JPS61217554A - 12Cr耐熱鋼 - Google Patents
12Cr耐熱鋼Info
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- JPS61217554A JPS61217554A JP5430685A JP5430685A JPS61217554A JP S61217554 A JPS61217554 A JP S61217554A JP 5430685 A JP5430685 A JP 5430685A JP 5430685 A JP5430685 A JP 5430685A JP S61217554 A JPS61217554 A JP S61217554A
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- steel
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Abstract
(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。
め要約のデータは記録されません。
Description
【発明の詳細な説明】
[発明の技術分野1
この発明は、550から600℃の範囲の高温で優れた
クリープ破断強さを示す12Cr耐熱鋼に係り、特に蒸
気タービンの羽根やボルト等の部品に適した12Cr耐
熱鋼に関する。
クリープ破断強さを示す12Cr耐熱鋼に係り、特に蒸
気タービンの羽根やボルト等の部品に適した12Cr耐
熱鋼に関する。
[発明の技術的背景とその問題点]
現在の蒸気タービンを駆動するのに使用されている蒸気
の最高湯度は566℃、圧力は最大で246 kg/c
a+2であるが、熱効率の改善を図るため使用する蒸気
の温度・圧力を引上げることが期持されている。このよ
うな蒸気条件はタービンを構成する部品の材料の高温強
度に依存するものであり、したがって蒸気条件の向上を
実現するためにより高い高温強度を有する材料の開発が
すすめられている。そのような開発は、ロータやケーシ
ングといった主要大形部品については言うまでもなく、
羽根やボルト等について6重要である。
の最高湯度は566℃、圧力は最大で246 kg/c
a+2であるが、熱効率の改善を図るため使用する蒸気
の温度・圧力を引上げることが期持されている。このよ
うな蒸気条件はタービンを構成する部品の材料の高温強
度に依存するものであり、したがって蒸気条件の向上を
実現するためにより高い高温強度を有する材料の開発が
すすめられている。そのような開発は、ロータやケーシ
ングといった主要大形部品については言うまでもなく、
羽根やボルト等について6重要である。
蒸気タービンの羽根には^速回転による遠心力が常に作
用しており、高温強度が不足していると羽根はクリープ
変形してロータから浮上がって、その先端が静止部と接
触するという事態に至ることがある。またケーシングを
密閉するのに使用されているボルトには、当初弾性力に
基く一定の締付圧力が付与されているが、ケーシングに
作用する蒸気圧力が常にボルトに作用しているため、ボ
ルトはクリープ変形しその締付圧力は徐々に低下してケ
ーシングの密閉を保てなくなり、蒸気漏れを生じたりク
リープ変形が蓄積された場合にはボルト自身が破断に至
ることがある。
用しており、高温強度が不足していると羽根はクリープ
変形してロータから浮上がって、その先端が静止部と接
触するという事態に至ることがある。またケーシングを
密閉するのに使用されているボルトには、当初弾性力に
基く一定の締付圧力が付与されているが、ケーシングに
作用する蒸気圧力が常にボルトに作用しているため、ボ
ルトはクリープ変形しその締付圧力は徐々に低下してケ
ーシングの密閉を保てなくなり、蒸気漏れを生じたりク
リープ変形が蓄積された場合にはボルト自身が破断に至
ることがある。
このように、蒸気タービンの高温部に用いられる羽根や
ボルトの材料にはクリープ特性に優れたものが要求され
、従来から12Cr系の耐熱鋼が使用されている。12
Cr系の耐熱鋼は他の同等の14m強度を有する耐熱鋼
