JPS5813453Y2 - 記録再生装置の押釦装置 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は例えばテープレコーダやＶＴＲの如き記録再生
装置に適用するのに最適なものであって、ポーズ切換え
と、夕１゛マースタンバイ（タイマーにて設定された時
間に記録又は再生を自動的に開始する為の待機）切換え
との両機能を具備する押釦装置に関するものである。

従来この種押釦装置ではポーズ釦と、タイマースタンバ
イ釦とを個別に互に独立させて設けており、記録又は再
生時においてポース状態に切換えル時にはポーズ釦を操
作し、またタイマースタンバイ状態に切換える時にはタ
イマースタンバイ釦を操作するという具合に、これらポ
ーズ釦とタイマースタンバイ釦とを使い分けていた。

しかしながらこのような構造では、操作に不慣れな者に
とってポーズ釦とタイマースタンバイ釦との使い分けが
面倒で、ポーズ状態への切換え時にうつかりタイマース
タンバイ釦を操作してしまったり、或いはタイマースタ
ンバイ状態に切換えるつもりでうつかりポーズ釦を操作
してしまう等の誤操作を往々にして発生している。

なおこの際一般にポーズ釦はタイマースタンバイ釦に比
べて使用頻度が高いから、このポーズ釦には操作の容易
性を具備させる一方、使用頻度が少ないタイマースタン
バイ釦に関しては上述の誤操作防止等の目的から、操作
者がこのタイマースタンバイ釦を充分に意識して操作し
なげればならないような構造を具備させるのが好ましい
。

しかしながら従来はこのようなことに関して伺等の考慮
も払われておらず、従って上述の誤操作を防止出来ない
ものであった。

また従来構造ではポーズ釦とタイマースタンバイ釦とを
個別に互に独立させて設けているから、これら両釦を機
器に取付けろ上で、部品点数、組立て工数等が多くコス
ト高についている。

本考案は上述の如き欠陥を是正すべく考案されたもので
あって、ポース切換えと、タイマースタンバイ切換えと
を行なう上での誤操作を防止出来、これらの切換えを相
互に極めて確実に行なえると共に、部品点数、組立て工
数等の削減を図り、低コスト化を可能にしたものを提供
しようとするものである。

以下本考案をテープレコーダに適用した実施例を図面に
基づき説明する。

先ず１はポーズ釦、２はタイマースタンバイ釦、３はポ
ーズスライダー、４はポーズロック板、５はタイマース
タンバイレバー、６はタイマースタンバイロック板であ
る。

そして前記ポーズスライダー３が本考案で云うポーズ切
換手段の一例を構成しており、以下同様にポーズロック
板４がポーズロック手段の一例を、タイマースタンバイ
レバー５がタイマースタンバイ切換手段の一例を、タイ
マースタンバイロック板６がタイマースタンバイロック
手段の一例をそれぞれ構成している。

そして前記ポーズ釦１はその長手方向のほぼ中間部を水
平状の支点軸８を中心に上下方向に回動自在に構成され
ていて、戻しバネ９によって第１図で反時計方向に回動
附勢されている。

また前記タイマースタンバイ釦２はポーズ釦１に設けら
れた前後方向の挿通孔１０に挿通されて、このポーズ釦
１に前後方向に摺動自在に取付けられていて、戻しバネ
１１によって第１図左方向に摺動附勢されている。

また前記ポーズスライダー３は上下方向に摺動自在に構
成されていて、戻しバネ１２によって下方側に摺動附勢
されている。

また前記タイマースタンバイレバー５は支点軸１３を中
心に左右方向に回動自在に構成されていて、戻しバネ１
４によって第２図で反時計方向に回動附勢されている。

また前記タイマースタンバイロック板６は上下方向に摺
動自在に構成されていて、戻しバネ１５によって下方側
に摺動附勢されている。

しかしてここにおいて本考案で云うポーズ釦１の往動と
は、このポーズ釦１が第１図で反時計方向に回動される
ことを云う。

また同様にタイマースタンバイ釦２の往動とは、このタ
イマースタンバイ釦２がポーズ釦１に対して戻しバネ１
１に抗して第１図で右方向に摺動されることを云う。

また同様にポーズスライダー３の往動とは、このポーズ
スライダー３が戻しバネ１２に抗して上方側に摺動され
ることを云う。

また同様にタイマースタンバイレバー５の往動とは、こ
のタイマースタンバイレバー５が戻しバネ１６によって
第２図で反時計方向に回動されることを云う。

また同様にタイマースタンバイロック板６の往動とは、
このタイマースタンバイロック板６が戻しバネ１５に抗
して上方に摺動されることを云う。

また前記ポーズロック板４は従来公知のブツシュ・ブツ
シュ方式のロック板に構成されている。

そして本考案で云うこのポーズロック板４のロック解除
状態とは、このポーズロック板４が支軸１６に対して第
２図に実線で示される垂直状態から、第４図に実線で示
される傾斜状態に変更された状態を云う。

