ここでNi量を低下させる焼戻し脆化
感受性が低くなる一方、必要な切欠靭性および強
度が低下するが、あらたにNbを添加することに
より炭化物が析出し結晶粒が微細化されるので、
所望の靭性および強度を確保することができる。 〔実施例〕 以下、本発明の実施例につき説明する。 第1表は本発明の実施例と、参考のために試験
を行つた比較例の合金組成成分を示したもので、
比較例1はNi含有率を低くしてNbを含有させた
もの、比較例2はNi含有率を少し増加しただけ
のもの、比較例3は同じくNi含有率をさらに増
加したものである。
【表】 上記組成成分を有する試料の作製は以下の手順
で行つた。 まず製鋼を終えた鋼50Kgを高周波誘導溶解炉を
用いて溶解し、ここに各合金成分を添加して成分
調整した後真空カーボン脱酸を行い鋳造成形し、
その後1050〜1100℃に加熱して円柱形状に鍛造し
た。こうして得た各成分に対応する各々の円柱形
状の試料には、実際のロータシヤフトに熱処理を
施したときに該ロータ中心部に生ずる温度変化と
同様の比較的緩やかな熱処理を施した。すなわ
ち、鍛造後950℃に加熱して3時間保持した後50
℃/hrの冷却速度で冷却して焼入れを行い、その
後600℃に加熱し、10時間保持して空冷をした後
さらに550℃に加熱10時間保持して炉冷(冷却速
度4℃/hr)を行つた。このように各試料に実際
のロータ中心部を模擬した熱処理を施すこととし
たのは、一般に中心部は表層部に較べ鍛造効果が
十分に行き届かず、さらに熱処理時の冷却速度が
小さくなることが起因して、中心部は切欠靭性、
延性脆性遷移温度(FATT)などの点で表層部
に較べ特性が劣り特に焼戻し脆化が生じやすく、
また実際ロータとして使用に供せられる場合には
ロータボア(中心孔)付近に最大の応力が作用し
てこの部分の強度・靭性が問題となるという理由
による。つまり、このように最も厳しい条件に即
して実施例の評価を行えば、より正確な、そして
より現実に沿つた評価を行うことができるのであ
る。 こうして熱処理を施した各試料に常温で、引張
試験、シヤルピー衝撃試験を行つた結果を示した
のが第2表である。表中比較例1は低Niのもの
にNbを含有させたものであるが、このようにNi
含有量がきわめて低いものにあつてはNb添加が
それほど有効に作用せず靭性はあまり改善されて
いないことが理解される。また比較例2、3は
Nbを添加していないものであるが、いずれも衝
撃値は低く大型低圧タービン用ロータとして満足
のいくものということはできない。これに対し本
発明の実施例1、2は、上記比較例に較べて衝撃
値が50%近く上昇しており、靭性の飛躍的な向上
が達成されているといえる。これは含有するNi
による靭性の向上への寄与と併せて、Nbの微細
な炭化物により素地結晶粒の粗大化が阻止されて
いるためであると考えられる。
〔発明の効果〕
以上のとおり本発明は、Ni―Cr―Mo―V鋼の
Ni含有量を1.5越え3%未満としてNbを含有させ
るものであるから、本発明によれば、従来から用
いられてきたNi―Cr―Mo―V鋼に比し優れた靭
性を有するロータが得られるばかりでなく、大型
ロータを製造する際にもNiの含有量が少ないか
ら焼もどし脆化の問題を生ずることもない等、大
容量化に極めて適した低圧タービン用ロータを得
ることができる。なお本発明は高低圧一体型ロー
タとしても適する。
【図面の簡単な説明】
第1図および第2図は、焼もどし脆化による
FATTの上昇を示すための線図で、第1図は400
℃において10000時間保持した場合の線図、第2
図は475℃において10000時間保持した場合の線図
である。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 1 重量比で、C 0.15〜0.3%、Si 0.35%以下、
    Mn 0.2〜0.8%、Cr 0.5〜3.0%、Mo 0.5〜1.5%、
    V 0.1〜0.35%、Nb 0.02〜0.10%、Ni 1.5を超
    え3%未満、残部Feおよび不随的不純物よりな
    る低合金鋼で構成したことを特徴とする低圧ター
    ビン用ロータ。
JP5374078A 1978-05-08 1978-05-08 Low alloy steel of high toughness Granted JPS54145318A (en)

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JP5374078A JPS54145318A (en) 1978-05-08 1978-05-08 Low alloy steel of high toughness

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JPS54145318A JPS54145318A (en) 1979-11-13
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