よりも一般に安価であり、しかも常温における靭性等も
良好であるほか、羽根材として不可欠な撮動減衰能も優
れているという特徴を有する。12Cr系耐熱鋼はこの
ような特徴を有するので、その基本的な特徴を保持しつ
つさらに高温強度を向上するため、種々の合金成分を添
加することによりマルテンサイト組織を強化するととも
に炭窒化物の安定化を図って高温強度の維持ならびに高
温長時間の組織安定性が確保されている。また製造技術
の面においては、合金成分の偏析が直接的に高温強度の
低下を招ぎ、同時に、偏析を生ずるとその近傍にフェラ
イトが生成して好ましくないため、かような偏析を防止
して組織の均一化を図るべく再溶解処理も導入されてい
る。
ボルトの材料にはクリープ特性に優れたものが要求され
、従来から12Cr系の耐熱鋼が使用されている。12
Cr系の耐熱鋼は他の同等の14m強度を有する耐熱鋼
よりも一般に安価であり、しかも常温における靭性等も
良好であるほか、羽根材として不可欠な撮動減衰能も優
れているという特徴を有する。12Cr系耐熱鋼はこの
ような特徴を有するので、その基本的な特徴を保持しつ
つさらに高温強度を向上するため、種々の合金成分を添
加することによりマルテンサイト組織を強化するととも
に炭窒化物の安定化を図って高温強度の維持ならびに高
温長時間の組織安定性が確保されている。また製造技術
の面においては、合金成分の偏析が直接的に高温強度の
低下を招ぎ、同時に、偏析を生ずるとその近傍にフェラ
イトが生成して好ましくないため、かような偏析を防止
して組織の均一化を図るべく再溶解処理も導入されてい
る。
現在のところ蒸気タービンの羽根やボルトの材料として
、具体的には、H46と呼ばれる12Cr−Mo−V−
Nb鋼や422と呼ばれル12Cr −Mo−V−Nb
が使用されているが、これらはいずれも600℃、30
kg/l112負荷ニオケルクリープ破1lFi時間が
200ないし300時間程度であり、今後の蒸気温度の
上昇に対処するには十分な高温強度を有するということ
はできない。
、具体的には、H46と呼ばれる12Cr−Mo−V−
Nb鋼や422と呼ばれル12Cr −Mo−V−Nb
が使用されているが、これらはいずれも600℃、30
kg/l112負荷ニオケルクリープ破1lFi時間が
200ないし300時間程度であり、今後の蒸気温度の
上昇に対処するには十分な高温強度を有するということ
はできない。
[発明の目的]
本発明は上記の観点よりなされたもので、その目的とす
るところは新規な12c「耐熱鋼を提供することである
。
るところは新規な12c「耐熱鋼を提供することである
。
本発明の他の目的は、従来の12Cr綱に比べて優れた
クリープ破断強さを有する新規な12Cr耐熱鋼を提供
することである。
クリープ破断強さを有する新規な12Cr耐熱鋼を提供
することである。
本発明のもう一つの目的は、蒸気タービンの部品特に羽
根やボルトに好適な12c「耐熱鋼を提供することであ
る。
根やボルトに好適な12c「耐熱鋼を提供することであ
る。
[発明の概要l
このような目的を達成するため、本発明に係る12Cr
耐熱鋼は、tII社t−0,05が’30.25%まひ
の炭素、重量で0.2を越え1.0%までのシリコン、
瓜aで1.0%以下のマンガン、重量で1.0を越え2
.0%までのニッケル、重量で8.0から13.0%ま
でのクロム、m11″co。
耐熱鋼は、tII社t−0,05が’30.25%まひ
の炭素、重量で0.2を越え1.0%までのシリコン、
瓜aで1.0%以下のマンガン、重量で1.0を越え2
.0%までのニッケル、重量で8.0から13.0%ま
でのクロム、m11″co。
5から2.0%までのモリブテン、重量で0.1から0
.3%までのバナジウム、さらにニオブおよびタンタル
のうちから選ばれた少なくともいずれか一種を重石で合
計0.03%以上0.3%未満、重ff1r:0.01
から0.2%までの窒素、重量で0.5を越え2.0%
まぐのタングステン、重量で0.005から0.01%
までのほう素、残部が基本的に鉄よりなり、実質的に焼
戻しマルテンサイト組織であることを特徴とする。