ところで前記ポーズ釦１の後端１ａは前記ポーズスライ
ダー３の下端に設けられた立上り１８に下方から当接さ
れている。

そしてこのポーズ釦１が往動（第１図で反時計方向に回
動）された時に、その後端１ａでポーズスライダー３が
戻しバネ１２に抗して上方に往動（押し上げ）されるこ
とになる。

なおこの時ポーズスライダー３の一部に設けられた被ロ
ック片１９がポーズロック板４を動作して、そのロック
部２０に係合されることで、ポーズスライダー３は上記
往動位置にてロックされる。

一方このポーズスライダー３の上記往動により、その一
部に設けられた立上り２１がピンチローラ−レバー２２
の一端を上方に押す。

これによりこのピンチローラ−レバー２２が支点軸２３
を中心として圧着バネ２４に抗して第２図で反時計方向
に回動され、ピンチローラ２５がキャブスタン２６から
離間される。

またこの時同時にポーズスライダー３の一部がＦＷＤア
イドラ制動レバーを動作し、ＦＷＤアイドラを巻取リー
ル台（何れも図示せず）から離間させる。

また前記タイマースタンバイ釦２が第１図で右方向に戻
しバネ１１に抗して往動された状態で、このタイマース
タンバイ釦２と共にポーズ釦１が往動された時、このタ
イマースタンバイ釦２の後端２ａが前記タイマースタン
バイロック板６の下端に設けられた立上り２８に下方か
ら当接してこれを戻しバネ１５に抗して上方に往動させ
ることになる。

一方前記タイマースタンバイレバー５の下端側にはロー
ラ２９が枢着されており、とのローラ２９が前記タイマ
ースタンバイロック板６に設けられた切欠き３０内に挿
入されている。

なおこの切欠き３０にはその下端部に第２図で右側へ。

の切込み部３０ａが設げられている。

また前記タイマースタンバイレバー５の上端部には偏心
ギヤー３１が偏心軸３２を介して回動自在に枢支されて
いる。

この偏心ギヤー３１は戻しバネ３３によって第２図で実
線の状態に復動附勢されている。

しかしてタイマースタンバイロック板６の前述した往動
により、その一部に設けられたロック解除片３４が前記
ポーズロック板４のロック解除作用部３５に当接してこ
れを動作させる為、このポーズロック板４が第４図で実
線のロック解除状態に切換えられる。

またこの時そのタイマースタンバイロック板６の一部に
設けられたロック片３６が前記ポーズスライダー３の一
部に設けられた被ロック部３７に下から当接して、この
ポーズスライダー３を前述した往動位置にてロックする
。

一方タイマースタンバイロンク板６の上記往動により、
タイマースタンバイレバー５が戻しバネ１４によって第
１図で反時計方向に回動され、ローラ２９がタイマース
タンバイロック板６の切欠き３０における切込み部３０
ａ内に入り込み、このローラ２９にてタイマースタンバ
イロック板６が往動位置にてロックされる。

そしてこの時偏心ギヤー３１がモータ（図示せず）にて
駆動される駆動ギヤー３８に係合されるようになってい
る。

なお３９は前記タイマースタンバイレバー５の下端に設
けられた傾斜片であり、前記タイマースタンバイ釦２の
後端２ａに関連されている。

次に以上の如く構成された押釦装置の動作状況を説明す
る。

先ず記録又は再生時におけるポーズ状態への切換え動作
を説明する。

この時には第１図及び第２図に鎖線で示されるようにポ
ーズ釦１を前述の如く往動する。

これによりポーズスライダー３が前述の如く往動される
。

そしてこのポーズスライダー３は往動位置にてポーズロ
ック板４によす前述の如くロックされる。

そしてポーズスライダー３の往動により前述の如くピン
チローラ２５がキャプスタン２６から離間されると同時
に、ＦＷＤアイドラが巻取リール台から離間されて、記
録又は再生中のテープの走行が一時停止され、ポーズ状
態に切換えられることになる。

なおこの時タイマースタンバイ釦２もポーズ釦１と共に
回動されるが、この時にはタイマースタンバイ釦２の後
端２ａはタイマースタンバイロック板６の立上り２８に
当接されることが々い。

