JPS5812679Y2 - エア−ポツトの注出部構造 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は胴体の上端部に金属製肩体を載置固定したエア
ーポットの注出部構造に関するものである。

従来、この種のエアーポットにおいて、肩体の注出部下
面に注出部カバーを配置するとともに、肩体の注出部上
面に蓋体を設けたフックレバーと係合する受爪部材を配
置し、この受爪部材と肩体注出部と注出部カバーとの３
者をネジとナツトとで締付固定したものが提供されてい
る。

ところが、これではネジが緩むと受爪部材がガタついた
りナツトが脱落する心配があり、また、ナツトが注出管
出口近傍に露出しているため、吐出される湯の蒸気でナ
ツトの収納凹所に錆やゴミが溜るという欠点があった。

そこで、上記ネジをタッピングネジとし、注出部カバー
に上記タッピングネジを直接螺入してネジの先端が露出
しないようにすることも考えられるが、注出部は例えば
エアーポットが転倒したとき大きな衝撃力がかかる場合
があり、樹脂製の注出部カバーでは強度が不十分となる
一方、十分な強度を得ようとすればタッピングネジのか
かり代を長くする必要があり、そのため注出部カバーの
厚みが徒に大きぐなるという問題があった。

本考案は上記種々″の問題点を解消すべくなされたもの
で、受爪を、二律に設けた注出部カバーを肩体の注出部
に取付けることにより、受爪をガタッキなく取付けるこ
とができるとともに、ナツトを注出部カバーの外部に露
出しない部分に挿入し、このナツトにネジを螺着するこ
とにより、肩体と注出部カバーとの十分は固定強度を得
ることができ外観を損うことがないエアーポットの注出
部構造を提供することを目的とする。

以下、本考案を一実施例である添付図面にしたがって説
明する。

図面において、１は内部に中瓶２を収納した金属製胴体
、３は中瓶２の瓶口部に嵌着され、注水管４と揚水管５
とを備えた中栓、６は後端部が胴体１の上端枢軸部１ａ
に枢着された蓋体、７は蓋体６に内蔵されたエアーポン
プ、８は蓋体６の嘴状に突出した前端部６ａ近傍に進退
可能に設けられたフックレバー、９は胴体１の上端部に
載置固定された金属製肩体である。

肩体９は第３図、第４図に示すごとく一枚の金肩板を略
円板状にプレス加工したもので、中央には中瓶２の瓶口
と対応した中央孔１０を有し、上記蓋体６の前記部６ａ
と対応する個所には嘴状に突出した注出部１１が一体に
形成されている。

この注出部１１には全周に折曲壁１１ ａを有するとと
もに、周囲に垂下壁１３を有する開口孔１２と先端部に
ネジ挿通孔１４とが設けられている。

１５は上記肩体９の注出部１１下面に取付けられた合成
樹脂製の注出部カバーで、この注出部カバー１５は、第
５図、第６図に示すごとく上端外周部に注出部１１の折
曲壁１１ ａと係合する段部１５ ａを有し、上記肩体
９の開口孔１２と対応する位置には注水管挿通口１６と
上記フックレバー８に係合する受爪１７とを有している
。

また上面には注水管挿通口１６にかけて下方に傾斜する
傾斜面１８と上記垂下壁１３の外側を覆う堰１９とが設
けられている。

注出部カバー１５の先端部にはネジ挿通孔２０とナツト
挿入孔２１とが直交するように設けられ、注出部カバー
１５の基端部には胴体１の上端に形成したＵ字形切欠（
図示せず）の周縁と係合して前後左右方向に位置決めす
る３個の爪２２ａ、２２ｂ。

２２ Ｃが設けられている。

上記注出部カバー１５はその外周段部１５ａを注出部１
１の折曲壁１１ ａと係合させることにより位置決めさ
れ、このときナツト挿入孔２１の開口を開口孔１２の垂
下壁１３の一部が覆うため、ナツト挿入孔２１に内方よ
り挿入されたナツト２３は脱落防止される。

このナツト２３に上方より肩体９のネジ挿通孔１４を介
して挿入されたネジ２４を螺合させることにより、注出
部カバー１５を肩体９の注出部１１下面に固定する。

そして、この肩体９を胴体１の上端に載置するとともに
、注出部カバー１５の３個の爪２２ ａ 、２２ ｂ
、２２ Ｃを胴体１（７）Ｕ字形切欠に係合させると、
注出部カバー１５は胴体１に対して前後方向に位置決め
されかつ肩体９と胴体１とで上下から挟圧される。