.3%までのバナジウム、さらにニオブおよびタンタル
のうちから選ばれた少なくともいずれか一種を重石で合
計0.03%以上0.3%未満、重ff1r:0.01
から0.2%までの窒素、重量で0.5を越え2.0%
まぐのタングステン、重量で0.005から0.01%
までのほう素、残部が基本的に鉄よりなり、実質的に焼
戻しマルテンサイト組織であることを特徴とする。
かかる本発明の12Cr耐熱鋼は、従来より使用されて
いる12Cr耐熱鋼である1 2Cr −Mo −V−
Nb −W鋼を系統的に検討した結果I#I発されたも
のである。
いる12Cr耐熱鋼である1 2Cr −Mo −V−
Nb −W鋼を系統的に検討した結果I#I発されたも
のである。
本発明の開発過程においては、炭素、シリコン、マンガ
ン、ニッケル、クロム、モリブテン、バナジウム、ニオ
ブ、タンタル、窒素、タングステン、はう素等の各合金
元素がクリープ破断強さに及ぼす影響について詳細な調
査・試験が行なわれた。
ン、ニッケル、クロム、モリブテン、バナジウム、ニオ
ブ、タンタル、窒素、タングステン、はう素等の各合金
元素がクリープ破断強さに及ぼす影響について詳細な調
査・試験が行なわれた。
また金属相識についても、延性や靭性が従来の12Cr
耐熱鋼より低下しないようにとの観点から研究が行なわ
れた。
耐熱鋼より低下しないようにとの観点から研究が行なわ
れた。
その結果をまとめると次のようである。
〈1)炭素
炭素は、焼入時におけるオーステナイト相を安定にし、
さらに炭化物を生成してクリープ破断強さを高めるが、
その1=めには0605%以上は必要である。しかし、
0.25%を越えると炭化物が過剰となり、却ってクリ
ープ破断強さを低下させる。よって炭素の量は0.05
から0.25%とするが、好ましくは0.08から0.
15%である。
さらに炭化物を生成してクリープ破断強さを高めるが、
その1=めには0605%以上は必要である。しかし、
0.25%を越えると炭化物が過剰となり、却ってクリ
ープ破断強さを低下させる。よって炭素の量は0.05
から0.25%とするが、好ましくは0.08から0.
15%である。
■シリコン
シリコンは溶解時の脱酸剤として必要な元素で、0.2
%以下ではその目的を十分に達成できず、また1、0%
を越えるとδフェライト相を生成する原因となる。した
がってシリコンの陽はO62を越え1.0%までとする
が、好ましくは0.2を越え0.6%までである。
%以下ではその目的を十分に達成できず、また1、0%
を越えるとδフェライト相を生成する原因となる。した
がってシリコンの陽はO62を越え1.0%までとする
が、好ましくは0.2を越え0.6%までである。
0)マンガン
マンガンはシリコンと同様に溶解時の脱酸・脱硫剤とし
て添加する元素であるが、多量に添加するとクリープ破
断強さが低下するので1.0%までとする。好ましくは
0.3から0.8%である。
て添加する元素であるが、多量に添加するとクリープ破
断強さが低下するので1.0%までとする。好ましくは
0.3から0.8%である。
4)ニッケル
ニッケルはオーステナイト生成元素であり、焼入時のオ
ーステナイト相を安定にしδフェライト相の生成を防止
するのに有効であるが、そのためには1,0%を越える
添加が必要である。しかし、2.0%を越えて添加する
とクリープ破断強さが極端に低下し、またAC11!廉
が下がり好ましくないので、添加量は1−0%を越え2
.0%とするが、好ましくは1.1から1.5%である
。
ーステナイト相を安定にしδフェライト相の生成を防止
するのに有効であるが、そのためには1,0%を越える
添加が必要である。しかし、2.0%を越えて添加する
とクリープ破断強さが極端に低下し、またAC11!廉
が下がり好ましくないので、添加量は1−0%を越え2
.0%とするが、好ましくは1.1から1.5%である
。
(5)クロム
クロムは高tAiW境下での酸化を防止するとともに、
クリープ破断強さの向上を図るのに必要な元素である。
クリープ破断強さの向上を図るのに必要な元素である。
この目的のためには8,0%以上の添加が必要であるが
、13.0%を越えるとδフェライト相を生成するので
