JP2006083432A - 耐熱鋼、耐熱鋼の熱処理方法および高温用蒸気タービンロータ - Google Patents
耐熱鋼、耐熱鋼の熱処理方法および高温用蒸気タービンロータ Download PDFInfo
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Abstract
【解決手段】重量%で、C:0.25〜0.35、Si:0.15以下、Mn:0.2〜0.8、Ni:0.3〜0.6、Cr:1.6〜1.9、V:0.26〜0.35、Mo:0.6〜0.9、W:0.9〜1.4、Ti:0.01未満、N:0.001〜0.007、MoとW/2との合計が1.3〜1.4であって、残部がFeおよび不可避的不純物からなり、焼戻し熱処理後に、重量%で、Fe:1.0以上、Cr:0.8〜0.9、Mo:0.4〜0.5、W:0.3〜0.5、V:0.2以上が析出物中に移動して、析出物総量を3.5以上確保したベイナイト単相組織からなる耐熱鋼を提供する。
【選択図】なし
Description
Cは、焼入れ性の確保とともに、析出強化に寄与する各種炭化物の構成元素として不可欠な元素である。Cの含有率が0.25%未満では上述の効果が小さく、0.35%を超えると炭化物の凝集が促進されるとともに鋼塊凝固時の偏析傾向が高まる。そのためCの含有率を0.25〜0.35%とした。また、Cの含有率のより好ましい範囲は、0.27〜0.33%である。
Siは、脱酸剤として有用であり、また、耐水蒸気酸化性を向上させる。しかし、その含有量が高い場合は、靭性の低下及び脆化を促進するため、この観点から、Siの含有量は、可能な限り抑制することが望ましい。Siの含有率が0.15%を超えると上記特性が著しく低下するため、Siの含有率を0.15%以下(0は含まない)とした。また、Siの含有率のより好ましい範囲は、0.1%以下である。
Mnは、脱硫剤として有用な元素であるが、Mnの含有率が0.2%未満では脱硫効果が認められず、0.8%を超えて添加するとクリ−プ強度を低下させる。そのため、Mnの含有率を0.2〜0.8%とした。また、Mnの含有率のより好ましい範囲は、0.4〜0.8%である。
Crは、耐酸化性、耐食性に有効であるとともに析出強化に寄与する炭窒化物の構成元素としても不可欠な元素である。また、本発明に係わる耐熱鋼において、Crは、靭性を向上させる元素としても有用である。Crの含有率が1.6%未満の場合、焼戻し熱処理後の炭窒化物へのCr移動量が少ないため炭窒化物の高温安定性を確保できず、1.9%を超えると焼戻し軟化抵抗が低下し、所望の常温強度が確保できず、かつ、クリープ強度も低下する。そのため、Crの含有率を1.6〜1.9%とした。
Vは、固溶強化および微細な炭窒化物の形成に寄与する。Vの含有率が0.26%以上で微細析出物が十分に析出し母相の回復を抑制するが、0.35%を超えると靭性の低下を招くとともに炭窒化物の粗大化を促進する。そのため、Vの含有率を0.26〜0.35%とした。
Wは、母相の固溶強化および炭窒化物の構成元素となり析出強化に寄与する。特に、Moと複合添加した場合には、析出物の高温安定性を著しく高めることができる。Wは、高温で長時間の加熱中に経時的に母相から析出物中に移動するため、固溶強化に寄与するWの量を長時間にわたり高く維持するには、Wの含有率を0.9%以上とする必要がある。しかし、Wの含有率が1.4%を超えると靭性の低下やフェライトの生成を促進するとともに、大型鋼塊の成分偏析傾向が増大する。そのため、Wの含有率を0.9〜1.4%とした。また、Wの含有率のより好ましい範囲は、0.9〜1.2%である。
Moは、固溶強化および炭窒化物の構成元素となり析出強化に寄与する。特に、Wと複合添加した場合には、析出物の高温安定性を著しく高めることができる。Moは、高温で長時間の加熱中に経時的に母相から析出物中に移動するため、固溶強化に寄与するMoの量を長時間にわたり高く維持するには、Moの含有率を0.6%以上とする必要がある。しかし、Moの含有率が0.9%を超えると靭性の低下とフェライトの生成を促進するとともに、大型鋼塊の成分偏析傾向が増大する。そのため、Moの含有率を0.6〜0.9%とした。また、Moの含有率のより好ましい範囲は、0.7〜0.9%である。