その後、肩体９の中央孔１０周縁を補強板２５（第２図
参照）にカシメることによって、肩体９と注出部カバー
１５とは胴体１に固定される。

例えば、このエアーポットの中瓶２内に残った湯を捨て
る場合には、蓋体６を胴体１に対して開き、中栓３を取
外してエアーポット本体を前方に傾ければよい。

このとき、湯は肩体９の開口孔１２から注出部カバー１
５の注水管挿通口１６を介して外部に排出される。

とくに、肩体９の開口孔１２には垂下壁１３が全周に形
成されているので、湯が肩体９の下面に伝って内部に流
れ込むことがなく、しかも注出部カバー１５の上面には
傾斜面１８と堰１９とが設けられているので、エアーポ
ット本体を直立状態にもどしたとき湯が注出部カバー１
５の」二面に溜ったとしても、湯はすべて堰１９でせき
止められかつ傾斜面１８によって注水管挿通口１６から
下方へ排出され、注出部カバー１５と肩体９との隙間を
介して胴体１内部に流れ込むことがない。

したがって、錆の発生を未然に防止できる。

なお、上記実施例では肩体９に１個の開口孔１２を設け
、この開口孔１２に注出部カバー１５の注水管挿通口１
６と受爪１７とが対応するようにしたが、これのみに限
らず、注出部カバー１５の注水管挿通口１６および受爪
１７とそれぞれ対応する複数個の開口孔を設けてもよい
。

以上の説明で明らかなように、本考案によれば、受爪を
一体に設けた注出部カバーを肩体の注出部下面に取付け
、受爪を注出部を貫通して上方に突出させるようにした
ので、注出部カバーの取付けと同時に受爪が固定され、
組立性の向上および受爪のガタッキ防止を図ることがで
きる。

また、注出部カバーのナツト挿入孔は内方に開口しかっ
この開口を注出部の垂下壁が覆うようにしたので、ナツ
トが外部に露出することなく、かつナツトが脱落する心
配もない。

しかも、このナツトにネジを締め付けて肩体と注出部カ
バーとを一体化したので、注出部カバー自体にタッピン
グする方式に比べて強度の向上および注出部カバーの薄
型化を図ることができる。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案にかかるエアーポットの上部斜視図、第
２図はその縦断面図、第３図は肩体の平面図、第４図は
第３図のＩＶ−ＩＶ線断面図、第５図は注出部カバーの
斜視図、第６図はその中央断面図である。 １・・・・・・胴体、２・・・・・・中瓶、６・・・・
・・蓋体、７・・・・・・エアーポンプ、８・・・・・
・フックレバー、９・・曲肩体、１１・・曲注出部、１
２・・・・・・開口孔、１３・・・・・・垂下壁、１４
・・・・・・ネジ挿通孔、１５・・・・・・注出部カバ
ー、１６・・・・・・注水管挿通口、１７・・・・・・
受爪、２０・・・・・・ネジ挿通孔、２１・・・・・・
ナツト挿入孔、２２ ａ 、２２ ｂ 、２２ Ｃ・・
・・・・爪、２３・・・・・・ナツト、２４・・・・・
・ネジ。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 中瓶を収納した胴体の上端部に、エアーポンプを内蔵し
   た蓋体を開閉自在゛に枢着するとともに、胴体の上端部
   に前部に嘴状の注出部を有する金属製肩体を載置固定し
   てなるエアーポットにおいて、上記肩体の注出部にネジ
   挿通孔と周囲に垂下壁を有する開口孔とを設けるととも
   に、上記肩体の注出部下面に、上記開口孔と対応する位
   置に注水管挿通孔と上記蓋体に設けたフックレバーに係
   合する受爪とを有し、上記ネジ挿通孔と対応する位置に
   ネジ挿通孔と該ネジ挿通孔に対し直交し、かつ、内方に
   開口したナツト挿入孔とを有する注出部カバーを配置し
   、ナツト挿入孔に挿入されたナツトにネジを肩体上方よ
   り螺着するとともに、上記ナツト挿入孔の開口を上記注
   出部の垂下壁で覆ったことを特徴とするエアーポットの
   注出部構造。