、8.0から13.0%の範囲とするが、好ましくは9
.5から12.0%である。
、13.0%を越えるとδフェライト相を生成するので
、8.0から13.0%の範囲とするが、好ましくは9
.5から12.0%である。
6)モリブテン
モリブテンはクリープ破断強さの向上を図り、また焼戻
し脆化を防止するのに有効な元素であるが、そのために
は0.5%以上の添加が必要である。しかし、2.0%
を越えるとδフェライト相を生成しクリープ破断強さや
靭性の低下をきたすので、0.5から2.0%とするが
、好ましくは、0.7から1.5%である。
し脆化を防止するのに有効な元素であるが、そのために
は0.5%以上の添加が必要である。しかし、2.0%
を越えるとδフェライト相を生成しクリープ破断強さや
靭性の低下をきたすので、0.5から2.0%とするが
、好ましくは、0.7から1.5%である。
■バナジウム
バナジウムはクリープ破断強さを向上させるのに有効な
元素である。この目的を達成するには0゜1%以上の添
加が必要であるが、0.3%を越えるとδフェライトを
生成し易くなるので、0.1から0.3%とするが、好
ましくは、0.15から0.27%である。
元素である。この目的を達成するには0゜1%以上の添
加が必要であるが、0.3%を越えるとδフェライトを
生成し易くなるので、0.1から0.3%とするが、好
ましくは、0.15から0.27%である。
■ニオブ、タンタル
ニオブおよびタンタルはいずれも結晶粒を微細化して延
性、靭性を増す作用がある。さらに、これらニオブおよ
びタンタルは炭化物、炭窒化物を形成し、基地中に微細
に分散析出してクリープ特性を著しく改善する。これら
の9h采を得るためには、少なくとも一種以上の和が0
.03%以−ヒとなるように添加することが必要である
が、この和が0.3%以上製なるとδフェライトを生成
し、また炭化物が粗大に析出して好ましくない。よって
添加量は0.03%以上0.3%未満とするが、好まし
くは0.10から0.27%である。
性、靭性を増す作用がある。さらに、これらニオブおよ
びタンタルは炭化物、炭窒化物を形成し、基地中に微細
に分散析出してクリープ特性を著しく改善する。これら
の9h采を得るためには、少なくとも一種以上の和が0
.03%以−ヒとなるように添加することが必要である
が、この和が0.3%以上製なるとδフェライトを生成
し、また炭化物が粗大に析出して好ましくない。よって
添加量は0.03%以上0.3%未満とするが、好まし
くは0.10から0.27%である。
(■窒素
窒素はフェライト相の生成を抑制するのに有効であり、
またニオブおよびタンタルの炭窒化物を形成するのに必
要な元素である。この目的のためには0.01%以上の
添加が必要であるが、0゜2%を越えるとピンホールや
ブローホールを形成することがあり好ましくないので、
0.01から062%とする。好ましくは、0.03か
ら0゜08%である。
またニオブおよびタンタルの炭窒化物を形成するのに必
要な元素である。この目的のためには0.01%以上の
添加が必要であるが、0゜2%を越えるとピンホールや
ブローホールを形成することがあり好ましくないので、
0.01から062%とする。好ましくは、0.03か
ら0゜08%である。
60タングステン
タングステンはモリブテンと同様にクリープ破断強さを
向上する作用があり、このためには0゜5%を越える添
加が必要であるが、2.0%を越えるとδフェライトを
生成するに至る。よって、添加量は0.5を越え2.0
%までとするが、好ましくは、0.5を越え1.5%ま
でである。
向上する作用があり、このためには0゜5%を越える添
加が必要であるが、2.0%を越えるとδフェライトを
生成するに至る。よって、添加量は0.5を越え2.0
%までとするが、好ましくは、0.5を越え1.5%ま
でである。
■はう素
はう素は焼入性を向上させるとともにクリープ破断強さ
を向上させるに必要な元素で、その効果を得るためには
o、ops%以上の添加が必要であるが、逆に0.01
%を越えて添加すると製造時に鍛造割れが生じ易くなる
ので0.005から0.01%までとする。好ましくは
