JPS5812206Y2 - 有鍵楽器の鍵案内装置 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は電子オルガン、電子ピアノ等に用いられる鍵盤
の鍵案内装置に関し、特に鍵の左右方向傾きのあそび（
ガタ）を容易に調整し得る調整装置に関するものである
。

以下、図によってこれを詳細に説明する。

第１図は従来より一般によく用いられている鍵案内装置
である。

鍵１に取付けられた鍵フレーム２は鍵の回動支点Ｐを備
えたガイドレール３にもうげられた突起４の間に挿入さ
れる。

鍵フレーム２は支点Ｐより後部で上端に溝５を有しこの
溝５とガイドレール３にもうげられた穴６との間にキー
スプリング７を張架して鍵１を常に定められた静止位置
まで引き上げている。

又、ガイドレール３に設けられた突起４の上部には、ゴ
ム等の弾性を有する材料で成形加工された中空管状のガ
イド・ブツシュ８が挿入され、このガイド・ブツシュ８
が鍵フレーム２０両側面に接し鍵１の倒れを防止してい
る。

しかし、上記の如き方法に於ては、鍵フレーム２の厚さ
と、該鍵フレームが挿入されるガイドレール３に設けた
突起４のすきま、及び、ガイド・ブツシュ８の肉厚等の
バラツキに依り、鍵をガタがなく円滑に動作させるため
に各部品は、高度の寸法精度が要求されると同時に、そ
の実施は極めて困難である。

このため、突起４に挿入された隣接するガイドフッシュ
８のスキま、つまり鍵フレーム２の挿入されるすきまは
、あらかじめ鍵フレーム２の厚さより大きくしであるた
め、各部品の寸法がバラライた場合に於ては鍵１の動作
の円滑性が阻害されることを防止できず、この結果、演
奏操作がしづらい鍵盤となってしまう。

本考案は上記の如き欠点を排除するため極めて簡単な構
造によりガタの発生がなく、円滑に動作する鍵の案内装
置を提供しようとするものである。

以下、図によって本考案を詳細に説明すると、第２図の
如く、ゴム等の弾性を有する合成樹脂で成型され、１ま
たは２箇所に偏肉部を有するガイド・ブツシュ８を、薄
肉部９が、鍵フレーム２に接するように、ガイドレール
３の突起４に挿入する。

これにより、鍵１に、ガタが発生した場合には、ガイド
・ブツシュを回転させれば、該ガイド・ブツシュと、鍵
フレーム２とのグリアランスは減少して鍵１のガタを、
防止することが出来る。

該ガイド・ブツシュは弾性を有しているため突起４に挿
入後回転させることは容易に可能であり、且つ、常に突
起４にはさみつげているため、調整後、その位置が変化
することはない。

またガイド・ブツシュの外側表面にテフロン等の滑りの
良い樹脂をコーティングすることにより、鍵フレーム２
との摩擦抵抗は減少し、鍵１の動作はより良好となるば
かりでな（、鍵１の上下動によりガイド・ブツシュを回
転させようとする力も減少し、より安定な鍵案内装置と
なる。

本考案を説明するに当り、鍵の左右方向の傾きのガタを
規制するガイド・ブツシュにより説明したが、これに限
定されることではなく、例えば、第３図の如き、鍵の横
方向の動作を規制するガイド・ブツシュについても、そ
の得られる効果は同様であることはいうまでもない。

以上の如く、本考案は、鍵の動作を規制するガイド・ブ
ツシュに、偏肉部を備えることにより、極めて容易な調
整で、鍵を円滑に動作させることが出来る鍵案内装置を
提供するものである。

【図面の簡単な説明】

第１図はガイドレールにとりつげられた鍵フレームとガ
イド・ブツシュとの関係を示す斜視図、第２図は本考案
によるガイド・ブツシュの斜視図、第３図は、鍵の横方
向の動作を規制するガイドブツシュの取りつげられた状
態を示す斜視図である。 １・・・・・・鍵、２・・・・・・鍵フレーム、３・・
・・・・ガイドレール、４・・・・・・突起、５・・・
・・・溝、６・・・・・・突、７・・・・・・キースプ
リング、８・・・・・・ガイド・ブツシュ、９・・・・
・薄肉部、Ｐ・・・・・・支点。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. ゴム等の弾性を有する樹脂で成形加工された中空管状の
   ガイド・ブツシュにより鍵の傾き、横振れ等を防止した
   鍵案内装置において、上記ガイド・ブツシュに少なくと
   も１力処以上の薄肉部を備えたことを特徴とする鍵案内
   装置。