Nは、窒化物あるいは炭窒化物を形成し析出強化に寄与する。さらに、母相中に残存するNは、固溶強化にも寄与するが、Nの含有率が0.001%未満では、これらの効果が認められない。一方、Nの含有率が0.007%を超えると窒化物あるいは炭窒化物の粗大化を促進しクリ−プ強度が低下する。そのため、Nの含有率を0.001〜0.007%とした。本発明に係る耐熱鋼において、炭窒化物の形成については、Cの含有率の範囲内でCの含有率を増加させることによって、Nの代替が可能となる。また、Nの代替としてFeを用いてもよい。
Tiは、脱酸剤として有用である。Tiの含有率が、0.01%未満であれば、脱酸効果を発揮した上で、残存するTiは固溶するが、0.01%を超えると未固溶の粗大なTi炭窒化物の生成量が増加して靭性の低下や切欠弱化が生じる。そのため、Tiの含有率を0.01%未満(0は含まない)とした。また、この範囲でTiを含有することにより、脱酸効果により鋼塊中のO(酸素)の量を低減でき、鋼塊製作時の酸化物の生成を防止することもできる。なお、Cの含有率の範囲内でCの含有率を増加させることによって、Tiの代替が可能となる。また、Tiの代替としてFeを用いてもよい。
Niは、焼入れ性および靭性を向上させるとともに、フェライトの生成を抑制する効果を有し、Niの含有率が0.3%以上でその効果が認められる。しかし、Niの含有率が0.6%を超えるとクリ−プ強度を低下させる。そのため、Niの含有率を0.3〜0.6%とした。
また、析出物量の測定および同定は、試料をメタノールとアセチルアセトンおよびテトラメチルアンモニウムクロライドの混合液中で電解にて母相を溶解し、濾過後の残渣を洗浄し重量を測定した上で、溶解前後の重量で徐した値を用いて行った。さらに、回収した残渣についてX線分析法などを用いて析出物の種類を判定した。
析出物中のFeは、主としてM7C3型およびM3C型の析出物の構成元素となり、析出強化に寄与する。焼戻し熱処理後の析出物中へのFeの移動量が1.0%未満では、これらの析出量が少なく、析出強化作用が十分に働かない。また、クリープ強度を発揮させるには、焼戻し熱処理後にM3C型析出物として析出させた後、その経時的な変態を利用することが効果的であるが、Feの移動量が1.0%未満では、M3C型析出物の析出量が少ないため、このような方法でのクリープ強度を増大させることは期待できない。これらのことから、焼戻し熱処理後の析出物におけるFeの含有率を1.0%以上とした。
析出物中のCrは、主としてM7C3型およびM3C型の析出物の構成元素となり、析出強化に寄与する。Crは、これらの析出物中のFeの一部を置換するため、析出物の安定性を高める作用も併せ持つ。焼戻し熱処理後の析出物中へのCrの移動量が0.8%未満では、これらの析出量が少なく、析出強化作用が十分に働かない。一方、焼戻し熱処理後の析出物中へのCrの移動量が0.9%を超えると焼戻し熱処理中に、Fe3C型析出物の消滅を誘発し、(11)に述べた経時的な効果が発揮できない。そのため、焼戻し熱処理後の析出物におけるCrの含有率を0.8〜0.9%とした。
析出物中のWは、主としてM2C型の析出物の構成元素となり、析出強化に寄与するとともに、M7C3型、M3C型およびMC型の析出物中にも一部が置換するため、これらの析出物の高温安定性を著しく高める。焼戻し熱処理後の析出物中へのWの移動量が0.3%未満では、これらの析出物の安定性が低く所望のクリープ強度が発揮できない。一方、焼戻し熱処理後の析出物中へのWの移動量が0.5%を超えると、母相中のWの固溶量が低下し、高温における固溶強化量が低下する。そのため、焼戻し熱処理後の析出物におけるWの含有率を0.3〜0.5%とした。
析出物中のMoは、主としてM2C型の析出物の構成元素となり、析出強化に寄与するとともに、M7C3型、M3C型およびMC型の析出物中にも一部が置換するため、これらの析出物の高温安定性を著しく高める。焼戻し熱処理後の析出物中へのMoの移動量が0.4%未満では、これらの析出物の安定性が低く所望のクリープ強度が発揮できない。一方、焼戻し熱処理後の析出物中へのMoの移動量が0.5%を越えると、母相中のMoの固溶量が低下し、高温における固溶強化量が低下する。そのため、焼戻し熱処理後の析出物におけるMoの含有率を0.4〜0.5%とした。