0.006から0.01%である。
を向上させるに必要な元素で、その効果を得るためには
o、ops%以上の添加が必要であるが、逆に0.01
%を越えて添加すると製造時に鍛造割れが生じ易くなる
ので0.005から0.01%までとする。好ましくは
0.006から0.01%である。
本発明の12Cr耐熱鋼は上記化学組成がらなり、65
0’C程度の温度まで優れたクリープ特性を示すと同時
に、他の機械的性質は従来がら存在する12Cr耐熱鋼
に比して劣らない。したがって本発明の12Cr耐熱鋼
は蒸気タービンの部品等の材料としτ適覆るが、そのよ
5な用途に用いる場合にはクリープ強度と共に十分な疲
労強度および靭性を備えることか必要であり、かかる要
求を満すため本発明の12Cr耐熱鋼はフェライトを含
まない実質的に焼戻しマルテンサイト組織からなる。
0’C程度の温度まで優れたクリープ特性を示すと同時
に、他の機械的性質は従来がら存在する12Cr耐熱鋼
に比して劣らない。したがって本発明の12Cr耐熱鋼
は蒸気タービンの部品等の材料としτ適覆るが、そのよ
5な用途に用いる場合にはクリープ強度と共に十分な疲
労強度および靭性を備えることか必要であり、かかる要
求を満すため本発明の12Cr耐熱鋼はフェライトを含
まない実質的に焼戻しマルテンサイト組織からなる。
組織中にフェライトを生じさせないように】るには、上
記の範囲内で合金元素の添加量を調整すればよいが、後
述するように焼入れ温度を高くしてかつフェライトの生
成を防止するには、次式で定義されるクロム当量を6か
ら11の範囲内にすることが望ましい。
記の範囲内で合金元素の添加量を調整すればよいが、後
述するように焼入れ温度を高くしてかつフェライトの生
成を防止するには、次式で定義されるクロム当量を6か
ら11の範囲内にすることが望ましい。
以下余白
(クロム当量)−−40X [%C] −30× [%
N1−2X[5Mn1−4x[%Nil+ [%Cr]
+4X[%MO]+6X[%Si]+1 1 x [
%V] +5x [%Nb]+2゜ 5× [%T
a]+1.5X[%Wl +40X [%B]この
ように組成決定された本発明の12Cr耐熱鋼は、10
50から1150℃の範囲の温度に加熱保持してオース
テナイト化した後急冷して焼入れ、ついで600〜70
0℃の範囲の温度で焼もどしを行うことにより実質的に
焼戻しマルテンサイト組織となる。なお、この600か
ら700℃の焼もどしの館に残留オーステナイトの分解
を目的に500から600℃で焼もどしすることはさし
つかえない。また、この温度範囲内で温度を変えで2回
行なうこともさしつかえない。
N1−2X[5Mn1−4x[%Nil+ [%Cr]
+4X[%MO]+6X[%Si]+1 1 x [
%V] +5x [%Nb]+2゜ 5× [%T
a]+1.5X[%Wl +40X [%B]この
ように組成決定された本発明の12Cr耐熱鋼は、10
50から1150℃の範囲の温度に加熱保持してオース
テナイト化した後急冷して焼入れ、ついで600〜70
0℃の範囲の温度で焼もどしを行うことにより実質的に
焼戻しマルテンサイト組織となる。なお、この600か
ら700℃の焼もどしの館に残留オーステナイトの分解
を目的に500から600℃で焼もどしすることはさし
つかえない。また、この温度範囲内で温度を変えで2回
行なうこともさしつかえない。
前述したように1050から1150℃と高い温度でオ
ーステナイト化して焼入れすると、ニオブヤタンタルな
どの炭化物、窒化物あるいは炭窒化物をより均一微細に
かつ多聞に析出させることができる。なお、オーステナ
イト・化渇度は105Oから1150℃の範囲であれば
、オーステナイト結晶粒は粗大化せず、またこのときク
ロム当社が上記範囲にあるとフェライトが生成すること
も防止できる。
ーステナイト化して焼入れすると、ニオブヤタンタルな
どの炭化物、窒化物あるいは炭窒化物をより均一微細に
かつ多聞に析出させることができる。なお、オーステナ
イト・化渇度は105Oから1150℃の範囲であれば
、オーステナイト結晶粒は粗大化せず、またこのときク
ロム当社が上記範囲にあるとフェライトが生成すること