従ってこの時にはタイマースタンバイロック板６は往動
されない。

一方前述の如ぐ往動されたポーズ釦１は戻しバネ９によ
って第１図に鎖線で示された往動位置にそのまま保持さ
れる。

そしてポーズ状態の解除に際しては上記状態のポーズ釦
１を第１図反時計方向にもう一度若干量回動させて、ポ
ーズスライダー３を戻しバネ１２に抗してもう一度若干
量押し上げろ。

この動作によりブツシュ・ブツシュ方式のポーズロック
板４のロック解除がなされ、その瞬間にポーズスライダ
ー３が戻しバネ１２によって下方に押し戻される。

この結果ポーズ状態が解除され、ピンチロー２２５がキ
ャプスタン２６に再び圧着されると同時に、ＦＷＤアン
トラにて巻取リール台が再び駆動開始され、テープ走行
が再開されて、記録又は再生が再開されることになる。

次にタイマーにて設定された時間に自動的に記録開始（
留守録音）、又は再生開始（自覚し再生を行なう為のタ
イマースタンバイ状態への切換え動作を説明する。

この切換えは予め記録釦又は再生釦が押されている状態
で行なわれる。

即ち第３図及び第４図に示されるように、タイマースタ
ンバイ釦２を前述の如く往動した状態で、このタイマー
スタンバイ釦２と共にポーズ釦１を前述の如く往動する
。

この結果前述の如くポーズ釦１によってポーズスライダ
ー３が往動されてピンチローラ２５及びＦＷＤアイドラ
がキャプスタン２６及び巻取リール台からそれぞれ離間
されてポーズ状態に切換えられる。

一方この時タイマースタンバイ釦２によってタイマース
タンバイロック板６が前述の如く往動される。

そしてこのタイマースタンバイロック板６の往動により
前述の如くタイマースタンバイレバー５が往動されて偏
心ギヤー３１が駆動ギヤー３８に係合される。

そしてこの時ローフ２９がタイマースタンバイロック板
６の切欠き３０における切込み部３０ａ内に入り込んで
、このローラ２９にてタイマースタンバイロック板６が
往動位置にてロックされる。

一方前述の如く往動されたタイマースタンバイロック板
６はそのロック解除片３４によってポーズロック板４の
ロックを解除すると共に、そのロック片３６にてポーズ
スライダー３の被ロック部３７に下がら当接して、この
ポーズスライダー３をその往動位置にてロックする。

以上によりタイマースタンバイ状態への切換えが完了と
なる。

そしてタイマーにて設定された時間になって、モータに
電源が供給されて、このモータにて駆動ギヤー３８が回
転開始されると、この駆動ギヤー３８にて偏心ギヤー３
１が戻しバネ３３に抗して偏心回動される。

そしてこの偏心回動によりタイマースタンバイレバー５
が戻シバネ１４に抗して支点軸１３を中心に第４図で鎖
線の如く時計方向に回動される。

これによりローラ２９が切込み部３０ａから第４図で左
方向に外され、その瞬間にタイマースタンバイロック板
６が戻しバネ１５によって下方に押し戻される。

するとこのタイマースタンバイロック板６と共にポーズ
スライダ−３も戻しバネ１２によって下方に押し戻され
る。

この結果ピンチローラ２５及び四〇アントラがキャプス
タン２６及び巻取リール台にそれぞれ圧着されて、テー
プ走行が自動的に開始され、記録又は再生が自動的に開
始されろことになる。

なお前述したタイマースタンバイ切換え状態の時も、ポ
ーズ釦１が戻しバネ９によって第３図に実線で示された
往動位置に保持される。

そこでこのタイマースタンバイ状態を意識的に解除する
時には、タイマースタンバイ釦２を往動された状態でこ
れをポーズ釦１と共に戻しバネ９に抗して第３図で鎖線
の如く時計方向に回動させろ。

するとタイマースタンバイ釦２の後端２ａがタイマース
タンバイレバー５の傾斜片３９に当接して、カム作用に
よりこれを第４図で左方向に押す。

この結果コのタイマースタンバイレバー５ カ戻しハネ
１４に抗して第４スで時計方向に回動され、ローラ２９
が切込み部３０ａから第４図で左方向に外されて、前述
同様にタイマースタンバイロック板６及びポーズスライ
ダー３が下方に押し戻されて元の状態になる。