析出物中のVは、主として微細なMC型の析出物の構成元素となり、析出強化に寄与するとともに、M7C3型、M3C型およびM2C型の析出物中にも一部が置換するため、これらの析出物の高温安定性を著しく高める。焼戻し熱処理後の析出物中へのVの移動量が0.2%未満では、MC型析出物の析出量が少なく、また、その他の析出物の安定性が低くなる。そのため、焼戻し熱処理後の析出物におけるVの含有率を0.2%以上とした。
本発明の一実施の形態に係る耐熱鋼が優れた特性を有することを説明する。
第1の実施例における供試鋼は、本発明の化学組成範囲にある材料を約30kg溶解後、鋳込んだ鋳塊を熱間鍛造し、続いて焼鈍、焼ならし、焼入れを行い、さらに焼戻しを施して作製された。なお、焼入れは、980〜1030℃で焼ならし後の鋳塊において、鋳塊のほぼ中心における冷却速度が20〜80℃/hとなるように行った。
本発明の化学組成範囲にある耐熱鋼が、焼戻し熱処理を施された際に、所定の析出量を確保した状態に調整されることが好適なことを説明する。
本発明の化学組成範囲にある耐熱鋼が、焼戻し熱処理を施された際に、所定の析出量を確保した状態に調整され、所定温度の高温蒸気に10万時間相当晒された部位近傍において、析出物総量が2.8重量%以上確保することが好適であることを説明する。
本発明の化学組成範囲にある耐熱鋼が、成分の濃度偏析が小さい均質な鋼塊の製造に適していることを説明する。
本発明の化学組成範囲にある耐熱鋼の旧オーステナイト結晶粒径が平均で100μm以下に調整されることが好適な理由を説明する。
表6に示した測定結果から、旧オーステナイト結晶粒径が100μm以下の場合(実施例)には、50%以上の引張絞りと切欠強化が発揮できるのに対し、旧オーステナイト結晶粒径が100μmを超える場合(比較例)には、引張絞りが急激に低下し、切欠弱化となった。
Claims (14)
- 重量%で、C:0.25〜0.35、Si:0.15以下、Mn:0.2〜0.8、Ni:0.3〜0.6、Cr:1.6〜1.9、V:0.26〜0.35、Mo:0.6〜0.9、W:0.9〜1.4、Ti:0.01未満、N:0.001〜0.007、MoとW/2との合計が1.3〜1.4であって、残部がFeおよび不可避的不純物からなり、焼戻し熱処理後に、重量%で、Fe:1.0以上、Cr:0.8〜0.9、Mo:0.4〜0.5、W:0.3〜0.5、V:0.2以上が析出物中に移動して、析出物総量を3.5以上確保したベイナイト単相組織からなることを特徴とする耐熱鋼。
- 重量%で、C:0.25〜0.35、Si:0.15以下、Mn:0.2〜0.8、Ni:0.3〜0.6、Cr:1.6〜1.9、V:0.26〜0.35、Mo:0.6〜0.9、W:0.9〜1.4、Ti:0.01未満、MoとW/2との合計が1.3〜1.4であって、残部がFeおよび不可避的不純物からなり、焼戻し熱処理後に、重量%で、Fe:1.0以上、Cr:0.8〜0.9、Mo:0.4〜0.5、W:0.3〜0.5、V:0.2以上が析出物中に移動して、析出物総量を3.5以上確保したベイナイト単相組織からなることを特徴とする耐熱鋼。
- 重量%で、C:0.25〜0.35、Si:0.15以下、Mn:0.2〜0.8、Ni:0.3〜0.6、Cr:1.6〜1.9、V:0.26〜0.35、Mo:0.6〜0.9、W:0.9〜1.4、N:0.001〜0.007、MoとW/2との合計が1.3〜1.4であって、残部がFeおよび不可避的不純物からなり、焼戻し熱処理後に、重量%で、Fe:1.0以上、Cr:0.8〜0.9、Mo:0.4〜0.5、W:0.3〜0.5、V:0.2以上が析出物中に移動して、析出物総量を3.5以上確保したベイナイト単相組織からなることを特徴とする耐熱鋼。
- 前記Tiおよび/またはNをFeおよびCで置換したことを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項記載の耐熱鋼。
- 前記耐熱鋼が、
旧オーステナイト結晶粒径が平均で100μm以下の焼戻しベイナイト単相組織を有し、該ベイナイト単相組織中に、M3C型析出物、M7C3型析出物、M2C型析出物、MC型析出物を析出させ、所定温度の高温蒸気に10万時間相当晒されても前記析出物の種類に変化が生じないことを特徴とする1乃至4のいずれか1項記載の耐熱鋼。 - 重量%で、C:0.25〜0.35、Si:0.15以下、Mn:0.2〜0.8、Ni:0.3〜0.6、Cr:1.6〜1.9、V:0.26〜0.35、Mo:0.6〜0.9、W:0.9〜1.4、Ti:0.01未満、N:0.001〜0.007、MoとW/2との合計が1.3〜1.4であって、残部がFeおよび不可避的不純物からなる鋼塊を、980〜1030℃に加熱した後、該鋼塊の中心部における冷却速度が少なくとも20℃/h以上となるよう冷却し、その後焼戻し処理することを特徴とする耐熱鋼の熱処理方法。