も防止できる。
ここで、本発明に係る12Cr耐熱鋼およびそれから構
成されて成る羽根、ボルトなどのタービン部品の製造に
ついて簡単に述べる。
成されて成る羽根、ボルトなどのタービン部品の製造に
ついて簡単に述べる。
まず、限定された組成範囲となるよう配合された原料は
、適当な炉、たとえば電気炉を用いて大気中あるいは貞
空中で溶解される。溶解後、溶湯は適当な大きさおよび
形状を有するインゴットに造塊される。なお、このイン
ゴットを再びアーク溶解あるいはエレクトロスラブ溶解
すると、成分の均質化や不純物を低減する上で有効であ
るつ次に、造塊されたインゴットは重油炉、電気炉ある
いはガス炉等の加熱炉にJ3いて約1150から120
0℃の範囲の1mに加熱された後、通常の手法、たとえ
ばプレス鍛造、ハンマ鍛造のような方法により鍛造され
る。
、適当な炉、たとえば電気炉を用いて大気中あるいは貞
空中で溶解される。溶解後、溶湯は適当な大きさおよび
形状を有するインゴットに造塊される。なお、このイン
ゴットを再びアーク溶解あるいはエレクトロスラブ溶解
すると、成分の均質化や不純物を低減する上で有効であ
るつ次に、造塊されたインゴットは重油炉、電気炉ある
いはガス炉等の加熱炉にJ3いて約1150から120
0℃の範囲の1mに加熱された後、通常の手法、たとえ
ばプレス鍛造、ハンマ鍛造のような方法により鍛造され
る。
こうして鍛練された12Cr耐熱鋼は、加熱炉においで
1050から1150℃の範囲の温度に加熱され、この
温度で全体が均一にオ・−ステナイト化するまで保持さ
れた後、油中投入、水中投入あるいは衝風冷却などの方
法で急冷して焼入れされる。
1050から1150℃の範囲の温度に加熱され、この
温度で全体が均一にオ・−ステナイト化するまで保持さ
れた後、油中投入、水中投入あるいは衝風冷却などの方
法で急冷して焼入れされる。
しかる後この12Cr耐熱鋼は、加熱炉において600
から700℃の範囲の温度に加熱保持して焼戻しされ、
その組織は焼戻しマルテンサイトとなる。なお、焼戻し
に際しでは、焼入れ時の残留オーステプイト相を分解す
ることを目的に、上記のように600から700℃にお
ける焼戻しを行なう前に、まずそれより低い500から
600℃の範囲の温度に加熱保持した後引続ぎ600
tfiら700℃において焼戻しすることもあるし、ま
たこの600から700℃の範囲において温度を変えて
2回の焼戻しを行なうこともある。
から700℃の範囲の温度に加熱保持して焼戻しされ、
その組織は焼戻しマルテンサイトとなる。なお、焼戻し
に際しでは、焼入れ時の残留オーステプイト相を分解す
ることを目的に、上記のように600から700℃にお
ける焼戻しを行なう前に、まずそれより低い500から
600℃の範囲の温度に加熱保持した後引続ぎ600
tfiら700℃において焼戻しすることもあるし、ま
たこの600から700℃の範囲において温度を変えて
2回の焼戻しを行なうこともある。
こうして得られた12Cr耐熱鋼は、たとえばタービン
部品等の所望の形状に切削加工して成形される。なお、
羽根の場合には鍛練したビレットを適当な大ぎさに切断
後、1100から1200℃程麿の温辺に加熱し型鍛造
して羽根形状に成形してから焼入れ、焼戻しを行ない、
次いで88寸法に機械加工することもある。
部品等の所望の形状に切削加工して成形される。なお、
羽根の場合には鍛練したビレットを適当な大ぎさに切断
後、1100から1200℃程麿の温辺に加熱し型鍛造
して羽根形状に成形してから焼入れ、焼戻しを行ない、
次いで88寸法に機械加工することもある。
「発明の実施例]
本発明は以下に述べる実施例および比較例についての試
験結果から一層明瞭に理解される。
験結果から一層明瞭に理解される。
実施例1
表1の実施例1に示す合金組成となるように原料を配合
しC高周波爽空溶解炉で溶解後、金型に鋳込んでインゴ
ットを得た。なお、原料の配合に際し窒素の添加はFe
−Cr −N系の母合金で行なった。次いでこのイン
ゴットの表面を機械加工で削り落とした後、重油炉に装
入し、1200℃に加熱してハンマ鍛造を行ない、1径
30111の丸棒に鍛伸した。