なお第５図はポーズ釦１及びタイマースタンバイ釦２の
変形例を示したものであって、この場合はタイマースタ
ンバイ釦２の先端、上に一体に結合されたつまみ４１を
ポーズ釦１に設けた長孔４２を挿通して、このポーズ釦
１の上部に突出させたものである。

このように構成することによって、タイマースタンバイ
状態への切換えに際して、タイマースタンバイ釦２を往
動させた状態でポーズ釦１を往動させる操作を非常に楽
に行なえる。

即ちつまみ４１を指先で第５図右方向に押した後、下方
に押し下げれば良い。

以上本考案の実施例に付き述べたが、本考案の技術的思
想に基づき更に変更が可能である。

例えば実施例ではポーズ釦１を回動方式の押釦に構成し
たが、例えば上下方向等に直線的に往復動される構造に
変更することも可能である。

また本考案で云うポーズ釦、タイマースタンバイ釦、ポ
ーズ切換手段、ポーズロック手段、タイマースタンバイ
切換手段、タイマースタンバイロック手段等は実施例に
示されたものに設定されることなく、その他の有効な各
種の構造に変更可能である。

本考案は上述の如くポーズ釦にタイマースタンバイ釦を
取付け、ポーズ釦を往動させた時には、ポーズ切換手段
を往動させてこれをポーズロック手段にてロックするよ
うに構成し、タイマースタンバイ釦を往動させた状態で
このタイマースタンバイ釦と共にポーズ釦を往動させた
時には、ポーズ切換手段と共にタイマースタンバイ切換
手段を往動させ、かつタイマースタンバイロック手段に
でポーズロック手段をロック解除させた状態でポーズ切
換手段を往動状態にロックさせるように構成したもので
ある。

従って本考案によれば、ポーズ状態への切換え時にはポ
ーズ釦を単に往動するだけで良いが、タイマースタンバ
イ状態への切換え時には、タイマースタンバイ釦を往動
させた状態でポーズ釦を往動させる必要がある。

従ってポーズ状態への切換えを常に容易に行なえる一方
、タイマースタンバイ状態への切換えに関してはこのこ
とを操作者に充分に意識させることが出来る。

この結果ポーズ釦とタイマースタンバイ釦との使い分け
が非常に明確になり、従来の如き誤動作を未然に防止す
ることが出来て、ポーズ状態及びタイマースタンバイ状
態の切換えを相互に極めて確実に行なうことが出来ろ。

しかもタイマースタンバイ釦はポーズ釦に取付けられて
、ポーズ釦と一緒に組立てられるものであるから、これ
らを機器に取付ける上で、これらの部品点数、組立て工
数等を大巾に削減出来て、著しい低コスト化を図り得る
。

またこれら両釦を一緒に組立て得ることで、これら両釦
を取付ける為に必要な機器のキャビネットにおける押釦
取付孔は１個所で良い。

従ってタイマースタンバイ機能を有していない機器にそ
のタイマースタンバイ機能を追加する際に、キャビネッ
トを変更せずに（これらの押釦に対する押釦取付孔が１
個所のまま）行なうことが出来て、その製造が非常に容
易とｋる等の利点を有している。

【図面の簡単な説明】

図面は本考案Ｃ実施例を示したものであって、第１図は
一部切欠側面図、第２図は同上の一部切矢玉面図、第３
図はタイマースタンバイ状態−ｃの二部切欠側面図、第
４図は同上の一部切欠正面図第５図は変形例の要部断面
図である。 また図面に用いられた符号において、１はポーズ釦、２
はタイマースタンバイ釦、３はポーズスライダー、４は
ポーズロック板、５はタイマースタンバイレバー ６は
タイマースタンバイロック板である。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 所定方向に往復動自在に設けられたポーズ釦と、このポ
   ーズ釦に取付けられ、かつポーズ釦の往復動方向に対し
   てほぼ直交する方向に往復動自在に構成されたタイマー
   スタンバイ釦と、ポーズ釦が往動された時に往動されて
   ポーズ状態に切換えられるようになされたポーズ切換手
   段と、そのポーズ切換手段を往動状態でロックするポー
   ズロック手段と、タイマースタンバイ釦が往動された状
   態でこのタイマースタンバイ釦と共にポーズ釦が往動さ
   れた時に往動されてタイマースタンバイ状態に切換えら
   れるようになされたタイマースタンバイ切換手段と、こ
   のタイマースタンバイ状態への切換えに連動して前記ポ
   ーズロック手段をロック解除状態に切換えた状態で前記
   ポーズ切換手段を、往動状態にロックするようになされ
   たタイマースタンバイロック手段とをそれぞれ具備する
   記録再生装置の押釦装置。