- 重量%で、C:0.25〜0.35、Si:0.15以下、Mn:0.2〜0.8、Ni:0.3〜0.6、Cr:1.6〜1.9、V:0.26〜0.35、Mo:0.6〜0.9、W:0.9〜1.4、Ti:0.01未満、MoとW/2との合計が1.3〜1.4であって、残部がFeおよび不可避的不純物からなる鋼塊を、980〜1030℃に加熱した後、該鋼塊の中心部における冷却速度が少なくとも20℃/h以上となるよう冷却し、その後焼戻し処理することを特徴とする耐熱鋼の熱処理方法。
- 重量%で、C:0.25〜0.35、Si:0.15以下、Mn:0.2〜0.8、Ni:0.3〜0.6、Cr:1.6〜1.9、V:0.26〜0.35、Mo:0.6〜0.9、W:0.9〜1.4、N:0.001〜0.007、MoとW/2との合計が1.3〜1.4であって、残部がFeおよび不可避的不純物からなる鋼塊を、980〜1030℃に加熱した後、該鋼塊の中心部における冷却速度が少なくとも20℃/h以上となるよう冷却し、その後焼戻し処理することを特徴とする耐熱鋼の熱処理方法。
- 重量%で、C:0.25〜0.35、Si:0.15以下、Mn:0.2〜0.8、Ni:0.3〜0.6、Cr:1.6〜1.9、V:0.26〜0.35、Mo:0.6〜0.9、W:0.9〜1.4、Ti:0.01未満、N:0.001〜0.007、MoとW/2との合計が1.3〜1.4であって、残部がFeおよび不可避的不純物からなり、焼戻し熱処理後に、重量%で、Fe:1.0以上、Cr:0.8〜0.9、Mo:0.4〜0.5、W:0.3〜0.5、V:0.2以上が析出物中に移動して、析出物総量を3.5以上確保したベイナイト単相組織からなる耐熱鋼で形成されたことを特徴とする高温用蒸気タービンロータ。
- 重量%で、C:0.25〜0.35、Si:0.15以下、Mn:0.2〜0.8、Ni:0.3〜0.6、Cr:1.6〜1.9、V:0.26〜0.35、Mo:0.6〜0.9、W:0.9〜1.4、Ti:0.01未満、MoとW/2との合計が1.3〜1.4であって、残部がFeおよび不可避的不純物からなり、焼戻し熱処理後に、重量%で、Fe:1.0以上、Cr:0.8〜0.9、Mo:0.4〜0.5、W:0.3〜0.5、V:0.2以上が析出物中に移動して、析出物総量を3.5以上確保したベイナイト単相組織からなる耐熱鋼で形成されたことを特徴とする高温用蒸気タービンロータ。
- 重量%で、C:0.25〜0.35、Si:0.15以下、Mn:0.2〜0.8、Ni:0.3〜0.6、Cr:1.6〜1.9、V:0.26〜0.35、Mo:0.6〜0.9、W:0.9〜1.4、N:0.001〜0.007、MoとW/2との合計が1.3〜1.4であって、残部がFeおよび不可避的不純物からなり、焼戻し熱処理後に、重量%で、Fe:1.0以上、Cr:0.8〜0.9、Mo:0.4〜0.5、W:0.3〜0.5、V:0.2以上が析出物中に移動して、析出物総量を3.5以上確保したベイナイト単相組織からなる耐熱鋼で形成されたことを特徴とする高温用蒸気タービンロータ。
- 定常運転時に最高温度の蒸気に晒される前記高温用蒸気タービンロータの部位近傍において、10万時間相当の運転後に、前記析出物総量が2.8%以上確保されていることを特徴とする請求項9乃至11のいずれか1項記載の高温用蒸気タービンロータ。
- 前記Tiおよび/またはNをFeおよびCで置換したことを特徴とする請求項9乃至12のいずれか1項記載の高温用蒸気タービンロータ。
- 前記高温用蒸気タービンロータが、
旧オーステナイト結晶粒径が平均で100μm以下の焼戻しベイナイト単相組織を有し、該ベイナイト単相組織中に、M3C型析出物、M7C3型析出物、M2C型析出物、MC型析出物を析出させ、定常運転時に最高温度の蒸気に10万時間相当晒されても前記析出物の種類に変化が生じないことを特徴とする9乃至13のいずれか1項記載の高温用蒸気タービンロータ。
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