しC高周波爽空溶解炉で溶解後、金型に鋳込んでインゴ
ットを得た。なお、原料の配合に際し窒素の添加はFe
−Cr −N系の母合金で行なった。次いでこのイン
ゴットの表面を機械加工で削り落とした後、重油炉に装
入し、1200℃に加熱してハンマ鍛造を行ない、1径
30111の丸棒に鍛伸した。
こうして得られた丸棒を後述する各試験の試験片が採取
できる良さに切断し、その夫々を電気炉において110
0℃に2時間加熱保持し、しかる後室温の油に投入しC
焼入れし、引続いて電気炉にて650℃に3時間加熱保
持して焼戻しだ。
できる良さに切断し、その夫々を電気炉において110
0℃に2時間加熱保持し、しかる後室温の油に投入しC
焼入れし、引続いて電気炉にて650℃に3時間加熱保
持して焼戻しだ。
熱処理を終えた各素材を機械加工して試験片を作成し、
それぞれの試験片を用いて、引張試験、クリープ破断試
験を行なった。これらの試験結果は表2に示しである。
それぞれの試験片を用いて、引張試験、クリープ破断試
験を行なった。これらの試験結果は表2に示しである。
引張試験は室温で行ない、表2には引張強さおよび切断
後の伸び、絞りを表しである。またクリープ破断試験は
温度および荷重を変えて二通りの条件で行ない、表中に
それぞれの条件で破断に至るのに要した時間を示した。
後の伸び、絞りを表しである。またクリープ破断試験は
温度および荷重を変えて二通りの条件で行ない、表中に
それぞれの条件で破断に至るのに要した時間を示した。
実施例2−4
実施例2−4についてもそれぞれ実施例1と同様の方法
で試験片を作成し試験を行なった。これら実施例2−4
の合金組成を表1に、試験結果を表2に示しである。
で試験片を作成し試験を行なった。これら実施例2−4
の合金組成を表1に、試験結果を表2に示しである。
比較例
比較例1.2についても上記と同様の方法で試験片を作
成し試験を行なった。ただしこれら比較例は表1に示さ
れるようにその合金組成には本発明の12Cr耐熱鋼に
必須の元素であるほう素、タングステン、或いはニオブ
およびタンタルが含有されていない。ここで比較例1は
従来から用いられているト146に、また比較例2はい
わゆる422と呼ばれる耐熱鋼にそれぞれ相当している
。
成し試験を行なった。ただしこれら比較例は表1に示さ
れるようにその合金組成には本発明の12Cr耐熱鋼に
必須の元素であるほう素、タングステン、或いはニオブ
およびタンタルが含有されていない。ここで比較例1は
従来から用いられているト146に、また比較例2はい
わゆる422と呼ばれる耐熱鋼にそれぞれ相当している
。
これら比較例の試験結果は表2の下段に示した。
表2に示した試験結果から、本発明に係る12Cr耐熱
鋼である実施例1−4は、600℃、650℃のいずれ
の濃度においても比較例に比べ格段に優れたクリープ破
断特性を示すことが明らかである。しかも、常温におけ
る引張試験では実施例1−4と比較例1.2は同程関の
引張強さを示し、切断後の伸び、絞りについては実施例
1−4に方が幾分優れた値を示していることが理解され
る。
鋼である実施例1−4は、600℃、650℃のいずれ
の濃度においても比較例に比べ格段に優れたクリープ破
断特性を示すことが明らかである。しかも、常温におけ
る引張試験では実施例1−4と比較例1.2は同程関の
引張強さを示し、切断後の伸び、絞りについては実施例
1−4に方が幾分優れた値を示していることが理解され
る。
[発明の効果]
以、Eのとおり、本発明の12Cr耐熱鋼は延性および
靭性を損うことなくクリープ特性の向上を実現したもの
であって、タービンの部品等の材料としてその価値はき
わめて大きいものである。
靭性を損うことなくクリープ特性の向上を実現したもの
であって、タービンの部品等の材料としてその価値はき
わめて大きいものである。
Claims (4)
- (1)重量で0.05から0.25%までの炭素、重量
で0.2を越え1.0%までのシリコン、重量で1.0
以下のマンガン、重量で1.0を越え2.0%までのニ
ッケル、重量で8.0から13.0%までのクロム、重
量で0.5から2.0%までのモリブテン、重量で0.
1から0.3%までのバナジウム、さらにニオブおよび
タンタルのうちから選ばれた少なくともいずれか一種を
重量で合計0.03から0.3%未満、重量で0.01
から0.2%までの窒素、重量で0.5を越え2.0%
までのタングステン、重量で0.005から0.01%
までのほう素、残部が基本的に鉄よりなり、実質的に焼
戻しマルテンサイト組織であることを特徴とする12C
r耐熱鋼。 - (2)重量で0.08から0.15%までの炭素、重量
で0.2を越え0.6%までのシリコン、重量で0.3
から0.8%までのマンガン、重量で1.1から1.5
%までのニッケル、重量で9.5から12.0%までの
クロム、重量で0.7から1.5%までのモリブテン、
重量で0.15から0.27%までのバナジウム、さら
にニオブおよびタンタルのうちから選ばれた少なくとも
いずれか一種を重量で合計0.10から0.27%まで
、重量で0.03から0.08%までの窒素、重量で0
.5を越え1.5%までのタングステン、重量で0.0
06から0.01%までのほう素、残部が基本的に鉄よ
りなる第1項記載の12Cr耐熱鋼。 - (3)蒸気タービンの羽根に適用される第1項記載の1
2Cr耐熱鋼。 - (4)蒸気タービン用ボルトに適用される第1項記載の
12Cr耐熱鋼。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP5430685A JPS61217554A (ja) | 1985-03-20 | 1985-03-20 | 12Cr耐熱鋼 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP5430685A JPS61217554A (ja) | 1985-03-20 | 1985-03-20 | 12Cr耐熱鋼 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPS61217554A true JPS61217554A (ja) | 1986-09-27 |
Family
ID=12966884
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP5430685A Pending JPS61217554A (ja) | 1985-03-20 | 1985-03-20 | 12Cr耐熱鋼 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPS61217554A (ja) |
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPH0959747A (ja) * | 1995-08-25 | 1997-03-04 | Hitachi Ltd | 高強度耐熱鋳鋼,蒸気タービンケーシング,蒸気タービン発電プラント及び蒸気タービン |
US6174132B1 (en) | 1994-02-22 | 2001-01-16 | Hitachi, Ltd. | Steam-turbine power plant and steam turbine |
EP1681359A1 (en) * | 2003-08-29 | 2006-07-19 | National Institute for Materials Science | High temperature bolt material |
-
1985
- 1985-03-20 JP JP5430685A patent/JPS61217554A/ja active Pending
Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US6174132B1 (en) | 1994-02-22 | 2001-01-16 | Hitachi, Ltd. | Steam-turbine power plant and steam turbine |
JPH0959747A (ja) * | 1995-08-25 | 1997-03-04 | Hitachi Ltd | 高強度耐熱鋳鋼,蒸気タービンケーシング,蒸気タービン発電プラント及び蒸気タービン |
EP1681359A1 (en) * | 2003-08-29 | 2006-07-19 | National Institute for Materials Science | High temperature bolt material |
EP1681359A4 (en) * | 2003-08-29 | 2009-03-11 | Nat Inst For Materials Science | HIGH TEMPERATURE BOLT MATERIAL |
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